Tik Tok
若い人の間で大人気のTikTokですが、今やユーザーが5億人を超しているのですって。
channelnewsasia.comが報じています(2018年1月9日午前6時41分投稿。同日午前9時47分更新)。

TikTokは中国発のビデオ・シェアリング・プラットフォーム。今や世界全体で5億人を超したとIMDビジネス・スクールが指摘しています。

欧米のアップルやアンドロイドをOSとするモバイル機器で最もダウンロードされたアプリの1つになっており、YouTubeやインスタグラム、スナップチャットを追い抜いているのだそうです。

アメリカの場合、ダウンロード回数は8000万回を超していますし、アップストアでは10月だけで400万回のダウンロードを記録しています。グーグル・プレイでも大人気だそうです。

長さ15秒以内というのと、音楽や料理、旅行やダンス。ファッションなど様々なテーマが受けています。

ユーザーは、こうしたテーマに基づくショート・ビデオを作成。ツールは簡素で、音楽や特殊効果などを加える事が出来ます。そして勿論、サイトでシェアが可能です。最も人気のクリップは娯楽性が高いと見なされています。2016年にサービスを休止したVineに良く似ており、スナップチャットやインスタグラムのビデオ版と考えられるようになっています。

さて、TikTokには奇妙な特徴があります。中国のIT大手の傘下に無いのです。アリババやテンセント、百度などの大手ビデオプラットフォームが巨額の投資を行っているものの、どこか1社の支配を受けていないのです。

中国国内では「抖音」として知られているTikTokは、2016年にサービスを開始。手がけたのは、北京に本社を置くByteDance社。興味深い事に、元は報道に力を入れていたのですって。同社が開発した「今日头条」というニュースアプリは、優れたAIのアルゴリズムによってユーザーの好みを学び、ニュースフィードにカスタマイズ化したコンテンツを配信します。それと同じアルゴリズムをTikTokのユーザーに適用し、ビデオ配信をしています。

2017年初頭には、中国で最も人気のモバイル・ビデオ・アプリになった他、同年11月にはByteDance社が10億ドルを投じて競争するシェアリングサイトのMusical.lyを買収。このサイトも中国発でしたが、多くのユーザーはアメリカ人でした。両者を合体させて、世界的な訴求力を高めていったのです。

多くのソーシャル・メディアのアプリが、世界的な一貫性や訴求力の強化に力を注いでいるのに対し、TikTokでは特定の地域のオーディエンス(視聴者層)に的を絞るという特徴があります。

例えば日本。TikTokはYouTubeやインスタグラムからアクセスを誘導しようと、大手のアーティスト管理会社とコラボしています。透かし模様の入ったTikTokは、国内のセレブが制作しているのです。また、多くの日本の若者はシャイですが、それを克服しながらのダンスを収めたビデオが多く見受けられます。

つまり、チャレンジがTikTokの鍵となる要素の1つだと、channelnewsasia.comは記事の中で指摘しています。人気のあるミーム(インターネット上で拡散される情報)として、様々な反応を呼び起こしているとの事です。

最近では英国の歌手、アデルさんの歌を歌う熊の形をしたグミの映像が大人気となり、TikTokで170万の「イイネ!」を記録し、更にTwitterでもバイラル化。様々なスピンオフが生まれています。

2018年末にはアクティブ・ユーザー数が5億人を超しました。あのTwitterを凌いたのですから、凄いですね。なお、全体の約40パーセントが中国国外のユーザーだそうです。

ここまで成功しているのですから、当然の事ながら中国国内のIT大手はTikTokを研究しています。簡素なデザインと活発なプロモーション、異なる地域への注目、そして買収などが成功の原因だとしています。こうしたやり口を真似て、自分達も世界に打って出ようとしているそうです。

テンセントは、TikTokの中国国内のライバルである快手(Kuaishou)に投資し、同じようなショート・ビデオのストリーミング配信に力を入れています。自社の微視(Weishi)と言うプラットフォームでは、5億ドル近くをかけてプロモーションをしているとの報道もあります。また、中国国内だけでなく、西側のIT大手もTikTokに注目しています。例えばフェースブックは2018年11月に、ラッソ(Lasso)と呼ばれるアプリを世に問い、対抗しようとしています。

なお、件のBytedance社は、最近になって、あのソフトバンクによる新たなる投資を引き受けたそうです。ドル換算で750億ドルに相当し、世界で最も価値のあるスタートアップとなりました。何しろ、あのUberさえ追い抜いたとの事ですから、唸るしかありませんね。

そんなBytedance社の野望は、TikTokを「メイド・イン・チャイナ」で最も世界的に成功した最初のアプリにするというもの。野心的で資金力がある国内外の競争相手に打ち克ち、基盤を拡大していく事が今後の課題です。成功したアプリになるのも大事だが、スナップチャットが勢いを衰えさせている事を鑑みるなら、成功を持続させていく事こそが、より試練となる努力として行わねばなるまいと記事は結ばれています。

そうか、あのソフトバンクがなぁ。孫さん、眼の付け所がエエなぁ。それにしても、元はニュースアプリの会社だったというのにはビックリ。皆さん、知ってはりました?