久しぶりの我が家の夜。
良いもんだねやっぱり(笑)

しかしそれも三日限りで、また永の出張に出なければならない。
今年はどうやらこのパターンが当分続きそうだ・・・。




さて、metalmaruの発売以来、日々続々と皆さんからのお便りが届く。
主な内容はその釣果であり、予想(予定)通りの限定解除な魚種の数々(爆)

そして何より嬉しいのは、僕自身がメタルマルを使用するにあたって感じ、そしてメタルマルが導いてくれる新たなライトリグの世界感を皆さんが味わっていただいていることだ。




あるアングラーは以下のようにつぶやいていた。


「TR‐PE93とメタルマルの登場で、劇的に自分の釣りのフィールドが変わった。今までは漁港がメインだったけど、色々なフィールドにチャレンジしてる。すごく楽しい。」


これはとても率直で、PEシリーズとmetalmaruの持つ本質的な部分に触れた感想だと喜ばしく拝見させていただいた。








僕の場合でも、釣りメディアではほぼメバリング、アジングの2種目に限定された形でオファーが続いているし、実際メバル釣りの楽しさに浸って久しい・・・。

そしてそのライトリグの楽しさというのは、ほかならず「手軽さ」と「奥深さ」である。
僕自身、10代の前半から20代の前半に掛けては磯のヒラマサ釣りや石鯛釣りなどの冒険心をそそる釣りにも魅了された時期もあるが、こう言った釣りは毎日できるものではない。

結局のところ、のべ竿一本、ルアー竿一本で手軽に毎日でも楽しめる港湾部の小物釣りに終始するようになっていき、その面白さにどっぷりと浸ってきたわけだが、同時に失いがちな側面も出てくる。



それは港湾部に終始しすぎて視野が狭くなることと、野趣あふるる冒険心の欠如にも繋がりかねないということだ。

そして時代がそれに追い打ちをかける。
釣り場の混雑や、立入禁止や釣り禁止エリアの増大だ・・・。





こうなると我々ライトリガーは新たな道を模索せざるを得ない。
釣りが持つ本来の魅力を取り戻さないといけない。

そしてどうやら、上記したアングラーのつぶやきにあるように、二つの武器がその扉を開いてくれる道標になってくれるようだ。


ライトリガーにとっては未知のフィールではあるが、身近で、手軽で、混雑を避けて自然を楽しめる海岸線は無数にあり、何が釣れるかわからない期待感を伴って我々の目の前に開けてきたような気がする。







以下は手元に届いた実践の記録だ。

6
多分、山口県下での釣果。



5
草フグは確かにメタルマルが好きなようだ。
ちなみにこの方はコノシロまでヒットさせていた(笑)


1
このところメタルマルでの鯖ゲームは好調だ。
ナブラが遠ければメタルマル、近ければミニマル50〜65のブレードチューンで攻める。
瀬戸内ではマサバ、太平洋側ではゴマサバが、普段のライトリグでは不人気な場所で釣れている。





これは友人石井君の釣行動画

時期的なタイミングが合えば青物やタチウオも。





2
釣れれば誰もが嬉しい日本の釣魚の王様だが、時期とエリア次第ではデイゲームで釣れる。
このアングラーはかなりの深場をシンカーを追加して釣っている。






3
港湾部のビッグフィッシュと言えばシーバス!
広島や山口では秋のカタクチイワシ接岸に伴い、なんでもない国道沿い海岸線のサーフなどでチヌと共にメタルマルの好ターゲットとなる。







少し足を伸ばして磯へ行ったこの方は・・・
Metarumal2
デイでこの釣果はヨダレものだ(笑)



metalmaru1
メタルマルだけでの釣果としてはこれ以上ないほど素晴らしい初夏の釣りだっただろう。






4
これは現在、メタルマル、ミニマルフィッシングのロケ中に静岡で起こった素晴らしいハプニング。
俺の昼休憩時に試投のためにお貸ししたメタルマルでランカークラスのホウセキハタがプロデューサーにヒット。

2度も根に潜られ、リーダーがズタボロになっていたが、フックやスプリットリングもこのサイズ相手ではギリギリだっただろう。











日々届くお便りの中に少数ではあるが、実はメタルマルがなぜ釣れるのか?に関わる誤解混じりの質問があった。



それは

「メタルマルがちゃんと泳がない」
「引くとダートせずに横になってくる」
「バランスの悪いロットがあるのでは」


と言うものだ。




これは、実は僕自身が約3年も掛かった開発時のテストでも同様に感じたことがある事柄。
平常のプラグの動きに慣れきっているアングラーにはきっと奇異に映ることだろう。
なぜなら、ある程度の速さで巻くと横になるプラグは「駄目ルアー」との認識がルアーマンにはあるからだ。

