野営雑文

2016年09月07日

   Twitterの方で、飯盒オフの相方、Toyofusaさんが第二次大戦時のドイツアフリカ軍団向けの野戦炊事教本から、米の炊き方を紹介していて、一体どんな米使ってたんやろなど話しが盛り上がったのを受けて、久々に外国の飯の炊き方にチャレンジしてみようと思いました。
   ちなみに、ドイツアフリカ軍団は、北アフリカ戦線のイタリア軍の助っ人に行った部隊で、糧秣関係はイタリア軍のも多用した事が想像できます。なので、Toyofusaさんが見つけて来たこの米の炊き方も、カルナローリなどの中粒種米を使うのだと思いますが、今回はクソ真面目に再現する気がないので、ウチにあるものでやっつけ仕事で取り組む事にしました。

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リゾットなのかピラフなのかお粥なのか、よく判らん出来栄え
しかも、具がポールウインナーだけなので
ますます何の料理かよう分りませんww


   いくらやっつけ仕事とはいえ、基本的な作り方は頭に入れておかねばならないので、さくっとウィキっておきました。使用する材料のうち、オリーブオイルは何故かある、ニンニクはない、玉ねぎはこないだの牛丼の残りの1玉がある。白ワインなんかないけど、料理酒ならある。ブイヨンもないけど、コンソメスープならある。具材など一つもないけど、何もなしじゃアレなんで、実家から貰って来た伊藤ハムのポールウインナーを入れてしまおう。で、米は当然、あきたこまちである。
   まず、玉ねぎのみじん切り。実はみじん切りの仕方は、まだ19歳の頃、とあるホテルの従業員食堂のバイトをやってた時に教えて貰って覚えたテクでです。何事も習っておいて損はないという事です。今回の料理で、一番手間が掛かったのが玉ねぎのみじん切りです。伊藤ハムのポールウインナーも切っておきます。ちなみに、伊藤ハムのポールウインナーは、東京では売ってませんので、帰省の度にわざわざ京都から持って帰ります。
   それが終わったら、飯盒にドボドボとオリーブオイルを入れてストーブで温め、玉ねぎを炒めます。ある程度透き通って来たら、ポールウインナーも入れて火を通しました(本ちゃんの作り方では、具は一番最後です)。そして、米を2合(あとで1合にしておけば良かったと後悔w)入れて、油を馴染ませます。早くも底の方で焦げ付いて来てる感じがしますので弱火にします。馴染んだと見たら、ドボドボと料理酒を入れてかきまぜます。こちらもアルコールが飛び始めたら底が焦げっぽい感じになりますので、米の量と同じ水を入れて、コンソメも2個入れて、弱火で温めます。

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ワタクシ、普段の料理にオリーブオイルなんて、まず使わないんですが
皆さんは何に使われてるんでしょうか?

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玉ねぎを炒め、ポールウインナーも入れました
飯盒の中は結構な熱で、熱くて杓文字の端の方しか持てませんw

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米を入れてかき混ぜます
油を多めに入れてるので、直ぐ馴染みます

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料理酒投入。白ワインだと、もっと香りが良いのかな
ピンぼけてるのは、焦げ付き始めて、テンぱってるからですw

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アルコールが飛んだら、水を投入
ようやく一息付けれます

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コンソメも投入
何で軍手で掴んでるんだ?って指摘されましたが
素手の右手はiPhoneで撮影してるからですw


   ここから先は、煮込みパートです。弱火で煮込んで行きます。蓋はせず、そのまま弱火に掛けるのですが、既に結構コゲつく状態になっているので、適宜、杓文字でかき回します。これをやらないと、おそらく底は焦げ付いて、後始末が大変な事になるはずです。
   また、蓋をして炊く訳ではないので、水気が少なくなって来ても、まだまだ米に芯がある状態ですので、差し水をしてさらに温めます。とはいえ、普通の米飯の様に、完全にフックラ炊くのではなく、気持ち芯が残ったアルデンテの状態で仕上げるのが良しとされている様です。

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差し水して、再度温めてる最中
あまりやりすぎるとお粥になってしまうので注意

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最終段階で、塩こしょうとバターを入れて味を整えました
本来は、ここらで具材を入れて
ちゃんとしたリゾットにするみたいです


   さて、完成したなんちゃってリゾットですが、意外というか、普通に食えました。決して不味くはありません。いうなれば、味付きの飯というところです。ただし、文字通り飯しかありませんので、2合も炊いたら、完食するまで飽きます。それと、油分が多いので、冷めたらあまり美味しくないかな。
   ともあれ、具があろうとなかろうと、大体リゾットの作り方は、おおよそで理解できました。日本の炊き込みご飯とどっちがいい?と聞かれたら、作る手間とか味とかで、炊き込みご飯の方が良いですw でも、時々変わったもの食べたい時は、こういうのも良いかもしれないです。次回、人に出す時は、ちゃんと具材も用意してやろうと思います。

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適宜かき回してましたので、底の焦げ付きは無しですw



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tanisi_corp at 20:00コメント(2)

2016年09月05日

   4年前のウィークエンドレーサーズで、フープスで左肩から地面に落ちてしまい、それ以来、ずっと肩の調子がよろしくないのですが、この一年くらいは、左肩の肩甲骨の内側がずっと凝っている状態でした。そろそろ本格的に何か対策しないといかんかなー、と思ってた矢先、先週の日曜日に、突如として激痛を発し、慌てて整形外科に行ったところ、首から肩、腕、指先に伸びている神経が出ている首の骨の穴が狭まっているとの事。暫くは治療を続けねばならなくなりました。

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牛丼に使う肉は、いいとこクズ肉の部類だと思うのですが
今回は貰い物の国産牛を投入w


