先日映像をアップしたように、僕は市販機「吊しのまま」にこだわってサビア&サビオのキャストウエイトごとのセッティングを模索していますが、ベイトリール、特にフィネス機で遊ぶ楽しさやこだわりの一つに【リールチューンド】があります。


まあ、この手の事は向き不向きがありますから一般的では無いのですが、やる人はトコトンやっている。そして自分の理想とするキャスタビリティまで昇華させてフィネスベイトキャスティングの釣りを楽しんでいる。


インクス横浜フィールドスタッフの「知久さん」もまた、本業が一流のシステムプログラマーだけあって、創意工夫を凝らしたリールチューンを楽しんでいます。


ということで、今回は知久さんがTwitter上で僕の要望に応えて書かれた「フィネスリールチューンの在り方や意味」をコチラにメモしておきますので、参考にして頂ければ幸いです。





(先週末の釣果写真)
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【2gをロングキャストするためのチューン考】

サビオのリール設定が決まり、2gのジグヘッドやプラグを、一晩中数百回をノーバックラッシュ、ロングキャストでこなせるようになりました(*^^*)

2gのロングキャストは自分のポイントでは絶対必要な性能です。



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最近サビオでメインで使用している2台です。
SS-AIRとKTFアルファスフィネス。スプールのスペックはほぼ同等です。

チューンの目標は2gを快適にロングキャスト(20m以上)出来ること。
ベイトフィネスの場合、ここを明確にしないと失敗します。




【フィネスにするほどキャストウエイトの範囲は狭くなる】

軽いの快適なら重いの楽勝では無いです。
軽いのを重視するほど快適に投げられる重さの範囲は狭くなります。

1gと3gでは差分は2gですが、倍率では3倍違いますからね。
また最適なブレーキ方式もキャストウエイトで異なります。



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チューンのポイントは部品の順番を変えてローターを固定にしたことです。
左はノーマルのSVスプールで、ローターが収納された状態です。

市販のベイトフィネス機はバス用なので、フロロラインを巻いた時の総重量で動作しますが、PEを巻くと相当スプールが軽くなります。



【固定ローターは概念が逆!?】

スプールが軽くなればバス用より軽いルアーを投げるには有利になりますが、慣性力も弱くなります。つまり僅かなブレーキでスプールが止まります。ブレーキが可変だと高回転でいきなりブレーキが強くなり失速します。


固定ローターはバックラッシュし難くても飛距離が犠牲になると考える人もいると思いますが、軽量ルアーと軽量スプールでは逆です。固定の方が高回転でブレーキが弱い分飛距離が伸びます。同じ理由で遠心ブレーキも不向きです。




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またスプールの総重量(正確には慣性力)もキャストウエイトで変わると言いましたが、以前管釣り用にチューンした09アルデバランをサビオで試しました。


1g前後を快適に使える用に超軽量スプールを付けたリールは2g以上では簡単にバックラッシュを起こします。

16アルデバランBFSはスプールをノーマルとKTF製を所有してますが、スプール重量が軽い分KTFが軽いウエイトのキャストに向いています。その分重いキャストウエイトでは投げ難くなります。



【ロングキャストではメカニカルブレーキを使用しない】

自分はベイトリールでメカニカルブレーキを設定しません。キャストの軌道が不自然だとルアーの着水ポイントが予測出来ず、暗い場所で使用できないからです。

同じ理由でブレーキを強くしてバックラッシュを無理やり抑えてキャストする事もまずやりません。

そのため、リールをキャストウエイトに合わせて最適な状態になる様に入念に調整していますが、結果的に非常に楽にキャスト出来ていると考えています。




【細糸でライン巻き量を少なくするメリット】

先の2台に巻いているラインはPE0.4号を50mです。50mの理由は重量では無くスプールへの食い込みを防ぐ為です。

また無風状態ならもっと太いラインもありですが、冬の横浜で風は付き物ですから細いラインをしています。


あえて細いラインをベイトで使用する場合、スピニングと比べてメリットもあります。

スピニングでPEの極細を使うと、強風下で途中のラインがありえない方向に舞う事がありますが、ベイトではスプールでブレーキがかかるため、キャスト可能ならスピニング以上に快適です。

以前試しに0.2号を巻いて強風下で使ってみた事がありますが、ラインがほとんど流れず、とても快適でした(^_^) バックラッシュで即ラインブレイクなので常用はしていませんが(^^;;






