Vocabulary Building Blog

はじめまして、管理人です。 このブログは、英語の初心者から上級者まで、 英語に興味のあるすべての方のために書かれています。 英語力向上のため避けて通れないのは、語彙力の増強(Vocabulary Building)。 しかし、その過程は単調な作業や苦痛な営みになりがちです。 本ブログでは、初心者の方に「オモシロイ!」と思ってもらえる英語から、 上級者の方に「なるほど」と思ってもらえる英語まで、幅広く取り扱っています。 心がけているのは、(読み物として)読んで楽しいことと、 表面的な説明ではなく英語を根本から解説することです。 英語の楽しさと奥深さを実感していただき、 皆さまの英語力向上にお役立ていただければ幸いです。

カテゴリ:How-to > 誤用表現

30 incorrectly used words
2014.9.21
本日の表現:Who’s / Whose / You’re / Your

TIME
紙が取り上げる混同しやすい表現の最終回(全15回)。最後はWho’sWhoseYou'reYourです。

これらは、先日の例(
It’sIts / They’reTheir)と同様に、「生まれたときから英語に触れ、耳から英語を学んできた」英語のネィティブだからこそ、間違えやすいポイントですね。

まず、
Who’sですが、これはWho isWho hasいずれかの略です。これがWhoseでないかどうかは、実際に文の中でWho’sなどの「短縮形を元の形に戻して、おかしくないか判断する」点についは、先日触れたとおりです。

You’re
Yourについては、TIMEに面白い例がありましたので、そのまま紹介しましょう。

You’re
is the contraction for you are. Your means you own it; the apostrophe in you’re doesn’t own anything. For a long time a local nonprofit had a huge sign that said “You’re Community Place.”You’reは、you areの短縮形である。Yourは所有を表すが、you’reの中のは何も所有しない。地元の非営利団体で、長期にわたり「あなたは地域の居場所」と掲げた巨大な看板があった。)

もちろん、正しくは
Your Community Placeあなたの地域の居場所)です。たった一字(「は」と「の」)違うだけで、まるで意味は違ってしまうものです。

途中途中で
TIME記事から休憩を入れたこともあり、だいぶ長くなりましたが、TIMEの誤用表現シリーズは、今回にて完結です!ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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30 incorrectly used words
2014.9.20
本日の表現:They’re / Their / Contraction / Contract

TIME
紙が取り上げる混同しやすい表現の第14回目(全15回)。今日はThey’reTheirです。

前項のテーマは
It’sItsの違いでしたが、次項では、その複数形They’retheirの違いについて取り上げています。

以下、
TIMEから抜粋です。

They’re
is the contraction for they are. Again, the apostrophe doesn’t own anything.They’rethey areの短縮形である。繰り返しとなるが、アポストロフィーを付けるだけで、所有を示すことはない。)

We’re going to their house, and I sure hope they’re home.
(私たちは、これから彼らの(their)家に行くのだから、彼らは(they’re)家にいることを、もちろん願っているよ。)

二つの表現を一つの例文で紹介しているところは、さすが
TIMEですが、以上にて本項終了。しかし、これで終了ではあまりに物足りないため、最後に、説明文に出てきているcontractionについて触れておきます。短縮形というときに使う言葉ですが、これはジーニアス英和大辞典を見れば、「引き合う」の意味が元になっていることがわかります。つまり、「異質なものや他人同士が、引き合う」ということです。すると、同じ語源のcontractが「契約する」をはじめ、「(親交や婚約、同盟などを)結ぶ」意味になることも理解できるというものです。
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30 incorrectly used words
2014.9.19
本日の表現:It’s / Its

TIME
紙が取り上げる混同しやすい表現の第13回目(全15回)。今日はIt’sItsです。

いよいよ
TIMEの表現シリーズも、残すところ数回となりました!最後の数回をお読みいただければ、きっと、いかに英語のネイティブと我々日本人がつく間違いの性質が異なるか、実感していただけるはずです。(本記事がネイティブ向けに書かれた記事であることは、何度か申し上げた通りです。)

It’s
is the contraction of it is. That means it’s doesn’t own anything.It’sは、it isの短縮形である。つまり、it’sは何も所有しない。)

