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労働環境

インドの労働力を形成している学習と開発(L&D)におけるトップ5のトレンド



インドのSHRMのサイトの記事を拙訳してみました(2025年1月7日付け)。

Top Five Trends in Learning and Development (L&D) Shaping the Indian Workforce(インドの労働力を形成している学習と開発(L&D)におけるトップ5のトレンド)

January 7, 2025 | Kaizerine Z. Aria

インドの労働力は、変化するビジネスの要求と従業員の期待により、ダイナミックな変革を遂げている。パンデミックは組織に従業員訓練へのアプローチを再構築させ、プロセスは進化し続けている。

現在、学習と開発(L&D)はビジネスの中心となっており、革新と技術の進歩が組織の成長を促進し、従業員のパフォーマンスを向上させ、継続的な改善の文化を築く重要な役割を果たしている。

■5つのL&Dトレンドの理解

組織は、従業員が競争力を保ち、有能であり続けるために学習と開発が重要だと認識しており、急速に変化する業界に対応するために、新しい学習管理技術に膨大な投資を行っている。

以下はインドの労働力を形成している5つの重要なトレンドである:

  1. 個別化学習

全てのプロフェッショナルは独自の学習ニーズとキャリアのプランを持っている。個別化学習体験は、教育コンテンツや戦略を各学習者の要件、好み、および目標に合わせる。各学習者がユニークである事を強調し、参加と効率を最大化するために個別化された学習ルートを提供する事を目的としている。

人工知能と機械学習によって推進される:人工知能(AI)と機械学習は、個別化学習の中心にある。こうした技術は、大量のデータを分析して個人の行動、強み、改善すべき領域をよりよく理解する。特化した情報を提供し、学習速度を調整し、リアルタイムのフィードバックを提供する事で、学習がより効果的で焦点を合わせたものとなる。

個別化学習のツールの例:

・適応学習プラットフォームは、アルゴリズムを利用して学習者のパフォーマンスや好みに応じてコンテンツを調整する。

・現代の学習管理システム(LMS)は、AIを活用して個別の学習体験を作成する。

・eラーニングアプリは、各ユーザーのためにカスタマイズされた学習ルートを提供する。

なぜ重要なのか:この方法により、学習は個人の成長と探求の旅となる。個別化学習は従業員のエンゲージメントとモチベーションを高め、個人の目標と一致させる事で、学習成果と生産性を向上させる。全体として、時間とリソースを有効に活用する。

  1. データ駆動型学習

データ駆動型学習は、データの収集と分析を用いて教育方法をガイドし改善する。企業は学習者のエンゲージメントや主要なパフォーマンス指標(KPI)の分析を通じて、学習成果を向上させるための情報に基づいた選択を行う事が出来る。デジタル時代に生きている私たちは、データが支配する時代にあり、2025年までにはL&D専門家は、分析データを用いて学習プログラムを作成、提供、評価する事に大きく依存するだろう。

では、どのように機能するか?

データ駆動型学習アプローチを開発する最初のステップは、関連データを収集する事だ。これには通常、学習管理システム(LMS)、学習体験プラットフォーム(LXP)、従業員の調査からデータを収集する事が含まれる。重要なのは、単なる参加率や完了率を超えて、学習者のエンゲージメントや知識の保持に関するより多くの情報を提供する関連指標に焦点を当てる事だ。

主要なデータポイントの追跡対象:

・エンゲージメント指標:スタッフが学習リソースとどのように関与しているかを監視する。これには、コースに費やした時間、完了率、アクセス頻度が含まれる。

・評価結果:クイズ、試験、パフォーマンスベースの評価を使用して、知識の保持と理解を定量化する事が出来る

・フィードバックと満足度:従業員の学習体験に関するフィードバックを収集する。これには、使いやすさ、コンテンツの関連性、認識される価値が含まれる。

このようなデータに焦点を当てる事により、L&Dチームは従業員が訓練にどのように関与しているか、改善が必要な点をより深く理解出来る。

なぜ重要なのか:データ駆動型の洞察は、企業がスキルギャップを特定し、訓練プログラムの有効性を評価し、リアルタイムで学習戦略を修正する事を可能にするため、L&Dの出力を向上させる。データ駆動型の意思決定は、企業の方向性と意思決定の質をコントロールする能力を強化する。学習成果が企業の目標とどのように一致しているかを客観的なデータを使用して正確に検証する事が出来る。また、投資した1ルピーごとに測定可能な結果を得られるため、コスト効率も高い。

  1. ゲーミフィケーション

ゲーミフィケーションとは、ウェブサイト、オンラインコミュニティ、学習管理システム、企業のイントラネットなどの非ゲーム環境にゲームの概念を組み込むプロセスであり、エンゲージメントを促進する事を目的としている。ゲーミフィケーションは、顧客、従業員、パートナーを巻き込み、協力、共有、相互作用を促す事を目指している。この考え方は、トレーニングや教育などの分野で応用され、学習のインタラクティビティや楽しさを高めている。職場におけるゲーミフィケーションは、企業環境内でゲーム要素を利用する事であり、仕事中にゲームをする事ではない。

学習と開発における応用:

・ポイントとバッジ:成果を認識するための報酬システム。

・リーダーボード:学習者に競争を促し、モチベーションを高める。

・チャレンジやクエスト:進歩の感覚を提供する明確に定義された活動。

なぜ重要なのか:ゲームの本質—楽しさと挑戦—を取り入れ、ゲームのデザインをビジネスコンテキストに適用する事で、労働力の間に可能性と生産性の新たな世界を開く事が出来る。従業員は、より挑戦的な活動を行う事でバッジやポイントを獲得出来、学習プロセスを競争的かつ満足のいくものにする。ゲーミフィケーションは、モチベーションとエンゲージメントを高め、保持率と回想力を向上させ、従業員の学習体験を豊かにしている。

  1. マイクロラーニング

注意力が低下し、迅速で実用的な知識移転とスキルの向上の需要が高まる中、学習と開発部門はマイクロラーニングと呼ばれる小規模なアプローチを取り入れている。これは、特定のトピックやスキルに関する教育的知識を、小さく管理可能な部分で伝える事を指し、学習者が容易に吸収し記憶出来る。マイクロラーニングは、オンボーディング、コンプライアンス研修、あるいは重要なスキルの復習に特に効果的である。この方法は、現代の学習者の短い注意力と多忙なスケジュールに一致している。

どのように機能するか?

マイクロラーニングは、マイクロビデオ、短いオーディオ、フラッシュカード、クイズ、インフォグラフィック、視覚的コンテンツなど、さまざまなチャネルを通じて行う事が出来る。LinkedIn Learningは、さまざまなキャリアに関連した分野について、バイトサイズのコースを提供するため、マイクロラーニングに適したツールになる。

なぜ重要なのか:これは迅速で柔軟、アクセス可能な学習である。また、コスト効果が高く、従業員の間で高い保持率を誇る。この方法は継続的かつオンデマンドの学習に適しており、従業員は必要なときに必要なものを学ぶ事が出来る。また、忙しいスケジュールにぴったり合った訓練プログラムを提供する事で、従業員の生産性を最適化し、日常業務や義務を続けながら学習を行う事が出来る。マイクロラーニングは、迅速で成功し、簡潔な学習の頂点である。

  1. スキル向上と再スキル付け

スキル向上は、従業員の既存のスキルセットを学習を通じて拡大するプロセスである。これは「スキルをレベルアップする」と考えても良い。再スキル付けは、新しい役割に備えて従業員に新しいスキルを教える事である。技術の急速な進歩や変化する市場の需要は、継続的なスキル開発を必要とする。インドの従業員は、現在の役割を補完し、長期的なキャリア目標に合致するスキル開発の機会を常に探求している。個別化学習は、こうした目標を達成するための手段として登場し、個人の興味やキャリアの野望に基づいた個別の成長ルートを提供する。これを採用する企業は、労働力を高め、継続的な成長の文化と専門的な幸福感を育む事が出来る。

■2025年以降のスキル開発

2025年までには、企業はスキルの敏捷性を強調し、人々がスムーズに役割を移行したり、新たな挑戦に適応したり出来るようにする。この方法はビジネスの継続性を確保し、従業員が企業内での進展のための明確な道を認識出来るようにする。

なぜ重要なのか:スキル向上と再スキル付けは、2025年には選択肢ではなく必須の取り組みとなる。雇用市場の急速な変化を鑑みれば、既存の従業員を上達させ、再スキル付けする事は、一つのRetention戦略であり、新たな人材を採用する代替手段としても機能する。これは、現状のスタッフのスキルを育て、強化する事によって、変化の激しい環境でも競争力と能力を保たせる事である。既存の人材を強化する事で、皆さんは労働力に投資し、その結果として企業の未来に投資する事になる。スキル向上と再スキル付けは、従業員の充実感、意欲、生産性、士気を向上させる。

インドの企業における学習と開発の風景は、重要な変化を遂げている。成長と改善のための継続的なフィードバックループを確立する必要がある。個別化学習体験、スキル向上と再スキル付け、マイクロラーニングといったトレンドは、現在と将来における組織の継続的な成功の重要な推進力である。こうしたトレンドを取り入れる組織は、訓練プロセスを改善するだけでなく、よりエンゲージメントの高い、有能で、弾力性のある労働力を育成する事が出来る。

組織がこうしたトレンドに取り組む事で、従業員のモチベーションを高めるだけでなく、変化するビジネス環境に対応し、競争力を維持する事が出来る。学習と開発は、単なる業務の一環ではなく、企業の成長戦略の核心である。持続可能な企業の成功は、従業員が継続的にスキルを向上させ、新しい知識を吸収し続ける事にかかっている。これにより、組織は市場の要求に応じた柔軟性を持てるだろうし、未来の挑戦に備えられよう。

これからのインドの労働力は、技術の進化や企業のニーズに応じたスキル開発戦略を強化する事で、更に多様性に富み、競争力があり、適応性のあるものとなるだろう。企業がその可能性を最大限に引き出すためには、学習と開発への投資を惜しまない事が求められる。


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ニューヨーク・タイムズの技術部門労組がスト決議



ニューヨークギルドのHPから拙訳してみました(2024年9月10日付け)。

NEW YORK TIMES TECH GUILD VOTES YES TO STRIKE(ニューヨーク・タイムズ技術部門労組、投票によりスト決議)
Union members, who voted to approve a strike by 95%, are fighting for ‘just cause,’ an essential job security protection, pay equity, work-life balance and respect on the job.(95%の賛成でストライキを承認した組合員たちは、「正当な理由」、重要な雇用保障の保護、賃金の公平性、仕事と生活のバランス、職場での尊重を求めて闘っている)

09/10/2024

【ニューヨーク】  ニューヨーク・タイムズのソフトウェア・エンジニア、プロダクト・マネジャー、データ・アナリスト、プロジェクト・マネジャー、デザイナーを含む労働組合であるタイムズ・テック・ギルドは、大統領選挙の投票が本格化する時期にストライキを行う事を決議した。
タイムズ・テック・ギルドは、ニューヨーク・タイムズの他の2つのユニットを含む約6000人のメディア労働者を代表するニューヨーク・ニューズギルドの交渉ユニットである。テック・ギルドはまた、団体交渉権を持つ技術労働者の組合としては国内最大である。
ストライキ承認投票は火曜日に終了し、組合員の89%が投票し、95%がストライキを承認した。
タイムズテックのストライキ承認投票のタイミングは偶然ではない。交渉単位に属する労働者のおよそ半数は、選挙に不可欠なプログラムに従事している。そして、ドナルド・トランプ前大統領とカマラ・ハリス副大統領の最初の討論会となる今日は、多くのテック・ギルド組合員にとって特に忙しい日となる。
ニューヨーク・タイムズのシニア・アナリティクス・マネージャーで、テック・ギルドのユニット・チェアであるキャシー・チャンは、「我々は、今日の投票でタイムズの経営陣に強いメッセージを送った。我々の仕事は、この会社で信じられないほどの価値を生み出している。我々の組合員は公正な契約を得ており、それを得るために必要な措置は何でもする用意がある」。
2022年3月の組合選挙で大勝したテック・ギルドは、初めての契約交渉を行っている。経営陣は、2021年に労働者が初めて組合結成の意思を表明して以来、交渉の足を引っ張り、テック・ギルドをことごとく攻撃してきた。
テック・ギルドにとって大きな問題のひとつは、AIの台頭と、懲戒解雇をめぐる会社の差別的慣行によって脅かされている雇用の安定である。タイムズ・テック・ギルドが結成されて以来、ニューヨーク・タイムズの経営陣によって解雇されたメンバーの3分の2は、代表権を持たないグループの出身者だった。ビザを持つ組合員は、会社が恣意的に彼らの移民資格を危険に晒した事により、生活は大混乱に陥った。組合員たちは、6月の返信メール行動で、このような行為についてタイムズを非難した。
経営陣によるこのような行為は、テック・ギルドの組合員が契約における 「正当な理由 」の保護を求めて闘っている多くの理由のひとつである。経営陣は、職場における正当な手続きという基準を損ない、より多くの同僚を矢面に立たせるカーブアウトを技術労働者に受け入れさせようとしている。
賃金の不公平を是正する事もストライキの重要課題だ。テック・ギルドは6月に賃金調査を発表した:
・技術者ギルドの41%を占める女性の平均収入は、男性より12%低い。
・テック・ギルドの6%強を占める黒人女性とヒスパニック系またはラテン系女性の賃金は、白人男性より33%低い。
・組合員の7%を占める黒人労働者の賃金は、白人労働者より26%低い。
給与の不公平はタイムズ紙では新しい話ではない。タイムズ・ギルドは、ニュースルーム、広告、その他の分野で働く約1500人の労働者を代表し、賃金の不公平に取り組んできた。
NYGuildは、誠実な交渉の不履行や労働条件の一方的な変更などの違法行為により、ニューヨーク・タイムズ社を全米労働関係委員会に不当労働行為で数回告訴している。
「ニューヨーク・タイムズの読者と購読者は、ニュース、ゲーム、そして特にこの選挙期間中、タイムズ・ギルドに代表されるジャーナリストによるタイムリーな最新情報をデジタルで入手するために、タイムズ・テック・ギルドの会員による目に見えない労働に大きく依存している。これまでのところ、タイムズの経営陣はテック・ギルドの労働力の重要な価値を認識する気がないようだ。我々の組合は、ストライキの可能性を含め、公正かつ公平な契約を達成するためのテック・ギルドの努力を支援する事で団結している。われわれはピケを行う準備ができている。次に何が起こるかはタイムズの経営陣次第だ。
タイムズ・テック・ギルドは、ジャーナリスト、編集、広告、管理スタッフを代表するタイムズ・ギルドに次いで、ニューヨーク・ニュースギルドの2番目に大きな交渉ユニットだ。ニューヨーク・ニューズギルドはアメリカ最大のTNG-CWAローカルである。

