滞在3日目(14日)の夜、タイスキを食べてからビリヤードにも行ってきました。

 タイといえばスヌーカー王国ですけども、スヌーカーは門外漢なもので、バンコクのプール事情はどんなものかと視察してきましたよ。弟も疲れた身体だったと思いますが、ビリヤードにも付き合ってくれました。それもかなり酔いながらの球撞き。弟と撞いたのはもう十数年ぶりじゃないでしょうか。

 行ったのはスクンビット通りにある『スポーツアカデミー』、『プレイヤーズ』、『ハスラーズ』の3軒。外国人向けのホテルやショップが多い通りだけあってビリヤード場もたくさんありました。パッと見た感じで、この他にもテーブルが1台だけのプールバーのようなところが数軒。歩いて5,10分の範囲に、こんなにビリヤードをやれるところが密集しているのは、東京でもないように思います。

まずは『スポーツアカデミー』から。

スポーツアカデミー ソイ13と15の間にある店で、「ルアムチット・プラザ」の2階にあります。1階もコインテーブルが5台ほど置かれた場末のプールバーのようになっていたのですが、こちらはまた別の店なのかもしれません。それはさておき、こちらの「スポーツアカデミー」はHPもあり、ビリヤードをちゃんとやる人が集まるような店でした。

 テーブルは7台、うち4台はメトロでしたが、コンディションは良いとはいえず、ラシャはボロボロで、クッションは死んでるところが多くありました。一方で華台のコンディションは整っていました。ハウスキューは、まあまあのレベル。メーカー不明ですが、インレイやハギもあるキューでしたよ。

 華台らしきところではリングゲームのようなギャンブルが繰り広げられていました。白人とスヌーカースタイルのタイ人(インド人?)、あとはグローブをした東洋系の3人で。なかでも白人プレイヤーは上手かったですねぇ。乗ると爆発力があるタイプで、A級ぐらいの腕はありそうでしたよ。もしかすれば、カウンターの中に入っていったのでスタッフの一人かもしれません。こちらは日本人もけっこう来る場所のようです。
 二軒目に行ったのは『プレイヤーズ』。

 ソイ14の袋路に怪しげなネオンが輝く、いかにもなビリヤード場でした。想像ですが、こちらは典型的なバンコクのビリヤード場なのかな、と。コインテーブル3台、と9フィートテーブルが4,5台の店。コインテーブルではワイワイとおネエちゃん(店員)と撞く感じで、9フィートのほうはまじめにビリヤードをするといった住み分けがある店でした。タイのコインテーブルで撞いてみたくて、うるさい方のエリアで撞いてみましたよ。隣では太った白人のおっさんと、タイ人のおネエちゃんがキャアキャア言いながら撞いていました。

 このコインテーブルが面白かった。コインテーブルはコインを入れてボールが戻ってくる性質上、レシーブボックスのほかにボール溜まりがありますよね。その窓枠が取り払われボールがむき出し。そのボール溜まりを手動で起こし、レシーブボックスへとボールが流れていきます。わずかに大きい手球はちゃんと別の場所から出てくる仕組みで、そこはちゃんとしていました。なんだか原始的な改造がされてあるテーブルでしたよ。

 もうこの時点で、ハウスキューうんぬん、タップうんぬん言うのはバカらしくなったので、一緒になって楽しんできました。

 そういえば、奥の9ftテーブルに30台後半ぐらいの女性がいたのですが、その人が上手かった。きちんとキューケースを携帯しており、ブレイクもさまになっていました。遠目なので、腕のほどはわからなかったものの、唯一その店で、競技的に球を撞いていました。

 そして最後に行ったのは『ハスラーズ

ハスラーズ ソイ12と14の間にある「タイム・スクエア・ビルディング」の地下にあります。こちらは日本のビリヤード場に一番近い感じがしました。日本でいう大型チェーンのラグジュアリーなビリヤード場といった感じ。テーブル数は8台。うちメトロが3台とゴールドクラウンが5台。日本でもまだ珍しい最新の“V”もありましたよ。比較的新しいビリヤード場なのでしょうね。

