なでしこ 0-1 スペイン


【得点者】   スペイン:アルバ・トレンド(9分)


4失点完封負けのイングランド戦はまだ見てません。なので、順番的には逆だし、イングランド戦からの修正という点では全くもって分からない状態です。

ただ、スペインはイングランドと質の違うサッカーをしたようなので攻守両面でイングランド戦の反省が生きた場面はそう多くないのでは・・・と思っています。

その上でこの試合を評価するなら“ある意味らしい試合だな・・・”というところでしょうか。『決定力不足と一瞬の隙』は日本の永遠の課題のような気がします(苦笑)

隙・・・というか、意識の低さから失点しましたが、全体的に3バックは悪くなかったと思います。問題は5-4-1で守り切ってボールを奪った後の攻撃ですね。

まず、1つ、2つ目のところでミスが出て勢いを削がれることが多かったし、ボールを繋げても後ろの上りが遅いため分厚い攻撃にならず、2,3人の絡みだけで確率の低いシュートを打つ、打たされるシーンが多かったです。田中、長谷川、猶本、藤野・・・と多くの選手が1対1で“奪う”を実践できていただけに、そこからの攻撃の質は一段と高いものにして欲しいと思いますよ。

それにしてもミドルの質はスペインと比較すると大人と子供ですね(苦笑)シュートを打たないと攻撃にリズムが生まれないと思うので打つこと自体は継続しつつ、やはり後半のように人数を掛けて攻撃した際に相手を崩し決定機を作れるようなカタチが必要かと。トレーニングして欲しいと思います。

また、セットプレイにおいては隠しておくことも必要ですが、もっとバリエーションが欲しいですね。それこそ本番ではアッと驚くようなパターンを用意して欲しいと思います。高さを含めフィジカル勝負は分が悪いし、ミドルの質も上がらないのであればセットプレイの重要性は益々増すと思いますよ。本来こういう作戦を考えるのは日本人の得意とすることだと思いますしね。

2試合で無得点でしたが、この試合藤野は唯一の収穫かと。後は熊谷、岩渕の次の名前が中々出てこないことが問題かな。長谷川になるかなぁ・・・、う~ん弱いっ(苦笑)


【以下は独自採点】

1   山下   5.5   失点時のミドルは判断ミスだと思う。『バーまで飛んで触らなければ枠外』という判断だった感じ。『確実に枠外へ弾く』という判断だったら防げている失点。ただ、その際はCKになるし、それを防ぎたかった意図は分からなくもない・・・。この場面以外はミドルへの対応も、足元の技術も正確だった。

5   三宅   5.5   ここ最近は左サイドの方が多かった印象だが、右の方が当然良い。前半は清水とのコンビも良く、縦パスもまずまず。

4   熊谷   5.5   1対1の守備、カバーリングなどは安定している。ロングフィードの質はもう少し上げて欲しい。

3   南    5.5   多くを責められないが、失点場面はこぼれ球を予測してない動きで隙を作ってしまった。パスの精度については悪くなかった。   

2   清水   5.5   攻撃に良く絡み、自らエリア内へも侵入し良いカタチを作ってはいるが、毎度のことで最後の精度が足りない。不動の右SBとして長くプレイしていて十分合格点を出してきているが、清家に固定したらもっと違う代表になるかもしれないと思い始めている。。。

16  林    5.0   前半は後ろへのパスばかりだったし、前に出してもズレることが多かった。押し込んだ後半にはバイタルで良いカタチに絡むこともできたが、90分プレイした割にインパクトは少ない。

8   猶本   5.5   身体を張った守備力はかなり高くなってきている、展開力も悪くない。プレースキック、ミドルを含め、ゴールに絡むプレイを増やすべき。

13  遠藤   5.0   積極的にシュート、クロスに行けていたが、守備力の低さは思いっきり気になった。SHや前線ならまだ良いが、世界相手のWB、SBはキツそう。

23  藤野   6.0   唯一の収穫。U-20からずっと好調をキープしているし、実際にA代表でそれを表現できるのも素晴らしい。管理人推しの成宮は戻ってくれないかもしれん・・・(苦笑)

11  田中   5.0   先日のナイジェリア戦でも外しているし、今に始まったことではないが1対1が下手過ぎる(苦笑)3バック(5バック)で引いて守る以上、裏抜けでできるあのようなチャンスを決められないFWはこの先苦しいかもしれない。

14  長谷川  5.0  相変わらず動きまくる(苦笑)この試合ではそれが効果的だった感じはしない。相手に使われなかったが、明らかにサイドで人数不足の場面が何度もある。24分の清水へのパスは的確に遠し、ゴールを演出して欲しかった。


【交代枠】

12  乗松   5.5   1対1の守備力はあるし、攻撃力も一番あるかもしれない。相手エリア内でのプレイは一番期待が持てそう。

9   植木   5.5   1トップとして深さは作っていたが、それだと自身のゴールスタイルとは離れていく気がする。下がってボールを引き出し、また出ていくなどのバリエーションも欲しい。

6   長野   5.5   ボールを散らしながら2列目からの飛び出しでフィニッシュまで行けた。攻守のきっかえも速くカウンターの起点潰しもできていた。

15  杉田   5.5   守備で強さを発揮しながら攻撃にも出ていけた。決定的なシュートは阻まれたが、キッチリミートでき、枠内へ飛ばせている。プレースキッカーを任されてもいいのでは・・・。   

7   宮澤   5.5   長谷川と同じように左右どちらでも良いプレイができるが、それをポジションチェンジせずにやり続けることもできる。相手を押し込んだ状態ではドリブルも上手く混ぜて欲しかった。


池田監督   5.5

2試合連続のノーゴール負けとなったが、この試合に関しては選手の決定力不足と相手GKの好守によるもので監督としては致し方ない部分が多い。

今回も勝敗よりテストの方が比重が高かったはずで、その点はしっかりと選手起用できたのではないかと思う。

ただ、前半のように5-4-1で守った後の攻撃の仕方、ボールの運び方には課題が多いし、押し込んだ時間帯が多かった後半も人数を掛けた割には相手を崩せていない。セットプレイにもまだまだ工夫が欲しいし、結局ミドルの弱さ、質の悪さは改善できないのだろうか・・・。

“奪う”は出来てきている感がある。その先の“運ぶ”、“決める”ところまで導いて欲しい。この内容での敗戦が本番じゃなくて良かったと思いたい。




にほんブログ村 サッカーブログ 女子サッカー・なでしこジャパンへ