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日本の同業者涙目、英国のガーディアン紙が3%の昇給やて



プレスガゼッテの記事を拙訳していきます(2024年9月13日付け)。

September 13, 2024
Guardian journalists get 3% pay rise(ガーディアンのジャーナリスト、3%の昇給)

The salary rise follows the conclusion of a voluntary redundancy round.(昇給は、希望退職者の募集が終了したことに伴うもの)

By Bron Maher

ガーディアンは、ほとんどのジャーナリストの給与を4月の初めまで遡って3%引き上げる事となる、2年間の給与合意に同意した。

この合意は、ナショナル・ユニオン・オブ・ジャーナリストのチャペルを通じて組合化されている、正社員や有期契約のガーディアン・ニュース・アンド・メディア(GNM)の全スタッフに適用される。

この合意の2年目、2025年4月1日からは、NUJスタッフは2.5%または2025年2月のCPI率のいずれか高いほうの給与引き上げを受ける予定だ。

これらの引き上げは、全スタッフに4月に支給された2000ポンドの給与増加に加わるものである。

この合意は、GNMが自主的なリストラを終了したのを受けて行われた。リストラより数名の著名人を含む約30名のジャーナリストが社を去った。

同社は今月、2023年度の決算を発表する予定であり、2月には3900万ポンドの赤字を見込んでいると予測されていた。

その際、GNMは「全てのメディア組織に影響を与えている広告収入の減少」が主な要因であるとし、読者収入も前年同期比で増加したものの、年度初めの予算を下回っているとした。2023年3月31日で終了する前年度では、4年連続で収益を増加させたが、2100万ポンドの損失を報告した。

2022年4月、GNMは「ほとんどのスタッフ」に対して最低5.5%の昇給を行い、年収4万5000ポンド以下のスタッフについてはさらに高い昇給率を適用した。同年、生活費危機の中で、年収4万5000ポンド以下のスタッフに対し1000ポンドの一時金も支給した。

ガーディアンの最高財務および業務責任者であるキース・アンダーウッド氏は、今月の「FTストラテジーズ・ニュース・イン・ザ・デジタル・エイジ」会議で、GNMがさらなる収益多様化の一環としてEコマースプラットフォームの立ち上げを準備していると述べた。現在、社として主に直接的な読者サポートと、その歴史的な紙媒体プロダクツ、紙媒体・デジタル広告を通じて収益を上げている。Eコマース計画により、顧客がウェブサイトを通じて購入する際に追加収益を得られるという。

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あのワシントン・ポストが、早期退職受け入れで編集局がガタガタに



ヴァニティ・フェアの記事を拙訳していきます(2024年1月10日付け)。
Washington Post Newsroom Is Rattled by Buyouts(ワシントン・ポスト編集局、早期退職で大揺れ)

Top reporters have urged executive editor Sally Buzbee and publisher Will Lewis to address the gutted research department, a casualty of the paper’s roughly 10% staff reduction. The buyouts, they say, have “left us at a real disadvantage both in experience and sheer numbers.”(トップ記者らは、サリー・バズビー編集長とウィル・ルイス発行人に、同紙の約10%の人員削減の犠牲となった疲弊した調査報道部門に対処するよう促した。買収によって、 「経験と数の両面で非常に不利な立場に立たされた」 という)

BY CHARLOTTE KLEIN

JANUARY 10, 2024

12月下旬、ワシントン・ポスト紙で誰が早期退職したかという情報が流れ始めた。特に記者たちが警戒したのは、ある特別な部署、つまり、取材対象者の追跡、裁判記録の発見、主張の検証、文書の精査など、調査を支援する部署であるニュース・リサーチのコスト削減だった。マグダ・ジャン=ルイ、ピューリッツァー賞受賞者のアリス・クライテス、ジェニファー・ジェンキンスというこの部門の3人の上級リサーチャーは、財政難の中、同社が各部門の社員に提示した240人枠に入るべく、全員が早期退職を受け入れた。その結果、ニュースリサーチ部門は、モニカ・マトゥール監督官とラザン・ナクラウィ研究員の2人だけになった。

同紙の記者グループは、この部門の縮小を懸念し、先週、サリー・バズビー編集長とウィル・ルイス新社長兼CEOに文書でその思いを伝えた。ヴァニティ・フェア誌が確認したコピーによれば、書簡には「我々は、競合他社と比較した場合、経験・人数に於いても本当に不利な立場に置かれている。我々は2024年を新たな気持ちでスタートさせたいと思っているものの、調査報道部門がこのような状態であれば、かなり不利になると感じている」。書簡には、ジョシュ・ドーシー、アシュリー・パーカー、ジャクリーン・アレマニー、ベス・ラインハード、サラ・エリソンといったポスト紙のスター記者たちが署名しており、経営陣に対して、クリティスとジャン=ルイの両氏を何らかの形で復帰させ、部門に残っている人たちにより多くの「恒久的なサポート」を提供する事を求めている。

あるポスト紙のスタッフによると、その目的は、ルイスとバズビーの両氏に、ニュース・リサーチは小さな部署かもしれないが、「ある意味では、実は本紙で最も重要な部署かもしれない」と伝えるのが目的だった。研究者は「我々が持っていないデータベースやツールにアクセスできる。だから、我々にそのツールを与えるか、もっと人を雇うしかない」。バズビーはこの手紙に返信し、現在取り組んでおり、誰かを雇おうとしていると言った。「これまでの解決策は、本当に受け入れられるものではない」と、上記のスタッフは言い、他のチームから誰かを再配置することは、「世界中で何でも見つけることができる、何度もピューリッツァー賞を受賞している2人の研究者の代わりにはならない」と指摘した。

調査会社の買収をめぐるストレスは、ワシントン・ポスト内部のより広範な不安を物語っている。同紙は今年の選挙の年に向け、人手が少なく、ビジネス戦略と編集戦略の両方に不透明感が残っている。「一般的に、今年は会社の10%が削られただけで、1月2日に起きて、『うわ、大変だ』と思っているようなものなのだ」と別のスタッフは言う。2023年の最後の数週間に早期退職応募に殺到し、オピニオンのコラムニストであるグレッグ・サージェント、全米担当記者のスコット・ウィルソン、メディア記者のポール・ファーヒ、シニアエディターのマーク・フィッシャー、調査エディターのジェフ・リーンなどの各氏が応じていた。豊富な経験と制度的知識を持つ長年の編集者やライターが含まれていたのだ。また、ワシントン・ポストを巡っては、同社の最高収益責任者であるアレックス・マッカラム氏が6カ月足らずで退任するというニュースが今年最初に駆け巡った。報道によると、マッカラム氏はCNNに戻るための交渉をしているという。そのCNNでは、最高デジタル責任者を務め、現在はニューヨーク・タイムズの元上司であるマーク・トンプソンが番組を運営している。一方、ルイス氏は、前任のフレッド・ライアン氏が意図的に避けていたような方法で、編集局内で存在感を示したいようだ。何人かの記者に記事に関する個人的なメモを送ったと聞いているし、先週は編集室を歩き回っているところを目撃されているからだ。

先週、バズビーとマテア・ゴールド編集長が開いた全米デスク・ミーティングでは、100人以上の社員が参加した。早期退職の直接的な影響からマッカラムの退社、事業の健全性まで、編集局に於ける様々な懸念が提起された(バズビーは新年早々、地元や海外などさまざまなチームとこのようなミーティングを開いているそうだ)。何人かのスタッフは、リサーチチームのあり方について頭を悩ませていた。彼らは、クリテス氏が学校での銃乱射事件から法的な説明会、非常に見つかりたくない人物の携帯電話番号の割り出しまで、あらゆる事について記者の頼みの綱となってきていると指摘した。一方、アレマニー氏は、リサーチ・チームをポスト紙の野心的な試みの要と呼び、クリテス氏からどのようにして大スクープの鍵を手渡されたかを語った。ラインハルト氏は、ピューリッツァー賞を受賞したリサーチャー、ジュリー・テイト氏が2021年にニューヨーク・タイムズ紙に移籍したとき、ワシントン・ポスト紙が後任を置かなかったことに触れ、しばらくこの部門を支えていたクリテス氏がいなくなった事を指摘した。「正直なところ、私の想定外だった」と3人目のスタッフは私に認めた。

また、パーカー氏は会議の席上で、過去2年間でワシントン・ポストが約60人の有色人種を失った事を事前のミーティングで知り、愕然としたと述べた。自身の非公式リストを管理している副編集長のモニカ・ノートン氏から聞いた数字だという。2人のスタッフによると、会合に参加した他の記者もと懸念を示した(事情に詳しい関係者によると、過去2年間に採用された有色人種のジャーナリストの数は、同じ期間に辞めた有色人種のジャーナリストの数を上回っているという)。事情に詳しい情報筋によると、バズビー氏は早期退職が同社の多様性にどのような影響を与えるかを理解するために、大量のテストを行ったという。また、早期退職同紙の多様性にどのような影響を与えたかについて、同紙はまだ数字を公表していないと述べた。

「ワシントン・ポストは長い歴史の中で権力を握ってきた歴史があり、我々は日々その遺産に固執している」とバズビー氏はヴァニティ・フェアへの声明で述べた。「今、我々はその使命を果たし、未来のニュースルームを構築することにコミットしている」。

重要な大統領選挙の年に向けて人員を削減するのは、ポストの国政と政策における伝統的な強みを考えるなら、特にタイミングの悪い動きのように思える。同紙の上級編集者らは、トラフィックや購読数が伸び悩む中、選挙への関心が高まることで読者層を刺激しようとしている。2人のスタッフによると、会議のある時点で、調査記者のキャロル・レオニング氏は、何年もの間、全米チームは素晴らしい仕事をしており、ビジネスサイドの問題は解決されるだろうと言われてきたが、問題は解決しないと言った。

11月、私はポストの将来についてスタッフがどのように明確にしようとしているかを報じた。中心的な問題は、あるスタッフが言ったように、「我々は何になりたいのか?」という事であり、問題は依然として残っており、全国会議の中心であった。議会記者のポール・ケインは、ポスト紙のトップページの見出しをスマホで読んで、同紙の編集戦略に疑問を呈し、会場の注目を集めた。それは、国家安全保障からFOMOの心配をやめる方法まで、あらゆる事に関する寄せ集めの記事だった。2人のスタッフに悪気はないと断ったものの、ホームページには素晴らしいジャーナリズムが埋もれていた。ベテランの政治記者ダン・バルズ氏も、同紙の感性と性格について質問した。同紙が何を象徴しているのか、どのようなメッセージを伝えようとしているのかと。

バズビー氏は、ニュース疲れの中でより軽い記事を特集する必要があること、そして同紙がいかにSEOについて詳しくなる必要があるかについて話した。何人かの記者は、社内で何年もSEOについて議論してきた事を思い出し、目を丸くしたという。バズビー氏はルイス氏のハードニュースへの献身を指摘し、ソーシャルメディア時代のジャーナリズムの問題に長年取り組んできたことへの興奮を表現した。筆者が話を聞いた参加者の中には、バズビーの回答に特に満足していない人もいた。4人目のスタッフは、編集長が 「私たちが何者であるかという根本的な質問に答えていない」 と感じた。

本稿はアップデートした。




NYTスタッフ、報道の中立性求め組合結成



デイリー・ビーストの記事を拙訳していきます(2023年12月17日午後5時28分投稿)。

NYT Staffers Form Union Caucus to Fight for Journalistic Neutrality: Report(NYTスタッフ、報道の中立性求め組合結成)

LONG TIME COMING

Chaya Tong
Breaking News Intern
Published Dec. 17, 2023 5:28PM EST

ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、ミーガン・トゥヘイ氏、ジュリアン・バーンズ氏、エミリー・ベイズロン氏といった著名なジャーナリストを含む数十人のニューヨーク・タイムズ社員が、組合であるNewsGuild-CWA内に「独立組合員連盟」を結成した。最近、政治家が職員たちのピケ・ラインに招待されたり、組合がガザでの停戦を求める声明を出すかどうかを議論する会議を開いたり、トランスジェンダー問題に関するタイムズの報道を組合が公に非難したりするなど、複数の論争が起きていた。トゥヘイ氏は、組合員へのSlackメッセージの中で、「我々はこの団体を、幅広い組合員のさまざまな優先事項を尊重し、バランスをとる方法について、組合内で重要な話し合いを続けるための方法だと考えている」としている。


ワシントン・ポスト遂にスト決行。48年ぶりだったそうで



他ならぬワシントン・ポストの記事を拙訳してみます(2023年12月7日午前12時27分投稿。同日午後3時4分更新)。

Washington Post staffers walk out in biggest labor protest in 48 years(ワシントン・ポストのスタッフ、48年ぶりの大規模スト)

The workers say they will cease work for 24 hours to protest deadlocked contract negotiations and the terms of a buyout offer. Management says it will keep the daily news report going.(組合員は、行き詰まった契約交渉と買収提案の条件に抗議しようと、24時間仕事を中断すると言っている。経営陣は毎日のニュース報道を続けると言明)

By Washington Post staff

Updated December 7, 2023 at 3:04 p.m. EST|Published December 7, 2023 at 12:27 a.m. EST

750人以上のワシントン・ポストの従業員が7日、約半世紀ぶりの大規模な労働抗議行動で24時間働くのを拒否したと述べた。

労働者たちはワシントンのダウンタウンにあるワシントン・ポストのオフィスの外でピケ列を作り、「おいおい、おいおい、おいおい、おいおい、給料の下限が低すぎるぞ!」のプラカードを振り、鐘を鳴らし、クラクションを鳴らし、太鼓を打ち鳴らし、シュプレヒコールを上げた。

しかし、ストライキ参加者が連帯してその日は新聞とウェブサイトを自粛するよう読者に求めたにもかかわらず、編集者や他の管理職は、記事の執筆から印刷機の操作まで、毎日のニュースレポートを作成するための多くの仕事を続けた。

組合員は、労働者を18カ月間契約なしにしている会社との交渉が行き詰まっている事に抗議していると述べた。また、会社が最近スタッフにコスト削減のための買収を提案したことに反対し、その条件はけちであり、表面上は自発的な希望退職がレイオフの脅しによって強制されていると言っている。

「これはワシントン・ポストの何百人ものスタッフが宣言したもので、会社が私たちと公正に働くためには、従業員を尊重しなければならないと言っている」とワシントン・ポスト労組組合員の気候記者でスチュワードのサラ・カプラン氏は述べた。

