2006年06月13日

ルミ子と賢也な!? ☆シンデレラ☆ 

シンデレラ 6月10日(土)午後2時〜、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)シンデレラを鑑賞しました。
 この6月2日(金)にABTプルミエとなったジェームズ・クデルカ版です。

 配役等は以下のとおり。

音楽: プロコフィエフ
シンデレラ: ジュリー・ケント
王子: マルセロ・ゴメス
継母: マルティン・ヴァン・ハメル
継姉1: カルメン・コレーラ
継姉2: エリカ・コルネホ

 この舞台の特徴は、なんといっても舞台演出。
 かぼちゃは、馬車じゃないんだよ、上手の上方から巨大なかぼちゃ(中がくりぬかれて、お姫様に変身したシンデレラが1人で鎮座している)が、ゴンドラのごとく、でも、なぜかリボンに引かれて、ドド〜〜〜ンと真ん中に降りてくるのだ  どういう乗り物なんだろか



 時の頃は「そんなに昔じゃない以前」、場所はとある国の「リッチでファッショナブルな首都」という設定なんですが、おおかたの衣装は、1920〜1930年代のいわゆる禁酒法時代のアメリカの感じを基調に、とっても凝った衣装に仕上がっていて素敵デス
 対して、家での継母・継姉の衣装は、形は禁酒法時代そのままに、ちょっとポップでサイケな色使い(1950〜1960年代風)を加えていて、これまたすごく可愛らしい

 舞台セットも、殆どの場面は、1920〜1930年代のアール・デコ様式を基調に、和柄モチーフのテイストを加味した上で、黒とオレンジ系の暖色を効かせてあります。 オレンジはちょうどカボチャの色だしね 
 他方、シンデレラがお姫様に変身する庭の場面では、19世紀末のアール・ヌーヴォー様式で整えられていて、くねくねにデザイン化された植物がアーティスティックな印象  
 カボチャがゴンドラになっちゃう派手さに比べると、結婚式の場面は、衣装も質素で、場所は上と同じ小さなお庭だしで、結構なジミ婚なわけですが、王子とシンデレラがいかにも仲良さげに、まさにアール・ヌーボーにデザインされたチューリップの門をくぐるシーンは、しみじみ素敵なのでした

 さて、ダンスですが。
 今回は、フィリーのお友達2人と観に行ったのですが、3人並びで席を取ることが出来ず、指揮者のほぼ後ろ(オーケストラシートの最前列のド真ん中付近)の1席と、同じくオーケストラシート17列目の2席に分かれてしまいました。
 そこで、2回のインターミッションを利用して毎回席替えをし、1人1幕ずつ最前列に座りました。 最前列だとダンサーの顔まではっきりと分るので、今回はそれも交えて感想を。

 まず、一番印象に残ったのは、継姉たちの黄金コンビ、カルメン・コレーラエリカ・コルネホ
 (ちなみに、彼女らはソリストなのですが、どちらもABTのプリンシパルダンサーであるアンヘル・コレーラヘルマン・コルネホの実姉達です。しかも、ヘルマン・コルネホとカルメン・コレーラが結婚したので、この黄金コンビ、実生活でも姉妹(義理だけどね)ってことなんですわ。)
 特に、エリカ・コルネホの素晴らしくコミカルな演技(カーテンコールの時もずっと演技したまま)は、私達の中ではもはや伝説(笑) ド近眼でがないと何も見えないという設定が、まさにドリフのようでした。
 意地悪な姉達、ということを超えて、
 
 神様、彼女らにも幸せをプリ〜ズ

って、お願いしたくなるのです。

 彼女達の実母役、つまりシンデレラにとっては継母を演じたマルティン・ヴァン・ハメル(上のリンクとは異なるバレリーナ・ギャラリーのバイオをリンクしてあります)は、ABTの元プリンシパルで、1945年生まれの今年61歳。
 でも、そんなことを感じさせない見事な容姿で、久々に「たゆまぬ努力」ってものの素晴らしさに感動しました
 殆ど踊らないんですけど、さすがの演技力で、何ともけだるそうに、そしてたまにユーモラスに、怠惰なキッチンドランカーな継母を演じ切り、大きな拍手をもらっていました。

