2009年01月28日
機動戦士ガンダム00〜セカンドシーズン〜/第16話『悲劇への序章』/感想
『機動戦士ガンダム00〜セカンドシーズン〜』第16話の感想です。
■変革
「今はアロウズの力が必要だという事が、なぜ分からないんですか」
「アロウズなどという組織を台頭させたのは市民の愚かさなんだよ。
彼らには目覚めてもらわねばならん。たとえ、痛みを伴ってもな」
アンドレイの言っている事と、ハーキュリーの言っている事ってのは
一見すると正反対の様に感じてしまうけど、でも実は非常に近い部
分があるんじゃ無いのかな!?ってのが個人的にはあって。アロウ
ズ(イノベイター)のやり方。ハーキュリーのやり方。どちらにも共通し
て言えるのは、自分が抱いている理念と言うのを世界中に強制的に
押しつけようとしている所で。
確かに今回のハーキュリーのクーデターと言うのは、物語的に言え
ば正しい行いだと言えるのかも知れないし、世界中の人達がアロウ
ズのやり方について考えなければダメなんだってのも正解に近い行
動だと思うけど。でも手段だけを見れば決して褒められた行動とは言
えない訳でして。
今回も"情報操作"という言葉が作中に出てきてたけど、この言葉って
物語の本質を示している言葉じゃ無いかなと個人的には思っていて、
つまりは、上位に存在する変革者(物語的に言えばイノベイター)こそ
が絶対的な存在であり、下位に存在する民衆達は変革者である必要
は無い為、真実を知らなくても構わないという考え方を表していて。
だから、そんな状況を打開すべくハーキュリー達は6万人の人質を使
って世界中にアロウズ(イノベイター)の考え方を伝え、そして是非を問
おうとしてたんだけど、そのやり方そのものがイノベイター達と同じで、
上位者としてのやり方なんだよね。
ハーキュリーの行動ってのは半分だけ正解で、じゃ〜残りの半分は何
かって言うと、Bパートの最後で刹那が言っていた言葉。
「ここでオレは変わる。オレ自身を変革させる」
この個人レベルでの変革ってのが今後重要になって来ると思われる訳
で、今回のハーキュリーみたいな人に強制的に言われ自身を変革させ
るのでは無くて、自らの経験を元に変革して行く。
刹那で言えば、戦場で聞いた子供達の歌であったり、マリナ様との会話
であったり、夢の中で聞いたロックオンの言葉。
そしてセルゲイなんかも自身を変革させた内の一人じゃ無いかと思って
いて、恐らく妻であるホリーを死なせてしまったのは軍人としての職務を
果たしたからこそ何だろうね。その経験を悔いているからこそ、マリーを
アレルヤに引き渡す事が出来たんじゃ無いかな?
そういう意味では、アンドレイなんかは父親とは違う方向に進みたい的
な事を言いつつも、結局の所はアロウズの事を支持している言葉なんか
を聞く限りは、過去のセルゲイと非常に近い状態にあると思うんだよね。
だから何かのきっかけで、っていうかセルゲイとの対話によってアンドレ
イも変革していく一人になるんじゃ無いかな?
回を重ねる毎に、ダブルオーライザーの真なる力である所の、無限の
光粒子の存在が重要になって来てるので、その辺の使い所が個人的
には楽しみな感じです。
→ 第15話『反抗の凱歌』/感想
→ 第17話『散りゆく光の中で』/感想
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