クロスパーク勝沼というと、もはや「エライとこ来たー」のイメージしかないのですが、久しぶり(4年ぶり?)にクロスカップに誘われました。まぁ、前に来た時は寒い季節で地面ツルツルだったし、(今から考えたら)乗りにくい仕様のCRFだったから、まぁあれだけ苦労したのであって、今は超絶乗り易いXR230“パンツァーファウスト号”があります。しかも下旬とはいえ8月ですから、雨降ってグチャグチャなんて事もないでしょう!
   という事で、ぶどう貰いがてら、この4年の違いがどうなのか、試すつもりで参戦を決めました。


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晴れててもトライアルタイヤじゃどうにもならんもんを
選りにも選って雨
マンションの廊下でタイヤ交換しました




■まさかの大誤算

   “あの”クロスパーク勝沼のクロスカップですから、普通に考えても難しい訳ですが、それでも季節的にはまだまだ残暑ですし、ましてや雨降ったりするのは9月に入ってからだろうから、今回は難しいながらもそこそこ善戦するのではないか、というのが、率直な事前の予想でした。しかし、エントリーを決めたものの、レース本番までに、京都の帰省、トランポの車検、XRの追加改装、CRFのオーバーホール準備と、色々用事や準備があり、頭がなかなかレースモードになりませんでした。
   やっとこレースモードになったのが、本番直前の8月28日。ところが天気は予想に反して、台風が2つも接近して連日の雨です。せっかくの挑戦がこの雨で台無しと思うと、がっかりというより諦めの方が多い感じです。ともあれ、準備は進めねばならないのですが、時間もない雨も降るという事で、前日の出発日にマンションの廊下でタイヤ交換する羽目に。今回のレースは、気持ち的にあまり余裕がない感じでした。
   出来れば現地入りも、明るい時間に行きたかったのですが、前の日にスポセンでグループセンタジーとグループキックを2時間やったせいもあって、身体がチトお疲れ気味でした。仕方ないので出発時間を遅らせて、現地には2000時過ぎに到着。先着してた人らと合流して、夜遅くまでバカ話しをしてテンション高めました。

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5年前に買ったバケツコンロを久々に投入
今回でファイナルミッションですw


■練習走行で危険ならぬ棄権

   前日は多少雨が降ったものの、ベストコンディションだったというクロスパーク勝沼。ところが、夜中寝てる間に結構な雨が降った様で、朝の時点ではどうなってるか、まったく予想が付きませんでした。天気予報は相変わらず、いつ雨が降り出すか判らん予報で、そのせいもあって、タイムスケジュール前倒しで進行し、開会式のあと、さっさと練習走行が始まりました。
   さて、自分もコースインした訳ですが、一等最初の大坂を含め前半の上り坂は、結構ヤバ目な場所でもどうにかクリア。流石は手を入れまくっただけあって、XR230“パンツァーファウスト号”は信頼に十分答えてくれました。が、どうにかなかったのはここまでで、下りのセクションはどうにもならんくらいの恐怖の連続でした。まず斜度がキツい、岩が所々顔を出してる、滑り易い、しかもフルブレーキしても加速して落ちて行く感じ。しかも真っすぐでなくて、クネクネと蛇行してたりする。生理的に受け付けない坂なのです。タイヤは前後ともGEOMAXのAT81の二回目のもので、タイヤの空気圧は前0.4後0.3まで落としてましたが、そんなもん、全然関係ないくらいの恐怖度です。
   しかも、前回に比べたら、コース長が相当伸びている様です。下りが終わったと思ったらまた登り、また下り、しかも崖っぷち。その滑る下り坂になぜか段差。うっかり落ちたら前転するか滑って落ちそうです。そしてさらに登りで丸太が横たえてある、しかも3本、最後の1本はコーナーの先、という具合で、ほとほと嫌になりました。そして、コース末端のツルッツルに滑る坂で、転けるのは仕方ないけど、右足のふくらはぎがつってしまい、しかも2本足では立てないほどのツルツルで、四つ足で登るハメになった事。その頃には雨が降り出して、とてもじゃないが、無事に帰れないと判断して、今回のレースは棄権する事にしました。
   練習走行後、流石にコースが相当にカットされた様ですが、どうせなら練習走行の時点でカットして欲しかったものです。まぁ、やってみて初めてダメだこりゃ、って事になったんだと思うので、仕方ないとは思うのですが、自分からリタイヤを決めたとはいえ、やっぱ走れなかったのは残念な事でした。

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寝てる間に雨が降り、起きた時もどよんとした空模様
パドックは乾いてますが、コースは想像に難くないですw

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夜のウチにアスクルナットは締めておきました
取りあえず、タイヤの空気圧は前0.6後0.5で

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ところが車検の時に、0.3くらいまで下げた方が良いですよ〜
と言われました
そこまで下げても、ジャンプをショートしてもリム打ちしないとか
飛ばないと思いますけどね(汗

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情報は瞬く間に広がり
皆さん、タイヤの空気圧下げてましたw



■一体何が足りんのか?

