2016年11月14日

大峰山(弥山・八経ヶ岳)

2016年10月11日、大峰山の最高峰・八経ヶ岳に出かけました。
前泊していた飛鳥にあるホテルを午前7時30分に出発し、国道309号線を南下して登山口の行者還トンネル西口まで向かいます。
距離的に1時間程度で着くだろうと思っていたのですが、山間部に入るまでの道は信号も多くて割と混雑。
さらに天川から奥は対向車とすれ違うのが厳しいほどの隘路になり、舗装はされているものの若干の緊張を強いられます。
行者還トンネル西口そんなこんなで登山口に到着したのは9時20分。
駐車場代1,000円を支払い、清潔なトイレを借りてから山道に入ります。
登山口からしばらく歩くと川を跨ぐ橋が架けられていて、そこからすぐに急坂が始まります。
急登岩が多く少し荒れた感じの、滑りやすい道。ここで一気に300メートルの標高を稼ぐと世界遺産の大峰奥駆道に出合います。
ここからは広々とした尾根筋のなだらかの道。木々が高くて明るい道はとても美しい。
紅葉のシーズンはさらに素晴らしいのではないかと思います。
尾根筋は本当に広いし、踏み跡がそこかしこにあるし、登山道を示すテープも少ないので道を失いかけたりもするのですが、尾根上を忠実に歩いていれば迷うリスクはありません。
階段聖宝ノ宿跡にある立派な石像を過ぎれば、改めて本格的な登りです。
木製の階段を登り切って、さらにジグザグに付けられた急坂をこなしたところで、弥山に到着。
ここまでに要した時間はちょうど2時間でした。

山頂立派な小屋の立つ弥山からからいったん鞍部に降りるとオオヤマレンゲの自生地ということでガラッと植生が変わり、そこを登り返せば八経ヶ岳の山頂に到達です。
でも、周囲は流れるガスで真っ白。
残念ながら眺望はまったくでした。
弥山から八経ヶ岳
ついさっき、弥山の上空は青空だったのに、少しの距離で雲の中。
しばらく待ってみたけれど、視界が広がる様子はないので仕方なく弥山に戻ります。
すると、上空はやはり青空。
たった少しの距離で異なる景色。それは八経ヶ岳がこの山域の最高峰である証左。
絶景は得られませんでしたが、関西の最高峰という特別な地を確かに踏んだ、という満足感はしっかり抱きながら、来た道を戻りました。

◆日時2016年10月11日(火) ◆所要時間行者還トンネル西口(9:30)→奥駆出合(10:10)→ 聖宝ノ宿跡(11:00)→弥山小屋(11:30)→八経ヶ岳山頂(12:00〜12:30)→弥山山頂(13:00)→ 聖宝ノ宿跡(13:30)→奥駆出合(14:20)→行者還トンネル西口(15:00)【往路2時間30分・復路2時間30分】

2016年06月26日

大山

2016年5月21日。
週末一泊二日の小旅行で伯耆の名峰・大山に登ってきました。
ずっと前から行こう行こうと思いつつ、なんとなく機会を作れなかった山陰の山。
下山駐車場いったん決意してしまえば、羽田からわずか1時間強のフライトで山麓の米子に着いてしまうのだから、決して遠い山ではありません。
米子空港でレンタカーを借りれば登山口までたった30km。日帰りだって十分可能です。
東京の自宅を午前5時に出て、夏山登山口直近の下山駐車場には9時30分着。
ほぼ満車の駐車場に道中の混雑を覚悟しつつ、9時50分に出発します。

階段登山口は整備された階段で始まって、とにかくひたすら登る感じ。
早くも下山してきた男性に「上は人が多かったですか?」と尋ねると、「多いですよ。ものすごい人数の団体とすれ違いました」との返答。
ううむ、やはり。
大混雑への不安は高まるばかりですが、ギラギラ初夏の太陽の光は美しいブナの森林がずいぶんと和らげてくれて、暑いけれど気持ちいい。
足取りも軽く、増え続ける合目標識を横目にたどり着いた六合目避難小屋。
北壁
ここで名峰大山は、壮大な北壁を晒してくれました。
崩壊。
崩落。
緑色と灰色のコントラスト。
美しいけれど、どこか刹那的で、この山はいつまでこの姿でいられるんだろうと不安を掻き立てるような光景でした。

