公園やマンションのツツジの木に、ちらほらと赤い蕾が付き始めた。
いよいよ自分達の出番だと言うようにね。
一斉に咲き出せば、垣根は赤い花で覆われパッと明るくなる。

ツツジ言えば花の形がラッパ状の物が頭に浮かぶが、この白いスズランの様な花もツツジと名前が付く。
「灯台躑躅(ドウダンツツジ)」…何やらそのまま読むには難しい名。
そもそも「躑躅」と言う漢字からして、ややこしそうだ。
そのまま読めば「てきちょく」か… ?

ドウダンツツジ2
分らないことは調べるに限る。

「躑躅(てきちょく)」とは、「足踏みをすること」 「ためらうこと」とある。

昔、中国で毒性のある「レンゲツツジ」を羊が誤って食べたところ、足踏みしてもがき、うずくまってしまったと伝えられて、ツツジの名に「躑躅」を当てた。(毒性のあるツツジもあるのか)
日本へもその中国で使われていた名称「躑躅」が入って、「つつじ」と読むようになったと考えられているそうだ。

ドウダンツツジ1
では、「ドウダン」って何?と又、不思議がる。
キーボードでドウダンと打つと、「満天星」と変換されるが、「灯台」とは出てこない。

「満天星」とは小惑星の名前のひとつだ。
漢名では、「満天星躑躅」で満天の星の様に白い花が咲く事からとある。
綺麗な星空をイメージさせる花、これはいいなぁ。

ドウダンツツジ3
じゃ「灯台」は、枝ぶりが3本に分かれ、その形が昔宮中の行事等で使用されていた「結び灯台」からきているとか。

結び灯台…3本の棒を紐でくくり、その上に油の入った皿を置き火を灯す。
まぁ、カメラの三脚のような形かな。時代劇などで出て来るかも知れないな。

やっと謎が解けた気分で、この難しげな名前の花を改めて眺めてみる。
秋には真っ赤に紅葉した燃えるような赤が一際目立つ。
ロマン多き花、「灯台躑躅(ドウダンツツジ)」
遠い昔から人々の目を楽しませてくれていた様だ。

余談だが、「アンパンマン」や「仮面ライダー」、「坂本 九」「早見 優」と言う名前の「小惑星」もあるそうだ。
馴染みやすくてユニークでいいなぁ!