   そんな訳で、暫く自炊も出来なかったのですが、その間、ちょいちょい食べに行っていた牛丼屋。そーいや、まだ炊飯器とか買ってなくて、飯盒で飯炊いてた19歳くらいの頃、バイトの帰りに駅前で牛丼大盛り食ってて、もう一杯大盛り食いたいけど金ないなー、とか思ってたなーとか思い出していたのですが、そういえば、牛丼を作ろうと思った事は、これまで一度もありません。滅多に牛肉買わないってのもあるのですが、牛肉はカレーかシチューかすき焼きか肉じゃがのどれかにしか使った事がなく、牛丼はこれまで作ろうと思った事がないのです。実家でも出て来た事ないので、もしかしたら、自分では作らないものなのかも?と思って、レシピを調べてみたら、そんな事はなくて、ちゃんとレシピが出てる。たまたま、帰省の時に実家から貰って帰った牛肉もあるので、作ってみる事にした。

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水、調味料、玉ねぎを飯盒に入れて火にかけます

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沸騰するまで蓋をしましたが
味を濃いめにしたければ、蓋を開けて水気を飛ばしても良いかも

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玉ねぎに火が通ったあたりで、牛肉を投入
ちょっと細切れにした方が、牛丼っぽくなります


   調べてみて分った事は、牛丼って、作るの簡単そうって事でした。材料は牛肉、玉ねぎ、生姜。調味料は醤油、酒、みりん、砂糖。あとは水です。水に調味料入れて、切った生姜(自分はチューブの下し生姜使いました)と玉ねぎ入れて煮て、沸騰したら牛肉入れて20分煮込んで完了。これだけです。
   作り出して直ぐに分ったのは、牛丼のあの香りというのは、生姜によって作り出されるのだ、という事でした。和風の煮物というのは、砂糖、醤油が主な調味料ですが、例えば、すき焼きは白菜が入る事によってすき焼きの匂いになります。それと同じ様に、牛丼は生姜がその匂いを醸し出していた訳です。
   牛丼の具材のメインは、もちろん牛肉なのですが、店で使っている牛肉は、それほど上等な部位ではないと思われます。まぁ、上等でなくても、それなりに美味いのが牛丼です。今回は、実家から貰って帰った国産牛のしゃぶしゃぶ用のを使ったのですが、牛丼に使うにはちょっと上等過ぎたのか、ちょっと牛丼っぽい感じではありませんでした。オージービーフ辺りをコトコト煮た方が、安っぽい感じになって良かったかもしれません。
   牛丼の基本的な具材は、牛肉と玉ねぎで、これはどこの店も共通しているのですが、中には、白滝や焼き豆腐を入れている店もありました。まぁ、嵩ましである事には違いないのですが、これはこれで美味かったものです。ただし、その店は味付けが濃いめでした。牛丼らしさを損なわない程度に、こうした他の具材を入れるのもOKだと思います。

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飯盒は底が深いので、白滝と豆腐1丁も余裕で入ります

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完成したの図
豆腐の下に白滝と牛肉が埋まってますw


   初めて作った牛丼の感想は、とにかく簡単、そしてあまり失敗は無さそう、という事でした。そして、これって、忙しい車中泊での副食に向いているじゃないか、と思いました。一番最初の割り下なんか、水に調味料入れて、玉ねぎ入れて、それから煮るだけです。なんなら、砂糖、醤油、みりん、酒、おろし生姜を予め自宅でミックスしておいて、現地でそのまま使っても良さそうなもんです。玉ねぎは現地で向いて適当に切れば良いし、肉は冷凍しておいて、現地で仮にまだ解け切ってなくても、焼くのでなく煮るので、少々凍ってても、まぁ大丈夫です。
   この様に、持って行く材料も少ないですし、それでいて牛肉ですから、決して貧相ではないので、これは是非、次回のレースで試してみたいと思います。

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今回は、豆腐から汁が出た事もあって
ちょっと薄めの仕上がりでした



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2016年06月15日

   3月からずっと玄米食を続けて来た訳ですが、飯盒炊きで出来るだけフックラ炊くために、3日ほど水に漬けて発芽させてみたりと、色々工夫をしてみたのですが、それでも玄米は玄米。飽きてしまいました(爆)
   玄米の効果(もっぱら、お通じマックスな事)は捨て難い。しかし、白米の時の様な幸せ感がない。という事で、ものは試しで、玄米と白米を混合して炊いてみる事にしました。

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発芽させた玄米2合に、白米2合を合わせます


   玄米は予め3日漬けて発芽させたもの、白米はただの白米です。まず白米を普通に研いで、玄米と合わせ、30分浸水させます。玄米の方は3日も水に漬けてますので(もちろん、白く濁ったり、発芽臭がしたら、その度に水を交換している)、30分そこら浸水時間が伸びたって、どういう事ありません。

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30分浸水させた状態。白米の白さが目立ってます


   さて、いよいよ炊飯。まずは強火で沸騰させ、沸騰したら弱火に切り替えます。問題は、白米の場合は、大体5〜6分で重湯が消えるので火を止めますが、玄米の場合は、沸騰してからそのまま強火で5分煮て、その後弱火で大体15分くらい炊きます。つまり、炊く時間に違いがある、という事です。白米の方は早くに炊けますが、その時点では玄米はまだ炊けてない、という事です。逆に、玄米に炊く時間を合わせたら、もしかしたら白米の方が焦げてしまうかもしれません。

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強火から弱火に移行した状況
白米の重湯が、お粥っぽくなってます


   しかしかぁ、焦げるのを恐れて玄米が芯飯になったのでは元も子もないので、玄米準拠で炊く事にしました。まずは強火で沸騰させ、さらに強火で5分。この間に、白米の重湯が盛大に出ました。そして弱火にして、ちょくちょく蓋を開けて中身を確認しながら、重湯がひくまで炊きました。大体時間にして10分ほど。まだやや重湯が残っていましたが、焦げ始めた臭いがしてきましたので、火を止めて蒸らしました。

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取りあえずは及第点?


