2018年04月29日

日野ハードエンデューロ Spring 2018

   今年はレース頑張る、と決めている訳ですが、今回はなんと人生初のハードエンデューロにチェレンジしてきました。それをポロっと書いたところ、「死亡宣告でも受けたんか」とか「自分からハードル上げてどうする」などなどご意見を賜った訳ですが、ハードエンデューロやってる人らのおちゃらけ振りが楽しそうなので、「志願で出てくる馬鹿もある」とばかりにエントリーしました。

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今回はTOYZ Racing & TEAMつぼ焼きから
自分とW田しゃんの2名で参加


■ハードエンデューロのソフトクラス
   さて、日野ハードエンデューロというと、結構ハードなイメージで、そのミディアムクラスなどは自分の技量ではとても無理、と判断していました。なので、日野ハードエンデューロに挑戦する予定は、当初は全くありませんでした。ところが、新たに「ソフトクラス」なるものが登場して、ソフトというからには優しいんだろうと考えました。
   ところが、新設されたクラスだけあって、情報がまったくない。これまでのレースの動画もない。つまり、どんな内容か、さっぱり分からんという訳です。その為、知り合い方々に聞いて回ったのですが、「最終的にはミディアムクラスをちょっと簡単にした程度」という情報しか仕入れる事が出来ませんでした。となると、結構難しい事が想像出来るのですが、アップされている動画では、自分と近そうなレベルの人でも、何とか周回出来てますし、まぁ、激烈に急な下り坂があるので、その練習はしとかんといかんな、という印象を持ちました。
   ともあれ、事前の準備として、通常のIRC VE-33では難儀するという情報があり、新作のVE-33s GEKKOTAが発売されるとの情報に接し、迷わずこれを購入(発売日が25日だったのに、21日に届いた)。タイヤの空気圧を0.3、下手したら0.2くらいまで下げるという事で、ライトロック・リムロックを急遽取り寄せて、2個体制にしました。
   レース本番6日前にようやくコース図が発表になりましたが、ソフトクラスはミディアムクラスの約半分くらいの距離で、懸念していた丸太セクションも丸太が1本だけとなり、これなら何とかイケルちゃうかー、と思いました。

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空気圧0.3のVE-33sの様子
ちなみに後で聞いた話しですが、オフロードタイヤは
体重85kgを越えると、パフォーマンスが悪くなるとの事

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枝に当たろうがひっくり返ろうがGoProが上向かない様に
バイザーの下にくる様に位置を変更しました


■左ラジエター中破
   日野ハードエンデューロは2daysで、自分らソフトクラスは、1日目の午後からなのですが、当日朝来てドタバタしたくなかったので、前日昼過ぎに現地に到着。パドックを設営して、下見に行こうかと思ったのですが、初めてのコースだし、練習してる人の邪魔になってもいかんし、という事で下見はパス。そのままBBQ大会に突入しました。
   翌日も、自分らの本番が始まるまでにはたっぷり時間があるので、開会式出たあとは、のんびりしてました。このノンビリさ加減は、朝一から走らないかんWEXにはない気楽さです。もっとも、これから何が待ち受けてるか分からん、というのもあって、気楽というよりは呑気といった方が正解だったかもしれません。

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昨晩の続きで、残り物BBQ
普通、レースの前にがっつり食うのは無理なんですが
時間持て余してました

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開会式の後の集合写真
初日は、レディースとソフトで合わせて約70人参加

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出撃準備完了
あとは走るだけです


   そうこうしているウチに、1330時、ソフトクラス集合。台数は50台。その中で、CRF450RXなどというHED向きでないバイクは自分一人だけでした。スタートは、10台ずつ、日章旗が振られたらエンジンをかけてスタートする方式です。キックよりセル付きのバイクの方が有利なスタート方式です。
   スタート直後は「竹やぶ迷路」。ここだけは前の日に下見していたので、一番楽そうなラインを使ってソツなく通過。その後の大坂も無理なく通過して、しばし嶺の上をクロカン的に走行。その次に現れたのが、「集いの森」という登り坂のセクションでした。その名の通り、先行していたライダー達が集っていたのですが、それもそのはず、登坂に失敗する人が多く、やり直しや順番待ちで混雑していました。とにかく、どこをどう登ったら良いのか分からないので、自分も暫く見学していたのですが、一番左のラインは、登る距離が短く、途中で左にカーブして坂の中腹を横切って行くエスケープルートの様で、自分もそこを目指しました。
   坂を登りきって、左にターンするところまでは上手くいった!と感じました。ところが次の瞬間、いきなり車体が左に傾き、ハンドルが左に切れて、バイクが暴走してコースアウトし、自分も吹っ飛んでギャラリーにぶつかって行きました。吹っ飛んだ拍子に右の向こう脛をどっかにぶつけたらしくて、結構地味に痛かったのですが、それよりもショックだったのは、ギャラリーの人らに起こしてもらったゲイレルル号の、左のラジエターがひしゃげてしまった事。AXPの装甲4mmのアルミ板は飴細工の様になってしまい、ラジエターファンはラジエターにめり込んで動かなくなっていました。
   這々の体で一旦下まで降りた訳ですが、今度はラジエターが沸騰してリザーバータンクのホースから、まるで蒸気機関車の様に蒸気を噴き出していました。マーシャルさんから、エンジン止めてラジエター噴くの止めた方が良いと言われました。450は250よりも熱がこもるのでしょうが、こうも早くに噴くとは思ってみませんでした。
   この後、勧められた右のエスケープを目指すも失敗して転倒。しかもバイクに足挟まれて、大の字で宙づりになる羞恥プレイを体験し、マーシャルさんから貰った真水(レース後清算)をラジエターに補給して、やっとこ左のラインをクリアしました。ところが、その先の右コーナーからの直接の登り坂がこれまた急で(これでもエスケープルート)、登るのに相当難儀し、登りきった時にはまたもやラジエターから盛大に蒸気を噴き出していました。
   こうなってくると、あまり無茶するとラジエターがカラカラになって、最悪エンジンが焼き付いてしまいます。もはや競争がどうとかでなく、無事に戻るのが大目標になりました。その為には、どうあっても一周はしなければならないのです。

