December 03, 2006

そうだよ! そうなんだよ!(マーケターの失敗につながる3つの能力欠如を読んで)

 ども、たこ阪店主です。gitanezさんにまたしても僕のハートを打ち抜かれてしまった。

 まずはこのエントリーを「マーケターの失敗につながる3つの能力欠如」

 僕はね、ここで書かれているこの、
製品のつくりかたは知っていてもブランドのつくりかたは知らないって、ビジネスとしてどうなの?
って一言に、ぐさっと打ち抜かれた気分なんです。

 というのも僕はなぜか、結構色々と経営者の方からの相談事なんかうける機会が多いんですね。で、いつもマーケティングをアートで語るこの人たちにどうやって科学的な視点で説明できるかを考えさせられるんです。


 例えばこんな感じ(超ミクロな話だけど)。

しゃちょうさん「たこはんさぁ。今度集合折り込み広告に出そうと思うんだけど、こんなデザインはどう思う?」
ぼく「何部出すんですか? どんな人に来て欲しいんですか? ぶっちゃけ一人呼ぶのにいくらかけるんですか?」
しゃちょうさん「でさぁ。このデザインのこの挿絵がかわいくない? 女性にウケルとおもうんだよなぁ」
ぼく「だからぁ〜。これ見た人のうち、何%が来るって計算なんすか? 5万部10万円で1%なら500人で一人あたま200円。客単価1000円だったら売上の2割が広告宣伝で消えるってことっすよね。利益率と店のキャパ考えたらやめたほうがいいんじゃないっすか?」
しゃっちょさん「そういわれたら割りにあわないみたいだけどさぁ。でもお店のイイ感じは伝わると思うんだよねぇ」

 とまぁ、こんな感じでなかなかかみ合わないわけですよ。(おそらくこういう時にはあまり考えずに「いいですねぇ」って言えばいいんでしょうけど、僕はそういうの向いてないんですよね。子供だと言われればそれまでなんですが)


 ぶっちゃけ広告って、必要性の高さの割に皆さんあんまり考えてない(というか考える方法が掴めてないのだろう)ように思ってて、そこを広告屋さんに突かれてるなぁと思ってたんですが、それはまさにこの「製品のつくりかたは知っていてもブランドのつくりかたは知らないって、ビジネスとしてどうなの?」ってひとことで言い尽くされちゃってるんですよね。

 たこやき屋の場合だと、「たこ焼きを美味しく作る」ってのはもちろん大事。でもそれだけじゃダメなんです。「美味しいと感じてもらえるたこ焼きを作る」ほうが大事なの。言葉遊びみたいだけど大きな違いなんすよね(この違いをわかってもらいたい)。※当然それだけでもダメなんだけど、これ以上は企業秘密なんで・・・って、そんな大したモンでもないけどね。
 
 流行りのネット販売でもそう。
 町のケーキ屋さんが「クッキーをネット販売して全国を市場にしたい」とかって言って、なのに「ネットでクッキー買ったことないんだよねぇ」とかってどう考えてもおかしいもん。「たこは〜ん。どうしたら売れると思う?」なんて言われても、僕も困るもん。
 まずネットで買ってみて、「美味しいなぁ。また買いたいなぁ」って感じる経験して、はじめてそこから、(何故美味しいと感じたか?)とか(どこにまた買いたいと思わせる仕掛けがあるのか?)を掘り下げていかないと、山登りでいう頂上が設定できないはずだもの(あっ! いつのまにか○○さん向けになってるぞ!?)。


 それはそうと、gitanezさんが特に問題としてあげている「ブランド・マネジメントのために組織・文化・情報を支援するのに必要な、顧客視点でのプロセス形成能力」について個人的にひとこと。

 もちろんここで一番大事なのは、「顧客視点でのプロセス形成能力」だと思います。ブランド構築って山登りでいうと、頂上は見えてるけど道はいっぱいある状態だと思ってるんですね、僕は。で、その道の選択権は実は顧客にあるのですよ、とも。
 だから供給者は道を幾つか提示すればいいんです。道を一つに絞ろうとするから時間も費用もかかるし、失敗した時に修正不能になっちゃうんですよ、と。

 ブランドって供給者が意図しない方向に進むなんてのはよくあることだと思ったほうがいいでしょう。そういう懐の深さを垣間見せることのほうがむしろ大事。お客さんの感情をガチガチにコントロールなんてできやしないんだもん。
 メントス&ダイエットコークが流行ったときに、メントスは懐の深さを見せたでしょ?
「VIP STAR」って替え歌はヒライケンに少なからずの貢献をしたでしょ?
 長期で見ればその懐の深さがブランド構築になってるじゃないかなぁ、と僕は思うのですよ。

 商売って、大企業であれ個人商店であれ、基本はゴーイングコンサーンのはず。そこを忘れてしまうからおかしなことになるんだと僕は思うんですよねぇ。 
 ここ川内で驚いたことのひとつに、新しくオープンしたお店がすぐに止めちゃうなんてことがままあること。一人の住民としてこれにはほんと危機感感じてるんですよ。



 追記

 ここでgitanezさんはシックスシグマが有効かも? とおっしゃってるんですが、これにはまたしても打ち抜かれました。なんとなくですがドンピシャな予感たっぷりなんです。これでまたひとつ、図書館に行く用事が見つかったなぁ〜。 

takohan1 at 03:00│Comments(2)TrackBack(1)店でのこと 

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1. ブランドのつくりかた:1.シックスシグマを使う  [ DESIGN IT! w/LOVE ]   December 03, 2006 17:56
昨夜のエントリー「マーケターの失敗につながる3つの能力欠如」では、「ブランド・マネジメントのために組織・文化・情報を支援するのに必要な、顧客視点でのプロセス形成能力」の欠如を補うためには、シックスシグマを使うことが有効ではないかと書きました。 ブランドの....

この記事へのコメント

1. Posted by tanahashi   December 03, 2006 13:27
トラックバックありがとうございます。
しかも、僕が言いたかったことをすっきり言い直してくれててうれしいです。

さて、シックスシグマ。いいですよ。
日本だと製造業の不良率低減のためのものみたいに狭く理解されている感がありますが、本当はそれこそ「顧客視点でプロセスを改善する」考え方のフレームワークですから。
2. Posted by 店主   December 04, 2006 16:53
TB&コメントありがとうございます。言い直すと言うより、かなりフォーカスしすぎましたが・・・。
「シックスシグマ」とブランディングの組み合わせには驚きでした。一気に視野が広がりそうな予感です。ありがとうございます。

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