   炊きあがった玄米白米混合飯、気持ち底が焦げましたが、問題にならない程度でした。仕上がりは、まぁ、可もなく不可もなく。玄米臭さや歯ごたえも半分ならば、白飯の幸せ感も半分、といったところでした。これだったら、あえて半分ずつ混ぜて炊くのではなく、白米は飯盒で、玄米は圧力鍋で、といった具合に、炊く道具を変えて別個に炊いた方が良さそうな感じです。



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2016年06月09日

   自分は普段はあまり贅沢しない方で、ぶっちゃけ、ご飯とみそ汁があったら満足してしまう人間なのですが、それは貧乏してるからでなくて、ただ単に面倒くさがりだからです。そんな訳で、炊き立ての白ご飯に、塩だの醤油だのは無敵だ!とか思ってしまうのですが、そんな物臭な自分でも、比較的簡単なのが、この白菜鍋。『天体戦士サンレッド』のヴァンプ将軍のさっと一品でも紹介されていましたが、それ以前からたまーに、年に1回くらいやってました。もっとも、飯盒でやるのは今回が初めてです。

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極めて簡単極まりない料理なんですが
それでも面倒に感じるのは
わざわざ白菜と豚肉買いに行かないん、というところですw


   作り方は至って簡単。白菜をざく切りにして、飯盒の底少し水を入れて、白菜→豚肉→白菜……の順で重ねて行きます。ヴァンプ将軍は具材入れる前にバターを入れる様に指示していますが、自分は上から溶けた方が良いんじゃない?と思ったので、一番上にしました。もっとも、自分はバターなんて贅沢なものを入れた事がないのですがwww

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レシピでは豚バラ指定ですが
まぁ、細切れでもなんでも良かろうかと思います
ベーコンなんかも良いでしょう
スパムはダメだと思いますw

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飯盒の上の方まで積み重ねました
今回は贅沢にもバター使用です

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おもむろに火にかけます
強火でGo!!!です


   飯盒いっぱいに白菜と肉を入れたあと、蓋をして、強火に掛ます。そうこうしているウチに、熱で白菜がシナシナになり、肉に熱が通ります。グツグツいう頃には、飯盒半分くらいの量になっています。そこで、適当に塩こしょうで味付けして、あればレモン汁なんか掛たりして、良い感じに味付けします。味付けはお好みが良いのですが、ついつい多く塩ふってしまうので、塩分取り過ぎに注意です。

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煮えて来たかなー、という所で塩こしょう投入
塩分入れる事で、さらに白菜から水気が出ます

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あってもなくても良いのですが
レモン汁振ると、味わいが増します


   白菜はこれまでにも何回か飯盒料理に登場してるのですが、炒め物から煮物まで、幅広く使えて便利です。細切れにしてマヨネーズで合えて、コールスロー代わりにする事もあります。ちなみに、白菜を砂糖と醤油で煮れば、すき焼きっぽい味になります。言い換えれば、すき焼きの味は白菜で作られてる、といっても過言でないと思います。
   ともあれ、はくさいのなべ、実に簡単です。飯盒1本で、大体2人前といったところです。問題があるとしたら、白菜1/4カットくらいでないと使い切れない事でしょうか。1個丸ごと買うと、3食は白菜になって、流石に飽きるんですよねぇ。あと、思いのほか白菜は小さくなってしまって、肉だらけになってしまうので、飯盒でやる場合は自分は豚肉は150gくらいにしています。

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今回は豚肉300gも入れてしまったので
とってもニクニクしい白菜鍋になりましたww



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2016年05月30日

   春先から始めた玄米食。麦飯よりは美味いという事で、ずっと続けているのですが、この間に気が付いた事や考えた事をまとめたいと思います。


■浸水と発芽
   玄米は、そのまま白米の様に炊いたのでは、ぼそぼそ固いご飯になります。時間がない時は、弱火段階で冷水を入れてビックリ炊きをしますが、基本的には6〜8時間水に浸けて糠を柔らかくしてから炊きます。水を吸わせた玄米は、パンパンに膨らんで、やや白っぽい色になります。
   前回、玄米の記事を書いた時に、「発芽させた方が美味しいですよ〜」というご意見を頂きました。玄米を発芽させるには、大体30度くらいの温水に玄米を入れて、半日おきくらいに水を変えながら、3日ほど水に浸けると胚芽の部分から芽が出て来ます。気温が低い時は3日間、高い時は2日もあれば芽が出ます。ただし、加熱処理された玄米は、米が死んでいるので芽が出ないそうです。
   実際にやってみましたが、面白い事に発芽する時、なにやらガスを出す様で、2日目辺りから盛大に細かい泡を出します。じっと観察してると、プクっと泡が出てたりします。同時に水が白っぽく濁って来て、糠臭い匂いがしてきます。問題はこの糠臭さで、芽が生えるに従って、水というか米というか、糠臭さが深まります。なので、半日おきに水で3回ほど濯いで水を交換します。それでも、芽の長さが1.5mmを超えるほど伸びた時は、炊きあがりはかなり糠臭い匂いがします。そうならない様にするには、ちょこっと芽が出る程度で止めておくのが良さそうです。
   普通、米をいつまでも水に浸けるというのは、腐ったりしないかなー、と心配になりますし、また上に書いた通り、糠臭い匂いもして来ますので、腐ってるんじゃねーの?とか思ったりもしますが、腐りはしないようです。また、米が糠に包まれているので、米がグズグズに崩れたりもしません。
   玄米を発芽させた方が良いと言われるのは、発芽させる事によって、身体にあまり良くないフィンチ酸などの物質が消費され、身体に良い栄養素が増進するからだと言われています。食べてみた感じでは、栄養学的な事は分りませんが、8時間浸けた時よりも柔らかく炊けている様に思います。
   毎日発芽玄米を食べる為には、毎日連続して玄米を浸けなければならず、3日間浸けるのでしたら、浸けた器が3つ同時に展開している事になります。これが結構邪魔で、台所の流しは浸けた玄米の器で満杯になります。こんな時、空豆形の飯盒は場所を取らず便利です。
   急な予定変更で、浸けていた玄米が炊けない、という事もときたまあります。そのまま浸けっぱなしにしてると、どんどん芽が生えてしまいます。そこで、思い切って水切りして、ベランダで乾かしてみました。食味は少々落ちるものの、市販の発芽玄米みたいに使う事が出来ました。

