Astrodea

プラネタリウムを自作するほどの天文少年だった僕は、社会人になっても星好きは変わらず、「コスモサイン」という、文字盤が星座版になっている珍しい腕時計を愛用していた。「自分の腕に宇宙がある」そんな錯覚で毎日誇らしかったが、あるとき屋外の仕事でつい外した隙に盗難にあってしまった。同じ時計を探
したが既に生産終了。

それから去年までの18年、悔やみを引きずっていたのだが、ふと「中古で売っていないかな」とネットで調べてみた。検索結果を見るとシチズン子会社からグレードアップされた天文時計「アストロデア」が発売されているではないか! なんと文字盤上の恒星、星団の数は、約1300個にも増えている。そのサイトの開発ストーリーには、一人の技術者の天体への長年にわたる情熱が綴られていた。思い出の「コスモ
サイン」だけでなくシチズン本社前と多摩六都科学館の「超高精度日時計」や保谷/田無両庁舎の入口の「精密星座表示クロック」も、技術者“上原秀夫”氏の作品である。

これを知ったが最後、もうダメ。翌日には買いに走っていた。(手首に着けた瞬間チョイ泣き)その後、上原氏の連絡先がわかり、お礼のメールを出すとなんと「会いませんか?」とのお返事。歴代の天文時計の数々を見せてもらえることに。昔付き合っていた彼女と再会のごとくムネドキしながら「コスモサイン」とも対面したのだが手に取ってアレレ、こんな顔だったっけ? 「アストロデア」のほうが格段に天の河が美しすぎなのである。
 
ちなみに今年は『世界天文年』。それを記念した天文商品のコンテストが5月に開催された。そしてアストロデアは「アイテム賞」に、ペーパークラフトの精密日時計は「天文教具賞」の二冠に輝いたのであった。上原さん、お見事です!
http://www.astrodea.jp/