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ベイトフィネスについてタイムリーなご質問を頂きました。
内容的に長くなりますし、他の皆さんの参考にもなればと、こちらにアップしておきます。




Q.だいち
いつもお返事いただきありがとうございます。ゴッツンバイブ、早速2投目でカサゴを釣れてきてくれました。レオンさんの動画を拝見しまして、ゴッツンバイブの7グラムを使用した際のベイトリールはPEを使用されているそうですが、フィネスリールなのでしょうか?

こちらは、風が強い中でのボートからの釣りなので、ライントラブルが多いので、フロロのほうがよいと感じることがありまして、ベイトリールはどれを選べば快適なのかアドバイスいただけたら助かります。

ゴッツンバイブの使用感ですが、期待通り下手くそな自分でも根掛かりしませんでした(^_^)/




A.レオン
まず、ここ7年近く色々とソルトライトベイトに取り組んできた結論がPEラインなのです。
フロロを巻くとすると、ベイトリールの利点の一つである巻き上げパワーを活かすためにはやはり7〜8ポンドを入れたくなります。スピニングでフロロを使用する場合ほぼ4ポンドが限界ですから、ラインブレイクを防ぐためにドラグを滑りやすく調整することが普通ですが、ベイトはその点20ポンドフロロを入れてもトラブル無く使えるのが良さであり特徴です。


そもそも何を求めてライトソルトゲームでわざわざベイトフィネスを使うのかです。
まああくまでも「僕の意見」「僕のスタイル」なのですが、現在の僕はソルトでは「ベイトフィネス」というニュアンスでは使いません。あえて言うならば「ライトソルトベイト」です。


ベイトフィネスという概念はバスフィッシングから出てきたものですが、使用するロケーションを考えても「ベイトフィネス」というのは「ショートディスタンスの釣り」なのです。少しややこしいブッシュの下などに魚が居て、重いテキサスなどでは喰ってくれない魚に対して少しでも太糸が使えるベイトタックルで、なおかつ極軽量リグを使用して引きずり出すというのがそもそものベイトフィネスで求められた部分です。だからキャスト距離は15mもあれば充分なのです。


一方、ライトソルトゲームで「ベイトフィネス+フロロ+軽量リグ」でやるならベイトリールのアドバンテージはあまり得られません。


なぜならソルトゲームではショートディスタンスの場面は極端に少なく、おおむね飛距離が必要だからです。


仮にスピニングでは無理なベイトの良さを活かすために強度を求めて太糸を使うとすると、ベイトフィネスリールの浅溝スプールでは実質「8ポンドフロロが30m程度」しか巻けません。フロロは重い糸なのでそれ以上巻くと軽量リグではバックラッシュするからです。僕自身この辺に迷い込み、ロッドの調子を含んで答えを求めて数年間悩みました。


一方PEは軽いので同じ太さなら倍巻けます。
この「倍巻けます」というのは物理的な巻き量のスペックでは無く、「ベイトフィネス=極軽量がキャストできる」という観点でみて、現実的なライン質量の限界の話です。


僕がいまライトベイトで平均的に巻いているのはG-soul X8 Upgrade PEの「0.8号」ですが、16ポンドも強度があります。おまけに実質「フロロの0.8号より細い」のです。つまり軽さも手伝って浅溝スプールに沢山巻けるわけです。


では一体、ソルトのライトベイトタックルで「何グラム程度のルアーがデフォルトになるのか」ということです。ここが決まらないと使用するラインの種類と巻く量も決められません。


仮に「2gまで」を使うとします。
すると、快適にキャストするためにベイトフィネス専用のリールが必要になるのですが、前述したように8ポンド(約2号相当)でも精一杯巻いて30mくらいが実用範囲の限界です。これはベイトリールの機構上、重いフロロラインを沢山巻くと、スプールが重くなって回転慣性が強くなり、ブレーキが利きにくくなってバックラッシュしやすくなるからです。したがって巻く糸の量に制限が出来てしまうのです。

