ナイジェリア死す
いずこも一緒なのですかね。アフリカのナイジェリアの「ザ・ネーション」という新聞社の編集主幹が「紙媒体はゆっくりと死につつある」と発言しています。
punchng.comが報じています(2018年1月6日付け)。

発言しているのはビクター・イフェジェ(Victor Ifijeh)氏。インターネットによる破壊的なインパクトによって、紙媒体メディアは死ぬ可能性があると警告しています。

同国で開催された「デジタル時代に於ける紙媒体メディアのサバイバル」(‘Survival of the Print Media in the Digital Age’)というテーマで講演なさったそうです。このイベントは、ナイジェリア・ジャーナリズム研究所所長のGbemiga Ogunleye氏(すいません、どのように発音するか分かりませんので、英文のままで表記します)の60歳の誕生日を祝うプレゼンテーションとして、首都のラゴスで行われました。

イフジェ氏は「全世界で紙媒体のジャーナリストが模索を続けている。我らが愛する業界は、未曽有の試練に直面している。出版は息切れしている。未来は不透明だ。日々、労働を行っている業界の終わりが近づいている。技術上の進歩、インターネットのインパクトが、そうした予測の根拠だ」(“These are trying times for print journalists the world over. Our beloved industry is facing unprecedented challenges. Publications are gasping for breath. The future looks uncertain. We are told that the end of what we labour daily to produce is near. They hinge their prediction on technological advancement – the impact of the Internet.”)と、御本人は指摘しています。

現代社会に於けるインターネットのもたらす恩恵について分かっているとしながら、「我々の業界では、情報が即座に分かるようになった。その伝播も、今や簡単になった。スマートフォンを使えば、必要な除法に無料でアクセス出来る。また、無料でタイムリーで、かつ膨大な情報に見舞われるのだ」(“In our field, information is now readily available. Its dissemination is now easier. With your smartphone, you access whatever that you need free-of-charge. You are also bombarded with a deluge of information – free and timely.”)と語っています。

もっとも、イフジェ氏はデジタル・メディアの出現により、昔ながらの情報の伝播手段(つまり紙媒体メディア)への依存が低下した事を挙げています。結果として、以前なら紙媒体が享受していた膨大な読者層がオンラインに移行し、部数や広告収入が低下したとしています。

ナイジェリアのジャーナリズム業界の重鎮として、インターネットは破壊的な効果を紙媒体事業を襲ったとするイフジェ氏。他にも様々な試練があるそうですが、特に酷いとの事です。

「数年前、夕刊を持っていた人が嘲笑されていた。その夕刊は速報を載せていたのだが。日刊紙は不便だが、それに対応しなかった。そこへ新しいメディアが出現し、夕刊に取って代わった。今では新しいメディアは日刊紙と激しい競争を繰り広げている」(“A few years ago, proprietors of evening newspapers were laughing to the bank. The papers were first with breaking stories. The daily publications were uncomfortable, but they could not respond. The new media came and displaced the evening publications. Now the new media are in fierce contest with daily publications,”)

他国の信頼出来る部数を引用しながら、新聞の部数や広告収入が示す数字は、紙媒体にとって不幸な未来しかないとしています。

「紙媒体が深刻な試練を迎えているというのは控えめな表現だ。減少とは控えめな表現だ。コメンテーターとして言わせて貰うなら、紙媒体はゆっくりと死につつあるのだ」(“To say that the print is seriously challenged is an understatement. To say that it is in decline is putting it mildly. In the words of a commentator, the print media is dying slowly,”)

PMニュースやザ・ソースのような信頼出来る紙媒体メディアは、生き残りを賭けてデジタル化に踏み切っているとし、各新聞社は、オンライン・プラットフォームから主導権を取り戻し、デジタル・メディアでの猛攻撃から生き残るべきだと促した。

そうする為に、各新聞社は自分達への信頼をテコにしながら、より多くの読者をオンラインで魅了しなければならないし、絶え間なくコンテンツを進化させ再ブランド化し、フィードバックを適切に行える仕組みを作り、入念に取材された特別な記事を配信し、人的な資本への投資を強化し、複数のストリームを保有しながら収入を確保する事を考え、自分達のビジネス・モデルを変化させ、他の新聞社との合併を視野に入れるべきだと問題提起しています。

この講演に対し、ラゴス州の元知事であるオトゥンバ・フェミ・ペドロ(Otunba Femi Pedro)氏は、デジタル・メディアによる猛攻撃は、紙媒体だけでなく世界中の様々な業界に影響を与えるだろうと指摘しています。

「世界中で、物事が変化しつつある。私が顧客とする銀行の世界でも、変化が訪れつつある。だからこそ、倒産したり合併の対象となる銀行が出てくるのだ」(“All over the world, things are changing. Even banking, which is my primary constituency, is changing. That is why some banks are folding up and others are being acquired,”)。

そんなペドロ氏は、ジャーナリストはデジタルの進化を恐れず、むしろ近い将来、紙媒体メディアが直面している課題に効果的に取り組むべく、サミットを開くべきだとしています。

なお、このイベントには同国の著名なジャーナリストやラゴス州政府の高官が出席したそうですが、ここらの名前は割愛。実に率直で、かつ、素晴らしい指摘です。日本新聞協会の連中は目を大きく見開いて読むべきです。そうです、これこそが現実なのですから。

ブログパーツ



 ★別館もよろしくお願いします。
 ★
takosaburou Daily というのもやってます。

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。