December 2012

December 31, 2012

煮えたぎる



『大晦日は色んなライブハウスをハシゴでライブしてまわるから忙しくてしょーがないよ、
やべー、2コ目と3コ目の移動が大変そうだな、遅れちゃうかも!』

なんてことを言ってる大忙しなバンドさんもいることと思いますが、
僕らは新宿JAMでライブして、今年を終えます。

考えてみたら、大晦日に複数のライブハウスでライブしたことないし、
そもそもJAM以外で大晦日ライブしたことないや。

バンドをやってる身として、一年の最後の日にワーッと音楽をして終えることができるのは嬉しいことなので、
いつも誘ってくれるJAMには感謝しております。

愛すべき場所で、
愛すべき人たちと共に、
一年の感謝と来年への意気込みのこもった演奏をすると同時に、
それらすべてをひっくり返すような情熱も腹の底では煮えたぎらせながら(こっち大切!)
2012年最後のライブをやりたいと思います。

ありがとう、
よろしく。


tanakakanji77 at 14:10|Permalinkclip!

December 30, 2012

発見と発明

表現には色々と種類がある。

スゴイとされる表現は、乱暴に分けると次のふたつになると思う。



ひとつは、パッと見ではとても簡単で単純なので、『これなら俺にもできそうじゃん!』と、思わせるもの。


もうひとつは、技術のカタマリ、アイディアの連続、複雑な理論の連鎖で、『これはマネできないなー!』と、思わせるもの。


どちらが優れているということではない。
両方、優れているのだ。
好き嫌いはあるにしても、表現としてどちらも優れていると思う。


そして、どちらもマネをするのは難しい。

いや、型だけをなぞってマネすることはできるだろうが、(特に、俺にもできるじゃんの方)
実はその発想自体が『発明』に近いものであるので、自分で『発明』してそれを実行しないと、あまり意味がないというか、説得力がない。


そういう、発明のないマネ表現は、観ている人に『あー、アレのマネね』と、ぼんやり思わせて終わり。

でも、スタートが型のマネだったとしても、そこからさらに独自の解釈や発明があると、観ている人は『アレの影響を感じるけど、おもしろい!』になる。

さらにいくと、『影響を感じるけど、おもしろい』ではなく、
『影響を感じて、おもしろい』になる。

『感じるけど』が『感じて』になった時、
新しい発明がなされたということで、
いわゆる『化けた』状態なんだろう。



そんなことを、たまに考える。
色んなバンドの演奏を聴いたり、映画を観たり、本を読んだりして、
そんなことを、たまに考える。


自分がやってることに翻って考えてみる。
『発明』できてるかどうかはわからないけど、
『発見』はできてるという自覚はある。

『発見』の連続が『発明』につながっているといいなと思う。


来年もそんな一年にしたい。
よいおとしを。





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December 29, 2012

だてじゃねえ

メガネをかけると、
冬の乾燥や風から目を守れる!

ってことに気づいた。

すげえな、メガネ。
伊達メガネもダテじゃねーな。
ダテだけど。

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December 28, 2012

精神的にクる

外で用事をすませて帰宅。
午後8時ごろ。
ものすごく寒い。
歩いていて思わず『寒い』と、独り言をつぶやいてしまうほど、寒い。


毎年、夏は『こんなに暑かったけ?』と思うし、
冬は『こんなに寒かったっけ?』と思う。


ひどい暑さは体力は奪うが精神は蝕まれない。
しかし、寒さは精神を蝕む。
ひどい寒さは、精神的にクる。

ネガティブな気持ちに拍車がかかる。
ココロのスキマに入り込まれっぱなしになる。
ドーン!!


