インタラクティブ広告局(IAB)という組織が、タブレット広告ではフラッシュの事は忘れてHTML5にしなさいと薦めているそうです。neteeveeが報じました(2010年6月8日午前11時投稿)。

IABではiPadや他の電子リーダー(タブレット)上での広告について、冷たく厳しい見方をしており、タブレット・タスク・フォース(“Tablet Task Force”)を新設。

タバタイジング」(“tabvertising.”)という、タブレットでの広告についてのリポートもまとめているそうです。

iPadでフラッシュが見えないのは、潜在的な広告の障壁となるかもしれないと見る向きがある一方で、IABではフラッシュは難なくHTML5に負けるだろうとしています。

「タバタイジング」の最新リポートで、IABは沢山の種類の広告の機会(ディスプレイ、検索、電子メール、ソーシャル・メディア、ビデオ、ウェブサイトやアプリなど)があると指摘しています。

IABでは、多くの広告主がアプリの中に広告を出したり、ブランドアプリを作るのを志向するかもしれない一方で、代わりにiPad専用のウェブサイトをスタートさせているとしています。サーチエンジンで見つけられるのに、アプリが表示されないからです。

そうは言っても、IABではiPad上でのディスプレイ広告に期待しています。利用可能な新しいタッチスクリーン能力に於いても、タブレットに於いてもどのように見せるかによって、最も大きな好機になるだろうとの事です。

しかし、IABではiPadや他のタブレット機種上での広告に大きな機会と理解する一方で、市場を追いかける際に、ある落とし穴があるとしています。問題となりそうなのがiPadでアドビのフラッシュをサポートしていない事だそうです。多くのウェブやビデオ広告はフラッシュのフォーマットで配信していますが、IABでは問題にされるべきではないとし、逆にマーケッターが単にHTML5対応をした広告を作り始める必要があるとしています。

「iPadの上のフラッシュの欠落は、このタブレットのアキレス腱と言われて来た。とんでもない事だ。フラッシュは、信じられないほど強烈にコンピューター上で動き、あっと言う間にバッテリーを食う。ほとんどの新しいブラウザーで使用されるプログラミング言語HTML5は、フラッシュとほとんど同じ事が電力浪費無しに可能だ。広告主は、フラッシュではなく、単にHTML5で広告を作成し始める必要がある。多くのブランドが、既にそうしているし、成功している」(“[T]he lack of Flash on the iPad has been called the tablet’s Achilles heel. This couldn’t be further from the truth. Flash is incredibly intensive on any computer to run, burning through batteries faster. The programming language HTML5 used by most new browsers, can do almost as much as Flash without the power drain. Advertisers simply need to start creating ads in HTML5, rather than Flash. Many brands have already done this successfully on the iPad with fantastic results.”)

その代わり、最大の問題なのは、IABによると到達能力の不足なのだそうです。iPadは今の所ホットケーキのように売れており、アメリカでは発売一週間目で50万台売れ、現在までに200万台が利用されていますが、全体のスキーム(ネットユーザーを指すのでしょう)の中では、まだ小さくニッチな利用者しかいません。

計画と購入の問題もあります。IABは、インターネットが「既にいろんな広告形式がある複雑な場所だ」(“is already a complicated place with many different forms of advertising.” )と指摘しています。iPadのような新しい機種は、単に、マーケッターが広告フォーマットを全体的に新しく導入する事を考慮に入れなければならないので、問題をさらに複雑にする役回りとなったとしています。

オンラインとタブレット広告をに跨がる一貫的なフォーマットの欠如が、大規模なキャンペーンをするに当たって障害かもしれないとリポートにはあります。しかし、アップルがiAdsを導入したので、iPad上の広告を標準化できそうだとも書いています。


作り替えるには金と手間がかかる。さりとて、電力を矢鱈消費するフラッシュは、持ち運びするタブレットでは使いづらい。ややこしい事に、他の機種では結構フラッシュがオッケーだったりしますし、タブレット全体でiPadのシェアが今後どのぐらいになるか予測しづらいし…。広告を載せる全ての企業(無論新聞も入る)にとって、悩みの種ですね。

なお、「タバタイジング」では、「iPadと他のタブレット:広告とマーケティング」( "tabvertising, iPad and other tablets: the advertising and marketing opportunities" )と言う題のPDFを作成しています。

興味深いんですが、ちょっと長いなぁ(苦笑)。FTCの草案の訳がまだなので、暫しお待ちを。待てない人はダウンロードして挑戦なさって下さい。

★追記(2010年6月9日午前8時28分)
一カ所分かりづらかったので、「サーチエンジンで見つけられるのに、アプリが表示されないからです」と訳し直しました。