体の大きな選手たちの中、より一層目立つその姿
京都代表 鳥羽高校
田村剛 選手
彼は中2の夏、原因不明の血行障害「ペルテス病」を患った。
大腿骨の一部が壊死する病気で野球はドクターストップだった。
歩行困難で手術を3度も繰り返した。
しかし、彼は夢を諦めなかった。
小学生の時に見た憧れの鳥羽高校野球部へ入部した。
彼は遅れを取り戻すべく人一倍練習をした。
医師も驚くほどの回復力だったが、
結果的に厳しい練習まではこなせなかった。
しかし、彼は強かった。
練習前には大きな声をかけ、仲間に厳しい指摘をすることがあった。
監督はそんな彼にある役割を与えた。
「ムードメーカー」だ。
打順でベンチに戻れない選手に
全力でダッシュ、ドリンクとグラブ、キャップ
そして、激励を届ける。
彼はこう言う
「病気があったから今の自分がある。できることを全力でやるのが自分の役割」
彼のその強い意志に
皆が応える。
全員が自分の役割を全力で。
僕には相手チームにまで伝わっていた気がする。
たぶん、観客にも伝わっていた気がする。
そしてこの試合、7-1で鳥羽高校の勝ち
点差は開いたが締まった良いゲームだった。面白かった。
2回戦以降も彼のいるゲームに注目して欲しい。
きっと何かを感じることができるだろう。
「2015.08.10 全国高校野球選手権 甲子園球場」
コメント