ここからの登山道は傾斜を増して、いよいよ森林限界を迎えます。
そしていよいよ登場、大山キャラボク。
風景が一変します。
大山キャラボク濃い緑色の低木が広々とした台地一面に敷き詰められて、そこに木道が敷かれていて。
涼風に吹かれながら心地よい散策を楽しむことができました。
ただ、人は多い。
小さな子供たちとその家族の30人規模の大団体。
しかもその団体がいくつもあり…
弥山山頂は座る場所がないくらいの混雑で、とんでもないことになっていました。

剣ヶ峰弥山山頂まで登山口からは2時間程度。
交通の便も良くて、気軽に登れる山だからこその混雑。
最高峰の剣ヶ峰に目を移すと、立入禁止の最高地点に2人の登山者が見えて、優雅に昼食をとっているのがとても羨ましい。
山頂に居合わせた人からは、「今日もいるね。先週も剣ヶ峰に登ったはいいけど下りられなくなって、結局救助を呼んでものすごく怒られてた人がいたよ」といった話も出ていましたが。

さて、下山。
来た道を戻るのではなく、五合目から元谷コースに入って大山寺を目指します。
本当にこの道を選んでよかった。
なにしろ大神山神社がすごかった。
大神山神社重要文化財となっている奥宮の本殿。
この巨大な建築物は、文化2年(1805年)の建立というのだから驚きです。
石が敷き詰められた参道や趣のある神門、石鳥居に美しい並木。
参道今まで存在すら知らなかったのが恥ずかしいと思うくらいの素晴らしい神社でした。

休憩を含めて5時間程度で往復できる手軽な山ではありますが、本当に見どころが多かった。
古くからの歴史ある名峰は、現代に生きる自分の心もばっちり魅了してくれました。
下山後に宿泊した皆生温泉、翌日に立ち寄った国宝・投入堂、鳥取砂丘と合わせて、ぜひ再訪したいエリアになりました。

◆日時
2016年5月21日(土)

◆所要時間
夏山登山口(9:50)→六合目避難小屋(10:50〜11:10)→弥山山頂(12:00〜12:40)→行者谷分かれ(13:40)→大神山神社(14:30〜14:40)→夏山登山口(15:10)[歩行時間約4時間10分]

2015年08月09日

笠ヶ岳−2

この日の笠ヶ岳山荘。
笠ヶ岳山荘受付時に「今日はそこそこ混んでいるので、布団2枚に3人でお願いします」と言われて若干ブルーになります。
そもそもが3畳間に布団4枚敷なのだから、布団2枚を3人でとなると1人あたりに与えられるスペースはたったの0.5畳…。
でも、幸いにして夕飯時に「布団は1人1枚行き渡ります」と訂正され、ホッとました。
どうやらこの日は団体客(40人規模)の影響があったようで、通常であれば8月でも週末以外はさほど混雑はしないようです。

さて、日付が変わって8月5日。
満点の星空の下に起き上がり、ご来光を目指して笠ヶ岳の頂に向かいます。
ご来光日の出の時刻(5時ちょうど)に山荘からわずか10分で達する山頂にいたのは20人程度の人々。
お互いに写真を撮り合いながら、槍ヶ岳の脇から顔を出した見事な朝陽に照らされた時間は幸福でした。

この後、一度山荘に戻って朝食と準備を済ませ、下山を開始したのは6時過ぎ。
笠新道を戻るのはつまらないので、少し足を延ばして鏡平山荘を経由し、小池新道で帰ることにします。
この選択がよかった。
笠ヶ岳を振り返る秩父平に下るまでずっと続くハイマツの稜線から振り返れば、笠ヶ岳がどーんと貫禄を持って鎮座していて、しかも、少し歩くごとに角度と距離が変わるから当然に山の表情も刻々と変化していって、まったく飽きることがありませんでした。
その後も、見事に高山植物が咲き乱れる秩父平や、そのカール地形を遠望できる大ノマ岳までは本当に楽しかった。
秩父平でも。