しかし、実際の現場(テスト)ではちゃんと立って泳ぐプロトより、一定の速度で引くと体をねじって横になるプロトの方が遥かに魚の反応が良かった。

そもそもメタルマルの開発において一番腐心したのがアイの位置。
メタルジグのアイは一部を除いてほとんどが正面。
一方、スピンテールジグのアイはその全てが進行方向に対して90°上。

要するにオデコにアイがある。



これはスピンテールジグの場合、リアに着いているブレードの回転に影響を受けてボディが捩れるからであり、作り手はソレを嫌ってまっすぐ泳ぐようにアイをオデコに着けるわけだだが、僕はどうしてもオデコアイにはしたくなかった。

その一番の理由は飛距離。
これは同じウエイトのメタルジグとスピンテールジグを投げ比べれば一目瞭然。
絶対的にスピンテールの方が飛ばない。

もちろんブレードが受ける空気抵抗にも飛ばない理由はあるが、それ以前にオデコアイではルアー全体がキャスト時に空中でクルクルと回ってしまい恐ろしく飛距離が死んでしまう原因となっている。

このへんをどうしてもクリアしたかった。
その結論が正面アイなのだが、これには必ずボディが捩れるという副産物が付いてくる。
プロト1号、2号ではフォルムはミニマルと全く同じフォルムなのだが、3号、4号ではウエイトバランス(断面)を上下逆さまに作ってみた。


北海道 107
(これはプロト2号でミニマルフォルム。北海道で蝦夷メバルを釣ってみた)



2011GW 038
(このあたりはプロト3号、4号でウエイトバランスが上下逆になっている。上から二番目はシャフト方式で、シャフトの短い方のプロト。シャフトは3種類ほど長さを変えてはみたが、結局シャフト無しが飛行姿勢、泳ぎ、共にしっくりときた)



要するに低重心設計だ。




そしてプロト3号で取り入れたのは通常のスピンテール同様のシャフト方式。
ボディとブレードの間にシャフト(太いワイヤー)で一定の距離を取り、前後のフック絡み防止と、泳ぎの安定や姿勢を出すスピンテールの王道的な手法だ。

しかしながら僕はこれも気に入らなかった。
理由は飛距離が落ちることと、ボディそのもののアクションをシャフトとブレードが殺してしまい、ただ巻くだけのルアーになってしまい、結局のところフォルムは一風変わってはいるものの、これまでのスピンテールと何ら変哲もないルアーになってしまうからだ。


これでは作っても意味がない。
従来品と多少デザインが違うだけではスピンテールジグの元祖であるリトルジョージを何ら超える部分はないってことになってしまう・・・。

waterhouse_2070795180018


僕がスピンテールを最初に好きになった、懐かしくも優秀なルアーだ。





そして時間は掛かりはしたものの、一定年月色んな場面で釣ることによってひとつひとつ要諦が見え始め、
最終型のフォルムと1番前後のブレードのとの組み合わせで、ジャーク後のテンションのかけ方ひとつでメタルジグのように横へ向けたり、トゥイッチを掛けることによりプラグのようにヒネりが入るハイブリッドで個性的なルアーに仕上がった。

さらにDr.tの発想によるブレードフックシステムが加わりフッキング性能が飛躍的に高くなり、まさに鬼に金棒的な能力も備わった。

フォルムの練り込みに心血を注いでくれたビルダーS君とDr.tに改めて感謝の辞を述べたい。







さて、最初の質疑に関する答えなのだが、リトリーブで横を向くのがまさにメタルマルなのだ。
そしてこれはリトリーブ速度で変化し、ハイピッチショートジャークなどでは不意に左右の向きを変える。

或いは潮(流れ)の壁に当たった時や、ウイードやゴミなどに当たった場合にもボディの向きが変わったり微妙なスライドアクションを起こす。使い手はここも意識的に利用できる。


この行儀の悪さ、不規則さがメタルマルならではの釣れる要素を発現する。
青物などに追われて逃げ惑うカタクチイワシは決して真っ直ぐ泳いで逃げるだけではない。
パニックを起こして横向きになったまま斜めに必死で泳いでいる個体ほど餌食になる。

メタルマルもミスバイトの際に、一般的なブレードスピンでは得られない急激に方向を変えるスライドアクション的動きが見られ、複数の魚がアタックしてきた折には餌の取り合いを誘発させたり、単数でも二度三度の追い食いが期待できる理由はこういうところにあるのだ。







メタルマルはミニマル同様ただ巻きのみならず、使い手の自由な発想で様々に変化する、まさに新時代スピンテールなのである。