日本では電車の中でスマートフォンを使って漫画を見ている人が増えているようですが、アメリカでは13.9%減っていたそうです。
goodereader.comが報じています(2017年6月15日付け)。

出版社全体の売上は143億ドルで、前年から6.6%減っていました。2016年の鍵となる傾向は読むに当たっての好みがシフトしつつある事。紙媒体の書籍は伸びているのですが、電子書籍の売上は2年連続で落ちたいるそうです。なお、オーディオ書籍は伸びているのですって。

出版社の書籍の売上(2016年1月~12月)を見ると、一般書は0.2%減の71億ドル。宗教書や、子供やヤングアダルトと呼ばれる成人前の世代層 (Childrens/YA)は伸びました。一方、全体の売上の65%を占める成人向け一般書籍は2.3% の減少となっていたそうです。

では書籍全体の売上はどうだったかというと、143億ドル。6.6%減でした。この場合の対象書籍とは、フィクション、ノンフィクション、宗教書、PreK-12と呼ばれる幼児園から高校卒業までの期間以前の教材書籍(要するに幼児教育書ってところでしょうか)、高等教育指導書、職業人向け指導書、大学の出版書籍などだそうです。

そして、全体的な傾向は以下の通りでした。
  • 読み方の好みはシフトし続けている。紙媒体の書籍は成長しているが、電子書籍の売上は2年連続でおちた。オーディオ書籍は伸びた。
  • 売上が落ちている教育書や学術書に比べ、一般書の売上は比較的良い。
  • 児童書やヤング・アダルト書籍、宗教書は、成人向け一般書籍より売上が良かった。2015年は、この逆だった。
「紙媒体の復活には多くの材料があったし、今年のデータを見ると、読者は利用できるフォーマット全てを好んでいる事が分かる。その中には電子書籍やオーディオ書籍などが含まれる。紙媒体の書籍と同様に、電子書籍は普及し、今や安定期にあると信じている」(“There’s been a lot of buzz about print books resurgence and this year’s data tells us that readers are enjoying all formats that are available to them, and that includes eBooks and audiobooks. Just like print, eBooks are here to stay and we believe their growth is now stabilized,”)と、アメリカ書籍出版協会(AAP)の一般書籍担当副会長を務めるティナ・ジョーダン(Tina Jordan)氏は語っています。「このようなカテゴリーやフォーマットでのシフトの動きを見ても、書籍は我々の生活に引き続き根付いているのは明らかだ」(“Even when we see shifts in categories and formats, it’s clear that books remain a staple in our lives.”)

サイトより、表を引用させていただきます。各ジャンルでの売上を示しています。

電子書籍2016その1

ここ数年で初めて紙媒体フォーマットの売上が伸びた年でした。ハードバックが2.2%、児童書全般が7.7%、ペーパーバックやマス・マーケティング向け書籍が4.1% 、それぞれ伸びていました。その一方で、オーディオ書籍はダウンロード数が2015年から25.8%の伸びを示したのに対し、電子書籍は2年連続で落ち、2015年比で15.6%ダウンでした。

こちらのサマリーは、以下の通りです。
  • 成人向け一般書籍は、2015年から売上が落ちています。このジャンルのオーディオ書籍の売上は24.9%アップ。ペーパーバックの売上は5.3%アップ。一方、このジャンルでのハードバックは3.7%下落していました。
  • 児童書やヤング・アダルト書籍のジャンルでのハードバックは10.7%上がっています。逆にペーパーバックの売上は0.9%の伸びに留まりました。幼児向けは10.7%アップ。しかし、このジャンルでも電子書籍は32.6%の減少となっていました。
電子書籍2016その2


サイトよりグラフを引用させていただきます。フォーマット別の売上です。電子書籍は2011年レベルに戻っている格好ですね。

教育書について。

12歳未満の指導書は、9.0%減の28億ドルになっていました。2015年は31億ドルでした。

高等教育向け書籍は2015年の41億ドルから13.4%減って36億ドルとなってしまいました。

最期に学術書や大学の出版書籍について。

学術書はビジネス書や医学、法律、科学、技術書、紀要文集などが含まれるのですが、20.8%ダウンの6億2880万ドルとなっていました。大学の出版書は2.5%減でした。

何が原因で電子書籍の売上が落ちたのかには触れていません。不満が残りますが、データとして参考になりましたでしょうか?