2014年08月19日

第5回古墳ツアー“百舌鳥”

   去年の明日香村作戦で、あわや熱中症になりかけた経験から、今年はちっと涼しいところに行こうと考え、艦これブームにあやかって舞鶴の軍港に遊びに行こうと思ったのですが、予定日の前日に大雨が降って福知山が冠水。交通網も怪しい状態になっているみたいなので取りやめました。
   仕方ないのでどうしようかなーと思っていたら、堺の方の古墳にタヌキが住んでるを思い出し、調べてみると、タヌキの古墳の直ぐそばに日本一(“古墳”は日本にしかないので、日本一という事は世界一w)の古墳、仁徳天皇陵がある事を発見。というか、その回りは古墳がゴロゴロあって、とても1日じゃ回り切れない。そこで、仁徳天皇陵、御廟山古墳、たいすけ古墳(タヌキ居るとこ)、履中天皇陵の4カ所を回る事にしました。

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JR阪奈線百舌鳥駅前にあった地域地図
今回回った古墳が全部入っています


■百舌鳥古墳群
   仁徳天皇陵ってのは、大抵の人は歴史の資料集なんかで写真を見て知っていると思うのですが、それが元々は100基近い古墳の中にあって、現在も45基も残った古墳の一つだ、という事はあまり知ってる人は居ないかもしれません。かくいう自分もそうでした。ついでに言うと、実家から電車で1時間ちょっとの所にあるのに、この歳になるまで一度も“日本一の古墳”に行った事がない訳で、まぁ、ある意味、興味のない人にとっては古墳は出かかろうが大して興味の対象にはなってない、というのを示していると思います。
   さて、今回探訪する古墳は、JR阪奈線の百舌鳥駅を基点として全部回れる位置にあります。今回もレンタルサイクルを借りる事も考えたのですが、そこまでしなくても徒歩行軍で十分回れそうです。なんと行っても、駅ほ歩道橋の上から仁徳天皇陵なんかは見える訳です。ただし、猛烈な猛暑ですから、水分補給だけは忘れる事は出来ません。その点でも、去年の明日香村と違って、古墳と古墳の間が迫っているので移動しやすい事、自販機などは結構ある事、街中でもあるのでコンビニもそこそこある、という事で、補給には難儀しなさそうでした。

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JR阪奈線百舌鳥駅
なんと無人駅でしたw

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駅前にあったファミマで、フローズンなんとかを補給
住宅街だけに、コンビニはそこそこありました


■仁徳天皇陵
   仁徳天皇陵は、百舌鳥駅から歩いてものの10分もしない所にあります。日本一の古墳だけに、側で見てると、その大きさがイマイチ判らんほどです。その大きさを実感するには、古墳の回りを1周歩いてみるのが良さそうです。同じ様な事を考える人が多かったのか、仁徳天皇陵の回りには遊歩道が整備されているとの事。だったら歩いてみるにしかずです。
   まずは拝所に移動。日本一の古墳だけあって、地元のボランティアのガイドの人が、観光客相手に関西弁丸出しでガイドをやってました。ところで、この仁徳天皇陵は、いわゆる前方後円墳なのですが、写真やイラストでは円墳が上、方墳が下、いわゆるガキ穴の形で写されたり描かれたりするので、てっきり円墳が上のイメージを持っていますが、前方後円墳という様に、前が方墳の方で後ろは円墳です。なので、前方後円墳の場合、拝所は方墳の頂点(まぁ、一般的イメージで行けば底辺)の所にあります。
   さて、さっそく行軍開始。どっち回りでも構わないのですが、何となく半時計回りに歩き出しました。とりあえず、てくてくと脇に古墳を眺めながら歩く。ひたすら歩く。古墳には鉄柵がしてあって中には入れないのですが、細い道路を挟んで反対側には、普通の住宅が並んでいます。当たり前の様に、家の前に日本一の古墳があるのは、ちょっとシュールな感じでした。
   そんなこんなで、だらだら写真撮りながら歩く事、約38分。元の拝所に戻ってきました。もっと時間掛かるのかと思ってたのですが、2.8kmはそんなに長い距離ではない様です。しかし、歩いてみて感じたのは、側から見える古墳の部分というのは、周濠に設けられた堤で、これにも木が植わっているので墳墓それ自体は見えない、という事です。自分らがイメージしてる仁徳天皇陵は、空から撮影されたもので、実際現地で見てみると、ただの鬱蒼として岡にしか見ない、というのが率直な感想でした。

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仁徳天皇陵の模型
仁徳陵の回りには、10基ほどの陪塚があります
(それも地方豪族の古墳規模)

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仁徳天皇陵の説明書き
しかし、鹿の耳から鳥が出て来たって、、

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天皇陵には、必ずこの注意書きが掲げられます
でも、時たま侵入して捕まる人がいますねぇ

