2014.8.2本日の表現:天気の表現(前半)
天気について書こうと思ったのですが、天気一般というと幅広く、真夏に雪の話をするのも時機を逸していますので、今日は「夏を乗り切る」をテーマに、いくつか表現を解説します。
まず「天気」を表す最も一般的な英語のweather。この語源は、wind(風)とwither(植物などが「枯れる」の意)と同じであることは、ご存じでしょうか?wから始まることからも推測できますが、古英語(12世紀頃の古い英語)において語源は同じなのです。語源イメージを高めていただくため、次のような文を用意してみました。
The weather turned suddenly hot and windy. The flowers withered.(突然天気が変わって暑くなり、強風が吹いた。花は枯れてしまった。)
そのweatherですが、名詞だけで用いられるのではなく、動詞で使うと、実に渋い意味に変わります。以下、例文はOALD(英英辞典)より。
The company just managed to weather the recession.(その会社は、何とか不況を切り抜けたところだ。)
She refuses to resign, intending to weather the storm.(彼女は嵐を乗り切るつもりで、辞職を拒否している。)
そうです、weatherを動詞で使うと、困難を乗り越える意に変わるのです。この渋い動詞に、今度は渋い副詞句を加えてみましょう。(下記、直訳)
Come what may(たとえ何が来ようと)
Come hell or high water(地獄だろうが、高潮だろうが)
日本語の「火が降っても槍が降っても」「たとえ火の中水の中」に相当する表現ですね。
Come hell or high water, I will weather the storm.(たとえ何が起きても、私は困難を乗り切る)
このように使うことができるわけです。最後に、映画の主題歌である『Come What May』(映画Moulin Rougeより)を、お楽しみください。 私が10年以上前、香港に住んでいた時から好きな曲です。
明日は、天気の表現(後半)をお届けします。