時間が経つごとにこの日も気温はみるみる上昇し、10時の段階で手持ちの温度計が示すのは32℃という値。
2000メートル超にもかかわらず、うだるような酷暑。
そんな中、大ノマ乗越から弓折岳に登り返すのはずいぶんとしんどかったし、その後の小池新道の長く単調な下りもかなり辛かった。
鏡平山荘で食べたかき氷以外にほとんど記憶はなく…。
鏡平山荘長めの休憩を何度もとって、その度に猛暑に毒づきつつ、なんとか新穂高温泉の駐車場に辿りついた時刻はもう16時。
笠ヶ岳山荘からなんと10時間かかったことになります。
たしかに疲れた。
そんなこんなで自分にとって笠ヶ岳の記憶は“暑さ”が大部分を占める結果になったのでした。

◆日時
2015年8月4日(火)〜8月5日(水)

◆所要時間
(1日目)
市営新穂高第2駐車場(6:10)→笠新道入口(7:10)→杓子平(11:00〜11:20)→笠新道分岐(12:50〜13:10)→笠ヶ岳山荘(14:20)[歩行時間約7時間30分]

(2日目)
笠ヶ岳山荘(4:40)→笠ヶ岳山頂(4:50〜5:10)→笠ヶ岳山荘(5:20〜6:10)→笠新道分岐(7:10)→秩父平(8:20〜8:30)→大ノマ乗越(9:40〜9:50)→弓折分岐(10:30)→鏡平山荘(11:10〜11:50)→わさび平小屋(14:40〜15:00)→市営新穂高第2駐車場(16:00)[歩行時間約8時間50分]

2015年08月07日

笠ヶ岳−1

2015年8月4日。
一週間の夏休みに猛暑日の連続記録が更新されている東京を離れ、目指すのは飛騨の名峰・笠ヶ岳。
自分にとっては何年か前に焼岳から眺めた新雪の美しい姿が忘れられない特別な山。
北アルプス三大急登と言われる笠新道を登るのは億劫ですが、あの日の感動がまた得られるのであれば多少の苦労は厭いません。
午前2時に車で自宅を出発し、高井戸から松本インターまではきっかり2時間、そこから下道で90分。
すっかり明るくなった5時30分に登山口である新穂高温泉に到着しました。

平日のこの時間でも深山荘横にある登山者用無料駐車場(市営第3駐車場)はすでに満車で、駐車場敷地内の路肩への駐車が始まっている状態でした。
有料駐車場もちろんここに駐車することもできたのですが、登山口により近いところにある有料駐車場の状況も気になっていたので、確かめに行ってみたところ、こちらは“6時間あたり500円”という料金設定もあってかガラガラ。
また無料駐車場に戻るのも面倒になったので、半分も埋まっていない有料の市営第2駐車場に車を置くことにしました。

さて、軽い食事と準備を済ませ、6時10分に登山開始。一般車両通行止めのゲートを通過し、ヘアピンカーブを登ってから笠新道の入口までは1時間弱の林道歩き。
平日にもかかわらず、周囲には多くの登山者が歩いていました。
でもそのほとんどは小池新道で双六方面に向かうようで、笠新道を横目にずんずん直進していきます。
笠新道に入るところで50代くらいの女性4人組が「笠ヶ岳ですか?」と話しかけてきたので「そうです。きついみたいですよね」と答えると、「そうそう。なんでこんな大変なところを登るのって周りからもさんざん言われちゃった」とのこと。
うーん、そんなイメージなのか。だからみんなこの道を選ばないのかな。

で、この北アルプス三大急登。結論から言うと、思ったよりはきつくありませんでした。
まず、道が整備されていて歩きやすかった。大きな岩が転がる急坂もいくつかありましたが、注意を要するのは浮石程度で、安全な道でした。
そして、急登とは言っても直登はほとんどなかった。基本的にはジグザグ道をひたすら登るといった感じでした。
槍さらに、景色がよかった。若干霞んではいましたが、穂高、槍をずっと眺めることができたので、登り道のしんどさもだいぶ紛れました。
なにより、人が少なくて静かだった。登山者には5人程度しか会わず、すれ違った下山者もせいぜい20〜30人程度でした。
とは言ってもこの日も下界は猛暑日。
風もあまりなく、暑さは相当に堪えます。
杓子平から笠ヶ岳ああ、暑い暑いと愚痴りながら杓子平に到着したのは11時。笠新道入口から4時間弱かかって、ようやく目指す笠ヶ岳が若干の雲をまとって姿を現しました。