「彼らはまだ記事を出そうとするだろう」 と付け加えた。「だが、我々抜きでは、良い記事を出せない」 。

同社幹部は、労組が 「悪意」 で交渉したという主張を否定し、今月末までに契約合意に達することを望んでいると述べた。

同社の広報担当者は、 「組合員が1日ストライキを行う権利を尊重する」 と述べた。「読者や顧客ができるだけ影響を受けないようにする」 。

同社は、通常通り7日と8日に新聞を印刷して配達が出来た他、ウェブサイトも更新されると自信を示した。

だが、少なくとも1つの点で、ストライキの影響は読者に明らかだった。多くの記者、写真部員、その他のジャーナリストが、自分の仕事に名前を出さなかった。

今回のストライキは、ワシントン・ポストが経営陣の交代と、世界中のメディア業界を揺るがしているのと同じ経済的課題に取り組んでいる中で行われた。

アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏の下で10年にわたって急成長を遂げてきた同社だが、今秋、同社の経営陣は社業を拡大し過ぎて、楽観的な財務予測が実現しなかったことで縮小を余儀なくされる事を認めた。ワシントン・ポストは今年、1億ドルの赤字を計上する見込みだ。これが買収提案のきっかけとなり、幹部は現在の従業員の約10%にあたる240人が自発的に退職することを期待している。削減の約半分は編集室からだという。

一方、同社は1月に新しい出版社と最高経営責任者を迎える。ウィリアム・ルイス氏は英国生まれで、最近ではウォール・ストリート・ジャーナルで長年メディアの重役を務めていた。ルイス氏は先月、今年初めに退任したフレッド・ライアン氏の後任に指名された。

ワシントン・ポスト紙での最後の大規模な労働ストライキから48年になる。1975年秋、印刷機労働者は20週間に及ぶストライキを主導した。一部の労働者は印刷機を使用不能にし、会社幹部は機械を操作して自分たちで新聞を印刷するという混乱期だった。しかし、ほとんどのジャーナリストはストライキに参加せず、最終的には出版社のキャサリン・グラハムが代わりの労働者を雇って新聞社を運営し、実質的に労働組合を破った。

だが今、ギルドメンバーは組織化への熱意が高まっていると言う。対象となる社員の約75%が組合員で、5年前の約40%から増加している。

これは、メディアの世界における労働組織化の大きな増加に続くものだ。ワシントン・ポスト紙のストライキは、約1年前にニューヨーク・タイムズ紙で行われたものとほぼ同規模だ。NYTでは1100人以上の従業員が行き詰まった契約交渉に抗議するために1日仕事をやめた。両者は5カ月後に新たな契約を締結した。

ポストの労組の声明によると、交渉は給与などの問題で難航している。例えば、組合は記者に最低10万100ドルを要求しているが、ポストの最新の提案は7万3000ドルだ。また、毎年の生活費の引き上げ額も問題になっている。

「給与はインフレに追いついておらず、競合他社に追いついていない」 とカプランは言い、この理由でポストは他の報道機関に多くの従業員を奪われたと付け加えた。

ポストの交渉委員会は、組合による長期契約の要求にオープンである事を示し、他の優先事項の多くに同意したと反論している。委員会によると、現在の提案は最低給与の 「大幅な」 変更と、 「過去20年間に締結された一般的なギルド契約よりも寛大な」 毎年の昇給を提供している。

「ポストは労組に最後の、最高の、最後の提案をした。」とワシントン・ポストの広報担当者は述べた。

だが、早期退職計画は依然として編集部の緊張と不安の原因となっている。ギルドのメンバーは、6カ月から勤続年数に応じて2年分の基本給が支給されると主張しているが、同社は潤沢な年金基金から支給されているため、もっと手厚いものになる可能性がある。一方、早期退職を提案された人の中には、会社が十分な自発的退職者を確保できない場合、ワシントン・ポストがレイオフに訴えるという警告に強制されていると感じている人もいるという。

同社のパティ・ストーンシファー暫定最高経営責任者 (CEO) は先週、12月半ばの締め切りを数週間後に控え、必要な人員の半分にあたる約120人の従業員しかオファーを受け入れていないと述べた。

メリーランド州の裁判所と犯罪を取材する記者で、組合の共同議長であるケイティ・メトラー氏は今週初め、ストに参加することは、手錠をかけられた男性を射殺した罪で起訴された警察官の裁判の重要な日に欠席する可能性がある事を意味すると述べた。

「ストに参加している間に判決が下される可能性がある」 とメトラー氏は言った。「私はそれを軽く見ていない。ワシントンポストの誰かが7日に法廷に向かうと思う。だが、私のように事件を知らないだろう」。

結局、裁判は6日の午後に無罪判決で終わった。ワシントン・ポストの記事には署名もなく、 「ワシントン・ポストのスタッフ」 とだけ書かれている。

Kストリート・ノースウェストのポスト本社前で行われた昼食時の抗議集会では、ストライキ参加者や非組合員を蔑視する組合のシンボルである12フィートの膨らませるネズミが登場した。ゲストスピーカーには、先駆的なジャーナリストであるドロシー・バトラー・ギリアム、ポスト紙初の黒人女性記者;アメリカ郵便労働組合のマーク・ディモンドスタイン委員長らが参加した。

「ここにいるのは労働者階級全員だ!」とスチュワード協会のリーダーであるサラ・ネルソンは喝采した。彼女は、航空業界に説明責任をもたらしたと彼女が言ったポストのジャーナリストの仕事を賞賛した。

「この仕事は重要です」 と彼女は言った。「それは自由社会にとって重要であり、民主主義にとって重要である」。そして彼女は、10年前に2億5000万ドルで新聞を購入したベゾスに挑戦した。「会社に適切な投資ができなければ、億万長者のオーナーになって何の得があるというのでしょうか?」

健康と科学担当記者であるフェニット・ニラッピル氏は、群衆に話をした多くのポストの従業員の一人であった。同氏は、同僚にとって重要な問題は給与の公平性だと述べた。

「私は7年前、ワシントン・ポストの記者の最低給与に近い水準で採用された」 とし、ライバルの報道機関の最低給与と 「競争力がない」 と付け加えた。

「昇給がいいと思うたびに、実は給料が低い事が分かった」と述べた上で「ジャーナリズムは高給を得られない職業だという嘘を受け入れる必要は無い」 。

ワシントン・ポスト労組、年末に24時間スト決行



thewrap.comというサイトの記事を拙訳していきます(2023年12月1日午後2時14分投稿)。

Washington Post Union Authorizes One-Day Walkout Next Week(ワシントン・ポスト労組、来週24時間スト決行へ)

The 24-hour strike will include a picket line outside the Washington Post offices(24時間ストライキには、ワシントン・ポスト社外でのピケラインも)

December 1, 2023 @ 2:14 PM
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ワシントン・ポスト紙労組は、会社側が新契約について誠実に交渉しようとしない事に抗議するべく、来週の木曜日に1日限りのストライキを行うことを承認した。

Semaforは木曜日、少なくとも640人の職員がスト参加に署名したと発表した。ワシントン・ポスト労組は700人の署名を求めていたが、これは1日に達成され、ニューヨーク・タイムズ紙が報じていた。



この抗議行動には、木曜日の社外でのピケ・ラインも含まれる。

この抗議は、ワシントン・ポスト紙が、もしスタッフが早期退職に応じなければ、年内にレイオフを実施すると発表した事が発端である。同紙は編集局全体で240人の人員削減を目指し、必要であれば非自発的な解雇も辞さないとしている。

ワシントン・ポスト紙のゲーム担当記者ジーン・パーク氏は、当初予定されていた木曜日の『ゲーム・アワード』生中継の取材の代わりに、"労働組合の家族と連帯して 「ストに参加する」とXに投稿した。

「他の日に他の取材を予定しているが、12月7日はブラックアウトになる」と彼は書いている。



大手紙の経営陣への抗議を目的としたのストライキは、ワシントン・ポスト紙だけではない。昨年12月には、ニューヨーク・タイムズ紙の経営陣が交渉に参加しなくなったため、ニューヨーク・タイムズ紙のスタッフが24時間のストを行ったばかりだ。

ワシントン・ポスト、今度の木曜にスト決行


ニューヨーク・タイムズのメディア担当記者、ベン・ミューリン氏のXポストより。年末やのに。

ハリウッドの俳優組合の理事らが本日、映画会社との批准の是非を問う投票へ



アドウィークの「まとめ」を見ていきましょう(2023年11月13日午前8時投稿)。

※ハリウッドの俳優組合の理事らが10日、映画会社との契約を承認することを投票で決めました。ストライキは約4カ月で終了し、組合の指導部は数週間にわたる整然とした交渉で得られた成果を強調しました (AP)

※全米映画俳優組合・アメリカテレビ・ラジオ・アーティスト連盟(SAG-AFTRA)のダンカン・クラブツリー・アイルランド首席交渉官によると、今回の合意には最低賃金の7%引き上げが含まれているそうです。特定の視聴者数の閾値に達したストリーミング・シリーズの俳優に4000万ドルの残余参加ボーナス;と10億ドル以上の新しい賃金や給付金が出るとの事です (Rolling Stone)

※大手格付け会社ムーディーズ・インベスター・サービスは、俳優、脚本家、監督との新しいギルド契約には、ハリウッドのスタジオに年間4億5000万ドルから6億ドルのコストがかかると推定しています (Deadline)

※なお、組合員の数は16万人。11月14日(現地時間。日本時間で本日)から批准の是非を問う投票を行います。了承されれば投票は12月初めとなるのですって (THR)

ハリウッドスト終了の「まとめ」



アドウィークの「まとめ」をみていきましょう(2023年9月27日午前8時投稿)。

※全米脚本家組合の指導者らは、理事会がスタジオとの契約合意を承認しました。これにより、ハリウッドが歴史的な製作から少なくとも部分的に回復した事を受け、約5ヶ月に及ぶストライキの終結を26日に宣言した(AP)
※26日に送られた組合員への書簡の中で、全米脚本家組合指導部は、交渉委員会と東西両部門を統括する指導部がすべて「全会一致」で合意承認したのを確認したと記していました (Axios)
※全米脚本家組合の1万1500人の映画・テレビ脚本家会員に配布された要約文書は7ページ。賃金と手残り額の引き上げのほか、テレビ脚本家ルームの最低人員、ストリーミング番組の成功に応じた支払い、AI使用に対する保護など、組合の要求に対応する文言が含まれています (LA Times)
※AIは文学的な素材を書いたり書き換えたりする事は出来ず、AIが生成した素材は最低基本契約では原典とは見なされなくなったそうです。つまり、AIが生成した素材は、作家のクレジットや分離された権利を損なうために使用するのは不可となりました (Variety)
※3年契約だそうでして、その概要ですが、まず契約批准と同時に5%の昇給から始まり、12.5%の昇給。次の2年間は、それぞれ4%と3.5%の昇給となるとの事。昇給に加え、作家は海外ストリーミングの収入を76%増加させました (CBS News)
※なお、組合員が契約を批准する投票が必要だそうで、組合指導部が26日に発表した投票は10月2日から10月9日の間に実施されるスケジュールとなっています (THR)
※組合指導部と組合員は、スタジオやストリーマーとの仮合意に向けて前進しているが、16万人規模の俳優組合は、数日以内に映画テレビ製作者同盟 (AMPTP) と協議する可能性があるそうです(Deadline)

ハリウッドスト暫定的終了に関する「まとめ」



アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年9月25日午前8時投稿)。

※数日間にわたる長い交渉の末、全米脚本家組合と映画スタジオやストリーマーを代表する映画テレビプロデューサー同盟は、146日間に及ぶ歴史的な作家ストの終結を早めるかもしれない大きな進展の中、新たな契約について暫定的な合意に達した (THR)
※全米脚本家組合は5日間の交渉の末、日曜日に声明を発表し、映画テレビ製作者同盟 (AMPTP) との暫定合意に達したが、 「最終的な契約文言の起草にかかっている」 と述べた (Axios)
※全米脚本家組合は、最終的にどのような条項が予備契約に組み込まれたのかは明らかにしなかったものの、 「この契約は例外的なものであり、会員のあらゆる部門の作家にとって有意義な利益と保護がある」 と組合員に伝えた (CNBC)
※コンテンツ制作における生成AIの使用に関する言語の詳細については、双方が協定締結前に最後に取り組んだ項目の1つだった (Variety)
※このプロセスの次のステップとして、エレン・スタッツマンが率いる全米脚本家組合交渉委員会が、暫定的に26日に予定されている投票で 「合意を推奨し、西部全米脚本家組合理事会と東部全米脚本家組合評議会に承認を求めるかどうか」 を投票することになると、組合が24日の夜に発表した。これらの投票が行われるまでの間、全米脚本家組合はメンバーに対し、まだストライキ中であるものの、全てのピケ活動は停止されると伝えた (Deadline)

ハリウッドのスト終結へ。脚本家組合と撮影所が暫定合意 #速報



デッドラインハリウッドの記事を拙訳していきます(2023年9月24日午後7時16分投稿)。
It’s A Deal! WGA & AMPTP Reach Tentative Agreement To End Writers Strike(取引成立! 全米脚本家組合と映画テレビプロデューサー同盟、ストライキ終了へ暫定合意)
By David Robb, Dominic Patten, Anthony D'Alessandro   
September 24, 2023 7:16pm

全米脚本家組合と映画テレビプロデューサー同盟の共同声明につき更新:全米脚本家組合は、約5ヶ月間に渡るストライキを終了する事で映画テレビプロデューサー同盟と暫定合意に達した。両者はAIと脚本家の人員配置レベルを巡る行き詰まりを解消出来た24日に、合意の枠組みを完成させた。

「全米脚本家組合と映画テレビプロデューサー同盟は暫定合意に達した」 と共同声明で発表した。

「我々は、新しい2023年MBAに関する暫定的な合意に達した。それは、最終的な契約文言の起草を条件として、すべての契約点について原則的に合意するというものである。」と全米脚本家組合はメンバー向けに発表した。日没後、ヨム・キプールの祝日が始まった直後のリリースで、全米脚本家組合は加盟組合に対し、5日間にわたる長い交渉の末、多くの組合が妥結の期限を迎えたと伝えた。

暫定合意の詳細はまだ発表されていないが、加盟承認投票に先立って組合側が明らかにする予定である。

次の段階として、エレン・スタッツマンが率いる全米脚本家組合交渉委員会が、暫定的に26日に予定されている投票で 「協定を勧告し、西部全米脚本家組合理事会と東部全米脚本家組合評議会に送付して承認を得るかどうか」 を決定することになると、組合は今夜発表した。

これらの投票が行われるまでの間、組合はメンバーに対し、まだストライキ中であるが、全てのピケ活動はここに停止されると伝えた。

ギルドのメンバーへの声明全文は以下の通り。

全米脚本家組合と映画テレビプロデューサー同盟の交渉委員会の間で、午後半ばから実質的な議論が始まった。AIや人員配置などを巡る問題の微調整とともに、今日も続く論争の1つの要素は、職場復帰のスケジュールやプロトコルに関するものとなる。

また、撮影所はひとたび仮の合意が書記たちによって批准されたら、脚本家らが即座にペンを取ってキーボードを打つのではないかと尋ねた。我々が理解しているところでは、組合は、全米映画俳優組合も映画テレビプロデューサー同盟と新たな協定を結ぶまで組合員が職場に戻らないよう要請していた。これは、1960年以来の相互ストライキを特徴づけてきた両組合の連帯感を反映している。