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スーパーで売ってる玄米の袋に書いてある説明書き

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水温は大体30度くらいが、一番発芽し易そうです

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気温にもよりますが、半日〜1日くらいで
発芽に伴うガスが出て来ます

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発芽中の玄米。水を吸ってパンパンになってます

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左が浸水3日目、真ん中が2日目で、右が1日目
水の濁り方にも差があります

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場所取りまくるので、飯盒を活用
1日目は米を洗う必要があるので、ボールです

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急遽炊けなくなった時は、干して乾かす事で
発芽を止める事も可能です
ただし、早めに使いましょう


■産地と品質
   米の美味さは産地によって差がある事はよく言われる事ですが、白米の時にはさほど意識はした事がありませんでした。よほど安い米でない限り、美味しく食べれたからです。特に、飯盒で直火で炊いた飯は、多少安い米でも美味く炊けるので、産地の違いはほとんど気にしてませんでした。
   ところで、玄米は都内のスーパーだとあまり売れないせいか、1〜2kgの小分けされたものしかなく、しかも割高だったりします。しかし、ちょっと郊外に行くと、10kgとか30kgといった米袋で普通に売ってたりします。たまたま飯盒オフの集合場所にあったホーマックで、茨城産のコシヒカリの玄米がどっさり売っていたので、ものは試しで使ってみました。
   米袋いっぱいに詰まってる玄米は、白米とは違う迫力があるなー、と感じつつ、2リットルのペットボトルに詰め替え。というのは、玄米は糠に虫がわき易いという事で、米袋や米びつに入れっぱなしにしていたのでは、虫がわいてしまう可能性があるので、密閉できるペットボトルに入れ、冷蔵庫で保管する事にしました。といっても、10kgも冷蔵庫に入れる訳にもいかないので、ジプロックなどにも入れて、そちらから先に消費していく事にしました。
   さて、食べてみた感じですが、先行して食べてたLIFEで売っていた秋田産の玄米に比べると、糠がやや硬めで匂いも少々キツい様に感じました。そして、時々ジャリとした食感があるので、なんだろと調べてみたところ、籾がほんの少し混じっている事が分りました。なので、玄米を浸ける前に、また水を替えたり、炊く前などに、籾を見つけ次第、取り出す様にしました。
   茨城産の玄米は、率直にいうと、食べれはするけど、白米を飯盒で炊いた時の様な幸せ感がなく、「昔の人はこんなん食べてたんだなー」といった感想でした。しかし、注目すべきは、お通じが半端無く良い事。玄米はデトックス効果を期待して食べる人もいるのですが、その期待に十分応えてるな、という感じでした。
   茨城産の玄米が無くなったあと、ネットで注文した秋田産のあきたこまちの玄米を使い始めました。こちらは5キロずつ真空パックされているので、長期保存向きです。色つやは素人目に見ても、秋田産の方が質が良さそうで、籾も1つも入ってませんでした。味の方も茨城産より美味く匂いも少ない感じです。ただ、発芽させるのに茨城産より時間がかかる事、お通じはそれほど劇的に良くはない事、といった具合に、産地によって味や効果?も異なるんだな、と感じました。

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どっさり山積みの玄米、都内のスーパーではまずお目にかかれません
現地では食べる毎に精米して、新鮮な白米食べてるみたいです

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こういう絵面、大好きですww

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ペットボトルに入れて、冷蔵庫で保管します

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300g毎に大体5〜10粒くらい籾が入ってました
ベランダで栽培しようかなw

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秋田から送られて来た玄米は、真空パック入り

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最初はカチカチになってましたが、手で解すと崩れます

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左が茨城産コシヒカリ、右が秋田産あきたこまち
右の方が出来が良さそうに見えます


■玄米飯に合うオカズ、食事内容
   「一汁一菜」という言葉があるのですが、これは具体的には、オカズが汁物と漬物だけ、というメニューを指した言葉で、一般的には貧しい食事の代名詞とされてます。歴史的には、この一汁一菜が普段の食事内容で、一汁多彩はお祭りとか祝い事の日の食事、というのが日本の歴史では長かったのですが、明治期以降の洋化の流れで、今日の豊富なオカズが当たり前の食事内容になった訳です。
   しかし、主食を玄米にしてみて気が付いたのは、今様のおかずはまず玄米には合わない、という事でした。玄米飯の食味が、洋化したおかずに合わないのです。仮に、煮物などの和風のおかずであったとしても、そのかなりの物が合わないと感じました。そして合う物を取捨していった結果、玄米飯に合うオカズは、漬物とみそ汁、という結果になりました。ぶっちゃけ、野菜のサラダも合いません。せいぜい、魚の缶詰とか、焼き魚くらいが合います。炊き込みご飯も、白米を基準に考えられているので、玄米向きではありません。総じて、現代のおかずは、白米基準で考えられているんだと感じました。
   玄米に合うオカズは、ほぼ、奈良時代とか平安時代の下級官吏の食事に近いものがあります。セレブな貴人の方々は、もっと多彩なオカズがありましたが、全部平らげるというのではなく、少しずつしか口にせず、残りは下働きの人らに下げたとか。ともあれ、庶民は貧弱な食事内容であった訳です。しかし、玄米飯(下級官吏より下の、庶民は雑穀の方が多かったと思いますが)には、漬物、魚、みそ汁といったのが一番合う。これは単に経済的理由で貧相になったのではなく、ご飯に合うおかずを選択したらそうなった、という事情があるのかもしれません。
   たしかに、一汁一菜は貧相そのものに見える訳ですが、栄養学的には玄米の栄養素は「完全食」とまで言われるほど滋養豊富で、こんな貧相なおかずでも栄養不足になりにくかったのかもしれません。

