「お兄ちゃん何にしよ!?」
「チキンポン酢で!」
おばちゃんの一声に応えるところから僕の昼メシは始まる。
極厚のチキンカツ2枚、これで490円。
実は行きつけだったこのお店にここ2年間一切顔を出していなかったが、最近また行くようになった。
一時は毎日のように通っていて、新しいネクタイをしていくと決まって「彼女にもらったん?」とおばちゃんは聞いてくれた。それはそれは親しみ深い昼メシ時でした。じゃあ、なぜ行かなくなったのか?
理由は皮肉にもこのボリュームと美味しさ。
デスクワークのサラリーマンがこれを毎日食べるとどうなるか・・・
少し増えた体重を気にして行かなくなったのです。
常連だっただけに一度途絶えると行きづらさは増すばかり。
このままずっと行かない方が楽だなと思ったりもしたけれど、やっぱりそれは寂しいものがある。
かなり悩んだ挙句、“この2年間異動で少し離れたとこに行っていた”と嘘をついて再び暖簾をくぐりました。
それしかなかったんです。他のどんな言葉もおばちゃんを悲しませる気がして。。。
もしかしたら、おばちゃんは僕の嘘に気付いているかもしれません。なんてったってネクタイを新調すると必ず気付いてくれるぐらいの鋭い観察力。僕の嘘が見破られても何ら不思議はない。
“美味しすぎて太ってしまうので来るの控えてたんですよ~”
と正直に言おうかと考えたこともあったが、何かそれは自分の中でしっくり来なかった。
理由はわからないけど、何か違うのです。
今となってはそんなことはどうでもよく、今度は自分でペース配分しながら通っています。
ソースをポン酢に変えてもらうのも実は裏メニュー。あの頃のように構わず注文している。
こんなことを会社の人に言うと、なんで客の立場やのにそんな気を使ったり悩まなあかんの?理解できひんな。と言われます。ただ、僕にとってはそういう店があって良かったと心底思っています。
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