着たいものを着るというスキル。ファッションポジウムに行ってきた。【1】着たいものを着るというスキル。ファッションポジウムに行ってきた。【3】

2018年06月05日

着たいものを着るというスキル。ファッションポジウムに行ってきた。【2】

で、ファッションポジウムというのはこれ
ここ東大のサイトです。
つまり東大の東洋文化研究所のイベントとして行われるってこと。
そういうことなら、日本には異性装って昔から伝統があったし、
女児/男児に男児/女児の格好をさせるってあるよね、うん。
とかいうことではなく、現在で、服装のメンズレディスという枠組みを超えることで自由になろうという試みというもののよう。で、事前にはこことか見ると、安冨せんせが「ガーリーなワンピ」を纏ってにっこりな画像がある。そういうことなんだ。ふーん。

その時はさほど疑問に思わず、面白そう!いこいこと友人を誘ってwkdkで出かけることに。事前に何着る?どうする?みたいな会話があって、同行者はアクセを貸せという。いいけど、所望されたのは「じゃらじゃらさげるやつ」そういうのはそもそも持ってない。肩がこるからさあ。まあ、探してみる。というわけで、あーだこーだ話し合い、同行者の着るものに並んでいい感じなのはこっちか、などと選ぶ。そういうもんでしょ。

本郷三丁目で喫茶店に入って、アクセをつける。同行者、初アクセ。おかしいね、つけるだけで一苦労。そういうもんか。クロスドレッサーではないけれど、セルフイメージとしてアクセが必要だったということだと思う。そのイメージを竹薮が想像して、こんな路線かなと思うものを選んだのだが、バッチリ。まるで買ったときからその人のものだったみたいに似合うので、にまにま。こういう瞬間に立ち会うのは経験値高い。

だが、だよ。

会場に着いたら、セクマイでない人たちがお洒落でない。
何よ、これ。
ここ、ここ大事なこと。
「ファッションを自由に楽しんでいい」っていう催しでしょ。
楽しんでるの?それ。
その服、今日どうやって選んだ?
あれかな、これかなって迷ったとき、何考えてた?
楽しんでないだろーーーーーー!って問い詰めたくなった。
なんだかなあ。

普段の適当な集会ならともかく
(ほんとは「ともかく」じゃない。そういう集会だって服装は大事だよ。アピールだから。着るものはどうでもいい、そんな見た目を気にするんじゃないという主張もあろうが、見た目に頭が回らないってどうよ、という逆の主張もあるのだ)
こういう集まりに着るもの考えないで来るって本当に理解できない。

これが日本のリベラルの「程度」だ。
遊び心、大人の余裕がない。

お金がなくったって、ユニクロのシャツを前の晩に洗ってハンガーにかけて折り線のついてないもの着るとかさ、色々あるだろう、なんだそのシワクチャ。いちいち腹立たしい。

自分の着るものに関心のない人は人の着るものに関心を持てるのか?

意識だけで概念だけで判断するんじゃ強度を生まない。
そこがわかってないよね。日本のリベラルは。
何を着るかというのはセルフイメージ、セルフマネージであり、それは文化、政治経済の問題なんだよ。と声を大にしていいたい。ったく。ビジネススーツがジーンズとシャツに変わっただけで、意識ま全く変わってない。全くもって嘆かわしい。

これが背景にあってのファッションポジウムなんだ。

まずは基調講演
安田講堂でやる意味。
 暴力と暴力の対決ではなく、暴力に非暴力で向かうこと
 学問とファッションや芸術は結びつくべき
 (これは全く異議なし)
男女別に分ける不条理さ
男女いう箱から出たら白い目で見られた
(安冨氏はその時まで白い目で見られたことがないそうで、ビックリポンだった)
 生まれてこのかたずーっと白い目で見られてきた私などは、
 もうそれだけで言葉を失うが、
 まあ、白い目で見られる世界へようこそと言っておこう。

メンズはツンドラ、レディスは熱帯雨林
 まあねえ。というわけで
 トランスジェンダーの人がレディスを自由にきていいじゃないか。
 全くもってその通り。

なんだけど。

その後始まったショーが。
ここが公式インスタで写真が上がってるんですが、見てわかると思いますが、ほとんど全部ロングワンピースなんだ。なぜなんだ。異性装をクロスドレシングというそうだけど、自由に着るってこれかという感覚は否めない。

