(Knee Defender。Business Insiderより)
2014.8.26本日の表現:rowでrowが・・・。
今日は、意味深なタイトルにしました。一般的に、同字同音異義語といえば、同じスペルで同じ発音の語でありながら意味は異なるものを指しますね。それでいけば、今回は「同字異音異義語」の紹介になります。
イギリスのLondon Evening Standard紙に、ユナイテッド航空機内で、座席のリクライニングをめぐるトラブルが起き、飛行機はシカゴで一時着陸を余儀なくされた、というニュースが報じられていました。
The row started on United Airlines flight 1462 from Newark to Denver on Sunday after one passenger used the so-called Knee Defender. (ニューアーク発デンバー行きのユナイテッド航空1462便で、一人の乗客がKnee Defenderと呼ばれる器具を使用し、騒動が起きた。)
The male passenger, 48, who was sat in the middle seat of row 12, used the lock to stop a woman, also 48, from reclining while he was using his laptop, a law enforcement official said.(警察によれば、12列の中央座席に座った48歳の男性乗客が、ノートパソコンを使う間、前側に座る同じく48歳の女性の座席にロックをかけて、リクライニングさせないようにした。)
ユナイテッド航空では、このKnee Defenderの使用は禁止されています。そこで、男性に乗務員が器具の使用を控えるよう指示したところ、男性は拒否。その瞬間、前の女性が立ち上がり、コップ一杯の水を男性にぶっかけた、という話です。
前者のrowは「騒動」を意味し、後者のrowは「列」を意味します。発音は、前者が[rau]で、後者が[rou]です。
ただ異音異議語というだけでは取り上げませんが、同じrowでrowが起きたと伝える記事が面白く、ピックアップしました。ちなみに、Knee Defenderの使用の可否は、連邦航空局は航空各社の判断に委ねており、ユナイテッド航空を含む米国の主要な航空会社では禁止されている、とのことです。この事件を受けて、今後どうなることやら。