注:この日記は2010年の物ですが、現在執筆中の書籍『ライトゲームアカデミー(仮題)』と連動させるために、改めて2014年8月1日にメソッドや釣れた状況を加筆しました。








昨年、非常にマニアックでコアな内容のメバルムック本があった。

メディアボーイ社の「メバル最新攻略」だ。

 

初めての出版社だったし、企画内容もあまり解らないまま昨年取材をお引き受けしたのだが、出来上がって見たら俺が思うに過去最高のメバルムック本だと感心した。

そしてまた今年も依頼があり、今回は更なる内容の充実を期待して、自身の思うところをトコトン話させてもらった。

 

そして選んだ釣り場は昨年と全く同じ瀬戸内愛媛県のポイント。

なぜなら、先回非常に口惜しい思いをさせられたからだ。

当日の記者は友人でもあるアクター君であり、岡山の釣友ライド君との釣行だったが、状況に変化があった折にminimaruを投入し、スーパーサイズをヒットさせたのは良いが、足元のウイードへ突っ込まれてラインブレイク・・・。

 

 

山陰で尺を逃がしたのとは比較にならない激しい後悔とこの口惜しさを晴らすべく、再度挑もうと言うわけだ。

 

 

 

 

 

そして思いは成就した。

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Dr.Tの手によるソフトフォールminimaruプロトでゲット出来た事と、瀬戸内黒メバル(ブルーバック)の自己記録32cmであった事と、言う事無しのオマケ付きでキャッチできた久々の瀬戸内メガだ。

 

カメラの前でキャッチできた嬉しさと、Dr.Tに対する感謝とが相まって、当分胸の動悸が治まらなかった・・・。

 






取材は満ち上げ4分から始まった。
平日とはいえ、一級ポイントにあるまじき釣り人ゼロの状況で一番良い場所に釣り座を構える事が出来、 満を持して選んだ潮のタイミングであるから釣果はすでに貰ったようなものだ。

したがって暗くなって灯りが付き、ベイトが灯りに慣れて落ち着いた辺りから思うような展開に持ち込めた。

潮流の方向とヨレの位置を把握し、メバルの体勢にあわせて繰り出すミノーやシャローシャッドがことごとく嵌って20〜25cmのプリプリと太ったメバルが次々に釣れてくる。

そしてライズが出始めたタイミングで投入する2〜3種のペンシルにも小気味良いライズ音を響かせてアタックしてくる。 

 

 

だから満ち8分になる頃には誌面を飾るに充分以上の釣果が有り、カメラマン&記者氏はすっかり安心して釣り座を離れ、対岸から俺が釣っている様などを遠景で撮影するために移動してしまった・・・。


しかし俺の内心は全く違った。奴が来ないのだ。 昨年ちょっとした油断で足下のウイードへ突っ込まれて逃がしてしまった瀬戸内メガサイズのブルーバックだ。コイツが来る潮になっていない。灯りに寄ってくるレギュラーサイズではなく、本流の押しが弱くて沖の流れの中に居るメガサイズが寄り切れていないのだ。





日本海の闇磯や、伊豆のゴロタ場などではなく、誰もがエントリーしやすい瀬戸内の灯り付き堤防から尺を超えるメバルを釣るなど、現代の状況においてはほぼ無謀とも言える快挙を何としてもメディアの取材で果たしたいのが俺の本音。これがこの取材の究極の目的だった。





俺はその潮をひたすら待ちながら灯りに寄ってくるレギュラーサイズを釣り続けていただけに過ぎないのだが、カメラマンが離れたそのタイミングでその時がやってきた。

それまで横に流れていた潮流がモロに堤防先端に直角に当たり始め、海面の波の起伏がが目に見えるほど大きくなってきた。



『来た!この流れだ!』


神経が一斉に泡立った。
アドレナリンが噴出するのが自分でも分かるほどだった。


このチャンスを逃したらメガは獲れない。
おそらく30分ほどのタイミングしか取れないだろう。

はやる心を抑えながら、昨年得たヒントを元に、流速と方向を考えた時に「喰うレンジ」にジャストフィットするのはDTが作ってくれたミニマル50シャロープロトのはずであろうという推理を実践するために結ぶ。



キャストは一発で決まった。
当て潮がターンして払い出す少し手前へ着水したミニマルを、流速に合わせて少し送り込み、感覚で50cmほど沈めてからチョンチョンとアクションを咥えてリフトし、風をはらんだ3ポンドのフロロラインを張らず緩めずでそのまま右奥へ払い出して行く潮に乗せてドリフトさせる・・・。



バイトの瞬間は明確に分からなかった。
ペンシルで釣る時のように、たるんだフロロラインがするするっと伸びるように動いたのを感じた瞬間、反射的にエレクトロを大きなストロークでスイープにさばくとズシンと手元に来た重量で一瞬にして『尺行った!』と判断出来た。


しかしここからが厳しかった。
頭が完全に向こうを向いていておまけに流れにしっかりと乗ってしまっている。

いつもより太目とは言え3ポンドは3ポンド。エレクトロはバットまで曲がり込んでまだ余裕はあるが、適正に調整したドラグが悲鳴を上げてラインが出て行く。まるで70cmクラスのシーバスを掛けているようだがその手のトルクではない。明らかに大型メバルのソレだ。川のように流れる潮流の中で釣る尺上がこれほど激しいとは始めて知った。

堤防の一段低い左手から掛けたために、締め込まれたロッドが堤防の右角に当たりそうになってかなりヒヤヒヤしたが、なんとかファーストランをいなして海面へ浮かせ、ラインブレイクしない事を祈りながら2度目を潜らせないように強引にハンドルを巻いて寄せる・・・。

ネットでキャッチするまで本当にドキドキした。
尺メバル自体はすでに興奮するほどの物でもないが、やるべきタイミングで獲るべき場所で獲った一匹とはこれほど痺れる物かと改めて思い知った一匹となった。




安堵のため息をつき、対岸から異変を感じて走って戻ってくる記者諸氏を待ちながら、横たえた獲物を前に数時間吸うのも忘れていたタバコへ手を伸ばした・・・。

 

 

深く吸い込んだ煙を夜空へ向かって吐くと、頭上を流れて行く星が讃えてくれているかのようだった。

 

 

 

オマケ画像

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サバまで連れてきてくれたminimaru(笑)

 

 

 

さあ、明日からメバリングアカデミーレッスン3の最終ロケへ出発だ。

このままの勢いで動画でもメガキャッチを果たしたいものだ。