結局、男の箱から出て、女の箱に入っただけじゃないかという声は致し方ない。

おそらく、ブローレンヂという個人ブランドに安冨せんせが出会ったことがこの企画のきっかけなんで、ブランド色が前面に出たという解釈も可能だろう。

しかし、現実のクロスドレッサーは「ゆるふわでガーリーなロングワンピ」を着て生活しているわけではない。女だって、「ゆるふわで以下略」で子どもを前後に二人のっけてママチャリこいだり、介護ベッドの脇で対位交換したりしない。そういうものを着る自分を本当に望んでいるか。その望みはどこから手に入れたのか、そのイメージの出自はどこか確かめたのか?と考えざるを得ない。

で、クロスドレッサーの人たちはどうして「ゆるふわで以下略」を望むのだろうか。
それが好きなんだと言われてみればそれまでなんだが、そこを聞きたかった。

公式インスタの中で興味深かったものをいくつか。
実際に見てたのだが、画像で見てもやはり印象的だった。

まずステージに上がった人たち(一般の人たち)の中で
竹薮的には一番カッコよかったと思うのが
https://www.instagram.com/p/Bjl0VmXFoTz/?taken-by=fashionposium2018" target
もうかっこいいの一言。タフネスを感じさせる。

また、この方も注目
クロスドレッサーの日常を感じる。
https://www.instagram.com/p/Bjlzy8vF8PO/?taken-by=fashionposium2018
この方はツイッターでブラウス、スカート、下着までどこのものか説明していた。そういう情報共有は非常に大事。で、なんというか達成したものを感じる。この方のプライド。これまでの人生を感じさせる一枚。

逆におずおずした感じの一枚がこれ
https://www.instagram.com/p/Bjl0caxlV5z/?taken-by=fashionposium2018
でも、一生懸命ここにやって来てステージに上がった。勝手な憶測だが、大事なワンピースなんだろうと思える。ひょっとしたら、ものすごく思い入れのあるもの?誰か知り合いの人がこの人のために作った。そんな感じでさりげない一枚だけど濃密なものを感じる。

それがうんと手慣れてくるとこうなる。
https://www.instagram.com/p/BjlynUWFzub/?taken-by=fashionposium2018
余裕がある。そしてどっこい生きているって感じだ。お化粧も堂にいってるし、安定感がある。

そしてきれいだと思ったのがこれ。
https://www.instagram.com/p/Bjlz-4xF0s4/?taken-by=fashionposium2018
このカップルの思いの溢れる一枚。二人分のコーディネートが決まっている。それでいて、草を纏ったような佇まい。いい。お幸せにと祈りたくなる。

私が見たかったのはこちらの方なんだ。
「ゆるふわで以下略」なのではなくて。
こっちの方がよほど、男女の枠を超えている。
「ゆるふわで以下略」というのは女性装の記号であって、記号が歩いても記号だし。
この人たちの服への想いはしっかり伝わった。

だから、本当はこちらの方にスポットを当てるべきなのだ。
トランスの人たちにきれーい、かわいいー、
全然女の人にしか見えないぃみたいな扱いをするのは失礼じゃないか?
だってそれうまく化けたねってのと同じじゃないですか。

で、きれいなモデルさんに「ゆるふわで以下略」を着せて
どうだすごいだろうというのではなく、
私たちはこんなに自由なのよというのではなく、

息苦しい中でこうやって呼吸してます、という方を竹薮は見たい。

上の写真の人たちがファストファッションやプレタでないもの
つまりオートクチュールを着たらどうなるのか。
それも見たい。

今回は準備が間に合わなかったということなのかもしれない。
それなら次回の企画としてほしい。

ここでまたあげます。
まだ続きます。

あ、ちなみに竹薮が一番親近感を感じたのは
こちらの方。
この方、ほとんど竹薮。
多分、年格好も同じくらい。
ぜひ一度お茶などしてみたい。



takeyabu31 at 16:52│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 婦人口論(批評) 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
着たいものを着るというスキル。ファッションポジウムに行ってきた。【1】着たいものを着るというスキル。ファッションポジウムに行ってきた。【3】