 主役シンデレラのジュリー・ケント(リンク先:バレリーナ・ギャラリー)は、動きが滑らかな上にとても上品で、そりゃ王子も一目惚れするわなーという、お姫様オーラを放っていました。 王子と相思相愛になってからの愛らしさ(でも上品さは失わない)も、本当に可愛らしい
 また、変身前のシンデレラは素足なんですけど、彼女の足の曲線美は素晴らしいですね(ビバ、最前列)。 特に、足首〜甲〜指先の形はまさに芸術品
 ただ、最前列の悪いところは、顔のしわや首筋の老化まで見えるところ。 今年37歳のうえ、もともと悟りを開いたかのような落ち着いた風貌の彼女、いじめられて泣いちゃうシンデレラっていうのは無理がある感じ。 
 ちなみに、王子とシンデレラのPDDを最前列で観た友達に感想を求めたところ、

 アツアツだった頃のルミ子賢也を思い出した

 だそうで(爆笑)。
 もう1人の友達は、「ルミ子よりはもう少し上品だと思うけど・・・」とフォローを入れていましたが、思ってたよりもオバサン、というのは否定し難い事実だったようでございます

 王子役のマルセロ・ゴメスは、体格が良く、いかにも現代の王子様って感じでした。 白鳥などの古典ものだと、体格の良さが欠点になるかもしれないけど(=体がむっちり見えちゃう)、今回の場合は王子の衣装はずっとスーツなので、堂々とした格好良さが増幅していましたね。(やっぱ、スーツって体格良い人の方が断然似合うんだねぇ・・・)
 ケントとの(年齢を超えた)パートナリングもとても良く、また、華奢なケントとゴメスのキスシーンの絵になる具合ったらなかったっす

 ところで、クデルカ版は、コールドダンサーを含めて、舞台上の踊りの動線が極めて難しい作品だなと思いました。 そもそも群舞が苦手なABT、ここまで来るのは大変だったのではないかと想像しちゃいます。 とはいえ、やっぱり揃ってないんですけどね(笑)。
 でも、ホント、中にはカボチャの被り物をかぶって踊らなきゃいけない人達もいたりして、マジメに大変そうでした。 なんか、バレエというより、すごく上手な人たちが踊っているミュージカルって感じでしたが。

 あと、残念だったのは、王子と愉快な仲間達(友達の1人が命名。本当は従者4人)が、シンデレラを探して世界中を旅するんですが、日本にも寄るんですよね。
 で、1人の芸者に「靴を履いてみて」とお願いするわけですが・・・

 この芸者がひどすぎる (殆ど屈辱的)

 そりゃ、映画でも小説でも「とんでも日本人」は至るところにいて、今更、目くじら立てるのも大人気ないかもしれませんが。 
 でもね、この舞台、上に書いたように、ジャポニズムの影響をもろに受けているアール・ヌーボーやアール・デコ、さらには日本のテキスタルを始めとするデザインを多用しているんですよ。
 にも関わらず、真正面から日本を出してる「芸者」に、あんなひどい動きをさせるのは、マジで許せない

 この舞台、どう控えめにみても、広告を含めて最初の投資額が大きそうだし、人気もまずまずみたいだから、ABTの各国ツアー(もちろん日本も含む)の演目に選ばれる可能性があると思います。
 でも、ツアーに出かける前に、お願いしたい。

 芸者のところだけは、振付を変更しろやっ



takurere1025 at 00:28│Comments(2)TrackBack(0)バレエ・ダンス・舞台 

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この記事へのコメント

1. Posted by kurousa   2006年06月14日 20:31
ルミ子と賢也・・・(*≧m≦*)ププッ
ごめんなさい大爆笑しちゃいました。
芸者のひどい振り付けも見てみたいー!!

2. Posted by Koharu   2006年06月14日 23:36
5 kurousaさま、懐かしの「ルミ子と賢也」、久しぶりに思い出しましたよ。
最近、ルミ子の新恋人の噂をネットで読んでましたが、やはり、「ルミ子と賢也」のビッグネームには及ばないですよね〜 

芸者、見ると呆然としますよ〜。
お友達もひどくショックを受けてたし。。。
実はね、日本人(特に外国人に慣れていない女性)の動きとしては、少しばかりリアルな所もあるんです。
だから故に、なかなか笑い飛ばせないところもあり・・・

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