でも、すぐそこに見えている笠ヶ岳山頂に至るには、抜戸岳までぐるっと回っていかねばなりません。
この抜戸岳への道がきつかった。
登っても登ってもなかなか稜線には出なくて、息も絶え絶え休み休みの牛歩です。
笠ヶ岳山荘でも、ここを凌げばいよいよ笠へと続く稜線。
そして、いくつかのアップダウンを経れば、いよいよ山頂直下の笠ヶ岳山荘に辿り着きます。
時刻は14時20分。
登り始めて8時間超かけての到着でした。
(続く)

2014年09月15日

高妻山−2

岩場を越えて辿り着いた稜線は一不動と名付けられた場所で、避難小屋が建てられていました。
ここからは稜線を忠実に歩くことになります。
古くからの信仰の山なので、ピーク毎に小さな祠が置かれていて、それぞれに二釈迦、三文殊、四普賢、五地蔵、六弥勒、七薬師、八観音、九勢至との標識が付けられています。
この指標によって着実に進んでいることが実感でき、幾許か気が紛れるのですが、登っては下って登り返す道のりはかなりしんどい。
山頂への急登そして、九勢至から山頂までの急登が本当に辛かった。
直登とはこういう道を言うのかと実感できる急坂の連続。
標高差300メートルを、実にまっすぐに登ります。
息も絶え絶えようやく山頂にたどり着いたのは、登り始めからたっぷり4時間半以上かかった午前11時30分でした。

山頂標識山頂の先着者はわずかに3名。
ここまでに抜いたのは1名で、すれ違った下山者は4名。
その後に出会った人はいなかったので、この日の高妻山訪問者はたったの10名程度だったことになります。
先着者は順々に下山をしていったので、同行の嫁と二人、貸切の山頂でのんびりすることができました。
残念ながら雲が多く、360度周囲の山々を見渡せるという素晴らしい眺望を得ることはできなかったけれど。

高妻を振り返るさて、下山。
これがまたしんどかった。
まず山頂からの急な下り。腰と膝がじんじん刺激されます。
そして九勢至からは稜線上のアップダウン。これを一不動まで繰り返すのはあまりにも辛いので、六弥勒からは、2012年に正式な登山道として整備されたばかりという弥勒新道を利用して戸隠牧場までショートカットすることにします。
弥勒新道しかしまたこの道…

なんと弥勒新道は休憩する場所すらほとんどない急坂一辺倒なのでした。
まだあまり踏まれていないからか地面がふかふかしているのが唯一の救いで、この道を下っているうちに自分は腰を、そして嫁は膝をやられ、ぼろ雑巾のような状態でなんとか戸隠牧場に戻り着いたのでした。
登山口から山頂までの単純標高差だけでは決して計り知れない高妻山の厳しさ。
登った人々の酷評が今はとてもよく理解できます。

◆日時
2014年9月10日(水)

◆所要時間
戸隠牧場駐車場(6:45)→一不動(8:30)→五地蔵山(9:30)→九勢至(10:20〜10:35)→高妻山頂(11:30〜12:10)→九勢至(12:50)→六弥勒(13:30〜13:50)→戸隠牧場駐車場(16:00)〔往路4時間30分・復路3時間30分〕


2014年09月13日

高妻山−1

2014年9月10日の水曜日。
遅めの夏休みをとって、ただひとつ登り残していた信州の百名山、高妻山に出かけることにしました。
登り残していた理由は、ただ単にきつそうだったから。
ガイド本でもネットでも「もう登りたくない」とか「百名山でなければ絶対登らない」など散々な酷評が多数。
でも、そんな地味できつい山という印象は、先日たまたま見たNHKの番組“にっぽん百名山”で流されていた戸隠山方面からの颯爽とした美しい鋭鋒の映像によって見事に払拭されました。
こんなにも格好のいい山だったのかと。
駐車場から
そんなこんなで考えを改めると早起きも苦にならず、午前3時前に東京を発ってさっそくやってきた高妻山の登山口・戸隠牧場。
9月の平日なので、登山者用の駐車場に車はたったの4台。
静かな山が楽しめそうです。