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今回、唯一の走行写真
ギャラリーの方が撮ってくれました


あとで見て、どうしてここでこうなるのか?と思いました
また、この程度でもラジエター歪むのか、と驚きました

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2回目に失敗して、坂に宙づり状態になるの図


■下りが問題
   この後、暫くの間はリエゾン区間となり、それなりに走れたのですが、所々に現れるセクションでは、ラジエターを休ませるのもかねがね、前の人を待ったり、上手な人のラインを見たりと、走っているよりは止まっている方が長い様な感じでした。
   登ったからには下らねばならない。「ダム横」からは下り坂です。最初のウチは良かったのですが、徐々に急になってくる。こうなると、本能的に下りが苦手な自分にとっては、かなりの苦行なだけでなく、いよいよもって怖くてたまらなくなってきました。しかも、質の悪い事に、前後ブレーキともフルロックするほどブレーキを掛けてても勝手に落ちて行くのです。スタンディングしてバランスを取りたいものの、ずっこけてしまう予感しかせず、それも出来ずに余計に怖い思いする悪循環になりました。
   もっとも、何もしなくても勝手におちていく訳ですから、こうなったらエンジン掛けておく必要もない訳で、これ幸いにエンジン止めて降りて行きました。後方から抜いて行く人たちも、エンジン止めてサーッと降りてましたので、ハードエンデューロではこうした下り方も有りなんだな、と感心しました。
   しかし、感心するよりも下りで体力消耗する方が激しく、「杉林スラローム」に辿り着いた時には、体力もやる気もレース時間も、残り少なくなっていました。その先の丸太は、もう乗ったまま突破する気がなくて(そもそもフロントアップ出来ないし)、バイクから降りて押して通過しましたが、一発で行けたのが意外でした。
   その「丸太越え」がソフトクラス全コースの真ん中辺りであるとは知らず、その先を急いだ訳ですが、「アミダ轍」の手前で木に阻まれて谷に落ちそうな恐怖を味わい、アミダ轍の急な坂でとても乗って降りれないと感じ、バイクを投げた直後に後ろからエンジン切ったバイクが待ってるのに気が付き、人目も憚らず大音声で悪態つきまくり、もう勘弁してくれ!という状態になってしまいました。
   それでもその先を急ごうとしたのですが、林道っぽい小道を横切った時、左には「日野スカイライン」「奥の細道」の掲示板、右には「事務所へ」とかいた掲示板を見てしまいました。まだあるのかとうんざりする一方、右に行ったら帰れるのか、と思いました。ハンドルの時計を見てみると、時間は非常に残念な事に1515時を指していました。つまり、今、ゴールではチェッカーが振られていて、残り30分以内にゴールしなければ、周回数としてもカウントされません。もはややる気は残っておらず、ラジエター液がどれだけ残っているかも分からず、この先は聞きしに勝る「奥の細道」で、これまで以上に恐るべき下り坂が待っていて、しかも、訳分からんところで身動き出来なくなったら、自分だけでなく他の人にも迷惑が掛かる。
   そんな事を考えていた時、たまたま通りかかったマーシャルさんが安否を聞いてくれたので、これ幸いにリタイアしてさっきの林道を引き返せるか聞き、時間が過ぎたらOKという事だったので、その場でリタイアを決心しました。

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中破した左ラジエター
せっかくのファンもめり込んで動きませんでした