 ハウスキューは「キューテック」のワンピース。これは初めてみましたね。それもシャフトはグラファイトではなく木製。ワンピースらしい打感でとても音が良いキューでした。

 客層は多種多様。韓国人と思しき若者のグループがいたり、東洋人らしきカップル、また白人も多く、ほぼ全台埋まっていました。日本ではあまり馴染みのないチャレンジテーブルだけが空いており、そこで撞くことができました。ラシャはサララシャに近く、テーブルは高いもののコンディション的には申し分ありません。

 そういえば、チャレンジテーブルの近くに陣取っていた中年の白人プレイヤーが上手かった。キュー尻を持ち、顔が傾いだ個性的なフォームをしていたものの、ポジショニングが巧みでした。カウンターに彼のレッスン本みたいなものが売っていたので、ハウスプロのような存在なのかもしれません。ほかは、上手いといえるプレイヤーはいなかったですねぇ。そういえば、東洋系のカップルのマイキューがルカシーでしたよ。

 キューやケースなど道具を売っていたのは、唯一こちらの店だけ。上記の2軒はショーケースが見当たりませんでしたねぇ。こちらは入口に大きなショーケースがあり、キューが展示してありました。プレデターの「BK2」までありましたよ。ほかはルカシーウィラカのプールキュー。ウィラカといえば、スヌーカー用品のメーカーだと思っていたのですが、プールキューも作っているんですね。その価格ですが、日本で買うのと同じか若干高い感じでした。一般のタイ人は、なかなか手が出ない価格帯でしょうねぇ。

 はじめて海外のビリヤード事情を目の当たりにしたのですが、色々と日本と違うところをみつけましたよ。

 まずはラックガールがいるところ。どの店もラックをしてくれる女性がいました。最後に行った「ハスラーズ」では、チャイナドレスを着た女性が2人が各テーブルを周っていました。「プレイヤーズ」ではスコアも付けてくれたり、一緒にプレーもしてくれます。おそらく交渉次第では、プレーしたあとの同伴も可能なのでしょう。

 ラックしてくれるのはありがたいのですが、適当にやるので困りものといえば困りもの。言えば、ラックし直してくれるし、自分でできるのですが、そこまで細かく言うのも野暮なんで、そのままに任せておきました。案の定、ルーズラックで割れません…嗚呼。

 あとはメトロの普及率が高かったことにも驚きました。日本では、メトロが出てから間もなくゴールドクラウンVが出たせいか、メトロを置いてる場所をあまりみません。バンコクではメトロ率が高いのは不思議でしたねぇ。そういえば、レシーブボックスのないテーブルがほとんどで、各ポケットにプールされるテーブルが主でした。

 プレーされてるゲームですが、華台らしきテーブルでは、日本のようにナインボール。コインテーブルでは、エイトボールが主。そこは意外と日本と近い感じがしましたね。見た限りではタイのローカルゲームのようなものはなさそうです。

 ほか良かった点は、どの店も禁煙であったこと。バンコク市内は公共の場所は全面禁煙になっており、バーやスナックなんかでも適用されるようです。その罰金は、違反者には最高2,000B(約6,000円)、店舗等の責任者には20,000B(約60,000円)とそこそこ高額。なので、紫煙に悩まされず快適に撞くことができましたよ。最近、日本でもこの傾向は強いのですが、一部の自治体だけでまだまだですよね。

 ざっと日本との違いを書いてきましたが、良い意味で刺激を受けてきました。

 スヌーカー大国の印象が強かったタイですけども、ビリヤード場対抗のリーグ戦もあったりで、プールも意外と盛んでした。よくよく考えれば、バンコクは多種多様な人種が集まる600万人都市ですものね。これだけプールをやれる環境が整っていたことに新鮮な驚きを覚えましたよ。タイ人のプールプレイヤーが出てこないのが不思議なくらい。そのへんはプレー料金が日本並みであるということも関係してるのかもしれませんねぇ。

 ともあれ、バンコクはプール密度が高い都市でした。