ここが考えどころなのです。
3〜4ポンドのフロロで釣るなら、ドラグ性能がベイトよりはるかに高度に出来ているスピニングリールの方が絶対的に有利です。しかも、もともと軽いルアーを遠くへ飛ばせるのがスピニングリールのアドバンテージなのですから、細糸に極軽量リグの釣りをするのにわざわざベイトリールにする意味はほとんど見当たらないのです。正直なところその点においては「スピニングで良いじゃん」って事になります。



したがって僕自身がフィネスリールでのライトソルトベイトで使用するルアーウエイトは、

一番軽い所で3g程度、重い方では15g程度まで

です(これ以上重い物は普通のベイトタックルを使います)。


この範囲であればベイトリールの特性がかなり活きてきます。右利き右投げであれば左ハンドルを使い、左手を添えなくても右手親指だけでクラッチを切ったり、右手中指でハンドルのスタードラグをタッピングしてライスラックを取るなど、片手での操作が楽々できますし、何よりピンスポットへ打ち込めるアキュラシーが活かせます。

で、さらにそのアドバンテージを活かすためにラインは何を使うのかなのですが、前述した「太い(重い)糸を沢山巻けない」というのがベイトフィネスの難点ですので、必然的に選択肢はPEラインということになります。たしかにPEラインは横風に弱いという欠点がありますが、それは結ぶリグが極軽量の場合であって、5gや7gのルアーなら少々の風は問題では無くなります。しかもベイトは機構上、ルアーウエイトが掛かって始めてスプールが回転するので、スピニングのように横風だけでラインが出ていくようなことは少なくなり、風の中でのラインメンディングがスピニングリールよりはるかに楽なのも利点なのです。


まとめますと、現在の僕のタックル建ては二種類です。
3〜5gまでのプラッギング用には、ロッドは67サビア(プロト)にアルデバランBFSにPE0.6号を50m巻き、メタルルアーを含む5〜15gまでのルアーでは79サビオ(プロト)にスティーズSV-TWやアルファスAirにPE0.8〜1.0号を100m巻いています。


これで港湾部でのメバルプラッギングやメタルアジングなら67タックルを使い、堤防や磯やボートからなら重いルアーでの遠投も視野に入れて79タックルを使います。ちなみに10gを超えるくらいのウエイトになると、PEラインの軽さも手伝ってベイトタックルは素晴らしく飛ぶようになります。50〜80mくらいのロングキャストさえ可能なのです。


また、磯でデカメバルやカサゴや小ハタを釣る時など、ロッドをフルベントさせて矯めた状態から、そのままハンドルを巻いて根に潜ろうとする魚に主導権を与えないまま巻き上げる事が出来るパワーがベイトリールの利点であり魅力です。したがって強度の低いラインでドラグを使用するセッティングでは意味がありません。そして海は広いので、一定以上の遠投が出来なければベイトタックルの出番は極端に少なくなります。やはりソルトでは「飛ばしてナンボ」の面は無視できません。だからこそのPE選択となりますし、フロロと違って伸びがほとんど無いPEでは30m超えのディープゾーンでもバイト感度等を損ねること無く使うことが出来ます。



これが僕が思うところのソルトライトベイトの概念です。


・まずスピニング並みかそれ以上にロングキャストが出来ること。
・そのためには無理に極軽量リグをキャストしないこと。
・ベイトの利点を活かすために強度のあるラインを使用すること。
・そして不意なビッグフィッシュ以外では滑らないドラグセッティングにすること。
・つまりパワーゲームが可能になると言うこと。
・風や潮流の中でもスムーズにルアーコントロールができること。


こういう風に、スピニングでやりづらい事を補ってこそのベイトタックルだと思うのです。
そうすると自ずとロッドの概念も変わってきます。ライトゲームで主流になっているスピニングロッドと同等の調子では、ベイトリールでは軽いルアーを遠くにキャストすることはとても難しいのです。僕がライトソルトベイトに求める一番の能力はキャスタビリティです。しなやかに曲がって軽いルアーも飛ばしやすく、掛けてからは強いドラグ設定で強引に寄せることができ、それでも破損の心配が無い調子のロッドなのです。

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