2014年02月13日

SANYO サイクルライト《LK-D120K》

   先述の日本陸軍の水筒をヤフオクで探してる最中に、昔の陸軍で使ったという角型ライトが出品されてました。元は自転車用という事ですが、意外にもスタイリッシュ(に自分が感じた)なスタイルで、こんなのを使ってたのかーとにわかに興味が沸きました。
   これまで、いくつかの軍用ライトを使ってきましたが、今や時代はLED全盛です。豆電球使ってるライト自体、自分の長い事使っていません。仮にあったとしてもLED化しています(ペツル・ミクロミニマグライト)。しかし、豆電球の灯りってのも、ロウソクやオイルランプ同様に良いものです。そこで、気になった角型ランプについて調べてみました。

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今回取り寄せたSANYO サイクルライト LK-D120K
戦後、プラ製の角形ランプも作られましたが
これはその最後の子孫です
(ただし、どうやら絶滅したみたいです)


■判ったこと
   ざざっと調べて判った事は、出品されていた角型ランプは、当時にあっては別に軍用という訳でもなく、普通に日常生活で使われていたものであった、という事でした。そもそも角型ランプは、松下電器(今のパナソニック)が初めて「ナショナル」の商標を冠した製品(ナショナルランプ)であった事。発売当時は今の値段で1万2500円ほどしたのが、10年後には3000円くらいにまでなって、相当普及した事。似た様な製品がアチコチのメーカーから売られてた事、などが判りました。津山事件(八つ墓村のモデルになった事件)の犯人が首から提げてたライトも、ナショナルランプだったそうです。もっとも、ナショナルの製品だったのか、同形他社の物だったのか判りませんが(シャチハタとかホッチキスみたいに、角型ランプの代名詞になってた可能性がある)。
   角型ランプを調べるという事は、実質的には松下幸之助の成功の歴史を調べるのと同義で、それはそれでスゴい事なのですが、個人的には懐中電灯というのは、いわゆる棒状のアレで角型のは知らなかったので、むしろ角型の方がカッコいいじゃん?なんて思いました。ちなみに、懐中電灯というのも松下電器で社員公募で決まったネーミングらしいですが、それまでは探見灯とか電池ケースとか言ってたそうです。そう言えば、実家の親父は懐中電灯の事を「電池持ってきてー」と言ってましたが、おそらく電池ケースの略称だったのでしょう。
   その様な訳で、ナショナルランプでオークションを検索してみると、当時の古物が出品されている事が分かりました。また、ナショナル以外の角型ランプも沢山ある事が分かりました(冒頭にあげたランプは、上海のメーカーの物だった)。ただ問題は、なにぶん古いものであるので使えるかどうか分からない事。しかも初期型の物は乾電池も今の規格とは違うものが使われていたりして、今それを実用するのはどうかという気もしないでもありません。そこで現用で手提げの角型ライトがないのかと探して見つけたのが、今回紹介するサンヨーのサイクルライトだったのです。

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背面にはボルトと金具が付いています
自転車の前カゴなどに付けるのでしょう


■雑感
   このサイクルライトLK-D120Kを見つけたのは全くの偶然で、角型ランプで画像検索した時に引っかかってページを表示したら、通販サイトに辿り着いたというものです。SANYOとは言わずと知れた三洋電機の事です。戦後には今回調達したのと似た様な全樹脂製の角型ライトも出してたりして、おそらく、このタイプのライトを最後の最後まで作ってたメーカーだと思います。しかし、その三洋電機も今やパナソニックの完全子会社で、このサイクルライトに限らず全商品が製造終了ですから、このサイクルライトも市場在庫のみなんだと思います。
   届いたブツを見てまず感じたのが、LED全盛のこの時代にあって、よくもまぁ三洋電機はこんなライト作ってたなー、という事でした。デザインがレトロなのも去る事ながら、豆電球使ったライトなど、名の通ったメーカーは今時作りません。作りにしても、全部ABS樹脂のライトなんて、まるでオモチャみたいな感じです。もっとも、値段は税込み500円だったのですが(送料の方が高くて630円もした)。
   とりあえず電池を仕込んでスイッチを入れてみたのですが、ピカリとも光らない。いきなり不良品つかまされたかー、でも返品もヘッタクレも、こんなチープな商品、どれも同じ作りと違うかーと焦りました。で、あれこれ調べてみると、電球に当たる部分の接点が接触してる事を発見。接点を離すといい感じに光り出しました。ともかく、ライトとしては使えます。

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LED化したミニマグライトとの比較

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矢印の部分の接点がくっついてましたので
指で広げたら点灯しました


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豆電球(エジソン球というらしい)でも
電池が新しい間は、それなりに明るいですw


