愛知尺キラーさんへのお返事は長くなったことも有りますし、同様のご質問がメールでも沢山寄せられておりますのでこちらへ転載します。




 ◆愛知尺キラーさん
こちらもいきなりで申し訳ないのですが、お答えしかねます。
なぜなら、最近の僕はチューブラーだから、とかソリッドだから、などをまったく気にしないからです。

もっとも83ディープやストレンジの際には明確に「チューブラーにしてください」「ソリッドでお願いします」などとプロト制作の際にお願いはしました。しかし今ではそれすら言いません。欲しいアクション、欲しいレングス、欲しいパワーなどをデザイナーである村井社長にお伝えして何種類かのプロトを作ってもらうだけです。

 
したがって、完成品として出来上がったTE74や68のティップがチューブラーなのかソリッドなのか知らないのです(笑)



 
ましてや、どの辺でソリッドが継いであるのか全く知りませんし興味も有りません(^_^;)



 
ようするにソコに興味を持っても意味が無いから持たなくなったのです。
僕は「釣り手」であってエンジニアを目指すわけでは無いので、自分が思う竿になって上がってくれば良いわけですからTEに関してはソコは聞きもしませんでしたよ(笑)



そして今の僕としてはソリッド、チューブラーの昨今の認識に問題があると思ってます。

チューブラー=張りがある
ソリッド=柔らかい

などと言う構図はもうふた昔前の感想ですよ。
硬いか柔らかいかは使用するカーボンシートの素材を何を使うかだけですから、柔らかいチューブラーもあれば硬いソリッドもあるわけです。
 
チューブラーで出来ないのはティップを細く作るのが無理だと言うこと。
マンドレルと呼ばれる芯棒にカーボンシートを巻きつけて焼いて中空に作るわけですから、おのずと細さに限界があるわけで、さらに細く作る場合はおのずとソリッドという結論になりますし選択肢は他にないわけです。


したがって「ソリッド=食い込みが良い」も厳密には間違いです。
柔らかいチューブラーなら弾きませんし、細く作る製法などが可能であればソリッドと変わらず食い込みは良いはずです。


ただ、ソリッドの欠点と言えば言えるのはチューブラーよりも重いことは事実でしょう。中までギッシリカーボンですから当然中空のチューブラーよりも重量は増します。

が、強度で言えば当然ソリッドの方が強いのは理の当然ですし、よく言われる感度(中空の方が伝達が良い)も半ば伝説的で盲信的で錯覚に近いものだと最近は思っています。

沢山の竿を使って釣るとそれがよく分かります。
ソリッドティップのロッドより感度の悪いチューブラーも普通に存在しますよ(笑)
 
 
そもそもロッドの感度は「カーボンシートの素材だけ」で決まるものでは無いのです。

「感度だけ」で言えば一番重要なのはおそらくテーパーデザインやアクションです。

一般的にファーストテーパーが感度が良いと思われがちですが、実際に感度が良いのはレギュラーテーパーやスローテーパーの竿の方です。そこのところの勘違いが昨今多過ぎますし、何より感度だけを取りざたする今の風潮には辟易です。

感度なんて今の高級カーボン素材を使っているなら、チューブラーだろうがソリッドだろうが魚のバイトに対する感度は充分すぎるほどです。

魚はのバイトはその時の状況次第で様々なパターンがあり、どんな夢の素材を使おうが人間が感知し得ないアタリは無数に存在します。例えばボトムへリグを置いてラインを緩めて居たらどんな高感度素材のロッドだろうが伝達があるわけが無いのです。したがって我々がアタリと認識しているのは張ったラインが動く状態であり、今時の高級ロッドでそれが捉えられない竿などあり得ないくらいですよ。


我々ライトゲームアングラーにとってそれよりもっと大切なのは 「リグの操作感」です。
着底や、水中に入ったラインの状態やリグの状態やルアーの存在の変化を感じさせてくれるのが僕が求める高感度ロッドです。

 

そして続いて大事だと思うのは「魚を獲る能力」です。

投げる、感じる、掛ける、いなす、寄せる、抜きあげる…。



魚釣りはキャッチしてはじめて成就します。
そして竿はそれを達成させるための手道具です。
竿を考える際には、丈夫さも含めてそれら総合的な能力を見極めて欲しいものです。


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