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玄米飯に合いそうな漬物をトライアル中
柴漬けとか梅干しはあまり合いませんでした

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この種のふりかけや魚の缶詰も合います

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鰹節に醤油たらしたやつ。これも合いました

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豚肉と白菜の炒め物
この辺りになると、段々合わなくなります

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スモークオイルサーディン
油はご飯にかけない方が健康的です


■幸せ感の問題
   さて、栄養学的には優れている玄米ですが、ではどうしてそれが、一億総白米に変わったのか。その答えは、ただただ白米の方が「美味い」という事に尽きると思います。自分が炊飯器やめて飯盒で飯を炊く様になったのも、飯盒で炊いた白米は美味いだけでなく、幸せ感まで感じれるからです。ところが、玄米はというと、幸せ感は全くありません。それどころか、日によっては例の玄米臭い匂いが鼻につく事もあります。「食事というのは美味くて当たり前」という意見があるそうですが、それを基準で考えるなら、はやり玄米は白米にもとる訳です。
   かくいう自分も、かれこれ2か月、約15kgの玄米を食べた時点で、パンの消費量が増えました。米の不満をパンで補い始めた感じです。栄養学的な知識や栄養価というのは、舌で感じる事が出来ないものです。いくら玄米が栄養価が高く、健康に良いとはいえ、身体の方が本能的に抵抗感を示し出した、という事なのかもしれません。
   発芽させた方が栄養価的には良い、という事らしいのですが、水に浸けて発芽させると、水が濁って腐った臭いがしてくるのですが、発芽させず浸水8時間くらいで炊いた場合比べると、炊きあがりの臭いは2〜3日浸けてた方がキツい様に感じました。これも美味さには当然影響を及ぼしていて、長時間浸けてから炊く様になってから、段々と飽きが生じて来ました。
   結局のところ、玄米にせよ、麦飯にせよ、それなりに臭いのする飯というのは、最初は物珍しくても、段々鼻について飽きてしまうものなのかもしれません。そして、白米は栄養価としては見劣りしても、プレーンで連食に苦痛がなく、3000年来日本人が憧れとするほどに美味な食べ物だったのだ、という事を、玄米食を通じて感じました。

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玄米に白米を混ぜて炊いてみる事に
水加減は白米と同様です

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強火で沸騰したらそのまま5分炊き、その後、弱火で重湯が消えるまで炊きます
白米の重湯が凄かったです

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一時はお粥になるかと思ったのですが、大丈夫でした
玄米臭さも半減ですが、白米の幸せ度も半減ですw


■結語
   白米に麦を混ぜる麦飯は、白米のみを食べた場合の栄養の偏りを補正する為に考え出されたものですが、今の押麦を使っても麦臭さはあり、飽きの来るものです。玄米も玄米臭さがあり、これまた飽きが来るのですが、栄養的には麦飯以上のものがある様です。また、自分の個人的体感としては、麦飯よりお通じがよく、確かにデトックス効果は期待できます。しかし、玄米ばかり食べてると、段々と不満が高まってくるのも、上記した通りです。
   そこで考えたのが、毎日玄米食べるんじゃなくて、週の半分とか、そういう感じで混合にして、白米で糞詰まりになったら玄米で出す、みたいな感じにしようか、という事でした。食べる方よりも出す方を基準に考えてるっぽいところもありますが、本当にお通じは良くなるので、その効果は捨て難いと思う訳です。

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まぁ、こういう内容であれば、お金も手間も掛かりませんしねw



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tanisi_corp at 20:00コメント(4)

2016年03月23日

   白米220gに押麦70gのいわゆる麦飯は、軍隊で兵食として用いられていた特異さから、かなり昔からつどつど食べていたのですが、その一方で玄米はこれまで口にする事がありませんでした。その理由は、実家でも出た事がない事と、いざ買おうと思ったら意外と割高である事。そして、炊きにくいだの美味くないだのといった評判の為でした。しかし、昨今の健康食ブームで玄米も見直されているとの事で、今回、玄米を炊いてみる事にしました。

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LIFEで売っていた、あきたこまちの玄米
2kgで853円は比較的安いです


■弱火→強火
   なにせ初めて玄米を炊くので、まずはネットで炊き方を調べてみました。そして分った事は、まず水に浸けねばならない事(夏場なら4時間、冬場なら8時間)、そして、最初は弱火で15分炊き、その後強火で10〜15分炊く、という事でした。水に長時間浸けねばならないのは、米を膨張させ、糠を柔らかくして割る為の様です。しかし、弱火の後に強火で炊く、というのには違和感を感じました。というのも、それは漏れなく底を焦がしてしまう炊き方だからです。
   ともあれ、この炊き方をやってみたのですが、特徴的だったのは、沸騰しても噴きこぼれがなく、蓋も持ち上がらず、グラグラと煮えてる感じが暫く続きました。強火に切り替えて5分ほどして、ようやく重湯状になってきたのですが、10分もしないウチに湯気が焦げ臭くなってきたので、底が焦げてると判断して火を止めました。その後、中身をかき混ぜて15分蒸らしました。食べてみた感じは、確かに殻っぽい食感がするので、自然によく噛むのですが、味は思っていた以上に悪くなく、むしろ麦飯よりも全然美味いと感じました。ただ、予想通り、底は焦げていました。
   ご飯の炊き方で、よく「弱火→強火」という風に説明しているのを見かけるのですが、これはやはり間違いではないかと思います。

