2007年08月15日
ロミオ×ジュリエット/第18話 『志 〜それぞれの胸に〜』/感想
『ロミオ×ジュリエット』第18話の感想です。毎回、毎回、感想を書くのが
遅くなってしまい、すみませんでした。
■矛盾
「憎い分けではない……だけど、キャピュレット家の為…
ネオ・ヴェローナの人々の為……私はモンタギューを……」
前回の感想でも書いたけど、やっぱりジュリエットの気持ちは矛盾してるん
ですよね。ジュリエット本人としてはモンタギューに対する憎しみは持って
無い。ロミオの事を愛してしまったから、もうそういう気持ちは消えてしま
ったのかも知れないし、親が殺される悲しみをジュリエットは知ってるから、
同じ思いをロミオにさせたく無いって事かも知れません。
でもジュリエットは他の人々から打倒モンタギューの想いを託された。キャピュ
レット家が滅ぼされた憎しみ、ネオ・ヴェローナの住人が苦しい生活を余技無く
され続けている憎しみ。それらの憎しみをジュリエットは背負っている。
自分の気持ちを優先してモンタギューを生かすか、それとも他の人々の気持ちを
優先してモンタギューを倒すか。ジュリエットが進む道は、もうどちらかを選ぶ
しか無いんですよね。どちらも選ぶって答えは、矛盾しているから選ぶ事は出来
無い……。
そしてフランシスコが言っている事も、少しだけ矛盾しています。
「ジュリエットの幸せは、ネオ・ヴェローナの再建無しではありえない」
ジュリエットに協力している全ての人々が、この言葉と同じ思いを抱いている
のかも知れないけど、ジュリエット本人の気持ちを考えると、この言葉は矛盾
していると思います。
ネオ・ヴェローナの再建と言うのは、モンタギューを倒してネオ・ヴェローナを
ジュリエットが治めるという事だと思うけど、でもモンタギューが倒れて素直に
ジュリエットが喜ぶ事は決して無いと思うし、それにモンタギューと争う際には
必ず誰かが傷つく事になる。敵であろうと味方であろうと、ジュリエットは誰か
が傷つくのを嫌うはず。だから争い事態を彼女は好まないと思う。
ジュリエットの願う幸せと言うのは、モンタギューが大公でも、他の人が大公
でも別に構わないと思います。ネオ・ヴェローナの人々が幸せに暮らせ、そして
自分自身もロミオと一緒に暮らせる事が、ジュリエットの幸せだと思います。
だからフランシスコが言っている事は、ジュリエットの幸せの為なんかでは無く、
他の回りに居る人々の幸せを、ジュリエットの幸せの為だと勝手に言って押しつ
けてるだけなのではと個人的には思いますね。
そう考えるとフランシスコの言っている事も、ジュリエットの気持ちと一緒で、
ネオ・ヴェローナの再建か、ジュリエットの願う幸せ、どちらか片方しか選ぶ
事が出来ないんですよね。どちらも選ぶって答えは、ジュリエットの時と同じ
で、矛盾しているから決して両方を選ぶ事が出来ない……。
こじつけかも知れないけど、各キャラの言っている事で矛盾している点が
結構多い様な気がするんですよね。だから各キャラクターの気持ちを考え
ながら見てると、頭の中がグチャグチャになって凄い困ってました…。
でも良く考えると『ロミオ×ジュリエット』という物語が矛盾から出来て
いるんですよね。だって敵対している男と女が恋をするって凄い矛盾な
出来事ですからね。
『矛盾の中から答えを導き出す』これが、この作品のテーマになっている
のかなと、少しだけ思いました。。
■ラストカット
「野菜が育ったら、今度は花の種を捲こうと思っている。村を花で
一杯にするんだ……ジュリエットだったら、どんな花が良い……?」
「………そうね………好きな花は、たくさん」
「…………」
「でも、一つだけ上げるなら…」
「ジュリエット……」
「バラの花を……」
思い出の教会での再会、そしてアイリスの花が咲き乱れるシーンは
本当に素晴らしかったです。鳥肌が立つ位に感動しました。
最終回のラストカットで、出来れば見たかったですね♪
それにしても、羊の着ぐるみを着て芝居の宣伝をしているシーンは
カレイドスターを彷彿とさせてましたね。
■ロミオ×ジュリエット -1-
■ロミオ×ジュリエット -II-
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