June 01, 2010

私の舞台経歴

 クラリネットとこれからどうかかわっていこうか。吹きたい。舞台の上で。自己顕示欲というわけではなく、ただただ自分の楽しみのために。不意に、私の舞台経歴を振り返ってみようという考えが浮かんだ。クラリネットだけではなく、私と舞台とのかかわりのすべてを書き出してみたいという考えに、ちょっとワクワクするものがあったので、実行に移そう。
 私が初めて楽器と付き合ったのは、幼稚園のころにカワイのオルガン教室に通ったときだろう。オルガンという電動の鍵盤楽器で何かを弾いたのか記憶はないし舞台発表みたいなものがあったのかも記憶ない(いやたしか堺市民会館でのカワイの発表会があったはずだ)が、とにかく人に音を聞かせる道具に触れた最初の機会だった。でも1年でやめてしまう。
 小学校でソプラノリコーダーをもらってから、私はリコーダー少年になる。四六時中リコーダーを手放さなかった、というと言いすぎだろうが、少なくとも登下校の往復30分程度の時間は、常にリコーダーを口にくわえていた。4年生の担任が音楽好きで、休み時間に歌の楽譜集の中の曲を吹くとサインをくれたので、毎休み時間せっせとサインを集めていた。5年生の時に堺市内にあるほぼすべての小学校が選抜チームを組んで堺市民会館大ホールに集まり音楽を披露する大会があった時、私はリコーダー合奏のソプラノソロを吹いた。当時、音楽クラブ並みに朝練習や放課後練習など毎日のようにみんながんばって練習していたが、私は生来のさぼり癖(飽き症)でほとんど練習に参加せず、それでだんだん音楽室の敷居が高くなってしまったのだが、本番の数週間前にフラッと現れ、ソプラノソロの役を取ってしまった。協調性は当時からあんまりなかったのだろうが、一人でせっせと技を磨くのも昔からの習性のようだ。
 中学に入ると、友人たちは私が吹奏学部に入るものだとばかり思っていたみたいだが、ハンドボール部を選んだ。中学の時は、当時からやや低音の声で、音楽の授業で歌うのが好きだった。「うるわしのソレント」というイタリア民謡?を原調から4音ぐらい下げてピアノ伴奏してもらい、我ながらあっぱれと思えるぐらい豊かな声量で歌って、クラスメイトを魅了した(?)ことはいまだに覚えている。
 高校に入って、吹奏楽部に入部する。吹奏楽部では定期や文化祭、クリスマスチャペルコンサート、阿倍野区民カーニバル、大阪府立体育館での君が代演奏(クラリネットを吹くぼくの目の前を笹川良一が歩いて行った)、定例の合宿地であるハチ高原「エレガントヒュッテこだま」の食堂での大合奏、などなどいろいろと舞台を経験した。2年の時に、同じ高校のギター部がヨーロッパ演奏旅行に行くという計画を聞きつけ、参加させてもらった。当時シンガポール経由でヨーロッパに入る南回りという航路が庶民的海外旅行には一般的だった。シンガポールからはアテネで給油してパリに入る、というまわりくどい航路。演奏旅行はパリからすべて鉄路で、ピレネー越え、グラナダ、マドリッド、ベルン、ジュネーブ、インターラーケン、ユングフラウヨッホ、フランクフルト、ハンブルク、ダンネンベルク(北ドイツ、当時の東独との国境であるエルベ川畔にあるの小さな町、ここでホームステイをし、教会で地元のマンドリン楽団と合同演奏会をするなど、この旅のメイン訪問地だった)、コペンハーゲンを回り、コペンハーゲンからドバイ経由でシンガポール、そして伊丹空港到着、というような旅だった。ギター部のメンバーは、たとえばインターラーケンの静かな町並みの夕焼けの中で数人で楽譜を囲んで演奏しだしたり、グラナダのホテルのベランダでアルハンブラの思い出を弾いたり、まことに音楽の楽しみを携行しているような連中だった。コペンハーゲンの商店街でも突撃演奏会を実施、私はクラリネットでチンドン屋をした。
 高校3年の時、ワシントン州Tacomaという町の高校に留学し、オーケストラの授業に参加した。英語の授業についていけなくてもオーケストラの授業だけは私の独壇場だった。冬、ワシントン州の高校の州代表吹奏楽団のオーディションに合格し、州都オリンピアのホール(実際は体育館だった)でチャイコフスキー「4番」のフィナーレの演奏に参加する。この時は、ワシントン州全域(端から端までは飛行機で2時間かかる)から高校生が集まっていたので、オリンピア近郊の家庭に分散してみんながホームステイし演奏会前の数日間をメンバーとともに過ごすという貴重な経験ができた。クリスマスは、各家庭でパーティが開かれるが、私とフルート吹きの女の子や地元のなにかしら楽器を扱える人たちが集まって賛美歌などを演奏した。こういうホームコンサートっていうのを、大阪でもやりたいなと思う。

つづく

taku8_clarinet at 21:44コメント(2)トラックバック(0) 

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コメント一覧

1. Posted by Meg   June 04, 2010 23:43
お久しぶり!
もうすぐ二番目のお子さんも誕生なのね。
元気いっぱいに産まれて来ることを私もささやかに祈らせて貰います。

最も新規の記事「我の歴史をどう表現するか」の哲学的思考のほうをより興味深く読ませて貰ったのだけれど・・・。

>「うるわしのソレント」というイタリア民謡?を
>原調から4音ぐらい下げてピアノ伴奏してもらい、
>我ながらあっぱれと思えるぐらい豊かな声量で歌って、>クラスメイトを魅了した(?)

そのクラスメイトに私は居たのだろうかね?

「うるわしのソレント」は覚えているのだけれど、
上記の風景に記憶がないのがとても残念(笑)

人は経験したことをそのまま記述する必要などないと
私も思うの。
思い出を語ることは人生の再構築、そしてリフレーミング。
数多の思い出の中から幾つかを主体的に選び取って、
ワタシの物語を作り直す作業。
それが出来るから私たちって生きて行けるのだ、
とさえ思う今日この頃よ。
2. Posted by た   June 10, 2010 22:17
まいど。6月5日(土)に男の子が産まれました。昨日まで、イオンの裏に居候していたのだけど、今日、狭山に戻ってきました。
うるわしのソレント、狭山に来てくれたら披露するよ! 最近ね、対岸の牛ガエルたちがすんごい声量(?)で「グゥ~ワン、グォ~ワン」って夜通しやってるので、特訓しないとせがたくのソレント負けてしまいそうだが・・・。

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