2004年10月29日

日本人は「テロリストの標的」になったままでいいのか?

朝顔アップ…イラクで日本人旅行者・香田証生さんが、
ザルカウィ氏率いる武装組織に拘束され、48時間以内に自衛隊が
イラクから引き上げなければ、彼を殺害すると通告されている。

今年4月はじめ、アメリカ軍のファルージャモスク空爆で、急激に
緊張が高まっていたバクダッド付近で、日本人の国際ボランティア
高遠菜穂子さん、今井紀明さん、ジャーナリスト郡山総一郎さんが
やはり武装勢力によって拘束され人質となったことが思い出される。

このときは『自己責任論』なるものが、知識人といわれる人の間でも、
盛んに喧伝され、欧米の報道機関や、米パウエル長官など政府高官が、
イラクのため危険をものともしない、立派な若者と評価したのと比べ、
島国の中でぬくぬくしている根性に、かなり「情けない」思いをした。

香田さんに関しては、生還できるという「予断」を許す状況にはない。
もし無事に帰還できれば、同じような「自己責任論」が予想されるが、
非難を受けても無事に帰ってもらいたい。肉親の気持ちも同じだろう。

香田さんは単なる「旅行者」であり、高遠さんらのように、イラクに
行く理由はない。いま死に直面しているのは、自己責任かもしれない。
旅行者が危険な地帯に旅行すれば、死の危険を伴うことは承知だろう。

しかし、これとは別に「何も悪いことをしていない自国民」の救済は、
国の責任だ。香田さん救出は「自己責任論」では、責任回避できない。

誘拐犯の要求(自衛隊撤退)を、一言で撥ねつけたのは、小泉総理だ。
日本人を誘拐した「テロリストとは取引しない」と、いうことなのか?
4月始めの「人質事件」を想定して処理したのなら、これは間違いだ。

4月の事件は、米軍の「ファルージャ空爆」に怒った武装市民組織との
出会い頭の事件で、計画的でも組織的でもなかった。高遠さんたちが、
イラクのためにイラクに来ている、ボランティアやジャーナリストで、
本質的に友好的な人々であり、イスラム聖職者の影響力が行使できた。

しかしザルカウィ氏はアメリカと敵対するアルカイダの一派といわれ、
イラクに入った外国の反米武装勢力で、イラク聖職者の影響下にない。

彼らが日本人を標的にするのは、日本政府が「アメリカ追従政策」を
採っているためだといっても、差し支えないだろう。

小泉内閣は、国内では「憲法の範囲内」で、戦争の終わったイラクの
人道復興支援をするために「非戦闘地域に」自衛隊を派遣するといい。
アメリカには「憲法の束縛はあるが、軍隊を派遣する」といっている。

政府は国内と国外で「二枚舌」を使い分け、国民を危険に晒している。
まだ戦闘行為が続いている、イラクで戦争が『終わった』といえるか?
自衛隊が駐留地から出られない、イラクに『非戦闘地域』があるのか?
このまま自衛隊を駐留させ、日本人を世界中で標的にさせて良いのか?

もちろん「テロリストの要求に屈する」必要は、まったくないと思う。
しかし自国民の解放を求め、彼らと交渉するのは放棄すべきではない。
香田さんがどうあれ、自国民を危険にさらす「アメリカ追従政策」を、
小泉自民党政府が採っている「責任」は、免れないと思われる。

tama_liver at 19:34│Comments(0)TrackBack(1)議論 

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1. イラクにて邦人が殺害?  [ Virtual Town コギッち村 ]   2004年10月30日 09:31
予想された結末を迎える事となってしまいました。 イラクで武装勢力に囚われていた香...

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