ココリコの遠藤が言ってたことをふと思いだす。

『離婚はあったかい季節にするべき。冬の離婚は最悪。寒い帰り道が一番こたえる』

そうかもな。と思う。

離婚はおろか、結婚もしてないが、
そうかもな。と思う。

そうかもな。と思って、その気持ちを想像してみたら少し泣きそうになる。
泣かないけど。


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December 27, 2012

懲役ラッパーを経てからの

懲役6年の日本人ラッパーの本がつまらなかったことは、大打撃だった。(ツッコミどころがたくさんあるので、暇つぶしにはなったから、目的は果たしているとも言えるが)

しかし、こんなこともあろうかと、保険でもう一冊用意しておいたのだ。



『猛スピードで母は』、『サイドカーに犬』など、秀逸なタイトルが多い、
長嶋有のエッセイ集。

この人の小説は好きで結構読んでいるが、エッセイは初めて。

小説がおもしろいからと言ってエッセイもおもしろいとは限らないので、半分賭けみたいな気分で用意したものだったが、
これが予想以上におもしろかった。


懲役ラッパーの本で感じたストレスを晴らすかのような記述があり、妙なリンクしてるなーと勝手に感心。


曰く、
『すべての名詞には打率がある。十割バッターはいない』

『固有名詞の用法において大事なのは高い打率の単語を選ぶことではない。
言葉がヒットしなかった人たちにとって邪魔にならないように言葉や説明を選ぶことが、より重要なのだ。
邪魔にさえならなければ、打率一割の単語でもいい。
百年後の人が読んで、さらに分からない単語が増えても
作者のいいたい感じはある程度伝わるし、読者が減ることはないだろう。』


そうなんだよな!

だから僕は、『さながら、映画「ピンクパンサー」のような』とか
『映画「マトリックス」のような』を頻発する懲役ラッパーの文章にあんなにストレスを感じてしまったのだ。
要するにその表現が僕にはヒットしなかったり邪魔になっていたりしたんだ。

タイムリー。



長嶋有のエッセイは、他にも痛快で少し脱力したエピソードがたくさんで、
おもしろい本だった。


懲役ラッパーを経てからの長嶋有エッセイだったから、余計におもしろかったのかも知れないが、
しかし、懲役ラッパーの本を『必要悪』と割り切れるほど僕は寛大ではない。

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December 26, 2012

残念懲役ラッパー

今回の大阪遠征は青春18切符を使っての鈍行列車の旅だったので、
移動中の膨大な時間(片道8時間強)を快適に過ごすためのお供の本を事前に図書館で物色。

麻薬密輸の罪で懲役6年を言い渡されて、オーストラリアの刑務所に入った日本人ラッパーの自叙伝的な本を選びました。



いざ鈍行列車の旅スタート。
おもむろに懲役6年ラッパーの本を読み始めるものの、
冒頭ですでにつまらない気配が濃厚。
しかし、なにしろ暇な車内ゆえ、とりあえず全部読もうと決心。
急におもしろくなる可能性もなくはないし。
つまらないとしても、最後まで読んで『つまらなかった』と言うのが僕なりの抵抗。(抵抗?)


そして読み終わるが、感想は冒頭で感じたものと同じ。
つまらない。

いや、つまらないというよりも、
感情移入できないというか、文章表現がヘボイというか、内容のピントがブレているというか、
なにしろ読んでる最中、常にストレスがある感じ。


感情移入できないというのが、読んでる最中にストレスを感じた一番の理由かなと思う。


この人が冤罪ならば、『かわいそう!へこたれずに無罪を勝ち取れ!』という気持ちにもなるが、
実際は自ら望んで運び屋をやって捕まってるわけだし、

獄中で反省したり人生観が大きく変わってゆくのならば、『これからの生き方が楽しみ』ともなるが、
本の中ではただただ刑期6年をボヤくのみ。

さらにこともあろうか、犯罪者を刑務所に入れることを「異物を排除する社会のシステムはいかがなものか」なんて社会を斬ってみたり、

レコーディング施設の整った刑務所(!)に入って、
午前中だけ刑務所内の掃除をして、
その後ジム(!)で汗を流し、シャワーを浴び、昼寝して、あとはスタジオで録音技術を学びつつ、自分の作品も制作。
夜は自室でテレビを観たり(!)、他の受刑者と談笑したりトランプしたり。

そんな生活って、アリ!?
と、思ってたら、
『そんな、修道院のような、不自由で危険で質素で息苦しい生活』とくる。

いやいやいやいや、そんな自由で快適な生活、僕が送りたいくらいだよ!
どうかしてる。

ぜんっぜん同情できない!
応援できない!
感情移入できない!
ふざけんな!って感情が沸くばかり。



あと、文章表現の違和感のストレスも大きい。
文章に関して作者が素人なのはしょうがないとしても、
本を出すにあたって編集者なりなんなりが文章チェックとか構成チェックとかしないものなのかね?