さて、午前6時45分に登山を開始。
牧場から戸隠天気予報は曇りがちの微妙なものでしたが、いざ来てみればそこそこ好天で、青空に映える戸隠の岩峰が出迎えてくれました。
牧場の草地をひと登りし、大洞沢に出るとその後はひたすら沢沿いの岩登りです。
何度か渡渉を繰り返し、標高を稼いでいくといよいよやってきました、高妻山登山の一大ポイント、滑滝。
鎖場一枚岩に流れる滝の横に付けられたこの鎖場は、確かに滑りやすく、不安定な足場ではありますが、傾斜自体はさほどでもありません。
鎖がなかったとしても、手足だけで十分に登れるレベル。
なので、あっという間にクリアしてしまいます。
そして、そのあとに控えるのは岩場のトラバース、帯岩です。
岩場のトラバースここは確かに高度感があって緊張させられるのですが、登山道には横幅がしっかり設けられていて、こちらも鎖がなくても問題なくクリアができるレベルでした。
残雪期とか強風とか雨天でない限り、難しいと思えるほどの岩場ではありませんでした。

でも、「なんだ、こんなもんか」と気楽だったのはここまで。
ここからの道のりで、高妻山のハードさを実感することになるのでした。
(続く)

2014年08月03日

五竜岳−2

五竜朝焼け五竜山荘で迎えた7月26日土曜日。
昨日全容を確認できなかった五竜岳は、朝焼けに照らされて余すところなく雄大な山容を見せてくれていました。
雲ひとつない最高の天気。
のんびり準備をして、午前8時に山荘を出発します。

唐松岳当初は遠見尾根の往復を考えていたのですが、往路に出会った年配の登山者の「それはもったいない」とのアドバイスにしたがって、唐松岳を経由し、八方尾根を下りるコースをとることにします。
五竜山荘の宿泊者はほぼ全員が五竜岳に向かったので、唐松岳への稜線はまったく人と出会わない静かな道。
しかし、快適だったのは残念ながら最初の1時間程度。
このコースの難関・牛首へ鎖場が出てきたあたりで、唐松岳頂上山荘に宿泊し、五竜岳へと向かう大勢の登山者(団体)とすれ違うことになりました。
牛首のクサリ場岩も鎖もしっかりしていて慎重に進めば危険のない道ですが、狭いうえに高度感があって、すれ違うのには多少緊張するので、団体をやり過ごすのには結構な時間がかかりました。

さて、五竜山荘からちょうど2時間かけて辿り着いた唐松岳頂上山荘。
ここから目と鼻の先にある唐松岳からの眺望は絶景の一言です。唐松岳から五竜岳
北に白馬。
南に五竜、その奥に槍ヶ岳。
西には立山、剱。
そして東から東南にかけては、北信の山々や四阿山、浅間山、南アルプス、八ヶ岳に富士山が雲海に浮かんでいます。
この景色だけで大満足だったのに、帰り道の八方尾根では雷鳥に出会うこともできました。
雷鳥の親子は登山道脇の岩場に腰を落ち着けて、優雅に空を眺めていました。雷鳥親子

楽しい山旅もここまでで、ここからは押し寄せる登山者の大波に飲み込まれます。
本当にものすごい数の人々。
どうやら、前週の海の日の3連休が悪天候だった影響で、この土日に登山者が集中したようです。
八方駅からテレキャビンの駐車場まで戻るのに乗ったタクシー(料金2,300円)の運転手も「こんな混雑は初めてですよ。白馬岳の登山口の猿倉なんて、登山客の路上駐車があまりにも多くて、始発のバスが上がれなかったみたいですよ」と驚いていました。
白馬遠望山好きの人々がみんな待ちわびていた梅雨明け。
平日を選んで正解でした。

◆日時
2014年7月25日(金)〜7月26日(土)

◆所要時間
(1日目)
アルプス平駅(8:40)→小遠見山(9:40)→大遠見山(10:40〜10:50)→五竜山荘(12:40〜14:10)→五竜岳山頂(15:05〜15:15)→五竜山荘(16:00)[歩行時間約5時間30分]
(2日目)
五竜山荘(6:00)→唐松岳頂上山荘(8:00)→唐松岳山頂(8:20〜8:50)→唐松岳頂上山荘(9:00〜9:20)→八方池(11:10)→八方池山荘(11:50)〔歩行時間約5時間〕

