教会の『新約聖書』パウロ書簡勉強会で「テサロニケの信徒への手紙Ⅱ」を学んだ。第3章に「働きたくない者は、食べてはならない」とあるフレーズが話題になった。レーニンの「働かざる者は食うべからず」の出典というのだ。この部分は教会内の教えでは限界があるーー事前にこのフレーズが出ることを知っていながら、神父さんは当日無断欠席してしまった!?ーーので、ヤフー知恵袋とWikipediaに頼ってお勉強することにした。(写真はレーニン)
Lenin_1920-1

 【以下はヤフー知恵袋】
 Q:「働かざるもの食うべからず」はいつ頃から使われだしたのか?  日本だけなのでしょうか、働かざるもの食うべからずという言葉。昔から使われている言葉だそうですが何時代に誰がこんな言葉を作ったのでしょうか?
 今のご時世だと働かなくても生活保護で一生安泰で食っていける変な時代になりましたが、働かざるもの食うべからずという精神が日本人が古来より持つ精神なのでしょうか?
勤勉に労働するのが日本人らしさ? 言われだした当初から今使われている同様の意味で使われていたのでしょうか?

 ★ベストアンサー
 A:「働かざる者食うべからず」に該当する言葉は、新約聖書の「テサロニケの人々への手紙(2)」に登場します。
 「兄弟たちよ。主イエス・キリストの名によってあなたがたに命じる。怠惰な生活をして、私たちから受けた言い伝えに従わないすべての兄弟たちから、遠ざかりなさい。私たちに、どうならうべきであるかは、あなたがた自身が知っているはずである。あなたがたの所にいた時には、私たちは怠惰な生活をしなかったし、人からパンをもらって食べることもしなかった。それどころか、あなたがたのだれにも負担をかけまいと、日夜、労苦し努力して働き続けた。それは私たちにその権利がないからではなく、ただわたしたちにあなたがたが見習うように、身をもって模範を示したのである。また、あなたがたの所にいた時に、「働こうとしない者は、食べることもしてはならない」と命じておいた。

 この言葉が有名になったのは、ロシアの革命家、レーニンが社会主義を実践する上で守らないといけない掟として使ったことによります。彼はソ連共産党の機関紙『プラウダ』第17号(1919年1月20日)の「競争をどう組織するか?」にて
 「『働かざるものは食うべからず』――これが社会主義の実践的戒律である」と書いています。

 働かざるものとは資産家や資本家・地主など財産をもっていて働かなくても食べていける人のことで、食うべからず、つまりそういう人には食べ物を与えない、食べ物が欲しければ働きなさいとの意味です。
 食べ物を受け取る権利と労働の義務の結合が社会主義を実践する上で守らないといけない掟であると言う。色々な事情で働けない人向けには言っていません。

 【以下はWikipediaの記事】
 「働かざる者食うべからず」(He who does not work, neither shall he eat)は、労働に関する慣用句である。働こうとしない怠惰な人間は食べることを許されない。食べるためにはまじめに働かなければならないといういこと。
 『テサロニケの信徒への手紙2』3章10節には「働きたくないものは食べてはならない」という一節がある。
 If any would not work, neither should he eat. 「働こうとしない者は、食べることもしてはならない」

 これが「働かざる者食うべからず」という表現で人口に膾炙している。ここで書かれている「働きたくないもの」つまり「怠惰なもの」とは、働きたくても働くことができないで人の世話になっているといった、止むを得ない生活をしている人のことではなく、正当で有用な仕事に携わって働く意志をもたず、拒んでいる者のことである。

 ソビエト社会主義共和国連邦およびソビエト連邦共産党(前身はボリシェヴィキ、現在はロシア連邦共産党)の初代指導者レーニンは党の機関紙「プラウダ」第17号(1929年1月12日)にて論文「競争をどう組織するか?」を寄稿し、「働かざる者は食うべからず」は社会主義の実践的戒律であると述べた。
 かつて、レーニンがこの言葉を使った際には不労所得で荒稼ぎする資産家達を戒める為のものであった。その後憲法典では1936年制定のソビエト社会主義共和国連邦憲法(スターリン憲法)では第12条にこの表現がある(1991年ソ連崩壊でこの憲法は失効)。
 「ソ同盟においては、労働は、『働かざる者は食うべからず』の原則によって、労働能力のあるすべての市民の義務であり、名誉である。」

 近年の日本では、本来の意味から離れ、経営者にとって都合の良いプロパガンダに変わり、「失業者は食わずに我慢しろ」「営業成績の悪い営業マンは給料を与えない」という意味で使われることがある。日本は社会主義国のように労働の機会のすべてを握っていないので、すべての失業者に適当な職業を紹介できない。(略)
 「勤労の義務」は日本国憲法第27条第1項に規定されている教育・納税と並ぶ日本国民の3大義務であるが、そもそも日本のような資本主義社会において、労働は倫理的性格の活動でなく、労働者の生存を維持するためにやむをえなく行われる苦痛に満ちたものである。
 人類の最終目的が全てを機械化・自動化するによることにより、生きる為に必要な労働から解放されることであるならば、「働かざる者食うべからず」は時代錯誤と言えるのかもしれない。
 【レーニン】(Vladimir Lenin。本姓Ulyanov 別名Nikolai)ロシアのマルクス主義者。ボリシェウ゛ィキ党・ソ連邦の創設者。学生時代より革命運動に従事、流刑・亡命の生活を経て、1917年ロシア革命に成功。(略)(1870-1924)
 【テサロニケの信徒への手紙】⇒広辞苑に見だしなし。
 ⇒Wikipedia記載の「テサロニケの信徒への手紙Ⅱ」 http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%B1%E3%81%AE%E4%BF%A1%E5%BE%92%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%89%8B%E7%B4%99%E4%BA%8C

 【感想】ロシアで発行された聖書の『レニングラード写本』を最近梅田教会の詩篇講座で見た。片手では持ち上げられないほど大きく重たい本。帝政ロシア時代はキリスト教が盛んで聖書研究も熱心だったことからこのような写本が作られたようです。
 レーニンがパウロ書簡を読んでいたのは、そういう背景があったからと思います。この「働かざる者食うべからず」、日本では間違った使われ方をしていて、弱者の胸を突き刺す言葉になっているようです。
 【参考】~レニングラード写本とは~
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E5%86%99%E6%9C%AC (Wikipedia)
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(梅田教会で撮影)

 【感想】②
 そもそもこの書簡は偽書だと思います。パウロ直筆ではない。なぜならパウロの手紙の書き方は起承転結がしっかりしているのに、この手紙の結びはあっさりしすぎているからです。パウロだったらもっとしつこく書いたでしょう。本田哲郎神父も著作から外しています。


 【お断り】新『ブッダ伝』第42章シャーリプトラに捧げる④「永遠の命と琵琶法師」(仮題)は今しばらくお待ちください。


 新『ブッダ伝』
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