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仁徳陵の回りには、こんな風に遊歩道が整備されています

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遊歩道には、こうした距離と位置を示す石碑が
所々に設置されています

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しかし、窓を開けたら目の前が日本一の古墳
すごい所に家が立っているもんですw

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陪塚の一つとされている、永山古墳
暑かったので、遠望して通り過ぎました

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そのデカさ故に
大昔から色んな作品に取り上げられていた様です

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あまりに暑くて、のぼせてましたw


■堺市博物館
   とはいえ、炎天下の中を2.8kmも歩いた訳ですから、いい加減暑くて疲れてます。ともかくクールダウンが必要という事で、仁徳天皇陵そばのお洒落な喫茶店に入り、マンゴーのかき氷とグレープフルーツジュースを注文。汗だくの短パンのおっさんがかき氷食う様は、ちょっとアレな感じですが、外聞憚ってる余裕はないので、バクバク食ってクールダウンしましたw
   ようやく汗が引いた訳ですが、すぐさま次の古墳に行こうか、という元気まではまだありません。ふと前を見ると大仙公園(この中にも小さい古墳がいっぱいあるw)です。その中に、堺市博物館があるのが判りました。せっかくですし、クールダウンがてら入ってみる事にしました。
   入場料は200円、規模としては小柄な博物館ですが、なんと言っても45基も古墳が集まってる場所だけに、出てくる物も結構すごくて、立派な物ばかり。個人的には軍装に関心が向いてしまうのですが、そんな人の為に、レプリカの兜や短甲なんかも置いてあったりして(兜は被りましたw)、結構楽しいです。
   とはいえ、見たいもの見たら、小一時間ほどで見終わってしまいました。まぁ、時間的にもお昼なので、適当にファミレスかラーメン屋か牛丼屋にでも入ろうと思ったのですが、その手の店はまったくありません。コンビニで買い食いは出来ますが、いい加減足が疲れてるので、座って食べたい訳です。結局、百舌鳥駅前に唯一あった、如何にも田舎にありそうな定食屋に入ったのですが、予想に反して美味しくて、ご飯大盛りお代わりしてしまいましたw

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とりあえずクールダウン
もう一杯お代わりしたかったですw

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この中にも古墳がゴロゴロあるのですが
見て回る気持ちの余裕はありませんでしたw

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堺というと、古墳よりは
織豊次代の自由都市のイメージの方が強かったりします

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出土品の甲冑
案外、完全な形で残ってるもんですね

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埴輪ももちろんあります
ちなみに、仁徳陵には2万体の埴輪が使われたとか

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堺市博物館の展示の半分は
自由都市次代のもので、それも見応えがありました

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やっとありついたお昼ご飯
他人丼に豚汁を頼んだのですが、ご飯も追加しましたw

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普段、この手の店には入らないのですが(ハズレが多い)
ここはとても美味しかったですw


御廟山古墳〜たいすけ古墳
   ちょっと食い過ぎたかなー、とか思いながら、iPhoneのマップに案内されて、御廟山古墳へ。こちらも住宅のど真ん中にあるのですが、それなりに結構大きな前方後円墳です。仁徳陵の様に堤がないので、柵越しに周濠に浮かぶ墳墓を拝む事が出来ます。自分が見た方角は、前方墳側からですが、それとして形が判るのが興味深かったです。とはいえ、この御廟山古墳は通過点なので長居せずに通り過ぎました。
   ふたたび住宅街をてくてく歩く事、15分ほど。今回の作戦の目標、いたすけ古墳に辿り着きました。そして、期待に胸躍らせながら、半壊した橋を見てみると、、、、タヌキの姿は見えず、代わりにいたのは番いの鴨と首伸ばした亀だけでした。まぁ、内心そうじゃないかなーと思っていたのですが、この糞暑い時期に、いくら夏毛に生え変わってるととは言え、タヌキが日光浴してるはずもなく、どこか涼しい所で日中は寝てるに違いありません。
   それでも、夕方まで待ってみようかと思ったのですが、日陰さえない住宅街の真ん中で、出てくるか判らんタヌキを待っていたら、熱中症で神に召されてしまいそうです。そもそも、タヌキどころか、人っ子一人居ないのです。このままここで頑張っていても仕方ない、と諦める事にしました。

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御廟山古墳のパノラマ写真
iPhoneでパノラマ撮影すると、墳墓が小さく写る様な気がしますw

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住宅地の中に埋もれる様にある古墳でも
やっぱ観光資源には違いない様で
古墳ごとに周遊路が整備されていました

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いたすけ古墳に向かう途中にあった善右エ門古墳
思わず見落とすところでしたw

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地方豪族レベルの古墳は宮内庁管轄でなく
都市の教育委員会の管轄ですw

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ようやく、おめあてのいたすけ古墳に到着
良く晴れた、良い写真が撮れました

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冬場なら、この半壊した橋の向こうに
タヌキの家族が姿を表すそうですが
今回は鴨のつがいと、亀だけでしたww

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ぼけーっと眺めていたら
亀がワラワラ集まってきました
エサでも貰っているのかな?