2014年07月28日

五竜岳−1

いよいよ梅雨が明けた2014年7月25日の金曜日。この日は、一泊二日で後立山連峰・五竜岳に出かけることにしました。
選んだ登山道はゴンドラ・テレキャビンを利用する遠見尾根。
平日のテレキャビンの営業開始時間は午前7時半なので、これに合わせて午前4時にレンタカーを借りて東京を発ち、午前8時に現地に着きました。
広大な駐車場に止まっていた車はわずかに30台程度。歩く人が少ない静かな登山道という評判はどうやら本当のようです。
テレキャビンに乗り込むと、わずか8分で高山植物が咲き乱れる標高1500メートルオーバーの白馬五竜高山植物園に到着。せっかくだからとアルプス展望リフトも乗り継いで、午前8時40分に登山道に入ります。 
遠見尾根涼風に吹かれながら展望のよい尾根を歩く爽快な登山を期待していましたが、あいにくのガスに包まれて視界は悪く、じっとり身体にまとわりついてくる湿気に大汗をかきながら、粛々と標高を稼ぐ地味な道のりとなってしまいました。
白岳へそれでも行き交う人は本当に少なくて、その点においては非常に快適な登山道。
忠実に尾根を辿って小遠見山、中遠見山、西遠見山、白岳を越え、この日宿泊する五竜山荘に到着したのは12時40分。ガイドブックや登山道の標識では5〜6時間の道のりとされていましたが、実際に要した時間はきっかり4時間でした。

ガスの山頂山荘前に置かれたテーブルでゆっくり昼食をとってから、いざ五竜岳の頂を目指します。
荷物は山荘に置いてきて身軽だし、これまでの登山道も手軽だったしで甘く見ていましたが、山頂まではなかなか急峻な岩場が続きます。コースタイムどおり1時間近くかけて辿り着いた標高2814メートルは、残念ながらやはりガスに包まれていました。
時間もたっぷりあるし、ゆっくり滞在してガスが晴れるのを待とうかとも思いましたが、なんだかものすごく虫が発生していて落ち着かず、この日の展望は諦めて早々に山荘に戻ることにします。
五竜山荘を見下ろす
さて、五竜山荘。
部屋は上下二段に区分けされた六畳程度のスペースで、混雑時はここに16人が詰め込まれるようです。(その際の布団の敷き方が図示されていました。)
この日は平日ということもあってこのスペースを6人で使うことができましたが、それでも当然ゆったりというわけではなく、16人で寝ることを想像するとぞっとします。
五竜山荘山荘で働く方々はみな感じがよく、掃除も行き届いて清潔ではありましたが、食堂も部屋も通路も手狭だし、上段の部屋は垂直のはしごを上り下りしなければならないので、自由な行動がとりにくかったのが少し残念でした。
(続く)

2013年10月15日

越後駒ヶ岳

2013年10月14日。
大学時代の親友の結婚式でしんみりとした翌日は、3連休締めの月曜日。
関東甲信越は快晴予報です。
最高の季節に最高の天気。
ゆっくり休養したい気もしますが、家にいるのももったいない。
思い立って、今まで縁遠くて登り残していた越後駒ヶ岳に出かけることにしました。
午前1時30分に起床し、午前2時に近所のレンタカー屋でスイフトを借りて関越道を北上。
霧の立ち込める小出インターを経てくねくね国道352号線をヒルクライム。
枝折峠駐車場すれ違う車もなく、きれいに舗装された山道を快適に走り抜け、午前6時前に枝折峠に到着。
しっかり整備された駐車場は早くも満車状態でしたが、隅のスペースになんとか駐車することができました。

さて、朝靄が立ち込める奥只見湖を横目に、越後駒ヶ岳へと延びる尾根道へと踏み込みます。
ここから山頂までの標高差は1000メートル足らずと少ないものの、距離は往復で14kmほどもあるそこそこのロングコース。
その道を登って下って登って下って、登山道の分岐点である小倉山まで1時間半。
駒ヶ岳を望むその後も登って下って百草ノ池と名付けられた小さな池塘を越えると、いよいよ本格的な登りとなりました。
本来ならば、美しい紅葉が楽しめるはずの時期。
でも、残念ながら今年は猛暑の影響か、豊かな色づきが認められないまま葉が落ちてしまっているようです。
駒ノ小屋それらの木々がいつの間にか姿を消して、そこそこの岩場をこなすとこじんまりとした駒ノ小屋が現れました。
ここからは20分ほどのひと登りでいよいよ標高2003メートルの山頂に到着です。

山頂は360度の大絶景。
間近に八海山と荒沢岳が雄々しく、そして平ヶ岳がたおやかに。
山頂から燧遠望遥か日本海には佐渡島、北には守門岳、そして飯豊連峰、朝日連峰の長大な山並み。
さらには吾妻山に磐梯山、燧ヶ岳の双耳に奥白根の突起まで、名立たる山々の大展望を楽しむことができました。

