EP2 Turn of the golden witch

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※イラスト 城雅さん

事件の流れ

初日の夕食で霧江と楼座がベアトリーチェに会ったと証言。本格的な議論になりそうなので戦人達子供はゲストハウスに行くように言われ退出

第一の晩
礼拝堂で留弗夫、霧江、蔵臼、夏妃、絵羽、秀吉が腹を縦に引き裂かれ殺害される。お腹の中にお菓子が詰め込まれ、魔女の手紙が残されていた

第二の晩
両親の死を目撃して怒り狂った朱志香が貴賓室にいるとされるベアトリーチェの元に行く。郷田と嘉音が追う。ベアトを見つけられなかった朱志香は自室に戻る。嘉音も追随。戦人や楼座達が戻りが遅いので部屋に行くと朱志香は背中を杭で刺され死亡。嘉音の死体はなかった。室内から朱志香の部屋の鍵、朱志香のポケットから嘉音のマスターキーが見つかる。

第二の晩からは楼座によって一同の動きはコントロールされ、使用人を疑った楼座は源次と熊沢と紗音と郷田と南條を別の部屋に追い出す。楼座と戦人と譲治と真里亞で立てこもる事に

使用人室にて傷だらけの嘉音がやってきて、様子が徐々に豹変し、熊沢と南條を殺害。生き残った源次と紗音と郷田は楼座に報告し、全員で確認にいく。しかし熊沢と南條の死体はなく、部屋は施錠されたままの密室だった

楼座が使用人全員のマスターキーを没収。楼座、戦人、真里亞の三人組と源次、譲治、郷田、紗音の四人組に別れる

譲治たちはオカルトの手段で対抗するため、礼拝堂の夏妃の死体から夏妃の部屋の鍵を取り、夏妃の部屋の霊鏡を取りに行く。源次は殺された南條と熊沢の死体を発見、楼座に報告する。譲治達が戻ってこないので楼座達のいた客間に鍵をかけ、夏妃の部屋に行く。夏妃の部屋は密室で中で郷田、譲治、紗音は殺されていた

源次と別れ、楼座、戦人、真里亞は客間に戻る。部屋から魔女の手紙が出てきて、戦人と楼座はお互い疑心暗鬼になりお互い犯人呼ばわりを始める。戦人が親族を疑わないといけない状況に心が折れ、魔女を認め屈服宣言

食堂にいた戦人の元に源次が現れ、真相を話すと言う。金蔵の部屋でベアトと金蔵を主観で目撃。

楼座が島から逃げ出そうと真里亞と2人で海岸へ走っていく部分でEP2終了

EP2のポイント

・事件前の恋愛描写について
EP2は事件が起こる前までにかなりの文章量を割いて譲治と紗音の恋愛描写、嘉音と朱志香の恋愛描写が描かれる。この部分はうみねこの中では比喩的な表現でうみねこの本質部分を描いた非常に重要な部分で、紗音と嘉音は度々「自分たちは家具で人間ではない」「恋愛なんてできるわけがない」「解放の時は絶対に来るのに人間の真似をするなんて」といった発言をしている。これは要するに紗音と嘉音は1人の人間の中にいる別人格同士で、1人の人間の別の人格がそれぞれ別の人間を好きになってるという真相の比喩である。紗音も嘉音も1個体の人間ではなく、ヤスという人物の中にいる人格でしかない。つまり、恋愛をしようとしたところで人格が消されたらそれでおしまい、あるいは、別の人格が別の人間を好きになった場合、最終的に結ばれる事が難しい事を言っているのだ。解放の日というのは要するに、死んであの世の黄金郷で1人格ではなく、1人の人間として生まれ変わりたいという意味だ。

・真里亞が語ったベアトの目的
戦人と真里亞がベアトの事について話してる場面で真里亞は、碑文を解けばそれで事件は終わる、その約束をベアトは守ると言っている。メタ世界でもベアトが「妾は約束を守る」と言っており、ベアトの目的がどこにあるのか分からない描写がされる。ここで大事なのは真里亞が語っている魔法のリスクの話である。どんな魔法にも弱点やリスクがありそのリスクに打ち勝ってこそ奇跡的な確率のルーレットの目を出す事が出来る。事件において大事なのは「碑文が解かれる事」「事件の真相に至り魔女伝説が打ち破られ、人間犯人説で全て説明が付けられてしまう事」この2つがベアトのゲーム盤で起きる確率は正に奇跡に近いという事だ。ベアトの目的はこの2つのルーレットの目が奇跡的確率で出る事を祈って、難解な碑文殺人にそって事件を起こし、「リスク」を高めているという事だ。金蔵の魔法大系の思想と同じで、奇跡的なルーレットの目を出したいときは、あえて危険な行為をし、「リスク」をどんどん高め、それでもなお「奇跡」としてのルーレットの目を出そうとする思想だ。いわゆる数学的低確率を根本とする考え方である。なぜこの2つの奇跡的な目をベアトが望んでいるのか、それこそがうみねこ最大の謎であり、真犯人の事件の動機とも言える。詳しくはEP7にて語る。