今夜の発表で組合としては、理事会がストライキを終わらせるための投票を承認を決めれば、批准投票の間に仕事に戻る事が可能だとメンバーに伝えた。

西部全米脚本家組合と東部全米脚本家組合の批准プロセスが進行中なので、ストライキが正式に終了するには数日かかる。2007-08年の全米脚本家組合の最後のストライキでは、96日目に暫定合意に達し、100日目まで終了しなかった。

5月2日に現在の全米脚本家組合ストライキが始まった際に最初に閉鎖されたショー (深夜のコメディショーと昼間のトークショー) は、全米映画俳優組合の現在進行中のストライキにストライキ作品として含まれていないため、ほぼすぐに放送を再開可能だ。全米映画俳優組合と暫定協定を締結しなかった映画や脚本のテレビ番組は、このストライキが解決するまでは再開できない。

 今後の関心は、全米脚本家組合協定を批准し、全米映画俳優組合と映画テレビプロデューサー同盟を交渉のテーブルに戻し、73日間続いている俳優のストライキを終わらせるための協定をまとめる事にある。

ハリウッドとエンターテインメント産業はもう少し楽にやっていけるが、エコノミストは全米脚本家組合協定と全米映画俳優組合の二重ストライキがカリフォルニア州経済に約50億ドルの損失を与えたと推定した。

今夜の全米脚本家組合のメンバーへのメッセージは以下の通りだ。
組合員諸君。

我々は新しい2023年MBAについて暫定的な合意に達した。最終的な契約文言の起草を条件として、すべての契約ポイントについて原則的に合意するというものです。

我々がこの契約で勝ち取ったもの、特に5月2日以降に得たものは全て、組合員がその力を行使し、連帯を示し、並んで歩き、過去146日間の痛みと不確実性に耐えてきた賜物だ。労働組合の兄弟たちの並々ならぬ支援に呼応して、諸君らのストライキによって生み出された団結力こそが、最終的に企業を交渉のテーブルに戻したのだ。

我々は大きな誇りを持って、この取引は例外的であると言うことができる-会員のすべての部門の作家にとって意味のある利益と保護がある。

今残っているのは、合意した全ての条件が最終的な契約言語で成文化されていることをスタッフが確認する事にある。達成されたことの詳細を皆さんと共有したいと切望しているが、最後の 「i」 が点線になるまでは無理だ。そうする事は、我々の仕事を終える能力を複雑にするだろう。なので、以前もご辛抱頂いたように、もう一度、最後にもう一度、ご辛抱を。

映画テレビプロデューサー同盟との覚書が完成すると、交渉委員会は協定を推奨するかどうかを投票し、承認を得るために西部全米脚本家組合と東部全米脚本家組合の両理事会に送付する。その後、理事会と理事会は、加盟員による契約批准投票を承認するかどうかについて投票する。

承認された場合、理事会と理事会は、禁止命令を解除し、批准までの間の特定の日時 (決定される) にストライキを終了するかどうかについても投票する。これにより、脚本家は批准投票中に仕事に戻る事が可能となるが、契約承認に関する会員の最終決定権には影響しない。

決まれば26日に暫定的に予定されている首脳陣による投票の直後に、我々は取引ポイントと合意覚書の包括的な概要をお伝えする。また、会議を招集し、加盟国が批准について投票する前に、より多くのことを学び、評価する機会を得る。

はっきりさせておきたい事がある。組合から明確に許可されるまでは誰も仕事に復帰しない事になっている。それまではまだストライキ中だが、今日から全米脚本家組合のピケ活動を停止します。代わりに、可能であれば、今週の全米映画俳優組合ピケラインに参加することをお勧めする。

最後に、交渉の最後の数日間、私たちからのニュースを待ち、噂をかわすしかなかった諸君らの忍耐に感謝する。組合からの追加情報をお待ち頂きたい。今後数日のうちに、契約文言を最終決定し、組合のプロセスを進める中で、さらに多くのことをお伝えする。

いつもサポートありがとう。またすぐに連絡する。


スト中の全米脚本家組合、非難の矛先をネットフリックスやディズニー、アマゾンなどに向ける #ハリウッド #スト



アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年8月18日午前7時59分投稿)。

※全米脚本家組合ではハリウッドのスタジオと新たな契約について折り合いをつけようとしているもののそんな中で新たな反トラスト法レポートを作成し、ウォルト・ディズニー、ネットフリックス、アマゾンをメディアの 「新たな門番 」として非難しています (LA Times / Company Town)

※レポートの中で、ネットフリックス、アマゾン、ディズニーが、賃金を引き下げ、視聴者の選択肢を制限する集団的市場力を蓄積してきたと組合では主張しています。また、これらの会社が競合他社に損害を与えるために「支配的地位を乱用」しているとし、これ以上の統合は生計を立てられる脚本家の減少を招くと主張しています(Variety)

※その例として、ディズニーが2010年代にボブ・アイガーCEOの下で行ったスタジオ買収の波(特にマーベル・スタジオ、ルーカスフィルム、20世紀フォックス)を指摘しています (TheWrap)

※組合では、議員や連邦取引委員会のような反トラスト機関に対し、今後の統合を抑制し、反競争的行為の兆候を「積極的に」調査し、特にストリーミング・プラットフォームに対する規制と監視を強化するよう求めています (THR / THR, Esq.)

ハリウッドのスト、NBCも秋の番組編成を変更へ #ハリウッド #ストライキ


アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年7月20日午前7時59分投稿)。
※全米脚本家組合のストライキが続く中、CBS、Fox、CWに続きNBCも秋の番組編成を変更する事を発表しました。以前発表していた『ナイトコート』などのシリーズの秋のプレミアは行われないそうです(Adweek)
※終わりの見えないストライキと始まったばかりのストライキが80日近く続いている構図となっていますが、ロサンゼルスでの映画製作は急減し、今後も落ち込み続けるだろうとされています (THR)
※一方、一部の番組、映画、さらにはテレビのジャンル全体がアメリカテレビ・ラジオ・アーティスト連盟(Screen Actors Guild - American Federation of Television and Radio Artists=SAG-AFTRA)のストライキの影響を受けていません。これは係争中の契約の対象外であるか、組合から特別な例外を受けたためだろうとされています (WaPo)
なお、SAG-AFTRAに亀裂が生じ始めるかもしれないとの見方が浮上しています。年収2000万ドルを稼げる一流スターと、3万ドルに留まる俳優との間には大きな違いがあるからです。この収入格差は、新たな契約の目標が大きく異なることを意味します (Variety)。

ハリウッド俳優ストに関する「まとめ」。トム・クルーズ来日ドタキャンの理由も #ハリウッド #ストライキ



アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年7月14日午前8時投稿)。


※ハリウッドの脚本家たちがストライキを続けている中、全米映画俳優組合・アメリカテレビ・ラジオ・アーティスト連盟(Screen Actors Guild - American Federation of Television and Radio Artists=SAG-AFTRA)のメンバーたちはまもなく独自のピケを張って、1960年以来の俳優と脚本家の両方を巻き込んだ 「ダブル・ストライキ」 を構成する予定です (THR)


※労働組合の全国委員会は、映画テレビ製作者同盟 (Alliance of Motion Picture and Television Producers =AMPTP) との交渉が決裂した後、ストの決定を下しました。連邦調停官の監視の下で最後の努力があったものの、両者は合意に至りませんでした (NPR)


※ストに至った背景は、ストリーミング時代の経済状況や規制されていないデジタル技術の台頭への動揺だったそうです。より高い基本報酬や人工知能(AI)の使用に関する保護措置などを求めています。ハリウッドの脚本家らは既に同様の問題でストライキを起こしています (NBC News)


※ガイドラインによると、SAG-AFTRAのメンバーは、ストライキが実施されている間は、プレミア上映に出席したり、完成作品のインタビューを受けたり、アワードショーに出席したり、映画祭に出席したり、さらにはソーシャルメディアでプロジェクトを宣伝したりする事などがご法度となります。また、SAG-AFTRA契約に基づいて制作された過去または現在の作品を宣伝するために、コミコンや90 sコンなどのコンベンションに参加も駄目になります (Variety)


※AMPTPはストライキに関する声明の中で、提案には 「SAG-AFTRAメンバーの俳優のデジタル上の肖像を保護する画期的なAIの提案」 が含まれていると述べています (The Verge)


※なお、今回のSAG-AFTRAストライキは業界の数万人に影響を与えるものの、組合員の一部であるニュースと放送部門の人達はストライキに参加しないだろうとの事です (Deadline)


トム・クルーズの来日が急遽中止になったのは、こういう理由だったのか。

ハリウッドで俳優がスト開始。理由はAI #ハリウッド #映画 #AI



CBSテレビの報道を拙訳していきましょう(2023年7月13日午後4時10分投稿)。

Hollywood actors to begin strike, citing "existential threat" to profession(ハリウッド俳優、仕事への『実存的脅威』があるとしてストライキ開始へ)

By Irina Ivanova

Updated on: July 13, 2023 / 4:10 PM / MoneyWatch

組合と映画スタジオとの交渉が決裂したハリウッドの俳優たちは、正式にストライキ宣言した。全米の映画・テレビ制作に支障をきたす可能性のある、エンターテインメント業界にとって深刻な打撃だ。

全米映画俳優組合・アメリカテレビ・ラジオ・アーティスト連盟(Screen Actors Guild - American Federation of Television and Radio Artists=SAG-AFTRA)が代表を務める約6万5000人の俳優が、金曜日深夜からセットを離れていると、SAG-AFTRAの指導者たちが13日午後に発表した。労働組合による業界全体での作業停止は1980年以来となる。

「俳優は、業界で起きた変化を反映した契約を結ぶ権利がある。残念ながら、現在のモデルは組合員の価値を下げ、組合員のやりくり能力に影響を与えている」 と組合の全国事務局長であるダンカン・クラブツリー=アイルランド氏は記者会見で述べた。

一方、SAG-AFTRAのフラン・ドレッシャー会長はロサンゼルスでの記者会見で、 「我々に起きている事は、あらゆる形態の労働に及んでいる」 とストライキを宣言した。スタジオは「貧困を訴え、左右に損失を出している一方で、CEOには数百万ドルを与えている。彼らは今この瞬間、歴史の間違った側に立っているのだ」と語った。

そして「不公平なだけでなく、本当に非アメリカ的だ」 と続けた上で「我々抜きでは存在出来ないから、富を分け合え」 。

俳優たちは、全米脚本家組合が代表を務める1万1000人以上のテレビ作家や脚本家とともに、5月上旬からストライキを行っている。ハリウッドの主要な二つの労働組合が同時にストライキを行うのは、1960年にロナルド・レーガンが俳優組合の組合長を務めて以来である。

■AIの脅威

SAG-AFTRA交渉で問題視されているのは、映画における人工知能の使用と、ストリーミングサービスが俳優の残余賃金に与える影響である。

クラブツリー=アイルランドは、 「俳優たちは現在、AIや生成技術の使用による生活への実存的な脅威に直面している」 と述べている。

「彼らが提案したのは、我々のバックグラウンドの演技がスキャンされ、1日分の報酬を受け取られるようにして、会社がそのスキャン、その似顔絵を、考慮することなく、永遠に所有出来るようにするというものだった」 と付け加えた。

一方、パラマウントなど大手映画会社や動画配信サービスを代表する映画テレビ製作者同盟は声明で、ストライキは 「組合の選択であり、我々の選択ではない」 と主張した。

労組は声明で「は、歴史的な報酬と残余の増加、年金と健康への貢献に対する大幅な上限の引き上げ、オーディションの保護、シリーズのオプション期間の短縮、俳優のデジタルの肖像を保護する画期的なAIの提案などの我々の提案を却下してしまった」と主張した。

ディズニーのボブ・アイガーCEOは最近契約を2年延長したが、ストライキは 「業界全体に非常に有害な影響」 を及ぼすだろうと述べた。

アイガー氏はCNBCに対し、 「 (SAG-AFTRAとWGAには) 現実的ではないと思われる」 と語った。

SAG-AFTRAは、16万人以上の映画俳優、放送ジャーナリスト、アナウンサー、司会者、スタントパフォーマーを代表する組織である。ストライキの影響を受けるのはテレビや映画の制作に携わる労組の6万5000人の俳優に限定される。こうした俳優らは、6月7日の交渉開始前に指導者にストライキを呼びかける権限を与えることを圧倒的多数で可決していた。

ブロードウェイの俳優たちは、SAG-AFTRAの労働者たちと 「連帯」 していると声明を出した。

本稿作成に当たり、AP通信が取材に協力した。

拙訳終わり。

日本の同業者にしたらデジャブやろなーw→あのロイター通信はん「編集のみんな、経費削減しよな」やて #メディア

 

talkingbiznews.comはんが配信する物悲しい話です(2023年5月19日付け)。

メディア業界情報サイトの「バロン」が報じていたそうです。

それによりますと、「海外赴任や永久的な異動は数ヶ月延期され、年明けまで新規採用はない」との事。

また、研修はオンライン化され、対面での研修が必要なものは、年明けに延期されます。

アレッサンドラ・ガローニ編集長は、編集部のリーダーたちに、「この管理は一時的なものだ」と話しているそうです。

昨年、ロイターのニュースルームは200人以上増加し、10年以上にわたって最大の拡張となりました。

「新たな財務・市場担当記者、ロイター・インドの財務ファイルの拡充、フリーランスの同僚の世界各地のスタッフへの転換などの成長により、編集が強化され、より良いニュースファイルが作成されるようになった」と編集長はんは言うてはります。

詳報はこちらから読めますが・・・あのロイターまでがねぇ。

米CNETのジャーナリスト「AIは我々の雇用や評判を脅かす」として労組結成 #労組 #メディア #AI


アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年5月17日午前8時投稿)。

※労働組合の16日の発表によると、解雇と会社のAIの使用に関して経営陣から 「透明性が欠如している」 ことに反応して、約100人の労働者が、人気のある技術ニュースと製品レビューサイトであるCNETで労働組合を結成しました(Vice)。

※組合員の 「しっかりとした献身的な大多数」 が署名しており、組合員らは米CNETを所有するプライベートエクイティの支援を受けたマーケティング会社「レッド・ベンチャーズ」に対し、組合を自主的に承認するよう求めています(The Verge) 。

※なお、この労組はVoxメディア、ギズモード・メディア・グループ、ハフポストのスタッフを代表しているそうです。また、AIによって仕事が台無しにされるとして保護を求めているストライキ中のテレビや映画の作家たちの代表団体でもあるのですって(Bloomberg)。

BBCの報道記者が6月の7日と8日にストやんねんて #速報

6月7日(水曜日)と6月8日(木曜日)、地方ラジオ局の削減に関するBBCの修正計画を拒否したイングランドのBBCジャーナリストが、更に48時間ストライキを行う。ジャーナリストも現在ガバナンスに取り組んでおり、その結果、先週2つのLook North番組が放送出来なくなった。
英国の業界情報サイトであるプレスガゼッテのアカウントのTweetです。以上、取り急ぎ。

