ケネディポスト
今回のケネディ大統領暗殺に関する機密ファイルの公開ですが、一部ファイルが引き続きレビュー中なのは「安全保障上の懸念があるとする関係省庁の意見にトランプ大統領が屈した」と、ワシントン・ポストが報じています(2017年10月26日午後6時40分投稿=写真はHPをスクリーンショットにして引用させて頂きました)。
よくよく見ると、ローカルニュース扱いになってますね。良いのかそれで(汗)。

先のABCの記事と被る箇所は割愛。

さて、トランプ大統領は次のように発言していたそうです。
“I am ordering today that the veil finally be lifted. At the same time, executive departments and agencies have proposed to me that certain information should continue to be redacted because of national security, law enforcement, and foreign affairs concerns. I have no choice — today — but to accept those redactions rather than allow potentially irreversible harm to our nation’s security. ”
拙く訳すと、こんな感じです。
「本日、私はベールを最終的に剥がす決定を下した。同時に関係部局のトップらが、特定の情報は編集(訳注:つまり部分的に伏せる)べきだと進言してきた。というのも国家安全保障上の問題や捜査機関や国際問題上の懸念があるからだとしている。我が国の安全保障に取り返しの付かない傷を負わせるのを許すよりかは、こうした編集を受け入れるしかない」
さて、ワシントン・ポストでは今回の決定に際し、何時でも配信出来るよう臨戦態勢を整えていたそうです。と言うのも、トランプ大統領が次のようなTweetをしていたからです。

“The long anticipated release of the #JFKFiles will take place tomorrow,”

これまた拙く訳すと、こんな感じです。

「長年待ち望まれていた#JFKFilesの公表が明日行われる」
更に、こう続きます。これは皆様もお分かりだろうから訳しません。
“So interesting!”
そして、同紙は皮肉たっぷりに、こう続けています。

暗殺を研究していた学者やプロのジャーナリスト、趣味として研究していた市民らは長年待ちわびていたが、公開文書は先延ばしもしくは制限された形になりそうだ。

焦点になっているのは、実行犯とされるリー・ハーベイ・オズワルドの直前の足取り。事件を起こす2ヶ月前にオズワルドがメキシコ・シティーを訪れ、6日間滞在。この間、キューバやソ連の関係者と接触しており、研究者は詳細を知りたがっていました。

また、関連文書の公開は意外な人物に脚光を浴びせそうだとしています。ハワード・ハントとジェームズ・マッコードという人物で、ウォーターゲート事件の実行犯とされています。2人ともCIAで働いていたからです。

話を戻します。事件を巡っては本当にオズワルドの単独犯なのかどうかが論争となってきました。事件を調査したウォーレン委員会の結論は単独犯でしたが、この結論が今回の公開で覆される事は無いだろうと専門家は見ているそうです。

また、文書の公開を延期するに当たっては連邦公報(Federal Register=アメリカの官報に相当)で告示する事が、1992年の法律で定められていたとの事です。

こうしたトランプ政権の姿勢について、公開を定める法律を上程した当時の上院の諜報委員会議長だったデビッド・L・ボーレン氏はポストの取材に対し「現在の国家安全保障に懸念が示されるという希な例外を除き、全ての文書を抜粋という形で編集したりせずに公開するというのが、私の本意だった」(“It was my intention that all documents be released in unredacted form except for in the most rare, exceptional circumstances involving current and continuing national security concerns.”)。

トランプ大統領の友人の1人で、政治コンサルタントであるロジャー・ストーン氏によると、大統領はマイク・ポンペオCIA長官から、幾つかの文書を非公開にするよう懇願されていたそうです。なお、ストーン氏は事件の黒幕は当時のリンドン・B・ジョンソン副大統領(後に大統領)だったと、ストーン氏は自著の中で主張しています。

そんなストーン氏は、大統領の公開決定というTweetを一旦は賞賛したものの、25日に行われたインタビューでは、諜報関係者が公開しないよう説得したり、公開されたとしても抜粋を重ねた上でのものとなるのではないかと懸念していると発言していました。

「国立公文書館が7月にケネディ大統領に関する文書の幾つかを少ないながら公開していたが、あれが何らかの予兆だったとしたら、諜報機関は文書を可能な限り非公開にし、出しても抜粋でという譲歩を示したのではないか」(“If the data dump that the National Archives did in July of a small amount of JFK-related material is any indication, the fallback of the intelligence agencies appears to be redact and withhold as much as this information as possible,”)とストーン氏。「連中は国家の安全保障という慣用言を広げて使うだろう。もし検閲が酷くて大統領命令が骨抜きにされるようなら、法廷で争われるだろうな」(“They’ll use the broad rubric of national security. If the censorship is so great to make the president’s order meaningless, it’ll get litigated in the courts.”)