It’s
およびItsは、我々は中学一年の一学期で学びますね。It’sit isの短縮形で、Its代名詞の所有格であることは、最も基本的な文法の一つです。日本人でこれを間違う人は、あまり多く見ません。なぜなら、日本人の大半は「中学から」英語を習い始め、「文字から」(視覚的に)英語を学び、最初の文法で繰り返し間違いを直されるからです。これに対し、英語のネイティブに間違いが多いのは、「生まれたときから」英語に触れ、「耳から」(聴覚的に)英語を学び、後から文法の間違いを直されるからです。It’sItsは、同じ発音だから、彼らは間違えるのです。これに対して日本人は元々目で学んでいるため、「だって、間違ってるじゃん」と視覚的に判断できるのです。

Whenever you use an apostrophe, un-contract the word to see how it sounds. In this case, turn it’s into it is. “It’s sunny,” becomes, “It is sunny.” Sounds good to me.
(アポストロフィーを用いるときは、いつでも元の形に戻して、どう聞こえるか試してみればいい。この場合は、It’sit isに直してみる。すると、It’s sunny.It is sunny.で、響きからして何ら問題がない。)

It’s
Itsあたりでつまずく日本人はあまり多くないように思いますが、ど忘れしてもし迷うことがあれば、上のようなネイティブの考え方を参考にしてみるといいかもしれませんね。
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30 incorrectly used words
2014.9.15
本日の表現:principle / principal

TIME
紙が取り上げる混同しやすい表現の第12回目(全15回)。今日はprincipleprincipalです。

principal
principleの使い方について、TIMEは以下のようにアドバイスをしています。

If you’re referring to laws, rules, guidelines, ethics, etc., use principle. If you’re referring to the CEO or the president (or the individual in charge of the high school), use principal.
(法律、ルール、ガイドライン、道徳規範などについて言及するのであれば、principleを用いよ。会社の最高経営責任者や社長(あるいは、高校の校長)について言及するのであればprincipalを用いよ。)

品詞
についてはTIMEで言及はありませんでしたが、principle名詞のみprincipal名詞と形容詞の使い方があります。principal形容詞として用いた場合は、「主要な」(=main)を意味します。名詞として用いた場合は、上記の他に、元金と利子principal and interest)の元金の意味を表します。ジーニアス英和大辞典には、以下のような例文がありました。

How much interest will there be on a principal of 10,000 yen?
1万円の元金に、利子はどれくらい付くか?)

他にも、バレーの世界でバレー団最高位のダンサーのことを「プリンシパル」と言いますね。これは英語の
principalをそのまま日本語に訳したものですから、principalの守備範囲は実に広いものです。

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30 incorrectly used words
2014.9.14
本日の表現:precede / proceed

TIME
紙が取り上げる混同しやすい表現の第11回目(全15回)。今日はprecedeproceedです。

この
2語については、TIMEの説明があまり分かりやすくないため、すべて私のほうで解説します。

precede
先立つproceed進む、という意味ですね。この2語を理解するのに最も役立つのは語源でしょう。precedepre=before以前に+cede=go行く)、proceedpro=forward前方に+ceed=go行く)です。それぞれ後半のcedeceedは現代英語では違う綴りなだけで、元を正せば同じ語源に行き着き、ともに「行く」を意味します。しかし、異なる部分は前半で、precedepreは時間を遡る動きであるのに対して、proceedproは前に進める動きを指します。OALD辞書から例文を取り上げます。

His resignation was preceded by weeks of speculation.
(彼が辞職する前は、数週間にわたり憶測が飛び交った。)

Work is proceeding slowly.
(作業はゆるやかに前へ進んでいる)

今回の例に限った話ではありませんが、言葉を覚えるには、言葉とその周辺の派生語をセットで覚えてしまうのが効果的ですね。
precedeなら、よく知られた派生語として、unprecedented前例のない)があります。precedent前例)がunない)からunprecedentedです。また、proceedの名詞形のprocedure手続き)は、物事を前に進めるための流れだからprocedureです。さらにいえば、proceedings議事録(会議を前に進めたことの記録)を、proceeds収益(販売や売却など、物事を前に進めた結果、得たもの)を表します。

言葉の流れを追っていくと、なかなかどうして、英単語の探訪は楽しいではないですか。

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