インディペンデントな日々

素敵な音楽をひとつかみ。 シャッフルして出会ったトレジャーから あれこれ。

2016年09月

桑名 晴子     夜の海   1982



桑名晴子




言わずと知れた、桑名正博の名曲。アーバンメロウを超えた、関西的リアルをたたえた、桑名正博だけの傑作。今でも70年代のニューヨークや、シカゴのソウルの感情が伝わるように、この歌の想いもスィートに、かつヒリヒリと伝わる。

インタープリターは、妹の晴子。最近、アーバンメロウでリイシューされたが、過小評価されすぎの天才女性シンガー。
 お金持ちのお嬢のくったくの無さが、思わせぶりを拒むのか、あっけらかんとしてるが、さすが天才の妹。ヴァーサイタルな実力は、80年代初期のムーンライダーズの岡田徹プロデュースの曲まで 入った安いベストで、改めて認識した次第。

リトルフィートと、マッキーフェアリーがバックの1st以外のソロも全て良い。美奈子をあれだけ持ち上げるなら、彼女ももっと聴かれなければ。

何と言っても、兄貴ゆずりのセンスと、フィーリング。こなれた巧さが、素晴らしい。その音楽の本質に分け入って表現できるシンガー。

だから この夜の海も、兄以上の出来と言えるくらい。オリジナルは、あくまで正博の歌なのだが、晴子が歌って、改めて不変のアーバンメロウになった気がする。80'sアーバン。

正博もだが、晴子もライブは、天性で乗り切るのでやや ラフとも言えるが、録音ものはケレンの無さと、素晴らしい圧倒的な完成度。

 あっさり巧すぎたから、売れなかったのか。いわゆる和モノを超えた、素晴らしい傑作。この古いベストだが、ムーンライダーズバックのテイクが意外に良くて、新鮮だった。関西ミーツ東京一!
あと ベーカーズ ショップの隠れた黒い洗練。関西は気楽に凄いことするから。

久しぶりに、スマホのiTunesシャッフルだったが、偶然の選曲の良さに感動。
モータウンも単独で聴くと、イントロのピアノが!ビートルズも、ヘイブルドッグと同じ68年のロックンロールが、今って感じだ。ジョンと、ポールとジョージのコーラス。このオリジナルなセンスは、いったい何なのだろう。
ストーンズも、この時期めちゃくちゃかっこいいし。
80年のリッキー リーの名曲に、60年代のダスティ!
他4曲で。他4曲の特集は次回で。忘れてた。


マーサ&ヴァンデラス   Dancing in the Street
リッキー リー ジョーンズ It must be Love
ダスティ スプリングフィールド  Stay While
ビートルズ    Revolution

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ブラックバーズ   Walking Rhythm  1974




THE BLACKBYRDS
BGP
2003-11-11

  




1974年、ハードバップの50年代はいずこ、ブラックミュージックの王道ジャズのドナルド バードの肝いりで、西海岸のファンタジーからデビューしたのが、親分譲りの洗練されたグルーヴを産み出した、このブラックバーズ。


当時、マイケルミゼルプロダクションで、西海岸に移ったブルーノートから、傑作を出していた親分バードに負けない,アーシーで、カッコイイテキサスファンク的なクロスオーバー。
 クルセーダズの、ウイルトンフェルダーのベースラインに集約される、AORや、当時のポップにも引用された 完成度の高い、今でも通用する普遍の黒人遺産。

 東海岸のスタッフ系より、やや柔らかいのは、カリフォルニアLAだから。しかし、新人とは思えない完成度。
と思ったら、昔、この1stは、それこそウイルトンフェルダーたち、一流のスタジオミュージシャンが,替えで演ってたのではと、20年前フラッシュディスクの椿氏の連載で書かれていた。

実際、セカンドの恐らく自分たちで演奏してた、らしい荒いグルーヴにややがっかりした記憶が。ただそのB級ぽさは、当然若々しいポイ味ではあるのだけど。Do it Fruid!ハープ入りでもはやブルースですよ。
逆に、この渋い、メンバーの姿のかけらもないジャケの1stは、ハーヴィーメイスンや、ウイルトンフェルダーが、バックを務めた録音に、まったく引けをとらない完成度。しかし、ちらりとはさむ若きグループらしいコーラスが初々しいのだ。

若きファンクバンドが、グルーヴを紡ぐ解放感。アシッドとは逆のゴスペルライクな、高揚感と明るさ。
ジーンペイジぽいストリングスも素晴らしい。プレディスコな、柔らかいグルーヴ。