・ベアトリーチェの儀式と魔法大系の思想
ベアトリーチェは5日の24時に爆弾で全員を皆殺しにするという「時間制限」を設定している。これはベアトリーチェの中ではどういう意味があるのかというと、前述した「リスクの概念」が非常に重要になる。EP2の金蔵のセリフを抜粋する。

「私は今日、ある儀式を執り行う。儀式というよりは、博打に近い。なぜなら、リスクを負わぬ魔法に奇跡は宿らぬからだ」

そしてEP2後半の真里亞が魔法のリスクについて説明してる部分を抜粋する。

「魔法には、リスクが必要なの。(中略)どんな大きな魔法にも、絶対に弱点やリスクがあるの。うぅん、ないといけないの」
「人間は死を賭すから奇跡が起こせる。不死の人間がいたとして、その人物に何の奇跡も起こせる道理は無い。……私達も、人生も、魔女も儀式も。私達はリスクを負わなければ、何も成し遂げられないの」

そしてEP5で戦人が真相に至った時の戦人のセリフを抜粋する。

ふざけるなよ、……そんなに難解な自慢の謎なら、制限時間なんて設けるんじゃねぇよ……。
「……いいや、……わかるぜ……。それほどのわずかな奇跡の中に、……お前は祈ったんだよな……。……お前も、……祖父さまと同じだったんだ」

これらの部分から分かるように、ベアトリーチェの根底にある魔法大系の思想には「リスク」という概念があり、魔法の奇跡を手に入れるためには、そのリスクに打ち勝って奇跡が出なければいけない。事件の5日の24時に爆弾が爆発するというリスク設定が正にそれであり、そこまでのリスクを設定するからこそ、ベアトのゲーム盤の儀式に魔法の奇跡が宿るのだ。この魔法大系の思想はEP7で語られるヤスという人物の動機と計画内容の根底にある思想でもある。 

・戦人の魔女への屈服描写
EP2の後半、楼座と言い争いになった戦人は、心が折れてしまい魔女に負けを認め、魔女の存在を認める完全敗北宣言を盤上でしている。この部分は非常に大事で、最後に金蔵の部屋で戦人がベアトと金蔵を目撃してる部分の解釈に非常に深く関わって来る。うみねこの世界で探偵は主観で嘘を言う事が許されていない。どんなに嘘の描写を延々描こうが、探偵の主観視点だけは真実の描写という保証があるのだ。しかし、戦人は主観で金蔵とベアトを目撃している。EP5でベアトの全ゲーム盤でゲーム開始前に既に金蔵は死亡している、という赤字が出ており、金蔵を目撃する事は不可能なのだ。つまり、最初に述べた戦人の完全敗北宣言によって、戦人は探偵ではなくなったので、その後の描写で金蔵とベアトを主観で目撃するという事が可能になったのだ。あの時戦人は探偵の資格を失っていた。これが幻想描写がなされた理由である。

・幻想描写
実質的にEP2から非常に顕著になっている幻想描写。魔法描写やベアトリーチェの登場など、本編中ミステリーとして物語を読めない描写が多々あるが、うみねこの大原則として「探偵が主観で確認してない描写は嘘が混じる」がある。真実を描写しないといけないのは探偵の主観だけなのだ。あらゆる不可解な魔法描写は全て嘘と言っていい。

・夏妃の部屋でのベアトリーチェの態度の豹変
紗音と郷田と譲治が殺される夏妃の部屋の密室。この部分の魔法世界描写でベアトリーチェの態度がおかしかったのを覚えてるだろうか。紗音が愛を語りながら、魔法障壁で攻撃を防いでる時、ベアトは明らかに紗音に激怒していた。なぜ紗音が語る愛にベアトはここまで激怒したのか。それは、ベアトの目的も愛だからである。うみねこの犯人動機に深く関わるのでEP7で詳細に語るが、既に愛を手にした紗音に対して、愛を手にしておらず、それ自体を目的にして事件を起こしているベアト。自分が手にしていない物を得意げに語る紗音にベアトが激怒した、そういう意味合いの場面だ。