ハリウッドの脚本家スト、パラマウント側は長期戦の準備 #映画 #ストリーミング


アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年5月5日午前8時投稿) 。

※原因は収益性にある模様。Paramount+は登録者数が6000万人を突破したが、4日の朝に25%下落した親会社の株価を止めるには十分では無かったからです (Adweek)。

※じゃあ何でそうなったかというと、一部の番組の打ち切りに関連した大きな批判を受けた事や、テレビ事業を圧迫していたソフト広告市場、主力のストリーミングサービスのコスト上昇などが響いたのだとか。なお、パラマウントは、書籍出版部門 「サイモン&シュスター」 の売却手続きを再開し、関心を集めている事を明らかにしました(WSJ)。

※Paramount+の契約者数は全世界で6000万人に達し、売上高は前年比65%増加しました。しかし、消費者向け直接販売部門の損失は5億1100万ドルと、前年同期の4億5600万ドルから12%増えてしまっていました(CNN)。

※CBSとMTV、コメディ・セントラル、ニコロデオンなどのケーブルネットワークで構成されるパラマウント・グローバルのテレビ収入は、同四半期に8%減少して52億ドルに。映画スタジオ部門の売上は前年比6%減でした (CNBC)。

※一方、パラマウントの広告付き無料ストリーミングサービスPluto TVの月間アクティブユーザー数は第一四半期で8000万人に達していました (TheWrap)。

他の社はどうするんでしょうかね。


全米脚本家組合のスト、大手映画会社との話し合いが行き詰まり #ハリウッド #スト


アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年5月4日午前7時56分投稿)。

※全米脚本家組合が映画テレビ製作者同盟を代表とする大手映画会社との交渉に失敗し、2日にストライキを行って以来、両者は完全な膠着状態となりました(CNN)。

※ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロンとレイト・ナイト・ウィズ・セス・めいた-ズのスタッフには、少なくともWGAストライキの期間中は給与が継続されます(LA Times)。

※作家たちがストライキを続ければ、ハリウッドの労働時間は劇的に変わるだろうとされている一方、今のところクリエイティブ部門の幹部たちは、検討材料が多々あると主張しているのだそうです(THR)。

以上、取り急ぎ。

ハリウッド脚本家組合が15年ぶりにストライキ打ったという「まとめ」 #ハリウッド #ストライキ

 

アドウィークはんの「まとめ」を見ていきましょう(2023年5月3日午前8時投稿)。

※全米脚本家組合は、スタジオやストリーマーを代表する労働団体との交渉が1日の夜に難航したのを受けて、2日の午後から業務停止を開始すると発表しました。ストは15年ぶりだそうです (THR)。

※西海岸と東海岸の支部を含む全米脚本家組合の理事会は、ストライキを要求することを全会一致で決議。「存続の危機」 に直面しているというのが理由だそうです (NBC News)。

※脚本家の方々は、ネットフリックスやアマゾン・スタジオの本社を含むロサンゼルスやニューヨークにある10以上のスタジオや制作施設の外にピケを張りました。プラカードを掲げ、声をそろえて連呼しながら、ストリーミング配信の台頭で状況が一変した業界に公正な報酬と労働条件を要求したのですって (LA Times / Company Town)。

※これに対し、スタジオ経営者を代表して交渉している映画テレビ製作者同盟 (AMPTP) は、提案の改善には前向きな姿勢を示したものの、組合の要求の一部を満たすつもりはないと回答しました (CNN)。

※ストの煽りを受け、「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーブン・コルバート」、「ジミー・キンメル・ライブ」などの夜のトークショーと「ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン」「ザ・デイリー・ショー」なども放送中止に追い込まれました。有名な「サタデー・ナイト・ライブ」、ビル・マー出演のリアルタイム、ジョン・オリバー出演のラスト・ウィーク・トゥナイトなどのウィークリー番組も同様です (Deadline)。

※なお、「サタデー・ナイト・ライブ」は、今後しばらくは新しいエピソードを制作しません。NBCによると、6日の夜に予定されていた番組の次のエピソードは、元キャストのピート・デビッドソンがミュージカルゲストのリル・ウジ・ヴァートと共に司会を務める予定だったが、やらないとの事です(Variety)。

経緯が今一つわからないのですが、こんだけストリーミングがブームになって、しかも巣籠もり需要もあったのに、その恩恵を受けていなかったという事なのでしょうか。ストは労働者の権利ですから、ちゃんと貰うモン貰うまで頑張って欲しいですね。

ニューヨーク・タイムズ労組が経営陣の年収暴露Tweet #新聞 #Tweet

朝からワロタ。ニューヨーク・タイムズの労組がTwitterにアカウントを持っていて、なおかつ経営陣の年収を暴露しています。
@nytimesが目下最新の役員の給与体系を開示した。注目すべきは我等が@meredith_levienCEOのそれだろう。2022年の年収は760万ドルだったが、2020年は440万ドルだった。73%もの昇給だ。
と、怒り心頭。収まらなかったのか、連投してはります。

もっとも貰っている役員5人の総額は、2022年が1830万ドル。2020年の1250万ドルから上がっているぞ。
「儲かってるんやったら別段構へんがな」と思ってしまうのですが、どうやらこういう裏事情があるらしい。
同じ頃、記者や編集者、写真部員、広告担当、サポートスタッフなど弊社でジャーナリズムを形作り、役員の利益となっている@NYTimesGuildの組合員は、一切昇給契約が無かったのだ。そう、誰もだ。
あ、そら怒るわ。連投更に続きます。
労使交渉では、会社側はインフレに対応した昇給を拒んだ。また、速やかに最低賃金を6万5000ドルとして欲しいという要求にも抵抗している。それって年額で100万ドル以下だし、何よりも@meredith_levienの大幅昇給より遙かに少ないのだが。
そして、こう畳みかけます。
こうした報酬に関する一方的な決定、つまり、トップの豪華な報酬とそれ以外の人達の雀の涙な昇給は、不公平で不道徳である。倫理原則を擁護するのを好む企業だろうに、その提案は非常に偽善的である。我々は彼らがもっと上手くやれる事を知っている。
で、最後に、こういう誘導を。
こちらを読んで欲しい。労使交渉勝利へ皆様のお力添えを!

考えさせられますね。日本でもメディア系労組のTwitterアカウントはありますが、こういう会社側の経営姿勢を追及する投稿があってもエエと思うけど、見かけた記憶が無いなぁ。もうじき春闘だし、1つやってみたらどうでしょう?

米MSNBCで数十人削減、労組と紛糾


デッドラインというサイトの報道によりますと、アメリカのMSNBCで数十人がレイオフされ、それに対しNBCニュース労組と東部アメリカ作家組合(Writers Guild of America, East=WGAE)が反発しているそうです(2023年1月13日午後2時42分)

人員削減は今週行われましたが、デジタル部門の従業員が加入するNBCニュース労組では、全米労働関係委員会に不当労働行為として告発したと発表しました。

労組はソーシャルメディアで訴える戦術を採用。声明の中で、「昨日、NBCニュースの経営陣は、事前の通知や根拠を示すことなく、突然、違法に数人の組合ジャーナリストを解雇した」と非難しています。

組合はまた、MSNBC.comのスタッフを組合から排除しようとしているとも主張しています。20日付けで 「もはや組合の一員ではない」 と通告されていたからです。

組合側は 「NBCが従業員の団結権と交渉権を剥奪しようとしている。明らかな法律違反だし、恥知らずな例が、またも重ねられた」 と怒っています。

2019年に認定され、当時約150人の従業員を抱えていているNBCニュース労組ですが、まだ労使協定を結んでいません。組織委員長であるテイト・ジェームズ氏は、NBCニュースは労働条件の大幅な変更を伴うのだから、交渉をしなければいけないと不満を述べています。しかも、組合員約6人が影響を受けたと把握しているそうです。

NBCニュースの関係者は、法律違反があったという労組の主張に反論。レイオフの影響については通知されたと主張しています。同社は、ギルドとのフォローアップを予定しており、より詳細な協議を行う予定だとしています。また、この関係者は、会社では珍しくない事だそうですが、報告体制が変わってきていると語っています。この1年間に新しいポジションが追加されたため、労組は現在約300人の従業員を代表しているというのが現状なのですって。

人員削減は、約3500人の従業員のうち、2ケタだったとの事です。また、人員削減は、NBCニュースとMSNBCの各部門に分散して行われたそうです。今回の人員削減は、今週初めに発表された親会社NBCユニバーサル全体のレイオフに続くもので、その数は数十人。CNNやガネットなど他のメディア企業も、ここ数カ月でレイオフを実施し、数百人の従業員に影響を及ぼしています。メディアビジネスが広告支出の減速に対処するという目的でのクビ斬りです。

MSNBCの従業員約300人を代表する東部アメリカ作家組合は、組合員の30人を含む、最近の一連の解雇に「非常に不満と失望している」と、20日に声明を発表しました。また、労使協定を結んでいない現状についても「公正な契約に同意する」よう求めています。

「これは、解雇された個人だけでなく、我々の部門全員と放映する番組にも悪影響を与える」と非難し「レイオフは、意味のある解雇やその他の保護を固定し、仕事量への避けられない影響に対処する公正な労働組合契約の必要性を強調するものである。スタッフの削減は、作業量の増加、時間の延長、週の労働時間の延長を意味します。人々が過労や燃え尽き症候群に苦しまず素晴らしい仕事をし、生き生きとした仕事と生活のバランスをとることを可能にする合理的な提案を行い、1年以上もNBCの経営陣との交渉してきた」のにと怒っています。

WGAEはまた、レイオフが事前通知なしに行われたと主張しています。

「我々はNBCの経営陣に対し、可能な限り多くの従業員を同社の他の仕事に就かせ、これらの仕事量とワーク・ライフの問題に取り組み、生活できる賃金とその他の重要な保護を提供する公正な契約に合意するよう求める」との声明を出しています。

中には、解雇の知らせを受けた直後から方々に言いふらす人も。オンライン被害を担当したジェセリン・クック氏は「とても短い時間でしたが、ここで過ごせた時間に感謝している」と書いていた他、ビジネスおよび技術プロデューサーであるエズラ・キャプラン氏や、「トゥデイ」という番組のデジタル・ビデオ・プロデューサーであるカーリー・マーシュ氏や調査報道部門の記者、エミリー・シーゲル氏なども解雇されたと公表しています。

「男の器量は別れ話に出る」というのは、呑み仲間のバツイチのオナゴはんの名言ですが、これをもじるなら「会社の器量は辞めさせた方に出る」となりましょうか。労使協定も結ばずにクビ斬りって、そらアカンって。

ロイター通信アメリカ法人の労組が会社側と新たな労働契約・・・ボーナス5000ドルだって #メディア #労使協定



talkingbiznews.comというサイトの報道によりますと、ロイター通信のアメリカ法人労組のジャーナリストは、28日に5000ドルのボーナスを含む新しい3年契約を全会一致で批准したそうです(2022年12月28日付け)。

今後2年間、それぞれ3%の賃上げと、能力アップのためのプールが含まれているそうです。組合によると、今後3年間で累積10.5%の賃上げが行われる予定なのだとか。

協定の対象となる300人のアメリカ人ジャーナリストは、過去2年間、無契約で活動していました。

この協定には16週間の有給育児休暇が与えられます。以前の協定では12週間だったので、1ヶ月分増えた格好です。また、5年毎に6カ月の長期休暇を取得し、海外勤務を含めて8週間勤務していくそうです。

また、従業員との守秘義務契約や多様性の目標を採用に用いることも禁じられました。

16週間=4ヶ月・・・ボーナスの額より、こっちに魅力を感じてしまいました。日本の同業者の皆さん、これ読んで楽しい正月をお過ごし下さいw

おーそやそや、もっともっと! 英フィナンシャル・タイムズがインフレ受け最低賃金引き上げへ #メディア


英国の経済紙で、日経の傘下にあるフィナンシャル・タイムズが最低賃金を来年引き上げるそうです。インフレを考慮したものだと、talkingbiznews.comが報じています(2022年12月20日)。

英国のメディア業界情報サイトのプレス・ガゼッテを引用しながら報じています。何でもインフレを上回る額面なのだとか。以下、抜粋。
・年収4万2000ポンド以下の人は、4200ポンドの統合昇給となる。4万2000ポンド以上5万1ポンド未満なら10%の昇給となる。

・今回の合意は、英米の報道機関でストライキが相次ぎ、従業員が過去数十年で最も凄まじいインフレに直面する中で行われた。

・FTの給料は、プレス・ガゼッテが最近報じた中で最大の累積昇給だ。

・今回の合意は、同紙の全英ジャーナリスト労組の加入組合員による投票で承認された。FT書記長のスティーブ・バード氏は、 「交渉中、全英ジャーナリスト労組では実質的な賃金カットとなってはいけないと強く主張していた」(‘Throughout the negotiations, the NUJ argued strongly that no member of staff should suffer a real-terms pay cut.')。

満願成就ですね。めでたしめでたし。・・・それにしても、記事を読む限りでは、英国の新聞界って昇給があるんですね。日本の同業者は(以下自粛)。


ニューヨーク・タイムズ労組が1日スト #ストライキ #ニューヨーク・タイムズ


ニューヨーク・タイムズの労組が1日ストを打ったと、同紙自身が報じています(2022年12月7日付け)。

会社側と、労組(編集部員が大半だったそうです)との交渉では、給与や健康保険、退職金などの問題で折り合いがつかなかったからだったそうで、7日、労働組合と会社との話し合いが長引き、進展が限られていると、1日のストライキを開始しました。

タイムズとニューヨーク・タイムズ・ギルドの契約は2021年3月に満了し、その後約40回の交渉が行われています。給与や健康保険、退職金などについて交渉がまとまっていない状況だそうです。

1100人以上の従業員が24時間ストライキを行うという誓約書に署名しました。契約を交渉している組合は、ニューヨークのニュースギルドの一部であり、約1450人の従業員を代表して、編集局や広告などの分野に携わっている。タイムズの編集室では1800人以上が働いている。

7日の夜の声明で、組合は会社側の交渉姿勢には誠意が無いと非難しました。

労組側は「会社側の賃金提案は、インフレ率とアメリカの平均賃金上昇率の両方で大きく遅れをとっており、依然として経済的瞬間を満たしていない」(“Their wage proposal still fails to meet the economic moment, lagging far behind both inflation and the average rate of wage gains in the U.S.,”)とし、ストライキを宣言した。

一方、ジョー・カーン編集主幹は編集局宛メモで、組合の決定に失望したと語っています。

「ストライキは通常、話し合いが行き詰まると発生するものだが、今日の我々はそうでは無い」(“Strikes typically happen when talks deadlock. That is not where we are today,”)とし「会社とニュースギルドは多くの問題で対立したままだが、我々は相互に提案を続け、合意に向けて前進している」(“While the company and the NewsGuild remain apart on a number of issues, we continue to trade proposals and make progress toward an agreement.”)。