さて、ストーンという名前から、皆様は別の人物を想像するでしょう。そう、映画監督のオリバー・ストーン氏。代表作の「JFK」の最後の場面で、事件に関する文書の多くは2029年まで公表されないという場面があり、それを知ったアメリカ人の多くが抗議を起こしていたのですって。それが1年後に公表を促す法律の制定に繋がっていたそうです。

ウォーレン委員会報告も、1990年代初期には98%が全面公開されていました(国立公文書館による)。つまり、残る2%は伏せられたままなのだそうです。その後も公開は進み、総量で500万ページに及ぶそうです。しかも、これらはオンラインで閲覧可能。一方、国立公文書館によると、全面公開されているのは全体の88%でして、11%は抜粋の形での公開。1%は完全に非公開だそうです。

風向きが変わったのは2016年初頭。GovernmentAttic.orgという機関が、情報公開法によって非公開の関連文書が3600ファイルを超す事を突き止めたからです。「リー・ハーベイ・オズワルドに関する個人的なファイル」(“Personality File on Lee Harvey Oswald”)や、「ウィリアム・K・ハーベイ氏のインタビュー・テープ4/10/75」(“Tape of Mr. William K. Harvey’s Interview, 4/10/75,”)など、文書のタイトルだけが分かっている例もあります。このハーベイという人物は、カストロ暗殺計画を指揮したCIAの高官だそうです。

事件について、これまで何度となくギャラップによる世論調査が行われてきましたが、その度に多くのアメリカ人がオズワルドは単独犯ではなく、複数犯の1人だったのではないかと信じているという結果になっています。ウォーレン委員会の報告後も、歴史家やジャーナリストらが、CIAは意図的にメキシコ・シティーでのオズワルドとキューバやソ連関係者との接触情報を伏せてきたと大々的に主張していました。

そのウォーレン委員会の幹部メンバーの1人にインタビューしたフィリップ・シェノン氏は2013年に出版された著書で次のように主張しています。その幹部とはデビッド・スローソンという人物で、自分の作成した文書は1990年代に非公開にされ、以来目にしてないと。ポリティコという新興ニュースサイトのインタビューで、そう答えています。

スローソン氏は結論として、CIAはメキシコシティーでのオズワルドの監視報告を改竄し、組織としてオズワルドが暗殺前に危険人物だと認識していなかったとするようにしていたと考えているそうです。

一方、CIAも2014年に、当時のジョン・マッコーン長官が「穏やかなる隠蔽」(“benign cover-up,”)に関与していた事を局内の文書で認めていたそうです。そう指摘するのは歴史家のデビッド・ロバージ氏。文書を入手したのですって。ロバージ氏によると、マッコーンは「ウォーレン委員会の議題から扇情的な問題や国家に反逆するような問題は除外する事に賛意を示していた」(“complicit in keeping incendiary and diversionary issues off the commission’s agenda. . . .”)のだそうです。

当時のCIAはマフィアと共謀し、カストロを殺す計画を幾つか進めており、その1つはメキシコシティーの駅で実行するという内容だったそうですが、シェノン氏はマッコーンが意図してウォーレン委員会に言わなかったとしています。

シェノン氏は「この情報無くして、ウォーレン委員会はオズワルドがキューバと共謀していたのかどうか、カストロ暗殺計画の報復としてケネディ暗殺を望んでいたいずれかの国があったのかどうか、質問するべきかを知らないままだっただろう」(“Without this information,the commission never even knew to ask the question of whether Oswald had accomplices in Cuba or elsewhere who wanted Kennedy dead in retaliation for the Castro plots.”)と答えています。

オズワルドの計画をキューバが知っていたのかどうかが、要は焦点となるのでしょうね。先ほどからCNNでも文書の公開について速報をしています。今日はワタクシメにとって長い1日となりそうです。武将ジャパンの関連記事も読んで下さいね!