いやあ、出張続きの三週間を終え、合間に横浜でのアジ取材を絡めながら先先日ようやく家に帰ったわけですが、これがまた締め切りの近い雑誌原稿がしこたま溜まっている有様。

いかに速筆が自慢の僕でも、文字数などに制限のある雑誌原稿は組み立てに時間を食ってしまう。



で、この二日間、小説を含む5本の原稿を同時進行で進め、先程ようやく完成してブログに着手できるようになりましたわさ。

ま、合間に朝マズ目だけの釣りも絡ませてましたがね(笑)









さて今回のテーマはずばり「ライトリグフィッシング」そのもの。

なんで今更?と思われる向きもあるかもしれないが、この所僕に寄せられる質問の中に、非常に特徴的で同様な内容が相次いでいるのですよ。

まあそのほとんどがアジングのリグやメソッドに関するものなのだけど、集中的に寄せられているのがフィネスフィッシングに関する質問なのです。


いわく「上手くいかない」「感覚がわからない」と言った感じで・・・。






で、質問を下さった方達とやり取りしていて、上手くいかない理由の中に一定の共通項があることに気づいたのですよ。

それが今回のテーマである「バランス」です。

なのでその辺の事を改めて書こうかと。






■問題点その1 ライントラブル

これね、皆さんバックラッシュ等で困っておられました。
そしてこの方達に共通する事は「今までPEしか使った事が無い」です。

まず、僕が言うフィネスフィッシングとは、1.5gを下回るリグと、その軽いリグを操るために必須事項であるフロロラインでの釣りを指し、ウルトラフィネスは0.8gを下回る釣りに対してそういった表現を用いてます。


で、僕たち(バクに集うアングラーや、僕の仲間の事)は10年位前からJHのメインは1g(単体で使うのが原則で)と言う概念になっており、その軽いリグをフロロラインメインにストレス無く操るために、タックルバランスには一定のベースを持っているわけです。




ところがです。
昨今のアジングブームと、それにまつわるタックルやリグが複雑化したため、間違ったタックルバランスによる弊害が出てきている感じがします。

その一番手がまずライントラブルなのですが、アジングをするためにキャロリグ+PEでライトリグを始められた方が結構多く、メバリングにおいて一度解決されたはずの問題が再浮上しているのですよ。

いわく「フロロラインとリールの番手」です。
これに関してはすでにベーシックな記事をめばるingホームページに書いているので一度熟読していただきたい。


要するにリールの番手がまず問題です。
キャロリグ+PEの釣りにおいて、タックルの操作性や軽さやその他においての有利性から1000番台のリールが使われてますが、これをそのままフロロの釣りに持ち込むとかなり難しくなります(過去記事参照)。

僕がほとんどのケースで2500番を使う理由はここにもあるわけです。
2000番を使う事もありますが、その場合でもスプール径が大きいダイワ製品を重用しているわけです。


あとは「始末」の問題ですが、これには経験が必要です。
フロロラインのブランド毎の特性や、号番手毎のスプールへの適正巻き量・・・。

キャスト後の巻き始めの緩みに気を配ったり(慣れれば自然にやれます)、巻きすぎてバックラをしても、経験を重ねればある一定の巻き量から極端にトラブルが減る事が判ってきたりします(過去記事参照)。






で、僕のチョイスは下記の通りですが、これを「宣伝」と思わないで頂きたい。
僕自身が快適に釣りをするために必要な選択でしたし、無いものはサポートメーカーさんに作って頂いただけですから(こういう事を書かなければいけないのは悲しい事です)


※リールは2500番がベース(0.6号〜0.8号が2500番、0.3号〜0.5号が2000番)

※ラインはしなやかさと、引っ張り強度と、結束強度と、細さを考慮し、ブリーデンからニューフィネスフロロラインを近日発売予定(0.5号以下など、細いほど伸びが必要。硬いラインは合わせ切れや結束部破断が生じやすい)








■問題点その2 テンション、及びリグの感知

次に来る質問の大きな部分がこれです。
いわく「着底が判らない」「飛ばない」「何やっているか判らない」です。
何よりこれが一番問題で難しいかもしれません。

これも「慣れ」が必要なのは言うまでも無いのですが、相談を寄せられた方には、やはり共通する「誤り」がありました。


前項で述べたように昨今のアジングメソッドの台頭により、遠投やディープゾーンを探るためのリグが開発され、それに伴って専用ロッドも作られています。



で、フロロフィネスが実践できずに困っている方のほとんどがロッドの特性とラインの特性のミスマッチに陥っていると言えます(過去記事参照)。

特に遠投キャロ専用ロッドは、重めのキャロリグの操作性を高めるために、ほぼパンパンと言えるほど張りの強い仕上がりになっています。

したがって、1g程度のリグではティップがほとんど曲がりません。
空中ですらそうですから、これが水中となり、さらにアンダー1gともなるとよほど手感度の良い方でも何をやっているか判らないでしょう。

ここで間違えて欲しくないのは、過去記事にて僕も管理人も「硬くて張りのある」と言う表現を用いてますが、これはあくまでも「軽量JH単体の釣りをメインに設計された範囲内での硬さ」であると言う事です。決して3g〜10gもあるキャロリグ使用メインの設計では無いという事です。