補償が依然として交渉の最大の争点となっています。会社側は、組合員に対して、契約の批准時に5.5%の昇給、2023年と2024年には3%の昇給、契約満了後の昇給不足を補うための4%の遡及ボーナスを提示しています。一方の労組は批准時に10%、2023年と2024年に5.5%、遡及ボーナス8.5%を提案しているそうです。

他にも、職場復帰の方針や従業員の業績評価制度などが話し合われました。労働組合は8月に発表した調査報告書で、この制度は差別的だと指摘した。

「白人組合員は最高評価を得る可能性が高く」(“White Guild members were more likely to get the top ratings,”) 、 「それなのにアフリカ系とヒスパニックの組合員は最低評価の2つを得る可能性が高かった」 (“while Black and Hispanic members were more likely to get the lowest two ratings.”)と報告書では指摘しています。

報告書の発表後、上級管理職チームが評価プロセスを改善する方法を研究し、10月にはマーク・レイシー編集長が改善案を発表したとの事です。

「誰もが公平かつ一貫して適用するよりシンプルなシステムを持ち、評価よりも思慮深いフィードバックに焦点を当てる事が我々の最終目標だ」(“Our ultimate aim is to have a simpler system that everyone applies fairly and consistently, and to focus more on thoughtful feedback than ratings,”)とレイシー氏は書き添えていました。

スト期間中は、労働組合に加入していない報道室の従業員が主に報道の作成を担当しました。

「7日にしっかりした報道を行う」 (“We will produce a robust report on Thursday,”)とカーン氏は編集室宛の書簡で。「しかし、普段より難しいだろう」(“But it will be harder than usual.”) 。

何で揉めているかというと、広告売上の鈍化が原因だそうです。景気が不透明な事もあって、CNN、バズフィード、ガネットなど一部のメディアはここ数週間で人員を削減しています。労働組合の交渉担当者は会社側との交渉で、同社が健全な営業利益を上げているのに、記者や編集者はインフレに苦しんでいると主張しています。

メレディス・コピット・レビン最高経営責任者は全社宛の電子メールで、この報道への投資が多くのジャーナリストに高給で安定した仕事をもたらしたとする一方、利益は数十年前の水準に追いついていないと語っています。

「こうした投資が可能なのは、根本的に変化する産業の中で経済成長を取り戻すために、過去10年間にわたって企業として細心の注意を払ってきたからだ」(“Those investments are possible because of the great care we’ve taken as a company over the last decade to work our way back to economic growth in a radically transforming industry,”) とレビン氏。「我々は、今だけでなく、数年単位で持続可能な財務上の意思決定を行う事によって、投資を行ってきた。」(“We’ve done so by making financial decisions that are sustainable not just in the moment, but for years to come.”)としています。

なお、ニューヨーク・タイムズがストライキを行う事は希だそうです。1981年には1日未満のストを行った他、2017年には整理部デスク廃止に抗議して短時間のストライキを打ったぐらいで、最も目立つのは1978年に88日間続いた新聞記者らのストライキぐらいだそうです。この時は発行が止まったのですって。

なお、7日午後に本社の外でデモも行ったそうです。

それが上記の写真ですが・・・どこも苦しいんですね。で、日本の同業者はという話になるのですが、以下略ってところかな。

マスクはん、リモートワークを許可したTwitter管理職を恫喝 #Twitter


イーロン・マスクはんが、リモートワークを許可したTwitter管理職に注意喚起をする一方、従業員数百人が拒否の姿勢を示していると、アドウィークはんが「まとめ」てはります(2022年11月18日午前8時投稿)。
※イーロン・マスク氏は「極めてハードコア」な企業文化の刷新を打ち出してます。そんな中、Twitterに残っている何百人もの従業員が辞職した事が、社内のSlackメッセージや従業員によるTweetなどで明らかになりました(The Verge)。

※Twitterの現役社員から入手したメールのコピーによると、16日夜、残った社員は、21日まで同社のオフィスを一時的に閉鎖し、バッジの使用を制限する旨の警告メールを受け取ったそうです(CNN Business)。

※マスク氏は、従業員にリモートワークをやめ、「高強度の長時間労働」をするよう命じています。これは障害を持つ労働者に対する差別であると、新たな訴訟を起こしています(Reuters)。

※一方で幹部の人事は少しずつ進んでいるようです。買収に伴って辞任したヨーエル・ロス氏の後任にエラ・アーウィン氏が就任する事になったからです。担当は信頼・安全部門。なお、アーウィン氏のLinkedInによると、健康やTwitterサービスに焦点を当てたプロダクト担当副社長として6月にTwitterに入社しています(The Information)。

※17日にTwitterの従業員に送られた新しい電子メールの中で、マスク氏はリモートワーク存続を主張するマネージャーに「当然の事を述べる危険を冒してまで部下の誰かが優れた仕事をしているとか、リモートであろうとなかろうと、与えられた役割が不可欠であると虚偽の主張をするマネージャーは、クビにするぞ」と恫喝していたそうです(The Verge)。

荒れまくり。障害者差別というのが新しい要素ですね。揉めるのは必至。

2021年のアメリカ大手紙やデジタルニュースサイトの人員削減は「かなり減少していた」と、ピュー・リサーチセンター #メディア #人員削減


ハーバード大学のニーマン・ラボによりますと、色々と取りざたされているアメリカのメディアですが、2021年の状況を見る限りでは前年より「かなり減少」していたと、ピュー・リサーチセンターが分析していたそうです(2022年10月18日付け)。

何しろ2020年はレイオフがニュース業界の隅々にまで及んでいた感がありました。

アトランティックやニューヨーク・タイムズのような大手が雇用を削減。新聞チェーンは一時帰休を実施し、編集局の規模を縮小していました。隔週発行の新聞も、新興ニュースサイト、公共ラジオ局、受賞歴のある雑誌も同様でした。ニュース業界の人々は 「絶滅イベント」 のようなフレーズを使った。「リストラ」 や 「効率性の追求」 、 「映像への転換」 といった言葉でおなじみの業界でさえ、かなり暗いものだったと、ニーマンは振り返っています。

もっとも、長い目で見たら別。ピュー・リサーチセンターが新たに発表した報告書によると、2021年はアメリカの大手新聞社や新興ニュースサイトにおけるレイオフの割合が、同センターが2017年に傾向の追跡を開始して以来最も低かったのだそうです。

実際、2021年は大手新聞社の11%がレイオフに直面したものの、複数回のレイオフを経験したところはありませんでした。一方の2020年はと言うと、新型コロナウイルスと呼ばれるものが経済に衝撃を与え、33%の新聞社が人員削減を行い、11%が複数回のレイオフを経験した。

ピューの研究者らは、トラフィックの多いニュースサイトでも同様の傾向がある事を発見した。このニュースサイトは、1カ月あたりのユニークビジター数が少なくとも1000万人以上のデジタルネイティブと定義されています(Viceのようなニュースサイトは、1カ月あたりのユニークビジター数が少なくとも1000万人以上があっても、もともと紙媒体としてスタートしたニュースサイトは調査から除外されました)。また、2021年にレイオフを実施したデジタルニュースサイトは、前年の18%に対し、わずか3%でした。

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サイトより引用させていただきました。アメリカの新聞社の発行部数が全体的に減少している事が、2021年の公式報告で目立ったレイオフの減少に一役買っている可能性があると、ピューは注意を促しています。日曜日の平均発行部数が5万部以上という対象基準を満たした新聞は、2017年の110紙に対し、2021年は73紙だけとなっていたからです。ただし、ほぼ同数のデジタルネイティブの報道機関が毎年ピューの基準を満たしているとの事です。なお、調査では2017年の35社に対し、2021年は34社が含まれているとしています。

なお、詳細な分析はこちらで読むことができます。

なるほど、近視眼的に見たらアカンのかもという話ですね。ただし、今年はどうなるんやろな(汗)。

BBCワールドサービスのジャーナリスト、デジタルファースト路線により380人をクビ。海外に異動提示も #人事異動


アメリカのデッドラインコムというメディア業界情報サイトの報道によりますと、デジタルファースト路線に舵を切るBBCが、ワールドサービス担当のジャーナリストの一部を英国から移転させます。また、約382人の雇用を本国で削減するそうです(2022年9月29日午前3時46分投稿)。

この措置は、3000万ポンド(3270万ドル)のワールドサービスに於けるコスト節約策の一環として行われるとの事です。今後は追加で7つの言語サービスがデジタル・オンリーになる他、BBCアラビア語ラジオとBBCペルシャ語ラジオが閉鎖されます。また、幾つかのテレビ・ラジオ番組の終了が予定されています。41の言語サービスのうち半数以上が、この措置の実施後にデジタル化されるそうです。

また、タイ、韓国、インドなどの地域を担当する本国ロンドンのチームは移転するよう要請され(このニュースはデッドラインで既報)、その一方で「中国のグローバルストーリーを世界に伝える」(“telling the global story of China to the world.”)新部署がロンドンに設立されるとの事です。

アフリカのコンテンツハブも新設。BBCでは「デジタルファーストのコミッショニングとニュースギャザリングのコンテンツ制作ハブを一元化する」(“centralised digital-first Commissioning and Newsgathering Content Production Hub.”)と説明しています。

こうしたデジタル・ファーストのアプローチは、ティム・デイヴィー局長のニュース全般へのアプローチの重要な柱となっています。ワールドサービスの場合、約382人が削減されるとBBCは発表しています。

BBCワールドサービス・ディレクターのリリアン・ランダー氏は、1時間かけてワールドサービス・スタッフに計画を説明しました。

「より良いサービスを提供し、視聴者とつながるために、ワールドサービス全体でデジタル化を拡大するための説得力のある事例がある」(“There is a compelling case for expanding our digital services across the World Service in order to better serve and connect with our audiences,”)とランダー氏。 「視聴者がニュースやコンテンツにアクセスする方法は変化しており、質の高い、信頼できるジャーナリズムで世界中の人々にリーチし、エンゲージするという試練は高まるばかりだ」(“The way audiences are accessing news and content is changing and the challenge of reaching and engaging people around the world with quality, trusted journalism is growing.”)と続けていました。

この計画は、今後労働組合に提出されます。労働組合は、国際ニュースチャンネルと国内ニュースチャンネルを統合するという決定に関して、すでにBBCと争っています。

放送労組Bectuの代表フィリッパ・チャイルズ氏は、労組として「BBCが可能な限りスタッフを再配置し、強制解雇の必要性を軽減するよう求める」(“be seeking to ensure that the BBC redeploys staff where possible and that it mitigates the needs for any compulsory redundancies.”)と語っています。

なお、BBCのグローバルニュース部門のスタッフは、BBCニュース・インターナショナル・サービシズ のシニアコントローラーでもあるランダー氏によって、一連の提案をZoom経由で知らされました。一部の管理職は昨日知らされたとの事です。

なお、この再編策ですが、デイヴィー局長が、デジタルファーストのBBCの青写真の一環として、2023~24年までにワールドサービスの予算を3000万ポンド(3270万ドル)削減すると発言し、今週初めにRTSロンドンで講演した際、政府が資金増に協力しなければ外国語ニュースサービスを削減する可能性を示唆するという流れの中で行われつつあります。

デッドラインによりますと、提案の中心はワールドサービスチームの分散化で、タイ、ベトナム、インドネシア、韓国、中国、そしてインドを対象とする南アジアのサービスを含むアジア言語のサービスの大半は、ロンドンの新放送会館からそれぞれの報道対象国に移転される予定です。

なお、デッドラインが入手した電子メールによると、ランダー氏はZoomを「戦略的レビューの結果を共有し、変革に向けた提案とその背後にある戦略的理由を語り尽くす」(“share the results of our strategic review and talk through our proposals for change and the strategic reasons behind these proposals,)ために使う予定だそうです。

チームメンバーはデッドラインの取材に対し、様々な理由で移転出来ないため、多くの人が職を失うとの懸念を示していました。ある人は、報道の自由が制約されているタイや、共産党が支配しているためにジャーナリストが近隣諸国から報道しなければならないベトナムなど、特定の国での報道の自由の難しさを指摘した。

BBCの年次報告書によると、ワールドサービスは「英国の王冠の中の宝石のひとつ」であり、一部政府出資のこの部門は昨年2億5100万ポンド(約271億円)の予算があり、ワールドサービス・グループのスタッフは1433人であった。

この提案は今後労働組合に提出される予定。BBCニュース部門全体にとって厄介な時期でもあります。というのも最近、元NBCニュース・インターナショナル社長のデボラ・ターネスがCEOに就任したばかりだからです。

関係者は、国内と海外のニュースチャンネルの統合計画についてストライキを検討しているとされています。こうしたチャンネルでは70人の雇用が削減される予定だそうです。

数年前に政府がBBCに節約を課して以来、ニュースは最も大きな打撃を受けた部門の1つとなっています。数百人が職を失っています。

BBCはこの提案についてコメントを避けたが、近日中に情報が公開される予定です。

インターネット時代やし、そっちに力を注ぎたいというのはわからなくもないけど、ちょっとばかり「いきなり感」が強いのでは。それに、大事な話こそ、対面でやるもんなんちゃうのかな。禍根を残さなんかったらエエけど。

フェースブックの親会社、初の人員削減へ #フェイスブック #SNS



フェースブックの親会社であるメタが、初めて人員削減と組織再編を行うと表明しました。アドウィークはんの「まとめ」を紹介していきましょう(2022年9月30日午前7時59分投稿)。

※マーク・ザッカーバーグCEOは、チームの再編と人員削減を初めて計画し、ソーシャルメディア大手の急成長時代に終止符を打つと発表しました( Bloomberg)。

※ザッカーバーグ氏は、毎週行われるQ&Aセッションで、従業員に対して「もっとはっきりと経済が安定していると期待していたが、今のところまだ安定しているとは思えないので、やや保守的に計画を立てたい」と語ったとブルームバーグが報じていると紹介しています( The Guardian)。

※ブルームバーグによると、Metaは最近投資していたチームも含め、社内で広く予算を縮小する計画だそうです。Metaはここ数ヶ月、VRと独自のメタバースの作成に大きな力を注いでおり、また、TikTokに対抗できるReelsのような短編動画製品の構築に奮闘しています(TechCrunch)。

※なお、5月にザッカーバーグ氏は、メタの特定のセグメントに影響を与える雇用凍結を発表し、レイオフの可能性について約束することはできないと述べたものの、6月末にはそのトーンが変わっていました(The Verge)。

※7月、ザッカーバーグは従業員に対し、18ヶ月から24ヶ月の「激しい期間」に備え、ベルトを締めるよう警告し、マネージャーにはパフォーマンスの低い従業員の特定を開始するよう求めました(NYT)。