この初々しさが、90年代サンプリングソースとして、とりあげられた理由か。
この、Walking Rhythmと、初期クール&ギャングぽい2ndのDo it Fruid。

今BEST盤で続けて聴いたが、どっちも最高。

しかしamazonは、1stのオリジナルが見える、2Ndとの2イン1で。
これ最高だ。

他4曲

ブラックバーズ   Do it Fruid
ドナルド バード   Blackbyrd
ファンカデリック  Clone Communicado
桑名正博    セクシィ 


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ビートルズ    Free as a Bird   1995



Beatles
EMI Import
2000-01-04



 先日 本屋で、リットーミュージックの出した ギタリストが選ぶギタリスト本という本があった。そこで 達郎がナンバー1レスポールギタリストという、スライドの達人  元アイドルワイルドサウスの松浦善博が、ジョージ ハリスンのギターについて語っていたので、嬉しくなった。

 デラニー&ボニーから 勧められたジョージのスライドは、エルモア ジェイムスでも、デュエイン オールマンでもない、おそらくインド音楽からヒントを得た、細いメロディックなポルタメント効果音というのが 唯一無二のポップの個性。

 自身の大ヒット、マイ スィート ロードとギヴ ミー ラブを聴けば わかるだろう、あのサウンド。クリス スペディングも ギタージャンボリーで 再演したやつ。
 テクニカルなソロとしてではなく、考えたソロと音色。
 後は ローエル ジョージの天空を上下するスライド。

 しかし ポップとの相性はよく、英国コーギズが、70年代終わりに、ジョージ風スライドを取り入れた時は、嬉かった。とどかぬ想い。

 70年代のジョージの拙い ライクーダー的 客演もビリープレストン、デビッド ブロンバーグ、ゲイリー ライトと なかなかの味わい。なによりは、ニッキー ホプキンスの夢見るひと!

しかし そのジョージが、クラウドナインの復活後、腕を上げて、太くて味わい深いサウンドにスライドを変えたのは、日本公演(行ったぞ!)や、ブレインウォッシュでもわかったが、なによりもこの 美しいプロジェクト、フリー アズ バード。

ジョンの未発表に、ポールと、なんとジョージが、バースを書き、このイントロのスライド。松浦氏も絶賛の この曲だけの入魂! チア ダウンでも 同質の音だが、魂の込め方が違う。
 ポールや、ジョンに認められる、ビートルズ時代のコンペティションの再現。
 そこで ポールが譲ったのは、サムシングと同じ。

しかし この傑作は、ビートルズではなかったのは仕方ない。90年代のビートレスの名作。PVも含めて。戦後の暗いリバプールから生まれたビートルズ。

 これと、ブリットポップを一曲でしとめる、レインの発掘PVが90年代のビートルズか。

しかし、実はジョージ的スライドに近いギタリストが一人。それが 英国渋い ブリン ハワース。よく語られるアイランド盤以上に、ナッシュビル録音のA&M盤のスライドが 上手いジョージという感じで最高。アナログ盤は、私にとって 最高の100レコだった。

しかし フリー アズ アバードは、ジョンのソングライティングの天才、そしてポールの貴重な、いやビートルらしい気遣いとアレンジ力、ジョージの成長、そして リンゴの あの最高のドラムサウンド。 その英国性をジェフ リンが、パッケージする90年代の名曲。

アンソロジーではなく シングルCDで聴きたい名曲。 そして松浦氏のセンスに感動。さすが 40年間、日本のスライドの第一人者。めんたんぴんプロデュースのアイドルワイルドの1st。
 そして ツイストのグレードをいきなり上げた。ベストテンで、あのスライド オールマン直系 聴けたのだ。70年代後半。


他4曲

最近 ブラックばっか

シリーナ ジョンソン    One Day
タバレス     She's Gone
リアル シング  Can You Feel the Force
サム ディーズ   What's it Gonna be
 

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スティーブ マリオット    You don't know me  1975


スティーブ・マリオット
ヴィヴィド・サウンド
2010-12-08




スティーブ マリオットのその死後の再評価は、彼の70年代後半の苦戦振りを知るものとすれば 面映いものがある。長くなったフェイセズの、ボーカル ロッドのポップな成功に比べ、武骨なまでの最高の白人ヴォーカリストのマリオットの音楽は、いつも変わらなくて、第2期スモールフェイセズも、第2期ハンブルパイも文句なしにかっこ良かったのだが、渋すぎた。