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ともあれ、乗って帰って来たのが唯一の成果


■二度と来るか!と喚いた数日後
   予想を上回る過酷さだった日野ハードエンデューロ、ソフトクラス。全編動画を見て頂ければお分かりいただけると思いますが、走ってた本人は、ちっともソフトに感じませんでした。こんなクソレース、二度と出るか!と真剣に思ってました。しかし、時間が経ち、家に帰ってから、冷静になって動画を見て、少し考えが変わってきました。
   まず、大変な体験であった事には違いありませんが、そもそも、その大変な体験をするために参加した事。故に、今回の目的は十分に達し得た事。そもそも、自分がこれまで出て来たレースで、エラい目に遭わなかったレースがあったでしょうか。白河で、富士ヶ嶺で、猪苗代で、斑尾で、爺ヶ岳で、そして勝沼で、行く先々でエラい目に遭い、それが経験となって今の自分がある訳です。むしろ、新しいスタート地点に立った訳です。
   ハードエンデューロのソフトクラスという、変わったレースである訳ですが、自分が走ったコースは、コンディションも良く、ミディアムクラスに比べたら難易度も距離も少なく、確かにソフトであったと、ウチに帰ってから感じる様になりました。むしろ、“このくらいの所をなぜ走りきらんのか”、その方がおかしいとさえ考える様になりました。
   原因としては、初めてのコースで事前に一度も走っていない事、下見さえも十分に行っていない事、すなわち、初めて出るレースの備えを十分にやってないのであるから、不慣れも手伝って、こうなる事は必定であった。苦手な下り坂も、繰り返し挑戦する事で慣れてくる訳ですから、次回リベンジするまでに、少しは走っておきたいと考えています。

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今回のコース図
「日野スカイライン」でリタイア
全体の3/5しか走れてません


   4stの450でハードエンデューロに出るというのは、ハードエンデューロ知ってる人からすると、無謀めいた印象を持たれた様です。しかし、乗っていた自分の感想としては、今回のレベルのレースであれば、それほどの不満や不安を感じる事なく走る事が出来ました。そもそも苦手な下りは、バイクの車格とか性能とかいう以前に、自分の練度と慣れの問題です。それよりも、ほぼゼロ発進で急坂を登らねばならない、という場面であっても、さすがは450だけあって途中で息をつく事もなく登りきったのには、むしろこのバイクを選んで正解だったとさえ感じました。
   サスペンションや足付き性については、何ら不満を感じませんでした。この半年間の様々な工夫の効果が存分に発揮できたと思います。また、セル始動であるため、再始動で体力を奪われる事なく、足場の悪い所でも安心して再始動でき、セル付きのバイクに助けられる場面が多々有りました。また、気にしていたクラッチに関しても、まったく滑った感じはせず、軽いクラッチレバーに大いに助けられました。
   今回、満を持して登場したIRC VE-33s、通称「甘酸っぱいひと夏の想い出」は、参加した多くのライダーが使用し、大いに好評だった様です。もっとも、自分はアレな走りのお陰で、その良さを実感するほどではありませんでした。路面のコンディションもよく、また実質的には難易度が高いクロスカントリーであった事から、今回は他のタイヤでも良く走れたのではないかと思います。ただ、丸太を越える時に、アクセル開けるだけでもすんなり前にバイクが進んだのは、タイヤのお陰であったかも知れません。




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tanisi_corp at 20:00コメント(2)RACE 

コメント一覧

1. Posted by 現役兵@旧式飯盒派   2018年05月14日 20:33
4 飯盒の使い方について彷徨った果てにたどり着きました現役兵です。
飯盒談義などできたら幸いです。
旧式は1日分の食事を一気に作る為の大きさだと新兵の頃に教わりました、それに缶詰め飯を湯煎するのに適した大きさだとも、、。
つい最近まで支給されていたOD色の二型(パックのレーション)もなんとか湯煎できます。
ですが新型の浅い飯盒はそれが出来ずに不満が有りますし、最近支給されている二型(民生型のパックのレーション)は飯盒に入らないものが多く湯煎できないので不満です。
不器用な職業軍人は湯煎以外では焦がしてしまうので支給される食事を湯煎できる装備を切望してやまないです。
最近は野外炊具で湯煎したものを配布されるので食いっぱぐれないのですが、、、。
2. Posted by たにし   2018年05月14日 21:37
現役兵さん、初めまして。
ご存知かも知れませんが、いわゆる兵式飯盒は、二人一組で、一つが飯、もう一つが汁、という具合に、一食分の食事を作るのを目的に開発されました。
その飯盒のスタイルを引き継いだ陸自では、飯盒にすっぽり入る形の飯缶を開発したのだと思います。
新しい形の戦闘飯盒は、より食器としての機能を優先させたらしいですが、それだけに調理器具としてはチャチな印象ですね。

出来ましたら、飯盒のネタは、アウトドア系の記事に頂ければ幸いです。
なんせ、この記事は、ハードエンデューロの記事なもので(^◇^;)

これからもよろしくです〜!

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