特に気になったのが、
出来事や人間の描写をする際のたとえ。

『映画の○○のような‥‥』という表現をするのがどうやら作者はお気に入りなようで、

『映画「フライデー」に出てきたディーボのような』
とか、
『映画「マトリックス」のエージェントスミスのような』
とか、
このパターンをかなり頻発するのだが、
その映画を観ていない人にはその描写が伝わらないよ。
作者は『この映画は日本人なら観ていて当然』と思っているか知らんが、
独断でそんなこと決められても‥‥って感じで、そのフレーズが出てくる度に僕の気持ちはどんどん冷めていくばかり。



ヤンキーものや不良もの、ヤクザものなど、
いわゆる『ワル』が主人公の物語が基本的に苦手な僕が、
その苦手意識をさらに決定づけてしまうことになってしまった本でした。

残念です。

ワルが活躍するお話が好きな人は是非読んでみてください。
そういう人にとっては、もしかしたらおもしろいのかも知れない。
感想を聞きたいものです。

tanakakanji77 at 13:15|Permalinkclip!

December 24, 2012

つまりは天皇誕生日

クリスマスイブの前日、クリスマスイブイブって言うやつ。
つまりは天皇誕生日なんだが、
大阪でドブロクvs雨市のツーマンライブでした。
(余談だが、何かの前日のことをイブって言うのなら、
遠足イブとか、期末テストイブとか、解散ライブイブとか、解散ライブイブイブとか、
学園祭イブとか、前夜祭イブとか、
色々と可能性は広がるが、とれとともに混乱もありそうなもだが、
クリスマス以外には使われないのでそういう混乱はない。良かったね)


出順をトントン相撲で決めるという画期的な発想で、
お客さんが入ってからおもむろにステージにドブロクと雨市の両バンドのメンバーがあがり、
お客さんが見守る中、大の大人がトントントントンやりました。


画像1

〈トントンする人たち。左はドブロク・田中、右は雨市・金丸くん。真ん中は行司をつとめるシムラサンタ〉


ドラマー対決 雨市チーム勝利、
ベーシスト対決 雨市チーム勝利、
この時点で既に雨市の勝利なんだが、
そこはお約束、最後のギターボーカル対決はポイント3倍!で、
僕が勝ったのでトータルでドブロクの勝ち。

先攻か後攻を決める権利を勝ち取りました。

で、リハーサルでセットした機材がステージにそのまま残ってるのと、
雨市をゆっくり観たいという理由で、
ドブロクは先攻を選択。

すぐにライブ開始。

1.ぐろーばる!!
2.チキチキ!16ビート大作戦!
3.KARAPPO
4.フィクション大魔王
5.なんだろうくん
6.DAYS(新曲)
7.ドブクルーズ
8.ピミツのパピヨン
9.サリゲナイトユルガナイト
10.Do the EMOん
en.なんじゃハッタリ君


ザクザクと刻み付けるようなライブができました。

後攻の雨市も、彼ららしい朴訥としつつそれでいて熱い、丁寧な曲を丁寧に演奏する、とてもいいライブ。
普通はバンドがお客さんを煽るのに、逆で、お客さんに煽られてアップアップしちゃったりするのも彼らのチャーミングなところ。