■実用試験
   その昔、まだLEDライトなど無かった頃、ナショナルの豆電球のヘッドランプを持ってキャンプに行った時、夕方から点け始めて日付が変わる頃にはもう空前の灯火になっていて、ラジオに入れていた電池と入れ替えて、どうにか寝るまで持たせたという事がありました。その後、ペツルのミクロに変えた時、電球を付属の豆電球からハロゲン球に変えたところ、ビックリするほど明るくなった(おそらくLEDと良い勝負)のと引き換えに、3〜4時間ほどしか持たなくて、それにもビックリしたとい事がありました。
   ところで、このサイクルライトは、使用電池が単一電池2本です。これまでのライトは、大抵は単三電池を使ってましたので、当然の事ながら単一電池よりは容量が少ないのです。そこで、単一電池を使うとどの程度持つのか試してました。
   まず、電池ホルダーを使って単三電池で試してみましたが、こちらは点灯約5時間くらいで消えてしまいました。実質使えたのは3時間くらいでした。そこで今度は単一電池に切り替えたのですが、完全に消えてしまうまでに約23時間。実用は大体18時間くらいでした。さすがは単一電池というべきか。
   余談ですが、ナショナルランプが登場するまでの電池式の自転車用ランプは、2〜3時間しか光らない役立たずなものだったそうですが、松下電器のナショナルランプは30時間も使えるのを売りにしたそうで、それがきっかけで角型ランプが爆発的に売れたとか。大容量乾電池を使うこのサイクルライトも、その逸話を引き継ぐライトであったという訳です。
   しかしながら、単一電池を2本も入れてると、重さは424gとかなり重いです。そのほとんどが電池の重さである事は疑う余地もありません。これが単三電池2本だと204gですから、明るさよりも重量軽減のために、是非ともLED化をしたいものです。

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豆電球の良さは、オイルランプロウソクの様に
暖かい光を出すところでしょう

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サイクルライト自体は軽いのですが
単一電池を2本も入れると、それなりにずっしり来ます


■LED豆電球
   もともと豆電球を使っているライトに豆電球タイプのLEDを仕込むというのは、昔、ペツルのミクロで試した事がありました。確かに豆電球に比べれば明るくなります。しかし、その後のLEDの急速な開発によって、後発のLEDがどんどん明るくなって、豆電球タイプのLEDはそれらに比べると、決して明るいものではなくなりました。その後も豆電球型のLEDは作られ続けていますが、レビューを見る限り、それほど明るいという評価はなされていません。
   とは言え、豆電球よりは明るいのは確かですし、使用時間も圧倒的にLEDの方が長いのです。そしてその差は、豆電球が単一電池で実現した使用時間を、LEDなら単三電池で可能にする、つまり大幅な軽量化が可能である、という所に現れると考えました。そこで急遽、LED豆電球を取り寄せたのですが、昔ミクロに付けた時よりも遥かに安くなって、送料込みで380円くらいになっていました。(ちなみに、豆電球は90円くらい)
   さて、点灯試験を始めたのですが、最初は8時間くらいは楽勝で明るい。そこで一旦止めて仕事行って、帰ってきてからまた点けたのですが、その後も延々点け続けて、かなり空前の灯火になりつつも、それでも延べで30時間近く光ってました。まぁ、このくらいになると、単に光ってますというだけで、暗いところで足下を照らすという様な訳には行きませんが、大したもんだと思いました。
   実用光度を保った時間は、約12時間ほど。単三電池でありながら単一電池なみの仕事が出来るのは、さすがLEDというべきです。まぁ、色が白っちいとか風情がないとか、そういうのはありますが、軽いのに越した事はないでしょう。
   ちなみに、このLED豆電球、一体どうした事か電極が逆になっています。なので使う際は、電池を逆向けに入れねばなりません。自分はレビューを読んで知ってましたので困りませんでしたが、知らない人は不良品つかまされたと怒りのレビューを載せてる人が何人もいました。その辺はもう少ししっかりして欲しいもんですね。

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電球の交換要領
ラジオペンチなどを使えは簡単に外れます

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右がLED豆電球
作りが雑なのか、ソケットに入れた時
左の電球よりも若干ユルユルでした

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明かりはこんな感じ。青っぽい白色です
電池を逆向けに入れないと光りませんw

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単三電池2本&電池ホルダーだと
単一電池使用時よりも240gも軽いです
点灯試験が始まって30時間近く経っているのに、まだ光ってます


   実は、ヤフオクなどには昔の角形ランプが時たま出品されているのですが、電球が点かなくなっている物も多く、電球が換えれるのかどうか分かりません。また、電池の規格が統一される以前の物は、使うために加工も必要です。ちなみに、デッドストック品は値段が5桁くらいに達したりする場合もあります。
   その意味では、このサイクルライトは実用の代用品として、それなりに良いと思うのですが、惜しむらくはこれとても生産終了っぽい事です。



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)野営装備 

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