2010年03月05日

表現力に特化して考える〜"She will be a star."

 タイトルは、昔見たイギリスのバレエ学校のドキュメンタリーから。
 バレエ学校の先生が、アジアから留学してきていたとある女子生徒のことを指して言った言葉です。

 今回のオリンピックの女子フィギュアに出場していた、長洲未来さんのパフォーマンスを観て、久しぶりにその場面を思い出しました。



あら、スター誕生の場に居合わせたわね

 
 というのが、私の素直な感想でした。
 SPの海賊も、LPのカルメンも、まだ10代半ばのあどけない少女である彼女自身とは重なりません。 でも、彼女はこれらを咀嚼し、彼女に表現できる海賊とカルメンを再構築し、なおかつ、それを素直に外に表現として出すことができています。

 一見簡単なことのように思えるかもしれないけど(「自分なりの●●」ってやつね、的な)、しかし、実際にはなかなかできないことなんですよーーー!

 表現力が足りない輩がこれをやるとデスネ、わざとらしさや、ぎこちなさが目に付いて、正直、観ていてちょっとつらい/痛い感じに転ぶことが多いんです。
 私は、こういうのを見るのが、かなり苦手でして。
 フィギュアから少し遠ざかっていた理由は、ここにあります。
 (安心して観ていられることが多い、プロの舞台に鑑賞対象が移っていきました)

 長洲さんのパフォーマンスには、全くそんなことを感じなかったでしょう?
 長洲さんは、私が表現力の判断で非常に重きを置く、「自分ではない何者か」を表現されていました(もちろん、もっと洗練させていける箇所は沢山ありますが)。

 加えて、可愛らしさと、大物感と、はつらつさがない交ぜになった、あの独特のオーラ。
 刈谷アナの「何ともいえないカリスマ性がありますねえ。」(うろ覚え)とのコメントには、私も1票。

 そして、柔軟性と、バレエの基礎を習得している上半身の動きがある。これは表現の幅と手段を広げる意味で、非常に良い。
 
 以前、私は、こちらの記事で彼女にはスワニルダを、と書きました。あまりにはまり過ぎだから書かなかったけど、キトリ(バレエ「ドン・キホーテ」)は、もちろんズバリでしょう。 また、私は同じ記事の中で真央ちゃんはジュリエットを、と書きましたが、ジュリエットを別の人にということだったら、長洲さんしかいないと思います。

 とにかく、あれだけしっかりバレエの基礎があるのだから、堂々とバレエナンバーで勝負に挑んで欲しいな。 ずばり、バレエの主役を踊る選手は、リレハンメル五輪のオクサナ・バイウル以来かもしれないけど(バイウルの1994年リレハンメルのSP黒鳥のYoutubeはこちら、Ex瀕死の白鳥はこちら)。


 将来、ホントに楽しみだあ〜。
 

 唯一の不安材料は、彼女、ちょっと太りやすそうだな、というところ。

 私はバレエ至上主義ではありませんから、スケーターにバレエダンサーのスリムな体型を求めたりはしませんが、スケーターって、少し体に変化があると、ジャンプに変化を及ぼし、ジャンプが不調になると、メンタル面がやられて、表現までおかしくなってきちゃう・・・というデス・スパイラルに入っちゃうでしょ?
 なので、彼女の体型変化が、最小限であることを祈っております。


takurere1025 at 22:45│Comments(0)本音で語るシリーズ 

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