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8時間水に浸した玄米
水を吸って膨らんでいます

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弱火で15分炊いたあと、強火へ
10分もしないウチに焦げ臭い匂いがして来ました

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強火に切り替えて2分くらいした状態
やっと重湯になりました

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炊きあがった時のカニ穴が
白米の時よりも明確に出来ています

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案の定、底を焦がしてしまいました


■強火→弱火
   やはり、あとで強火にするのは、どう考えても底を焦がしてしまう、という事で、今度はいつも通り、先に強火、そして弱火に切り替える方法でやってみる事にしました。ポイントは、白米の場合は、沸騰したら直ぐに弱火に切り替えますが、玄米の場合は沸騰してもそのまま強火で炊き続け、10分したら弱火に切り替える、という事です。米が糠に包まれている分、強火時間が長いという事です。
   実際にやってみたところ、スタートから沸騰後、7分目辺りまでは、激しく沸騰してても中の水は重湯状態にならず、その後、ようやく糠が割れるのか徐々に重湯状態になって煮こぼれする様になり、沸騰10分後に弱火に切り替えてからは、激しく湯気を吹きつつ噴きこぼれして、5分そこらで重湯が消える、という状態でした。
   炊きあがりは、弱火→強火方法よりもフックラした感じで、もちろん、底の焦げ付きもなし。「強火でスタートし、5分ほどで沸騰、そのまま強火で10分煮て、弱火に切り替えて5分で重湯が消える」どうやら、これが玄米を炊く時の基本的な方法の様です。
   この炊き方を踏まえた上で、台所のガスコンロやファイヤーボックスでも炊いてみましたが、火器によって火加減は異なるものの、同じ炊き方で同じ炊きあがりを再現する事が出来ました。

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玄米を洗う時は、水の中で掌を擦るようにします
浸けた水は捨てるので、この手のザルが便利です

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水加減は、米2合に対して、水600ml
白米の時より少し多めです

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沸騰後、5分経過した状態
まだ重湯になってません

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重湯化すると、噴きこぼれがそれなり出て来ます

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炊きあがりは、やはりカニ穴がくっきりです
かき混ぜて蓋をして、15分蒸らします

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弱火が後回しだと、底が焦げません


■ビックリ炊き
   玄米を炊くためには、玄米を長時間水に浸けておく必要があるのですが、浸水の必要の無い炊き方に「ビックリ炊き」というのがあります。方法は、まず米を洗って、規定の水加減をして、上記の通り、強火で炊いて、弱火に切り替え、重湯が消えた辺りで米の0.8〜1.2倍の冷水を入れてかき混ぜ、そのまま弱火で10〜15分炊く、というやり方で、途中で冷水をいれてビックリさせる事から、ビックリ炊きという様です。
   実際やってみたところ、強火から弱火に移行しても水は重湯にならず、そのまま蒸発してなくなった感じです。そこに水を入れてかき回し弱火で炊き続けたのですが、その頃になってようやく水が重湯化して噴きこぼれが出る様になり、それでも10分そこらではまだブクブク言っているので、結局15分弱火に掛け続けました。さっするに、浸水してないので、糠も米も水を吸っておらず、そのためか糠が割れず米も炊き切れてない感じでした。ところがビックリ水を入れてから、急に重湯化して噴きこぼれし始めました。結果、15分後、良い感じに炊けました。
   ビックリ炊きでは、ビックリ水を入れてから、さらに15分炊くという事で、スタートから終了まで、トータルで35分かかりました。何時間も水に浸けておく手間がなく、炊きたい時にすぐ炊けるメリットがありますが、白米の場合の3倍の時間が掛かっています。

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ささっと水を注いで、手早くかき混ぜます

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普通の炊いた時よりも、やや柔らかい感じです
しかし、この方法でも美味しく炊けます


■玄米飯に合うオカズ
   玄米というのは、白米よりは味のあるもので、かつ殻たる糠もある事から、あまり味の濃いオカズは合わない気がします。特に洋風のオカズは、玄米の美味さを引き出せない様に感じます。その玄米に合うオカズとは、日本伝統の一汁一菜、即ち、みそ汁に漬物であると自分は感じました。
   一汁一菜というと、貧相なオカズの代名詞みたいなところがありますが、ところがどうして、これは美味いのです。それこそ、みそ汁と沢庵だけで、ご飯2合行けてしまう勢いです。「昔の人は貧乏で、オカズはほとんど食べずに飯ばっかり食ってた」なんて話しもあるのですが、実際に一汁一菜をやってみると、むしろ、好き好んでこういうのを食べてたんじゃないか、と思います。
   栄養学的には、玄米は完全食と言われるくらい、滋養豊かであると言われています。その栄養素は、糠の部分に多いそうで、白米は精米して栄養豊富な糠を取ってしまうので、白飯ばっか食べてると脚気になったり、という話しがある訳です。(まぁ、白ご飯も、直火で炊いたご飯は、めっちゃ美味いのですが)

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玄米ご飯にたくあん。これが猛烈に美味い!