手持ちのガイド本のコースタイムは登り6時間、下り5時間と割とハードな感じでしたが、ここ2、3年の間に整備された木道・階段が奏功してか、いざ登ってみれば登り3時間強、下り3時間のお手軽コースでした。
駒ノ小屋を見下ろすギラギラ太陽に照らされ続けた復路は十分に疲弊しましたが…

◆日時
2013年10月14日(月)

◆所要時間
枝折峠駐車場(6:20)→明神峠(6:40)→小倉山(7:50)→駒ノ小屋(9:20)→越後駒ヶ岳山頂(9:40〜10:20)→駒ノ小屋(10:30〜10:50)→小倉山(11:50〜12:00)→明神峠(13:20)→枝折峠駐車場(13:40)〔往路3時間20分・復路3時間00分〕

2013年08月19日

白馬岳−2

お花畑ここがあの有名な白馬岳のお花畑。
ここであいさつを交わした大きなカメラを抱えた人の呟き。
「もっと上に登りたいんだけど、写真ばかり撮ってしまってなかなか進めません。少し登ったら登ったで、美しすぎてまた立ち止まってしまうし」
ここはまさにそういう場所。
雪渓登りの疲れが一気に吹き飛びました。
美しい花々が織りなす鮮やかな色彩を楽しみながら急斜面をひと登りすると村営の頂上宿舎に到着。
白馬山荘から杓子岳と鑓ヶ岳ここから稜線に出るとひと登りで今日宿泊する白馬山荘に辿り着きました。

この巨大な山小屋では個室利用(2畳+荷物置場+ふとん置場、8,500円)が可能なので、前日電話で予約をしようとしたところ、「夏休み中でも平日であれば個室の空きは十分にあります。電話で事前に申し込むこともできますが、もし天候が悪くてキャンセルをされた場合はキャンセル料が発生してしまいます。当日、現地で直接申し出た方がよいですよ」との親切な回答を受けました。(ちなみにベッド付のツインルームは予約でいっぱいでした)
ということで、受付で個室利用を申し込み(空室はかなりあるようでした)、そこに荷物を置くと、まずは白馬岳の頂を踏みに向かいます。
白馬岳の頂残念ながら天候は下り坂。
15分ほどで辿り着いた山頂はすっかりガスに囲まれてしまっていて展望は時おり近くの山々が顔を出す程度。
眼下に日本海を望むことは叶いませんでした。

さてさて、その後の天候はずっと雨。
富山県、長野県、新潟県には大雨洪水警報が発令され、夜通し強い雨が山荘の屋根に打ちつけていました。
翌朝も一向に回復の兆しはなく、強風と雷もあいまってなかなか過酷な環境です。
滝と化した道そんな中、下山に選んだ道は栂池への道。
本来なら楽しいはずの稜線歩きは雷鳴に追われながらの慌ただしいものになり、ろくに休憩もとれずに黙々と歩くことになってしまいました。
激しい雨に登山道はさながら滝のようになっていて、にわかに靴に浸水。
逃げるように栂池ロープウェイに乗り込んで山麓に降りてみたら、上空には真っ青な空と盛夏の熱気が漂っていました。
栂池ロープウェイここからはタクシーを利用して、雲の中の白馬岳を横目に猿倉まで戻ります。
料金はちょうど5,000円でした。

◆日時
2013年7月31日(水)〜8月1日(木)

◆所要時間
(1日目)
猿倉駐車場(7:10)→白馬尻小屋(8:00〜8:10)→葱平(10:20〜10:40)→白馬山荘(12:30〜13:00)→白馬岳山頂(13:15)→白馬山荘(13:30)[歩行時間約6時間]
(2日目)
白馬山荘(6:30)→白馬岳山頂(6:45)→小蓮華山頂(7:40)→白馬大池山荘(8:45)→乗鞍岳山頂(9:20)→天狗原(10:30〜10:50)→栂池ビジターセンター(11:40)〔歩行時間約4時間50分〕

takishu
埼玉県出身。東京都在住。
天気が良い日はバイクに乗っていろいろなところへ。
信じがたくもはや30代に突入。
生き急いで、楽しいことを。
ひとつでも多く。
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