以上、取り急ぎ。

あのニューヨーク・タイムズでストの動き #ストライキ #メディア



あのニューヨーク・タイムズでストライキを打つ動きがあると、アドウィークはんが「まとめ」てます(2022年9月28日午前7時57分投稿)。

※ほんの数カ月前には考えられなかったスト計画が、経営陣との契約交渉が過熱する中、ニューヨーク・タイムズ・労組のメンバーの口から出てきているのだそうです(Insider)

※組合が要求する給与の引き上げをめぐって経営陣との交渉が暗礁に乗り上げたと報じられるなか、タイムズの職員たちは、業務停止の可能性について隠すことなく協議中。また、同紙のジャーナリストを代表する組合では、経営陣に対し、向こう4年間は前年比8%の年俸アップを約束しろと要求しているそうです(NY Post)

※契約交渉の行き詰まりに対して編集局員が続々と不満のTweetをする中、ジョー・カーン編集長のような幹部職にもっと取り組めと訴えているのだそうです。ある記者は、「経営陣の無愛想な態度は、部員が自分の仕事をうまくこなす能力に大きな影響を与えている」(“The dismissive tone from management is really affecting people’s ability to do their jobs well,”)と語っているぐらいです(Vanity Fair)


あのアルジャジーラがストをやるかもしれんねんて #メディア



尖った報道を行ってメディア業界内では名を馳せたアルジャジーラで、ストの動きがあるのだそうです。英国のプレス・ガゼッテが報じています(2022年9月23日付け)。

ポンド安やインフレなどに苦しむ英国では、生活上の危機に直面している方々が出て来ています。

今年の給与や条件に不満を抱いているのは、地下鉄の運転手、航空会社の職員、弁護士だけでは無いと、プレス・ガゼッテでも指摘しています。

メディア業界も例外ではありません。

英国ではこれまで、スコットランドのメディアチェーンのリーチとナショナル・ワールド傘下のパブリッシャーの全英ジャーナリスト組合が、それぞれ賃金と解雇をめぐる争議をやるかどうかを巡ってに投票していましたが、ナショナル・ワールドはその後、ストライキを中止しました。一方、リーチのジャーナリスト1000人以上が8月31日に1日ストライキに参加し、現在改訂された賃金提示を受け入れました。

そして、アルジャジーラのスタッフも給与をめぐってストライキを行うかどうか投票中。あのBBCでは2つの24時間ニュースチャンネルを統合する計画について不安が広がっており、不穏な空気が漂っているようです。

なお、アメリカでは、ワイアードとロイター通信のジャーナリストたちが、今年になって不満を表明しているます。

プレス・ガゼッテでは、こうした状況を踏まえ、何か情報があったら知らせて欲しいと呼び掛けています。

金満な会社というイメージがありましたが、結構絞る所は絞っていたんですね。日本のメディアはどうなんやろな。

ロイター通信の親会社がリモートワークと長期有給休暇制度を拡大



talkingbiznews.comの報道(2022年7月17日)によりますと、表題のような組織政策を打ち出してはるそうです。

親会社の名前はトムソン・ロイター・コーポレーションというのだそうですが、「どこでも働ける」ポリシーの拡大や新しい長期有給休暇制度プログラムなど、グローバル従業員向けの新しい福利厚生を導入すると、カナダのベネフィッツというサイトが報じています。以下、抜粋。
フレックス・マイ・ウェイ・プログラム(最長8週間、居住国のどこででも働ける制度)を基盤に、同社はプログラムを拡大し、現地の税制要件に従って、4週間、世界のどこででも働けるようにした。また、完全なリモートワークが可能な職務の数を増やした。

この制度で、「海外勤務が可能な国のリストを従業員に渡し、その国の税制との調整をお願いする」ようにしている。「我々は社員に可能な国のリストを渡し、タイムゾーンの問題やその他の事が無いように担当のリーダーと 調整するように頼んでいる。またこの方針がなくても、パンデミック時には、在宅勤務を余儀なくされた多くの人々が母国や家族のいる場所に戻り、仕事をこなした。我々は、(移行中の)彼らを必ずサポートするようにした」と、トムソン・ロイターの人事担当執行役員であるメアリー・アリス・ヴイチッチは語っている。

新たに導入した長期有給休暇制度制度は、最長で6カ月間の無給休暇を取得できるように設計されている。また、社員が不在の間、同僚が新たな役割を担う機会も提供されると、ヴイチッチは続けている。
記事の元リンクは、こちらです。

流石、デジタル時代にもキッチリ答えを出しているメディアはんだけの事はあるなぁ。苦々しい思いで、この記事読む中の人も多いんやろうなw


BBC年次報告書:「更なる削減が必要な中、5年間で10億ポンドの節約を実現」 #メディア #BBC


 
一昨日のBBCの人員削減の関連記事です。ガーディアンの翻訳記事で、「BBCの年次報告書が今週初めに発表されていた」とありましたが、調べて見たら英国のメディア業界情報サイトのプレス・ガゼッテの記事(2022年7月12日付け)がヒットしました。以下、拙訳。

BBC annual report: £1bn savings made in five years as more cuts needed(BBC年次報告書:更なる削減が必要な中、5年間で10億ポンドの節約を実現)

BBCは、最新の年次報告書によると、過去5年間で10億ポンド以上を節約したとしている。

2021/2022年のBBC公共サービス支出総額は40億ポンド強となった。これは2017/18年の数字と同じである。この節約は、インフレとBBCの財政的コミットメントの増加を考慮するために必要だった。

BBCの商業部門であるBBCスタジオは2021/22期に過去最高益を記録したが、一方で英国の成人に於けるBBCのニュースサービスの利用は2020/21期の最高値から低下していた。

ここ数年、BBCは拙訳に勤しんできた。2015年に、年間1億5000万ポンドの節約をする計画を打ち出し、2021/22年までに合計5億5000万ポンドを節約する予定であった。

■BBC累積貯蓄額、2017年〜2022年




2022年3月31日までの1年間を対象とした火曜日の年次報告書では、過去5年間で10億2900万ポンドを節約した事が明らかになっている。先の節約目標がその後引き上げられた事を反映するものである。

節約の原資は、以下の通り。
  • 「制作の効率化」、「番組のリミックスと再優先化」
  •  生産者とのキャッシュフロー条件の改善
  • フラットな価格設定とサードパーティーの投資
  • 従業員数の削減とスタッフの効率化
  • 業務効率化
  • 契約の再交渉
もっとも、削減はまだ終わっていない。BBCの最高執行責任者であるリー・タヴァジヴァは、ライセンス料の凍結とインフレの上昇により、「2027/28年までに年間2億8500万ポンドの節約が必要になると予想している」(“we anticipate annual savings of £285m will be required by 2027/28”.)と報告書の中で触れている。

今年の報告書を発表する記者会見で、タヴァジヴァは「局員の数を更に1000人削減する」(“further reduction in the public service workforce by 1,000”.)という5月の発表内容を繰り返した。

これらの削減は、BBCが12日に説明した「よりシンプルでスリムなBBCになるための我々の過程」("our journey to be a simpler and leaner BBC")の最新のステップとなるものである。

2017/18年の年次報告書では、BBCのフルタイム換算スタッフの平均が1万8210人であったのに対し、最新の集計では1万7781人となっている。

■BBCのスタッフレベルは過去3年間で減少

公共放送の人員数(平均フルタイム換算)



監査院は12月、2017/18から2020/21の間に行われるBBCの人員削減1800人の内385人が第一線のジャーナリスト職だったと報告していた。2020年に発表されたBBCニュースの再編で520人が削減され、同年にはBBCイングランドで450人、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドで150人がいなくなったが、その多くがジャーナリスト職だった。

また、「デジタル・ファースト」戦略を中心とした今後の再編は、BBCニュースとBBCワールド・ニュース・ チャンネルの統合など、一部の報道部門に影響を与える事になる。

タヴァジヴァは報告書の中で「我々は、今なお続く財政的圧力に耐えるために財政的に強い立場にあり、ライセンス料決済の初年度と市場におけるインフレの増加に対処するための緩和措置がとられている 」(“We are in a financially strong position to withstand continued financial pressures and mitigations are in place to manage the first year of the licence fee settlement and increasing inflation in the market.”)と記している。

ライセンス料に影響を与える可能性のある政府の変更が間近に迫っていることを踏まえ、BBCのティム・デイヴィー局長とリチャード・シャープ会長は12日の記者会見で、文化・メディア・スポーツ省(DCMS)に連絡を取ったかどうかとの質問に対し「我々はDCMSの公務員(訳注:BBCの局員)と日々の通常業務について話をした。指導者の選出とその結果に関して、正確に何が起こるかを推測するのは時期尚早だと思う...」("We've talked to DCMS civil servants about day-to-day, normal business. I think it's too early for us to speculate on exactly what would happen in terms of the leadership election and the consequences... )と述べた。

「だが、BBCから聞いたことは非常に明確だったし、我々はBBCの改革を絶対に続けたいと考えており、公共放送を確実に維持するための最良のシステムとは何かについて、心を開いて考えている」("But what you've heard from the BBC is very clear, which is we absolutely want to keep reforming the BBC, and we're open minded as to what is the best system to ensure that we preserve public service broadcasting." )

■BBCの公共サービス支出合計

公共放送グループの総支出額、10億ポンド



この報告書では、過去1年間に複数の指標でBBCへの信頼と評価が低下した事を指摘している。

イプソス・モリの世論調査で、BBCが「公平なニュースや時事問題を提供するのに有効だ」と答えた人の割合は、2020/21年の56%から2021/22年には51%に減少していた。一方、「有効ではない」と答えた割合も29%から25%に減少している。

BBCは世界で起きていることを理解するのに有効だと感じた人の割合は、75%から70%に下がった。また、信頼できると答えた人の割合は68%から63%に減少した。

なお、2021/22年の報告書の調査は対面式で行われたのに対し、前年は電話によるものだったため、2つの結果は「直接比較できない」としている。

この明らかな低下について尋ねられたシャープは、信頼はBBC理事会の「戦略的優先事項」であると述べた。

「その結果、セロータ・レビュー(訳注:BBCの編集やガバナンスについてのレビュー)に起因するものだけでなく、トレーニング、内部告発の能力、審査方法、これを評価する理事会の小委員会に参加する能力など、BBCの全職員に関わる相当数の変更が行われた」(“And as a result, we've made a considerable number of changes, as I said, arising from the Serota review, but also one that touches all the people at the BBC in terms of training, in terms of whistleblowing capacity, in terms of how they get reviewed, as well as the capacity for people to join the subcommittee of the board that evaluates this.)。

「信頼が考慮される状況では確証バイアスに対処し、対処しなければならないからというのが、その理由だ。信頼されたニュースが配信される状況であっても、社会やその他の出来事の分極化の結果として、コンテンツの個々の消費者が異なる反応をする可能性がある」(“And the reason we have to do that is because the context where trust is considered has to address and deal with confirmation bias, where even in the context of trusted news being delivered, individual consumers of the content may react differently as a result of polarisation in society or other things going on.)。

「ですから、取締役会として、特に社外取締役の大半は、データをきちんと精査しているし、その意味では、動く目標だ。そして、我々としては、前進している事にとても満足している」(“So it is in that sense a moving target where we as a board, and particularly with the majority of the non-execs, do scrutinise the data properly. And we're content, very content, with progress being made.”)

とは言うものの、BBCは数々の信頼性指標で競合他社をリードしている。イプソス・モリの調査によると、ニュースをよく見る成人の約48%が、全てのニュースソースの中でBBCを最も信頼していると答えている。次に信頼できるのはSky Newsで8%だ。

報告書では、一般市民の90%が毎週BBCのサービスを利用している一方で、16歳から34歳では81%に落ちると指摘している。BBCは、「反目覚め政策」を掲げる敵対的な政府を喜ばせるために、「若い視聴者を永久に失う危険性があるのではないか」("at risk of permanently losing younger audiences in a bid to please a hostile government")と問われたデイヴィーは、次のように反論した。

「多くの議論や意見の対立があるこの世界で、我々がやろうとしているのは、世界中のメディア業界の多くの組織が苦労してきた選択だと思う」("I think what we are trying to do, in a world in which there's a lot of debate, polarisation - we've made a choice as an organisation which many organisations in the media landscape across the world have struggled with,")「率直に言って、我々は公平性を実現し、議論を促進し、全面的に公平であり、真実の守護者でありたいと考えている」("Which is we want to deliver impartiality and facilitate debate, be fair across the board and be a guardian of truth, frankly. )

「だが、そのためには、時には組織内で厳しい話をする必要がある。今お話に出たような領域で、どのようにナビゲートするか、真剣に考える必要がある。しかし、これは反目覚め主義的なものでは無い。絶対に違う」("Now, that does involve sometimes some tough conversations within the organisation. It requires some real thinking around how you navigate some of the territory you've just described. But I don't think it's an anti-woke agenda. I think absolutely not.)

「真実を突き止めようとすることが課題だと思う。私の個人的な見解としては、最終的には若い観客の方が弱い立場ではなく強い立場に立つ事になる」("I think it's an agenda to try and find the truth. Now, my personal view, is that that is something that at the end of the day puts us in a stronger position, rather than a weaker position, with young audiences.)

「若い世代は意見に満ち、偏狭なものに囲まれている。そして、若い観客には非常に強い主張があると思う。我々がすべきなのは、適切なコンテンツを適切なフォーマットで提供する事にある」("They are surrounded by things that are full of opinion, partial. And I think we've got a very strong case with young audiences. What we need to do is make sure we're giving them the right content in the right format." )

この報告書では、「BBCニュース・オンラインは、週平均で英国の成人の34%に到達している。これは毎週1800万人であり、我々の目標を上回っている」(“BBC News Online reached 34% of UK adults on average per week - that is 18 million people weekly and ahead of our target”.)と指摘しています。

その一方で、2021/22年にBBCニュースのサービスを視聴したりログインしたりする人が減少した広範な傾向と同様に、前年比2ポイント減となった。

_ソX.12019-202020-212021-22
英国の成人が週平均3分以上BBC TV Network News/Current Affairsを視聴する割合596356
BBCニュース・オンラインを週平均で利用する英国の成人の割合293634
BBCニュースオンラインにアクセスする英国のユニークブラウザの数(週平均)420000005000000038000000

BBCニュース・オンラインに週平均でアクセスする英国のユニークブラウザの数は、24%減少した。2020年4月1日からの1年間を特徴付けたニュースへの関心の急激な上昇を補正しているものと思われる。しかし、2021/22年の数字である3800万は、2019/20年の期間よりも減少している。

一方、国際的には、BBCのリーチは増加した。BBCニュースの国際的な週間視聴者総数は0.3%増の4億5800万人、BBCワールドサービスの週間視聴者数は3億6500万人となった。ワールドサービスのデジタルリーチは4%増の1億4800万であった。

ワールドサービスは、2016/17年に始まって以来2回延長された外務省の資金援助の恩恵を受けており、BBCの国際事業は異例の人員増加分野となった。直近の資金延長は2025年3月までだ。

その削減と並行して、BBCは収入が伸びている。ライセンス料収入は2021/22年に38億ポンドに増え、BBCスタジオの商業収入は前年比24%増の17.2億ポンドに跳ね上がった。

■BBCの収入、2020-2022年

過去3回の年次報告書に基づくライセンス料およびコマーシャル収入



BBCスタジオは今年、金利・税金・償却前利益(EBITDA)が50%増の2億2600万ポンドを記録し、初めて2億ポンドを超える伸びとなった。

■ライセンス料はどこに行く?