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みそ汁と福神漬け
流石にこれだけでは何なので、レタス付けました

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レトルトの中華丼ぶっかけました
これでも美味いですが、やっぱり漬物の方が合います


■玄米のデメリット
   玄米が見直されるにつれ、玄米のデメリットも声高にアピールする向きもあります。自分は栄養学には詳しくないので、ここでは論じませんが、一つ確実に感じたのは、玄米飯を3日立て続けに食べたら、お通じがとても良くなりました。玄米の効能で一番に上げられるのは、デトックス効果ですが、それは確かにある様です。
   玄米を巡るメリット・デメリット論争は昔からあった様で、先の大戦中も、東條英機首相が玄米食を進めようとするのに対して、陸軍の栄養学者の川島四郎大佐が反対した話しなどが伝わっています。もっとも、この話しは玄米の栄養面での可不可論ではなく、白米に対して玄米の方が炊く手間とコストが掛かり、国家危急の決戦下には似つかわしくない、といった部分での話しだった様です。確かに、玄米は炊くのに手間ひまが掛かります。しかし、その手間ひまの部分を度外視できるのであれば、栄養的なメリットは軍の栄養学者らも認めざるを得なかった様です。
   決戦下でない現在において、玄米の大きなデメリットは、白米みたいにスーパーに売っておらず、ネットで注文するくらいしか、まとまった量を買えないという事だと自分は感じています。しかも、30kgとか大量で、一人暮らしではなかなか消費し切れない。その上、害虫は玄米の方がわき易く、保管にも気を使う訳です。もっとも、対策として、辛苦パックにして発売するなどの工夫もなされる様になりました。スーパーで売っている白米よりは、若干高めではありますが、健康食品として考えれば、妥当な値段とも言えます。
   玄米の食感や味がどうしてもダメ、という人もいるのですが、自分は麦飯より遥かに美味いと感じます。その決定的違いは冷めた時で、玄米飯は冷めても美味い。白米の場合もそうですが、冷めても美味い飯は、本当に美味い飯です。そして、別に圧力釜とか使わなくても、飯盒でも十分美味い玄米飯が炊けるのを発見したのが、今回の成果でした。

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余談ですが、飯盒の掛子はすり切り1杯で2合という事ですが
重さは290gしかありません
今、米2合は300gとされているのですが
飯盒が開発された頃と今では、どうも米の嵩と重さに違いがあるようです



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tanisi_corp at 22:00コメント(4)

2015年09月09日

   このところ、置き換え食品という事で、ご飯の代わりにサツマイモを飯盒で蒸かして食べているのですが、サツマイモばっかり食べてても飽きるので、ポテトサラダを作ってみる事にしました。ポテトサラダというと、子供の頃、オカンに言いつけられて、ジャガイモ潰してこね回すのをよく手伝わされていました。そんな訳で、敢えて取り上げるほどの珍しい物でもないのですが、飯盒で作るというのは珍しいと思うので、あえてレポートします。

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ポテトサラダは簡単に出来るだけに
それこそ家の数だけ作り方があると思います
たにし家では、これらの他に
キュウリと伊藤ハムのポールウインナーが入ってましたw


   まずは、飯盒にたっぷり水を入れて湯を沸かし、沸騰したらジャガイモを投下して、沸騰したら中火で10〜15分ほど煮ます。要は、ジャガイモの芯まで茹でれれば良いので、時間はあくまで目安です。良い頃合いを見計らって、竹串を刺して、真ん中くらいまで入ればOKです。
   ジャガイモを湯がいている間に、タマネギ、人参の下処理をします。タマネギはスライサーで薄切りにして水にさらし、人参は細切りにしておきます。

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飯盒でガンガン湯がきます
昔、ドイツ兵はエスビットでジャガイモ湯がいたりしてたそうですが
温め直すくらいならともかく
こんな感じで湯がけたのか、今度試してみようと思います


   ジャガイモがやっつけれたら、ジャガイモを引き上げて、水を取り替え、今度は人参を湯がきます。ただし、いつまでも湯がいてると、グズグズになってしまうので、2分くらい、サッと湯がく程度です。人参を湯がくかどうかは、これも好みによって分かれると思うので、人参のカリカリした食感が楽しみたい人は、生のままでも良いと思います。
   タマネギは生のままの方が良いと思います。恐らく、湯がくとヘナヘナになってしまい、タマネギらしい味わいが無くって、みずっぽいポテトサラダになると思います。

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にんじんはサッとだけ湯がきます
湯切りは箸でもいいですが、飯盒蒸し器を宛てがっても出来ます
何にしても、熱いので取り扱い注意です


   人参がやっつけれたら、ジャガイモの皮を剥いて飯盒に入れます。作るのが簡単と言われるポテトサラダの一番難しい工程が、このジャガイモの皮むきだと思ってます。何たって熱い。熱々のジャガイモを触りながら、皮をぺろぺろめくって行かなければならないのです。面倒な上に、熱い。まぁ、冷えてしまうと何かと不都合なので、熱々言いながら皮剥きます。

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ごろんごろんと放り込んだジャガイモ
皮剥き終わる頃には、素手で触れる温かさになってますw


   今度は、ジャガイモを潰しにかかります。擂り粉木を使って潰すのですが、最初はころっころ転がってやりにくいので、杓文字で4分割くらいにしてからやっつけます。一般的にはボウルなどでやる事が多いと思うのですが、飯盒だと角のエッジが立っているので、ジャガイモが逃げにくく、ガシガシ潰す事が出来ました。

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最初は杓文字でぶつ切りにして
そのあと、擂り粉木で粉砕www


   良い感じにジャガイモが潰れたあと、マヨネーズとタマネギを入れて良い感じにかき混ぜ、塩こしょうで味を整えます。マヨネーズは多めに入れれば、それは美味いのですが、ダイエットの見地から若干少なめにしました。芋イモした食感が楽しめますww

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マヨネーズ少なめなので、ちょっと硬めです


   こんな具合で、良い感じに出来上がりました。飯盒といえば、ご飯炊く道具くらいにしか思われておらず、しかも家の中で使えるとは夢思わない人が多いのですが、要は深底の鍋ですので、この種の料理はお手の物な訳です。以前は片手鍋でやってましたが、むしろ深さは飯盒の方がありますのでやり易かったです。

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やっぱ、ポールウインナー入れた方が良かったなー
とか思わないでもない、、、