「弘法筆を選ばず」と言う言葉もありますし、そう言う意味において自分のロッドに自分を合わせることを否定はしません。

しかしながら釣りの世界は道具に負うところも非常に大きいです。
ゴルフに例えれば理解しやすいでしょう。ドライバーでバンカーショットは難しいですし、サンドウェッジでティーショットも通常は無い話です。

したがって、フロロフィネスを実践するにはやはり専用ロッドが一番近道であり、手にした瞬間から(実際に現場で投入して)すぐに理解できるほど違いは歴然なのです。






しかし、さらにしかし、なのですが、専用ロッドを使ったとしてもフィネスやウルトラフィネスの世界は非常に繊細で、全く経験の無い方はいきなりではまず感知できないでしょう。

これはやはりある程度の鍛錬は必要です。
専用ロッドに専用ラインを手にしたら、最初は昼間見える時間帯に練習して欲しいものです。

まずは0.5号(平均2ポンド)程度のフロロラインに2gJHをセットして投入し、テンションフォールで着底を確認してください。

いきなり手感度で判らなかったら、まずはラインの動きやティップの動きを目で追い、着底を感じるところから始めます。それが出来るようになったら今度は目で捉えるのではなく、手感度(グリップに伝わる異変。着底したらフッと軽くなります)で捉えて下さい。

そして0.2g刻みくらいでどんどんリグを軽くして「感覚」を身に着けます。




「ええっ、フィネスってそんな練習が必要なの?」って言わないで下さい(笑)

たいした練習ではないですよ
行く度に釣る前にチョイとやればよいのです。
フライのキャスト練習に比べればあなた、簡単なものですよ^^;




ある程度わかったら次は流れのある場所でのテンションの掛け方です。
フリーで流してみたり、テンションを掛けながら流してみたり、あるいはボトムを取ってリグの重みを感じながら、ボトムからフッと浮かしたり落としたり・・・。

コツとしてはティップを僅かに出し入れする事です。
慣れれば0.4gでもテンションか掛かった瞬間や抜けた瞬間がわかるようになります。

次は止水域の中層でテンションを掛けたままでのJHの保持です。
もちろんサスペンドは出来ませんからフォールしているのですが、リールは巻かずにロッドを僅かに後ろや横に引きながらテンションを保つと判りやすいでしょう。


そして最終的に、テンションフォール中に流れの方向やスピードさえも判るようになれば黒帯です(笑)

これが出来るようになれば、流れによるテンションの変化で魚の居場所さえ掴める様になり、フィネスフィッシングの完成と言うわけです。





そして僕のタックルチョイスは下記の通りです。

※ウルトラフィネス GRF-TR68strange
ライン:フロロ0.3号〜0.5号
リグ:1.5g以下主体

この為に作った一本です。
0.5gJH単体のフリーフォール中のアタリでも捉える事が出来るようになりました。もちろんフロロならではの特性でもあります。こう言う釣りにはPEは完全に不向きです。

ブリーデンのライトリグシンカーが0.6gからラインナップされているのはこのためなのです。




※通常フィネス GRF−TR74electro
ライン:フロロ0.5号〜0.8号
リグ:1.5g〜2.5g

これも基本はJH単体ですが、僕がJHスプリットや軽め(3g以下)のキャロを使用する場合はこのロッドです。






ちなみに遠投キャロやヘビーリグにはGRF-TR83deepを使ってます。
ただし、メバル用なので、リグが5g超えると多少ティップが入りすぎるので、現在PEスペシャルと言うロッドの開発中で、もう少しでGOサインが出せ、量産態勢に入ります。







■総括

結局フィネスフィッシングはあくまでもフロロがメインであり、「ラインのテンション変化をティップで取る」釣りですから、一定の張りは必要であるものの、キャロロッドとはまるで違う特性を持っていることを理解して、各ブランドのロッド選びをして頂きたいものです。作り手は明確なビジョンを持って作っているのでソコが勉強のしどころだと思われます。


それから「そんなにフィネスな釣りがアジングに必要なのか?」と、お思いの向きも居られるでしょう。

これは私のブログでの釣果報告だけでは理解しては頂けないでしょう。
しかしながら私の身の回りでは、フィネスによる釣りで、以前より遥かに凄い釣果が続々と聞かれるようになりました。

私自身も40〜42cmをJH1g単体で何度か仕留めてますし、春にはデイでのマアジ自己記録(スポーニングで食い気の低いやつ)36cmなどは、0.25g単体の釣りでした。




アジングにおいてフィネスが一番などと言っているのではありません。
しかしフィネスでなければ勝負にならない場面はかなりあります。

そして、ライトリグフィッシングそのものの上達のためには欠かせない分野でもあるのです。

さらに、フィネスの釣りは物凄く面白く、またデイでの必殺技になったり、メバリングやアジングフリークの最終到達地点ではないかとさえ思っている今日この頃です。




より楽しく、より深く、ライトリグフィッシングの醍醐味を味わいましょう^^。