・楼座と真里亞、霧江が目撃したベアトリーチェ
幻想描写としてベアトなんてそもそも目撃していないと解釈するのは簡単だが、盤上でベアトを目撃する事は可能なのか不可能なのかというと、可能である。そもそもベアトとはヤスの有する1人格であり、EP1~4のTIPSに人間キャラクターとして、一貫してベアトが載っている。それに大人だけではなく真里亞が目撃してる部分も考えると、ベアト人格で楼座と真里亞に会い、貴賓室に行く途中霧江に目撃されたと考える方が自然だ。そもそもEP3の連鎖密室でヤスがベアト人格で生き残るという事例があり、盤上にベアトは登場しないという考えは成立しないのだ。霧江を共犯目的で嘘の目撃証言をさせたとすると、第一の晩で早々に殺された事にも疑問が残る。ベアトが登場したとすると、楼座と真里亞に会った時に、真里亞のカボチャ型のお菓子をどうやって修復したのかという問題が出てくるが、嘉音人格の時に真里亞に貰ったお菓子を真里亞が目をつぶってる隙にすり替えたという考え方で筋が通る。

では事件部分のトリックの考察に行こう。ここでは関連する赤字も併記する。

【第一の晩 礼拝堂での密室殺人】

「生死は捨て置く。6人は確かに扉から入った」
「6人は確かに“この正面扉”から入った」
「礼拝堂の鍵は一本しか存在しない」
「礼拝堂の施錠は礼拝堂の鍵以外では開錠不可能」
「礼拝堂の扉は、施錠時には如何なる方法での出入りも拒む」
「楼座は今朝、確かに真里亞の手提げの中から封筒を取り出し、そこから正真正銘の礼拝堂の鍵を手に入れたぞ」
「妾が真里亞に預けた封筒の中身は、確かに礼拝堂の鍵だった」
「妾が真里亞に渡した封筒と、楼座が開封した封筒は同一のものであるぞ」 
「真里亞の鍵は、真里亞受領後から翌日の楼座開封の瞬間まで、誰の手にも渡っていない!!」
「金蔵の書斎以外にオートロックの扉は存在しない!」
「6人は発見時にすでに全員死亡していた!」
「全員が他殺だ!」
「6人は全員が純粋な犠牲者であり、相互の殺人には関与しない!」
「あの礼拝堂には誰も隠れていなかった。 よって、引き篭もり密室は通用しない!」
「礼拝堂での6人の殺害時、犯人は礼拝堂内にいたわ!」

「続けましょう。第2のゲーム、第一の晩。腹を割かれし6人は密室礼拝堂に。」
「幻は幻に。……黄金の真実が、幻の錠を閉ざす。」

礼拝堂には鍵はかかっていなかった。それが真相である。礼拝堂で楼座が扉を開けようとし、鍵が掛かっていて開かなかったという部分、この時に現場にいたのは楼座、紗音、嘉音、郷田、源次である。この時、戦人達いとこ組はまだゲストハウスで寝ており楼座が鍵を取りにゲストハウスにやってきた時に、戦人が気づいて起きている。戦人達が礼拝堂に行ったときには既に鍵は開いており本当に鍵がかかっていたのか分からない。楼座、紗音、嘉音、郷田、源次この5人が口裏を合わせ鍵がかかっていたと嘘を言っただけの話で、当然この5人は共犯である。

【第二の晩 朱志香と嘉音の密室殺人+嘉音の死体行方不明】

「隠し扉の類は一切ない」
「出入りはこの扉からだけだ」
「この部屋に隠し扉はない。扉と窓以外に出入りする方法はない」
「扉の施錠は、朱志香の鍵が一本と使用人達が一本ずつ持つマスターキーのみ」
「窓は内側から施錠されている」
「嘉音はこの部屋で殺された」
「施錠時には如何なる方法をもってしても出入りは出来ぬ」
「部屋の外から鍵を使わずに施錠するようなカラクリも通用せぬぞ」 
「朱志香の死体発見時、朱志香の部屋にいたのは、戦人、譲治、真里亞、楼座、源次、郷田、紗音、熊沢、南條のみだった」
死体の朱志香ももちろん含む」
「そなたが認識していた以外の人間は存在しない」
「誰も隠れていない」