【スプールの軽量化、ローターの固定。 ベアリングなどそれ以外の社外品でのフィネスチューンはどう思われますか?】


ノーマル機をフィネス仕様にするために小径ベアリングにする(ダイワの特許)改造は非常に有効でしたが、現在市販のフィネス機は最初から小径ベアリングが入っている為、必要がありません。

他のパーツはほぼ軽量化が目的ですが、これも各社トップグレードは対応済みですね。

結局フィネス仕様にする為に必要な改造は、現在メーカーがほぼ取り込み済みなので、ハンドル長とか好みの部分の改造がメインだと思います。 ドラグワッシャーは交換してますが、リールにダメージを与える可能性を考慮するとおススメでは無いですね(^^;;


ベアリングのオイルに関しては専用の粘度の低いものは効果がありますが、銘柄の差はさほど違いません。付けすぎなければ大丈夫。 オイルレスベアリングもありますが、効果の割にメリット低いですね。



(以上、あくまで身内内でのやりとりであり、これがフィネスチューンの最終結論ではありませんので参考程度にとどめて下さい)



ベイトキャスティング。特にフィネスともなると、スピニングでは考えもしなかった難解な部分が色々とあるのですが、その分スピニングではなし得なかった釣り方が可能になります。

スピニングリールと比べた場合、ベイトリールのメリットの最も大きい部分は太糸が使えると言うことがあります。

さらにそこへ、近年進化したPEライン使用を考えると「ライン強度」の観点で今までのライトゲームの在り方が根底から変わります。たとえばサビア&サビオはPE使用(1.2号程度まで)を視野に入れてガイドバランスその他が設計されています。つまり15ポンドという強力な釣り糸が使用でき、今までのライトゲームの範ちゅう外のパワーファイトが可能になったのです。


たとえばウィード密集エリアで、Wフックに換装したペンシルプラグを藻が密集したポイントの水面へキャストし、メバルを水面へおびき出して掛け、竿の弾力を使わずに、ベイトリールのウインチのような巻き取りパワーで引きずり出すことが可能になります。

フィネスキャスティングのセッティングが上手く出来るようになれば、さらに自重0.7g程度のワームに小さなオフセットフック(1g程度)を刺した「ノーシンカーリグ」を濃いウイードの中へ落とし込めます。これがやれるようになれば恩恵は計り知れません。誰も手を出していないポイントを攻略できるわけですからね。


たとえば荒根のボトム。ミニマル50やSPM55やBTKやこっつんバイブなどでボトムを丁寧に釣りますが、ヘタをすれば根掛かりの嵐です。しかしベイトタックルはルアーの重みでスプールが回り、着底ですぐにスプールの回転が止まるため、着底がいち早く感知でき、さらにボトムでのコントロールが繊細に出来るために根掛かりが半減以下となります。

ここでさらにPE1号にリーダー10ポンドを使用していることを想像して下さい。
前記したルアーが普通にキャスト出来た上に、仮にフックが根にスタックしたとしても、ゆっくり引っ張ってやればフックを伸ばして回収することが難しくないのです。


もちろん知久さんが書かれているように、PE03〜04程度の細糸の釣りもアリです。
スピニングタックルでやると、リールの機構上、横風にPEが煽られて普通は釣りにならないのですが、ベイトではそもそもライナーキャストが可能な事もプラスされて、風対策が思っている以上にスムーズにいきます。しかもこれは風だけでは無く流れが強い場所でも同様です。ディープゾーンへリグを入れていく場合、軽くサミングしているような状態が保たれるためにラインが無駄に放出されないのです。したがってボトムタッチの瞬間が容易に分かる(スプール回転が止まった瞬間)のです。


ベイトタックルの利点はライトゲームにおいてまだ様々にあります。
特に本流ゾーンでのボトムの釣りでは送り込みが簡単です。着底から一定量リトリーブし、クラッチを切って送り込んでまたボトムを取る。またリトリーブして落とすを繰り返す。つまりバックスライドで延々と沖合いを探れます。このリフト&フォールの単純作業が「片手でクラッチを切るだけ」で、着底からリフトまでをワンタッチで簡単に頻繁に繰り返すことができます。



ベイトキャスティングはリールセッティングやキャスト練習が必須ではあります。
確かに簡単ではありませんが、それでも他のスポーツに比べれば鍛錬や反復練習はそれほど辛く高度なものでもありません。

ベイトキャスティングにはキャスト練習そのものが楽しい一面も間違いなくあります。
やる度に少しずつ上手くなっていく様を実感するのも、フライフィッシング同様「釣りの一つの楽しみ」だと僕は思うのですな^^