小学校の先生が書いた「算数」児童書。
小学4年生のわが子に読み聞かせして、超楽しかったのでご紹介です。


算数のはじまりは、こんな驚きや喜びでいっぱいだったはず・・・と、
現役の小学校の先生が作った「算数がわかる童話」です。

全部で5つの「算数発見物語」が収録されています。
算数が苦手な多くの子どもと大人への教室からの贈り物・・・とアマゾンに書かれていますが、
算数好きな子供もきっと気に入る1冊になると思います。

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第1話:数と計算、昔々
十進法の計算版をつくった遊牧民の話
※位ごとに数字を書き込んでいく計算盤の発明が、十進法のひっ算へ発展した
※ひっ算の登場で計算は飛躍的に進歩した

第2話:れんがと面積
土地の広さを計算した職人の話
※面積は、「縦の長さ×横の長さ」で計算できる
※面積と、縦または横の長さのどちらかがわかれば、残りの長さがわかる

第3話:倒れない柱
円周と円の面積を測った大工の話
※形の違うものの太さは断面の広さ(断面積)で比べればよい
※円の周囲の長さは「直径×円周率」、断面積は「半径×半径×円周率」で計算できる

第4話:洪水は予測できるの?
比例を発見して妹を救った少年の話
※1日毎に一定数ずつ変化しているものは、かけ算の式にできる
※ともなって変わる2つの量があり、一方の量が2倍・3倍になるとき、他方の量も2倍・3倍になる関係を「比例」という

第5話:さいころで国を滅ぼした王様
勝ち負けの確立を考えたいかさま師の話
※さいころを何千回も振ると、どの目の出る割合も同じになる
※考えられるすべての組み合わせのうち、条件に合う組み合わせが何通りあるの割合を「確率」という

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収録されている算数の内容は、高学年(5年・6年)で学習する内容だと思います。
ただ、四則演算の学習が終わった子なら(4年生)ゆっくり一緒に考えながら読み聞かせすれば、算数の内容をある程度理解しつつお話を楽しむことが出来ると思います。

「公式」を学校でインプットする前に、読み聞かせしておくのも良いのでは?と個人的には思います。

私は算数は、学校時代にあまり理解していなかったほうなので
この本を読み聞かせしながら、私自身も「なるほど~」と頭にすぅ~っと入ってきてワクワクしました。

読み聞かせをしている途中、子供たちと内容についてアレコレ話をしました。
途中で算数問題も出てくるので、親子で問題を解きあいました。

本来、この算数童話を学校の授業で子供たちがワイワイ言いながら学習したら「楽しいだろうな」と思います。
でも先生の技量も必要ですし、こうしたやり方を学校が許可するかどうかは難しいところかな・・・

ということで、やっぱり「お家で読み聞かせ」ですよね~ (*^_^*)

高学年の子で、算数が好きな子だったら
この本を読んで自由研究(自分で検証)しても楽しいのでは?

最後のお話「確率」だったら、小学4年生の子でも夏休みの自由研究で実際に実験できるかも。

国語、お話の好きな子なら、読書感想文でも変わっていて面白いかも。
「確率」や「円周率」を発見した時代のことを調べて、作文に付加してもいいし
他にどんな例が考えられるかとか
自分だったら、どんな物語にアレンジするとか

普通じゃない感想文になりそうだと思うのだけど、どうかしら。

・・・それにしても
この本も絶版なんですね。。。

ギルガメシュ王の絵本もそうですが、硬派で地味な良書絵本・児童書って「絶版」になりつつある気がして残念です。

算数系の児童書として、超おすすめ

はじめてであうすうがくの絵本セット 全3巻
安野 光雅
福音館書店
売り上げランキング: 23777

↑ 幼稚園から小学校1年・2年・3年生におすすめ読み聞かせ本。
※この3冊セットは高価ですが、小さいころ何度も同じ本を読む・読み聞かせしたので、我が家は元が取れた・購入して正解の本でした

そして、高学年さんなら今回紹介のこの本!が超おすすめです。