 ストーンズだって、女たち。パンク ニューウェイブの時代に、パステルカラーの衣装で、それなりにミス ユーと、スターミーアップ!ミックがいるからなんだけど。

スティーブ マリオットは、素肌にオーバーオールで、ゼップもストーンズも無意味になるような ハイブリッドな、ホワイトソウルを生み出している。

この1975のソロは、A&Mが、ソロミュージシャンとして売り出そうとしたため、多少華やかなアルバム。
 そして渋いアルバムだ。

A面の英国渋すぎたメンツによる最高のブリティッシュロックに、B面の初期のデビッドフォスターが係わった、ちっともAORでない モダーンソウル。

今回 紹介するYou don't know me  は、本来50年代に生まれたR&Bヒッツ。
 それを、最高のホワイトソウルヴォーカリスト スティマリが、70年代中期のLA
のモダーンソウル ジミールイスあたりと遜色ない出来で歌う。

ここで トミーボーリンのティーザーもやった 才能溢れすぎのデビッドフォスターのブラスアレンジで 完璧なソウルチューン。厳密には、モッズなマリオットの キッズソウル気味のキュートさが、ロックなんだけど。
 サックスは、黒いアーニーワッツ。

しかし この渋さがポピュラーな売れ行きにつながるわけもなく、ほぼ語られずに今に至るというわけだ。

桑名正博の初期3枚と同じ。
まあ 第1期のハンブルパイも、無論スモールフェイセズのシャラララリーも凄いのだけど、このオーバーホールジャケのB面の素晴らしさは、このアルバムだけの味わい。是非!

他4曲

カーティス メイフィールド   Moving up
カーティス メイフィールド   Fredie's Dead
コン ファンク シャン  juicy
グレン ジョーンズ   I am Somebody

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ファンカデリック   Comin round the Mountain   1976



Funkadelic
Neon Netherlands
2007-12-15





ファンカデリックと言えば、80年前後の衝撃。黒いザッパか、白いクリントンかわからないが、あのファンクのくそっタレをまとった、超絶テクニックと、構成力と、正当なブラックネスに絶句したものである。
 豊かなポピュラーミュージックを聞きたきゃPファンク。ザップや、ブーチィー、プリンスだってこの流れだった。

 やや空々しいアースに隠れ、78年くらいから 我々ファーイースト ジャパニーズは気づき始めたのだけれど。トーキング ヘッズの ニューウェイブ流れもあったあの時代。  

モータウンの時代から活躍する、総帥ジョージ クリントン。しかし、例のグルーヴの元の国家という、至福のフレーズのワーナー時代のアルバム中心のラスト3枚の充実が、私のファンカだったが。

 案の定 トラぶったワーナーのアルバムで最初のハードコアジョリーは、スルーだった。しかし、契約上チープな 英国のチャーリーで出されたベストから、このComin round the Mountainを聴いて改めて、このクオリティに驚いている。

このアルバムも ヤバい。アンクル ジャムとエレクトリックスパンキングと、全く同レベル。

ベース、キーボード、ギターのカッティング。このクリアなコンピレーション。
 80年代のニューウェイヴの時代に現れた
スライや、ジミヘンのドラッギーな感じじゃない、クリアなアメリカンブラックの才能と芸能。

 エディ ヘイゼルは凄いが、改めてマイケル ハンプトンと、ゲイリーシャイダーも凄いと知った。バーニーのキーボードに、ベースはブーチー。

 テリー ポジオのいた79年ごろの ザッパは、絶対にこの 心ある超絶、高度の演奏を意識したはずである。

ジョージ クリントンの伝記の日本語訳が出てるが、活字以上に この音。音が凄い。本当に 情緒を超えた音楽の有り様。
 当時 聞き出したフェラ クティと同じ、素面のフュージョンのような あからさまな録音で残されたクオリティの高い クリアな演奏。

耽溺も憐憫も超えた、音楽の有り様を伝える。改めて 最高の20世紀後半のブラックミュージックだ。

ま かっこいいのだよ。本当に。坂本龍一が、極東でやったキリンなんかも 同質のクオリティ。

音楽をつまらぬ癒しの痛み止めにさせない Pファンクの凄さ。 そして 真実を晒すアイロニーと愛情。

他4曲

ジェシ コリン ヤング   Suzan
ファンカデリック   Chorly
ギャップ バンド   Steppin 
エディ ケンドリクス   Boogie Down


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