1世帯あたりの週単位のライセンス料は、2021/22年は13.25ポンド、2020/21年は13.13ポンド、2019/20年は12.88ポンドである。



(文中敬称略)

拙訳終わり。なお、記事に出てくるBBC Group Annual Report and Accounts 2021/22ですが、原文は280ページありました。流石に、これは無料で訳せません。見積もりしますので、リンクトインの私のアドレスまでご一報下さい。

インドの求人サイトが4大陸で調査したところによると、リモートワークが今や新しい日常となり、8割以上の人が「家で働く方がエエわ」と言うてはるそうです #リモートワーク


何事も慣れ、或いは、渋々ながらやってみたら意外にも良かった・・・となるんでしょうか。インドの求人サイトの調査によると、世界の4大陸では今やリモートワークが新しい日常となり、8割以上の人が「家で働く方がエエわ」と感じている事が分かったそうです。
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「リモートワークが今年大きな変化を起こすやろな」と、スタンフォード大学の経済学者さんが予測


法人賃貸している不動産業の方々とか鉄道関係の方々とかには悲報なのかもしれませんが。アメリカのスタンフォード大学の経済学者さんが「リモートワークが今年大きな変化を起こすやろな」と予測してはります。何でも、全労働者の半分にも及ぶそうです。
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ニューヨーク・タイムズ系列の製品レビューサイトの組合員、書き入れ時にスト決行し、会社側から譲歩引き出す #スト

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ニューヨーク・タイムズの系列に当たる製品レビューサイトのワイアー・カッターが、労働条件の改善を求めて書き入れ時であるブラック・フライデーにストを決行し、会社側から譲歩を引き出しました。

アドウィークはんの「まとめ」を読んでいきましょう(2021年12月15日午前8時投稿)。

※ブラック・フライデーのストライキ後に、ワイヤカッター組合は、ニューヨーク・タイムズと初の団体交渉の合意に達したと発表しました(WSJ)

※プレスレリースには「組合は直ちに平均約5000ドルの賃上げとなる。また、最も賃金の低い組合員は18%の賃上げとなった。即時である」(“The union won immediate average wage increases of approximately $5,000, with the lowest-paid members receiving immediate 18 percent raises,”)と勝利宣言。今回の交渉結果を「大きな前進」(“major milestone.”)としています。また「嫌がらせや差別を調べる」(“that reference harassment or discrimination.”)秘密契約の撤廃を勝ち取ったそうです(The Daily Beast)

※ワイヤーカッター組合は65名の組合員を擁し、2019年に設立されています。ニューヨーク・タイムズなどの編集スタッフが加入しているニュースギルド・オブ・ニューヨークに所属している。なお、ニューヨーク・タイムズの組合には、約1300人のニュース・オピニオン担当者が加入しているそうです(TheWrap)

※今回の交渉結果は、ワイヤーカッターの組合員が、契約交渉の遅れに抗議して、ブラック・フライデーからサイバー・マンデーまでストを決行した事を受けて行われたそうです。組合はまた、ストライキ期間中はワイヤカッターのウェブサイトを通じて買い物をしないよう支持者に要請していました(NYT)

※ブラック・フライデーのストライキ以前、タイムズの経営陣は、ワイヤーカッターの有料購読者が数千人も増え、記録的な収益を上げ続けているのに、年間0.5%の昇給保証しか提示してくれず、殆どの昇給は経営者の裁量に任されていたとの事です(NewsGuid of NY)

ちゃんとニューヨーク・タイムズが報じているw。ともあれ、稼いでいる会社で従業員がエエ目に遭うのは当然の事ですし、良くやったと言いたい。会社のブランドに更なる傷が付く前に収拾した事も含め、良かった良かった。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

さっきのニューヨーク・タイムズの経営陣による組合結成潰しへの抗議集会を報じているニューヨーク・タイムズの記事を紹介します


長い見出しやなw。ライブドアはんに「こんなに長いのアカン」と刎ねられずに良かった。

てな訳で、さっきのニューヨーク・タイムズの経営陣による組合結成潰しへの抗議集会を報じているニューヨーク・タイムズの記事を紹介していきます。
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ニューヨーク・タイムズの従業員が「会社が組合潰ししとるんちゃうか!」と抗議デモ。で、それを他ならぬニューヨーク・タイムズが報じてたりするw #メディア #組合

NYT Staffers Protest

何か妙な構図w。ニューヨーク・タイムズ社内で新たな労組結成の動きがあり、それに会社側が嫌がらせをしているとの話は以前にも紹介しました(あのニューヨーク・タイムスで労組結成支援の動きを会社側が妨害していた事実が判明。「アンフェア」だとボロクソの非難が #新聞 #メディア
が、火種は消えておらず、それどころか従業員の抗議集会にまで発展していました。で、それを他ならぬニューヨーク・タイムズ自身が報じているのです。

アドウィークはんの「まとめ」をみていきましょう(2021年11月17日午前7時56分投稿)。

※17日に「なぁ、ニューヨーク・タイムズのお偉いサンよぉ。言うといたるわ。組合とドンパチやっても勝てんからな」("Hey Times bosses, here's some news-when you fight the Guild, you're going to lose" )と、同紙の約100人のスタッフがシュプレヒコールを本社前で行っていました。英語では「組合潰し」というのはantiunion tacticと言うそうですが、それを経営陣しとるやないけとお怒りだったのだそうです(WWD)

※参加したのは、約1300人の記者を代表する「ニューヨーク・タイムズ組合」(Times Guild)と、系列の製品レビューサイトの従業員で構成される「ワイアカッター組合」(Wirecutter Union)、ソフトウェアエンジニアやデータアナリスト、プロダクトマネージャーなどが所属する「ニューヨーク・タイムズ技術系従業員組合」(Times Tech Guild)のメンバー。3つとも「ニューヨーク・ニュース組合」(NewsGuild of New York)に所属しています(NYT)

透明性100%でよろしいなぁって報道でしょうか。組合結成は労働者の権利やし、それを潰そうとするのは論外。疑惑を持たれている段階でペケですね。頑張れ! そしてNYTは続報を!

ウォールストリート・ジャーナルの親会社のダウが「来年3月までオフィス全面再開せーへんからな」と通達 #メディア #新型コロナ #パンデミック

だう

世界的に有名な経済紙であるウォールストリート・ジャーナルの親会社のダウ・ジョーンズが「来年3月までオフィスの全面再開はしない」との通達を出していた事が分かりました。
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ハリウッドのスト、最終回避へ #ストリーミング #ハリウッド #映画 #スト

スト回避


懸念されていたハリウッドのストが回避されました。労組と映画・テレビ・ストリーミング企業経営者で作る団体とが協定を批准したからです。アドウィークはんの「まとめ」を紹介してみましょう(2021年11月16日午前8時投稿)。

6万人の労働者を代表する組合である国際劇場従業員協会(IATSE=International Alliance of Theatrical Stage Employees)の代表者が、数百のテレビ・映画制作会社等を代表する組織であるテレビ・映画制作協会(Alliance of Motion Picture and Television Producers)との協定を批准する投票を行いました(Adweek)

※一方、多くの組合員が、撮影監督が亡くなり、監督が負傷したアレック・ボールドウィンの映画「ラスト」の撮影現場のような長時間労働を防ぐという点では、この協定では役に立たないと考えており、危険なまでの温度差が生じていました(NYT)

※そんな中、15日にIATSEが、基本協定とエリアスタンダード協定に投票した全36局の641人の代表者のうち、56%が賛成、44%が反対したと発表しました。一般投票は代議員投票よりもさらに拮抗しており、50.3%が批准に賛成、49.7%が反対に投票していました(CNBC)

※今回の契約では、週5日勤務の場合、乗組員に54時間の休息を保証するなど、様々な改善が図られ、他の組合と同様に賃上げも行われる事になりました。また、最低賃金水準の従業員の報酬を増やし、パンデミックの際にコストが増加したIATSEの健康保険と年金制度の3億7000万ドルの赤字をカバーする事となりました (LA Times / Company Town)

※仮にストが行われていれば、パンデミックによる閉鎖や健康上の制限の影響から立ち直りつつある大手スタジオや数多くの独立系プロデューサーが機能不全に陥る可能性がありました。IATSEは128年の歴史の中で、全国規模のストライキを行った事は一度も無いそうです(Bloomberg)

僅差で賛成という事は、火種が残ったとなりますかね。ともあれ、ストが回避されて今まで通り映画やストリーミングが楽しめる事となって良かった。

褒めたらこれだ(苦笑)。アメリカの新聞系メディア・チェーンのガネットがスタッフにサービス残業させていたとの疑惑が浮上。業界労組が調査してるそうや #新聞

残念。褒めたらこれだ。アメリカの新聞系メディア・チェーンのガネットがスタッフにサービス残業させていたとの疑惑が浮上。業界労組が調査に乗り出しているそうです。

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アメリカの政治系サイトのポリティコで組合結成 #労働組合 #メディア

ポリティコ

アメリカの政治情報サイトであるポリティコで労働組合結成の動きがあるのだそうです。アドウィークはんが「まとめ」てはりますので、紹介させて頂きます(2021年11月1日午前7時57分投稿)。

※結成を言い出したのは記者だったそうです。ポリティコは先日、ドイツの出版大手アクセル・シュプリンガーSEに買収されましたが、その数日後に、アメリカ政府に組合結成の投票を申し入れたそうです(Bloomberg)

※結成された組合は「PENギルド」と言う名前となりました。様々な報道機関のジャーナリストを代表する組合であるニューズギルドと提携しています。ポリティコだけでなく、昨年買収したエネルギーや環境を扱うE&Eニュースという系列サイトの記者も参加し、合計で250人以上の所帯なのだそうです(NYT)

※「我々は、公平な給与と、多様で包括的な職場、全員の雇用の確保、そして我々全員に影響を与える決定に対する発言権を求めるものである」(“We seek equitable pay, a diverse and inclusive workplace, job protections for everyone and a voice in decisions that affect all of us,”)と、Twitterで声明しています。シェアもされているとの事です(The Hill)

労働者として当然の権利ですね。それにしても、こういう動きがあるという事は、シュプリンガーが何か画策してるって話なんでしょうか。

ハリウッドのスト、一時的に回避 #映画 #ハリウッド #スト

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先日ハリウッドヤバイ! 1945年以来のストライキの雲行き #ハリウッド #スト #ヤバイという記事で、ハリウッドの裏方さんが第二次大戦以来のストを計画しているとご紹介しましたが、その後ギリギリになって回避されたそうです。

アドウィークはんが「まとめ」ていますのでご紹介いたします(2021年10月18日午前8時投稿)。

※16日夜に労使双方が暫定的な新協定を締結する事で合意し、かろうじてストを回避。テレビや映画の制作がようやくパンデミック前の水準に戻った矢先に、殆どの制作が停止する事だけは何とか回避されました(Adweek)

※ストを主催する国際劇場舞台従業員連盟(International Alliance of Theatrical Stage Employees=IATSE)からすれば、128年の歴史の中で初めて全米規模での実施となっていただろうとの事です。つまり、ロサンゼルスやニューヨークだけでなく、ジョージア州、ニューメキシコ州、コロラド州などの成長中の制作拠点にも影響を及ぼしていたかもしれませんでした(AP)

※組合側は、シフト間の「空き」時間を10時間とし、週末は54時間の空き時間を設ける事など、この契約に関する箇条書きのリストを送りました。この54時間というのは、組合にとって大きな勝利であり、制作側が金曜日の深夜にシフトを組んで土曜日の早朝まで働く「金土曜」と呼ばれる過酷な労働を止めさせる事となりました(Variety)

※合意は今から組合員による批准が必要ではあるものの、過去に遡って3%の年間昇給、低賃金労働者のための生活賃金の約束、多様性、公平性などの取り組み、病気休暇の給付の拡大も含まれています (NY Daily News / SNYDE)

※IATSEのリーダーたちは、撮影所やストリーミングサービスを代表する組織である映画・テレビ制作連盟(Alliance of Motion Picture and Television Producers)と数週間に渡って交渉を続けていました。決裂した場合、IATSEのリーダーたちは、ストライキの期限を月曜日の午前12時1分(太平洋標準時間)に設定していました(WSJ)

正にギリギリでの回避。それぞれの記事を読んでいると、働かせ過ぎですよね。健康を害する事が無くなって良かった。



ハリウッドヤバイ! 1945年以来のストライキの雲行き #ハリウッド #スト #ヤバイ

ヤバイシリーズ。ハリウッドでスタジオ撮影に携わる人達の間でストライキを打つ動きがあるのだそうです。実現したら1945年以来なんですって。
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上層部がオフィス業務再開を言い出しているブルームバーグで、少なくとも6人の陽性反応が。労組は「大丈夫か」と懸念 #新型コロナ #メディア

先日、CNNがコロナワクチンを接種せずに出勤していたスタッフ3人をクビにしていたとの記事を紹介しましたが、アメリカでは様々な業種でオフィス出社を検討する段階になってきています。

その1つが、金融情報配信サイトのブルームバーグ。上層部は再開に舵を切ろうとしているのですが、そんな矢先に社員の少なくとも6人が感染していた事が発覚し、労組が懸念を表明しています。

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ブラック労働が蔓延している日本とエライ違い? シリコン・バレーでは「週4労働」で無いと求人無理らしい #求人 #パンデミック 

ところ変われば何とやら・・・アメリカのシリコン・バレーでは、「週4日労働」を謳わないと人が来ないらしいっす(脂汗)。
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ブルームバーグの労組が出勤再開命令に対し「考え直しましょうよ」とCEOに書簡 #パンデミック #リモートワーク

考えさせられる話。未だに人の流れを抑制せー、帰省も止めてんかなどという話をしている日本を尻目に、アメリカではオフィスでの労働再開という機運が盛り上がりつつありますが、そんな中、経済ニュース配信大手のブルームバーグの労組が、CEOに「考え直しましょうよ」と申し入れている事が分かりました。
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あのニューヨーク・タイムスで労組結成支援の動きを会社側が妨害していた事実が判明。「アンフェア」だとボロクソの非難が #新聞 #メディア


穏やかでない話。あのリベラルな論調で知られるニューヨーク・タイムスで、労組を支援しようとする編集局員に会社側が妨害していた事が露見。「アンフェアやないけ」と各方面からボロクソなんやそうです。 続きを読む
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