「第2のゲーム、第二の晩。寄り添いし二人は、死体さえも寄り添えない。」
「幻は幻に。……役目を終えたる幻は、骸さえも残せない。」

この部分だが、同時刻金蔵の部屋で筆耕をしていたという紗音と源次は実際にはそんな事はしておらず屋敷の中で完全にフリーだった。実際は紗音(ヤス)が屋敷で朱志香に会い部屋で介抱してる隙に背中を銃で撃ち抜く。背中の傷口に杭を刺し込んだ後、嘉音のマスターキーを朱志香のポケットに入れ、嘉音人格を自分の中から抹消。自分のマスターキーで施錠後、戦人達に合流という流れだ。

【第七・八の晩 南條・熊沢の殺害と密室での死体消失事件】

それ(使用人室の鍵)なら使用人室の奥のキーボックスに収められているぞ。使用人室の鍵は数本あるが、その全てがキーボックスに収められている」
「出入りは唯一の扉と唯一の窓から以外は不可能」
「そしてそれらはいずれも施錠されていた」
「扉は鍵を使用せずに外から施錠する方法は存在しない」
「窓については外から如何なる方法でも施錠する方法は存在しない」
「扉も窓も、施錠時には如何なる出入りも許さない」
「扉の開錠は使用人室の鍵とマスターキー以外は不可能」
「この部屋には、お前たち以外は存在しない。 お前たちの定義とは、戦人、譲治、真里亞、楼座、源次、郷田、紗音のことを指す。」
「朱志香の部屋の件、そしてこの使用人室の件の両方について、そなたが認識していた以外の人間は存在しない」
「誰も隠れていない」
「彼らは異なる人物を嘉音と誤認することは絶対にない!」
「嘉音の名を名乗ることが出来るのは本人のみ!異なる人物が名乗ることは出来ない!」

「第2のゲーム、第七、第八の晩。赤き目の幻想に斬り殺されし二人。」
「土は土に。幻は幻に。……幻に生み出せる骸はなし。」

嘉音が現れたという部分自体が嘘で、実際は誰も現れていない。この時点で南條と熊沢は生きており、屋敷に潜伏していただけ。使用人室に血や争った跡を付け、南條と熊沢を違う部屋に隠した後部屋を施錠、楼座に報告という流れだ。この2人の殺害は第7、8の晩とされてるので、この後、紗音達が夏妃の部屋に行ってる間に源次がナイフで二人を殺害したものと思われる。この2人だけ刃物で殺されており、銃で殺しているヤスとは別の実行犯と考えるのが自然だろう。源次がナイフで蝶を刺す描写が唐突に出てきたりして実に怪しい。

※小説版で追加されたウィルの追加推理
「第七、第八の晩は、殺人者が他にいる。……使用人たちは真犯人じゃねえが、中には協力者という立場で殺人を犯す者がいた。南條と熊沢を連れ出し、手に掛けた犯人。……源次がそうだ。あいつは、第四のゲームでもお前(クレル)と共に殺人を遂行することになる。」

【第四・五・六の晩 夏妃の部屋での譲治・紗音・郷田殺害+客間の密室、手紙事件】

「夏妃の部屋もまったく同じだぞ、いつもの通り」
「扉も窓も内側から施錠されていた」
「如何なるイカサマも細工もなく、そして隠された通行手段もなければ隠れる場所もないッ」
「夏妃自身の鍵は譲治のポケットに入って、室内に閉じ込められていた」
「あとは5本のマスターキーしかないが、それは全て"楼座"が持っているッ」
「ついでに言おう、その客間も同じよ」
「本来の客間の鍵は使用人室に封印されている」
「だからマスターキー以外では開錠不可能!部屋の密室定義もいつもに同じよ!」
「楼座がマスターキーを管理して以降、それら全ては一度たりとも彼女の手を離れていない! 夏妃の部屋を開錠した時に戦人に貸し出した際を除いてね。」

「第2のゲーム、第四、第五、第六の晩。夏妃の密室にて生き残りし者はなし。」
「土は土に。……棺桶が密室であることに、疑問を挟む者はいない。」

ここで大事なのは、紗音だけ杭が刺さっていない部分である。ここは竜騎士07氏へのインタビューでトリックが明かされており、紗音(ヤス)が郷田と譲治を殺したあとに杭で刺し、最後に自殺。銃の処分は、銃とオモリを糸でつなげ、オモリを夏妃の化粧台の裏に放り込む。この状態で自殺し、オモリに引っ張られ銃は化粧台の裏に引っ張られるという仕組みだ。最後に自殺した紗音(ヤス)には杭を刺す手段がなかった。紗音に譲治が殺せるのか?という疑問は竜騎士07氏により「紗音の格好をしていても、別人だったかもしれない」「譲治にこのときある事を聞いたはずで、譲治はそれに満足いく答えをだせなかった」と言われている。これは前者は紗音の格好をしたベアト人格で殺害した、後者は性的に障害を持った紗音が子供を産めない体である事を告白したのかもしれない。子沢山の未来を語る譲治は子供なんかいなくていいと答える事は出来たのだろうが、瞬時に即答はできなかったのだろう。この2通りの解釈の仕方があるようで、結論としては紗音に譲治は殺害可能という事である。客間については楼座が手紙を置いた。それだけ。