■履中天皇陵
   さて、本日のファイナルミッション、履中天皇陵は、やはり住宅街のど真ん中にあります。いたすけ古墳からは歩いて大体30分くらい。またも炎天下の中の行軍です。結構しんどかったのですが、なんと言っても最後のミッションですから、歩き続けました。
   と、そうこうしているウチに、家と家の間から、ドドーンと履中天皇陵が見えてきました。履中天皇陵は、仁徳天皇陵と違って堤がないので、墳墓が丸見えです。それだけにかなりデカイなーという印象を受けました。履中天皇陵は、日本で3番目にデカイ古墳との事。つまり、サイズ的には仁徳天皇陵と変わらんくらいのビッグサイズなのです。熱にノボせた身体で歩いていくウチに、周濠に辿り着きました。
   履中天皇陵は、仁徳陵と違って、周濠の周囲は遊歩道化されていません。すなわち、住宅の裏、生活道路に面した状態でドドーンと存在しているのです。その周濠は広く、墳墓は山高く、第3位といえども迫力満点です。仁徳陵だって、もし中に入れたら、このくらい、いやこれ以上の迫力があるはずです。
   しかし、この時すでにいい加減足は歩き疲れ、身体はオーバーヒート気味で、古墳を見れただけで満足して、あとは早々に最寄りの上野芝駅に向かい、コンビニでクールダウンして本日の作戦を終了しました。

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住宅街の彼方に偉容を示す履中天皇陵

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履中天皇陵のパノラマ写真
前方墳の右斜め辺りから撮影

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風致地区ってのがあるのを初めて知りました

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履中陵の拝所
その脇まで民家が迫っていますww


■まとめ
   さて、今回生まれて初めて日本一大きい古墳を訪れた訳ですが、意外に思ったのは、仁徳天皇陵が世界遺産には登録されてない、という事でした。面積においては、エジプトのピラミッドや、中国の始皇帝陵よりも広い墳墓で、十分世界レベルの規模であると思うのですが、まだ登録されていないのです。もちろん、地元では運動がある様ですが、全国的に見た時、そうした運動がどの程度まで知られているか、ちょっと疑問です。
   もう一つ感じたのは、現代人の視線では、これら巨大古墳の偉容を、古代人の視線で感じる事は困難なんだ、という事でした。博物館に展示してあった、仁徳陵建造当時の風景図では、古墳の回りにはほとんど民家などなく、海からは古墳が丸見えで、古墳の側でもその巨大さを仰ぎ見る事が出た様です。ところが現在は、古墳のギリギリの所にまで家が立ち並び、家々の屋根の下に古墳が没している様な感じです。自分たちが古墳というと、空撮された写真を印象する訳ですが、古代人は下から仰ぎ見る、もしくは遠方から望遠する、といった見方をしていたに違いありません。その意味で、日本一の古墳の偉容を感じ取るのが困難であったと感じました。
   最後に、博物館でガイドの人が(これまた関西弁丸出しで)説明してたのを小耳にして、おやと感じたのですが、実は建造時期は仁徳陵よりも履中陵の方が先である、との事。系図では履中帝は仁徳帝の次代なので、順番的におかしい訳です。とはいえ、天皇陵は全部宮内庁の管轄で、勝手に調査したりする事も出来ない訳で、考古学的な研究はぶっちゃけ出来てない様です。万世一系の大君の神話性を守りたい気持ちも判らないではないですが、それ以上に考古学的な研究を進めた方が、古墳作らせた人にとっても嬉しい事なんじゃないかなー、とか思いつつ、阪奈線に揺られて帰りました。

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百舌鳥駅の歩道橋から撮影した、仁徳陵のパノラマ写真
屋根の上から、辛うじて墳墓が覗いてます

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仁徳陵建造当時の予想図
次代の履中陵の方が、木が生えています
(つまり、履中陵の方が建造時期が古い)

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こんな風に古代人が古墳を見たかどうか判りませんが
世界文化遺産になって欲しいものですw



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tanisi_corp at 20:00コメント(2)旅行系 

コメント一覧

1. Posted by ryoigu   2014年08月27日 19:48
みんな家の近所ですわ。子供にとっては釣りとかサバイバルゲームなんかの遊び場でしたねぇ。
2. Posted by たにし   2014年08月27日 20:44
ryoigu君、久しぶりー^^
古墳はともかく、大仙公園は夜戦向きだよなww

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