   本戦は本来は2時間30分ですが、やはり雨を警戒して30分短縮になった様でした。それでもスタート直後から雨が降り始め、チェックポイントに帰ってくるバイクは、どれも泥模様。実は、棄権を決めたあとも、本戦を走ろうかと考えていたのですが、大坂のところでハマってるバイクも結構いたので、中途半端に出るのは止めにして、さっさとバイク洗って撤収準備を始めました。
   ダラダラと後片付けをしながら、今回の敗因をあれこれ考えていました。まず、体感的に感じたのは、前回来た時よりも難易度が上がっている、と感じたことでした。前回の体験がほとんど役に立たなかった訳です。他の人にも聞いたのですが、コースの開拓も相当に進められている様ですし、恐らくはクロスパーク勝沼の常連の人を基準にコース設定がされているのでしょう。そして年々新しいコースやセクションが加わり、難易度があがったのではないでしょうか。慣れた人には裏庭でも、自分みたいなたまにしか来ない奴にはお化け屋敷だった、という訳です。クロスカップには、2009年、2012年、そして今回の3回出ているのですが、出る度にエライ目にあって、敬遠してしまう、というサイクルになっています。そして、その間に難易度はどんどん上がっているから、前回の経験が全然活かされない状況になってるのだと思います。
   コースに対する慣れ、というのは、レースでの余裕度に反映すると思います。例えば、旧デコボコランドでは、それなりに通ってただけの事はあって、多少のマディでも、それなりに周回して完走しています。通った数だけで言えば、デコボコランドは練習42回レース6回に対して、クロスパーク勝沼は練習2回レース3回と、圧倒等的に数が少ないのです。

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試走からご帰還のパンツァーファウスト号
タイヤがどうとかステダンがどう
というレベルの話しじゃありませんでした(泣

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途中まで走るか迷いましたが、結局止めることに
そうと決まれば、さっさと洗車してしまいますw


■今後の展望

   コースに慣れるのは、そのコースに通うほかありません。ところが、クロスパーク勝沼はコースの難易度以上に、そこへの行き来の難易度があって足が遠のく要因となっています。高速料金が往復で5,720円、移動時間は朝で2時間、帰りは下手すれば4時間です。下道使ったらもっと掛かります。それに対して、旧デコボコランドは下道で1時間ちょい。どうしたって近場に惹き付けられるのは仕方ない事でした。しかし、デコボコランドはもうありません。
   そして、目下のところ、この趣味の目標として掲げているのが、「昔エライ目にあったコースやレースを、楽しくは知れる様になる」というものです。その前段条件として、バイクを乗り易く改装する、というのを営々やってきた訳です。今回も、バイクの方にはさして問題を感じなかったのですが、バイクの問題を感じる以前に、怖くてたまらんかった、という訳です。つまり、クロスパーク勝沼は、現時点においても「エライ目に遭わされる」コース、レースなのです。
   しかし、かつてのデコボコランドでも、やはりウッズコースは恐怖の連続であったものを、まずはドライな時から徐々に慣らして行って、最終的には遅いながらも、とりあえずは周回して来れるだけの技量に達した訳です。その意味で、練習や慣れというのは、そのコースに行った回数に比例すると思います。(ちなみに、デコボコランドに初めて行ったのが2009年2月、一人でウッズで練習しようと思ったのが2012年9月、随分時間掛かっています)
   となれば、課題を積み残す訳にはいかんなー、という気持ちになってきました。遠い遠いとはいえ、爺ヶ岳や猪苗代に比べれば近い訳ですし、高速料金だってその分安い訳です。これまでスクールやバイクの改装にお金を掛まくってきた事ですし、CRFの改装が終われば、多少は余裕が出来てくると思うので、今後は苦手コースへ行く機会を増やしたいと思います。(同じ様な事は、前回のクロスカップの後にも考えてたらしいですw)

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クロスカップでは、参加者全員にお弁当が出ます
ちょっと辛かったけど、美味かったです

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今回、一番活躍したのが、洗車機でした


《補足》撤退の哲学
   御覧の通り、今回のレースは練習走行でリタイアを決めたのですが、よくよく考えたら、今までレース出て嫌になる事は何度もありましたが、試走の時点でリタイアを決めたのは、今回が初めての様な気がします。これまでは、怖々嫌々ながらも、取りあえずは走るだけは走ったのでした。今回は、技量的に到底太刀打ち出来ない上に、天候も悪く、楽しめないどころか猛烈に怖かった、つまり、今回走るレベルでないと判断してのリタイアでした。
   レースをリタイアするというのは、お世辞にも格好いい事ではないですし、自分としても、やれやれと思う反面、ガッカリ感が半端ないのですが、どうにも無理と感じた時は、撤退する決断も必要だと思っています。自分がこの趣味を本格的にやろうとした時、とある人から、こんな事を言われました。
「社会人は仕事に穴を開ける訳にはいかない。だから、コースや身体のコンディションが良くなくて、無理だと思った時には、現地まで行ってても、走らない。エントリー費とかもったいないけど、ケガをするよりは良い」
   まぁ、その通りだと思います。怖々出て、やっぱりミスってケガしても困りますし、どうにか無事にレース終わっても、精根尽き果てて帰りの道中で事故を起こしても困る。明日、元気に会社行けるかどうかを考えて、レースに臨むという姿勢も大事なんじゃないかな、と考えています。

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じゃんけん大会で貰ったブドウ
めちゃ美味でしたが、1kgじゃ足りないので
入賞して2kgのブドウ貰える様になりたいですww