押しつけがましくない一体感が心地良かったです。


とても良い組み合わせのツーマンだったなと思います。
どうもありがとう。


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December 23, 2012

カンペキな環境

ゆうべは、岐阜の山奥のハム工房でライブでした。

外では炭をたいて、
お肉や野菜がたっぷり、
釜で手作りピザも焼いて、
生ビールサーバーまで登場。
空は晴れて星がたくさん。

カンペキな環境。

お腹を満たしたら、部屋に入って音楽会。
短い時間だったけど凝縮した演奏をしました。


クリスマスってことで、子ども達へプレゼント。
画像1


吹き抜けの二階からヒモが垂らされていて、それを引っ張ったらプレゼントが降りてくるってシステム。
とてもかわいらしい光景でした。


心身ともに大満足して就寝。


今日は大阪でライブ。
天満para-diceにて、雨市というバンドとツーマンです。


久々のツーマン。
曲をたくさんやれるのが嬉しいな。

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December 22, 2012

クソいまいましくて、くだらない

話題にするのもヘドがでるような気分。
クソいまいましくて、くだらない。
時間の無駄。
て、思っちゃってる時点で、そのことに俺の時間が費やされている、
それだけでも腹立たしい。


何の話かって?

きのうまで世間を騒がせていたマヤ文明の終末論のことだ。
2012年12月21日、世界が滅亡するってやつ。


騒ぐな、騒ぐな、
くだらないことで騒ぐんじゃないよ。

『いや、別に本気にはしてないけどさ、話のネタとしてしゃべってるだけだよ』
とか言うか?

俺に言わせれば、本気にしてるとかしてないとかは問題ではなく、
そのことを話題にすること自体が人間としての品性が問われる気がする。

世間がどんなに騒いでいようと、
自分がくだらないと思うことは絶対に口に出しちゃダメ!絶対!

『口に出す』ということの重要性をもっと知るべきだ。
口に出すことで、自己暗示にかかるというか、
まあ、魂を売るのに等しいな。

酒のサカナにもしちゃダメだ!
そんなことだから、あいつらが調子にのるんだっつの!(あいつらって、誰?)



唯一おもしろかったのは、
小林麻耶がやってるラジオで、
『マヤ文明にはコバ遺跡という遺跡がある』
とか言ってて、こりゃイイなと思ったくらい。

それだけだ。


とにかく俺は、終末問題よりも、週末のことの方が大切なのだ。


今日は、岐阜の山奥のハム工房で無電気ライブ。
ベース原田は諸事情で不参加のため、
さっさんと二人での演奏。


で、明日は大阪。
天満para-diceにて、雨市というバンドとツーマン。
念願の対戦。


終末をどう過ごすかというくだらない話よりも、
週末をどう過ごすかという建設的な話をしようよ。




tanakakanji77 at 08:37|Permalinkclip!

December 21, 2012

寒いイルミネーション

クリスマスのイルミネーション。

青い電飾のやつが主流になってきていて、
あれ、とても寒々しいから大っ嫌い。

てな感じのことはおそらくこの4、5年言い続けているが、
一向に改善される気配はなく(俺の発言にそんな影響力がないので、まあ当たり前なんだが)、
今年も街に青くて寒い電飾が光っている。


どうしても青い電飾を使いたいのか?
かっこいいと思ってるのか?
最新技術だからか?
予算が安くおさえられるとか?

極端な話、俺は青い電飾するくらいなら、何もないほうがマシだと思っている。
寒い夜に街を歩いて、青い電飾を見てさらに寒い気持ちになる。
なにひとついいことないじゃないか!



もしくは!
そしたら、もうこれは最大の譲歩。

どうしても青い電飾を使いたいのなら、それはヨシとしてやろう。
そのかわり、青単色ではなく、他の色とあわせて使いなさい。
白とか、電球色とか。
そうするだけで、印象はずいぶん変わるはずだぞ。
暖色系とあわせて初めて、青のクールさが際立つってもんでしょうが。

ずーっとマイナーコードが続くよりも、
メジャーコードの流れの中にマイナーコードが投入されるから、
悲しさや切なさが際立つってもんでしょうが。



どうか、どうか、よろしくお願いしますだよ。
このままでは、クリスマスが嫌いになってしまいそうだよ。




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