※小説版で追加されたウィルの追加推理
「お前は第一のゲームで絵羽と秀吉を選び、第二のゲームでは楼座を選ぶ。だが、異なっていたのは買収の相手だけじゃねえ。……まさかお前が、終焉を見届ける前に自らの命を絶つとはな。仮に戦人があの部屋を詳しく調べていたならば、自殺に使われた銃と、重りがくくりつけられたロープを化粧台の裏から発見していたはずだ。」

・黄金郷の描写
結果的にこのゲームではベアトが圧勝した。ベアトの目的は本編中では「戦人に魔女を認めさせること」と言っている。そもそも戦人に魔女を認めさせる事というのはどういう意味なのかというと、事件を魔女の犯行で説明し、人間犯人説を放棄するという事だ。という事は、最終的に碑文の第9の晩の「魔女は蘇り、誰も生き残れはしない」の部分、要するに、島に仕掛けられた爆薬によって全員皆殺しにする、という部分が実行されてしまう。魔女を認めると結果として皆殺しが確定するのだ。という事は黄金郷の思想である、死後の世界で思い人と結ばれるというのがベアトの目的だという事になる。でもそれは本当だろうか?これがEP2である事から分かるように、ベアトのゲーム盤はEP4まで続く。EP2の圧倒的勝利でもベアトの目的は達成されていないという事になる。EP2でベアトの目的が達成されたのなら以降のゲーム盤を開催する意味がないからだ。つまり、ベアトの本当の目的は戦人に魔女を認めさせる事ではないと言える。

・楼座と真里亞の島脱出描写
ラストのこの描写は楼座の「この島に生き残れる場所はない!」というセリフからも分かるように、爆薬で24時に島が爆発する事を知ってしまったという事だろう。戦人と言い争いをしてる時はまったく慌てた様子はないので、戦人同様23時30分以降に直前になって爆薬の事を知らされたという事だろう。あの時点で生き残ってるのは戦人、源次、真里亞、楼座だけなので、源次に真相を聞いたものと思われる。

今回のゲーム
犯人:ヤス
共犯:楼座、源次、郷田、熊沢、南條

・ゲームの構成要素
EP2もEP1同様事件が「嘘」「共犯」「密室」で構成されている。この時点でなぜ事件がこの3要素で構成されるんだろうかという疑問を持ってほしい。事件はベアトリーチェが主催のゲーム盤で相手は戦人である。つまり戦人に「嘘」「共犯」「密室」このメッセージを送っているという事になる。考えてみれば、今回のゲームでも密室が多く出てきたが多くの密室が嘘で構成されている。なぜベアトは執拗に嘘というメッセージを発するのか。それが上記で述べた黄金郷の描写の項目と深く関連する。ベアトの真の目的がここに見え隠れする。正直EP2までの情報でベアトの真の目的を当てるのは不可能だが、そこに至るためのパーツがこの部分という事は覚えておきたい。

・魔女幻想の目的
ベアトは魔女を認めさせるために、本編であらゆる手を使って戦人を追い詰めていく。しかし、実際に考えて欲しいのはこのゲーム盤は人間犯人説で説明できるように作られているという事だ。人間で説明可能だが、戦人がそこまで推理できてないだけの話なのだ。ではベアトはなぜこのような人間犯人説で説明可能な事件を使って戦人に魔女を認めさせようとするのか。EP2の本編中で描かれた戦人と楼座と使用人をめぐる疑い合いの描写にそのヒントがある。あのお互い疑心暗鬼になっている描写は人間に犯人がいるからこそ発生するものだ。もし犯人が魔女で魔法で殺人をやってる事になると、人間同士が疑い合う必要がなくなる。という事はベアトが魔女を認めさせようとしてる行為は、人間同士がお互いを疑わないようにしてるとも言える。なぜそんな事をベアトがする必要があるのか?それは実際の六軒島で起きた事件の真相が人間同士の殺し合いだったのではないか?という推測に結び付く。ベアトは戦人をその辛い現実から守るために魔女幻想を押しつけようとしてる可能性がある。