イエローベスト攻撃
シャンゼリゼのディオールの商品を略奪してみたり、新聞社の配送トラックを盗んだりと、悪質化する一方のフランスの「黄色いベスト運動」ですが、報道機関や取材記者への暴行・攻撃が相次いでいる事が分かりました。
globalnews.caが報じています(2019年1月13日午前9時56分投稿)。ロイター通信を転載しています。

余りの酷さに、国境なき記者団が12日に抗議声明を発するまでに至ってます。

元は、燃料価格の高さへの抗議だったのですが、段々とエスカレート。直接民主主義を志向するまではともかくとして、暴力沙汰となって警察との衝突が起きるようになりました。

ともあれ、事態を深刻視しているマクロン大統領は、3週間かけて運動参加者の不平を和らげようと、テレビ放送などで全国規模の討論会を行うそうです。ただ、これにより大統領の権威は損なわれるだろうし、掲げていた改革路線も見直しを迫られそうとの事です。

一方、パリの警察は、12日には凱旋門の抗議運動参加者等に対して放水銃や催涙ガスで応戦。運動は9週間目に突入しました。

そんな中、狙われているのがジャーナリスト。ノルマンジー地方のルーアンという街ではLCIテレビの記者等が抗議運動のグループに襲われました。テレビクルーに同行していた警備員も殴られ、地面に多々寄付せられた挙げ句に鼻を折る怪我をしました。その模様は監視カメラで捉えられ、ソーシャル・メディアで拡散していたそうです。

また、パリでもLCIの記者が、抗議運動の参加者に地面に押さえつけられてカメラを奪われそうになりました。局として、法的な措置を取る予定だと話しています。

これ以外にも、BFMテレビとフランスインフォという局が13日、それぞれ自局の複数の記者が「黄色いベスト運動」(“yellow vest”)の行進中、嫌がらせや乱暴を受けた様子を写真に収め、公開しています。

こうした事態に、国境なき記者団のクリストフ・ドロワール(Christophe Deloire)事務局長は、当局に対して行動を取るように呼びかけています。

「デモの取材のやり方に賛成できないならジャーナリストを殴っても良いと考えるような反民主主義的な脅迫は、参加者の反民主主義的な脅迫だ」(“This is anti-democratic blackmail from people who consider they can beat up journalists if they disagree with the way events are covered,”)と、ラジオで非難しています。

クリストフ・カスタネール内務相は、記者を乱暴する人間は誰であれ裁きの場に立たせるとTwitterのアカウントで表明しています。

「我々の民主主義社会では、報道は自由だ。ジャーナリストを攻撃する事は、報じる権利を攻撃する事である」(“In our democracy, the press is free … attacking journalists is attacking the right to inform,”)とTweetしています。

11月半ばから続く抗議運動は、マクロン政権の改革に反対を唱えており、これといったデモ指導者がおらず、政党や労組とはリンクされていないとされています。

いずれにせよ、これはやり過ぎ。ジュ・ド・ポーム国立美術館が燃やされたり、他人様の財産を壊すような行為は許されてはならないと、先日来から拙ブログで警鐘を鳴らしているのですが、相変わらず民主主義の勝利とか脳天気な事を言う人が多いのにウンザリ。デモは否定しませんが、やって良い事と悪い事との判別がつかないような輩の行動を賞賛してはいけません。負傷したり、家財を台無しにされた人達の事を考えんかい!