   実は、この企画の前に、カボチャの煮付けを作ろうと思ったのですが、カボチャはゴロゴロと鍋に放り込んで煮るのではなく、フライパンに並べてカボチャが沈没しない程度に水に浸して煮るという事が判り、飯盒の底では1/4カットのカボチャでも全部一気には作れない事が判って止めにしました。広げる系の料理は、底面積の狭い飯盒では不利なのです。

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こちらも始めて作ったのですが
結構美味しく出来ましたw



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tanisi_corp at 22:00コメント(0)

2015年08月29日

   今回のクロスカップでは、きっちり前夜祭をやるという事でしたので、自分も飯盒だけでなく、キャプテンスタッグのミルト丸型バーベキューコンロ(通称バケツコンロ)を持参しました。もっとも、このバケツコンロ、いい加減くたびれ具合は半端無くて、そろそろ退役です。まぁ、2,000円くらいで買ったので、十分元は取れたでしょう。

20150828_235838
キャプテンスタッグのバケツコンロ
これはこれで結構活躍してくれましたが
流石にさびさびで、そろそろお役御免です



   とりあえず、現地に着いて真っ先にやる事が、米研ぐ事です。なにせ、30分水に浸けないと行けませんので、先にやっとく必要があるのです。前回は、米を2合ずつビニール袋に入れて持って行ったところ、3合炊く事になって、現地で蓋で計量するのに面倒な思いしたので、今回は2合、1合、1合で持って行ったのですが、食べたい人が沢山いて4合炊く事になりました。(みんな、マイ飯盒持って来ようよw)

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4合の時は4回洗うのですが
暗がりの中なので、研ぎ汁は完全にキレイにしきれません
(よく見えないからw)



   一応、炭熾し用のガストーチも持って行ったのですが、これが実に使えない。いつまでたっても火がおきない困り者です。それよりも、8個300円のゲルネンの方が全然火付きが早いです。手な訳で、トーチはゲルネン着火用ですw
   今回はせっかくバケツコンロ使う訳ですから、これでメシを炊いてやろうと考えてました。如何にもバーベキューっぽくて良いかなーと。ところが、炭がまだ本調子になる前に置いたせいか(あまり待っても居られなかった)、煙でどんどん飯盒が黒くなる訳には、一向に沸騰する気配がない。蓋取って中身を見たら、水が濁ってるだけで、ブクともなってない。このままでは、超絶半煮え飯になってしまうので、バケツコンロで炊くのは諦めました。

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あとから考えたら、どう見ても火力ある様に見えません
もっとも、あまり時間もなかったのですが、、


   まぁ、こんな事もあろうかと、コールマン442も持参してました。この日はまだ8月だというのに、10月下旬くらいの涼しさでした。しかし、そんなのお構いなしに、強力な火力を発揮していました。しかし、4合も入れているので沸騰に時間が掛かったこと、弱火にしてから重湯が消えるのに時間が掛かったところをみると、やはり低温の影響は受けていた様です。

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この手のストーブって、ホント便利だなと感じました


   ぼやーっとした炊き方をしたせいか、仕上がりもぼやーっとした感じでした。やはり、米の飯は強火でガッと炊かないと、ピシっとした出来栄えになりません。

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ピントが合ってないので、ボヤーッとしてますが
実際にボヤーッとした味わいでしたw



   皆さんに試食して貰いましたが、一応に美味しいとの感想。若干飯が柔らかいかなー、と感じましたが、芯があったりゴワゴワしてるよりは食べ易いご飯でした。まぁ、温かいうちは、よほど失敗した飯でない限り、そこそこ美味しく食べられます。しかし、普段食べてるのに比べたら、今日のは60点くらいの出来栄えでした。

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自分一人で4合食べるのは無理ですが
こんだけ人数いたら楽勝ですw



   本当に美味しく炊けたご飯というのは、冷えてからもそこそこ美味しいものですが、今回は出来栄え60点というだけあって、イマイチ美味しくない。まぁ、温めるのも面倒だったので、冷えたまま味噌つけて食べました(レジスタントスターチ作戦中)

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いつまでも重湯が消えなかったのですが
底の方はいつまでも火に炙られて、焦げてました



   食後、飯盒に水浸けて、現地である程度洗って帰りました。このポリタンは水が20リットル入るのですが、米を研ぐトコから洗うトコまで、約3分の2ほど水を使った様です。まぁ、顔洗ったり歯磨いたりするのにも使ったのですが、意外と水を使うもんだなー、と改めて感じました。

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トランポで大量に水を持って行ける場合は良いですが
そうでない場合は、やはり節水などの工夫が要りますね



   今回の教訓。炭や木などで飯を炊く場合は、やはりガンガン燃やしたくらいでないと、短い時間で沸騰させる事は難しい。火力が弱いと、それらの熱源であっても、アルコールストーブ同様、場合によってはそれより弱い火力となって、ロクな飯が炊けない。といった所ですが、まぁ、まだまだ経験が足りませんよねぇ。



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tanisi_corp at 22:00コメント(0)

2015年08月04日

   ネットで飯盒関係の記事を探していると、ご飯を炊く時に一緒に掛子でオカズを作ってしまおう、という人がチラホラいるのを見かけます。まぁ、掛子、即ち、中蓋の存在意義がイマイチ分らんって人も多いでしょうし(計量器&皿としての役割があります)、どっちみちメシ炊くんだから、オカズも出来たらいいのに、と考えるのは、ごくごく普通の事なのかもしれません。
   しかし、メスティンから炊飯可能な飯盒を開発した日本陸軍自体は、そうした使い方について、以下の様に考えていた様です。
   戦地(野外)に於ける個人炊事は飯盒を使用するものなり、依つて左に其使用法を述ぶべし。
   飯盒炊事にありては、副食物は調理を要せず其儘食用し得るか、又は長く煮る必要なきものを選ぶを便とすと雖、温食給養、現地に於ける生物の利用等の必要ある場合に於ては、合同炊事と同様複雑なる副食調理を実施せざるべからず、之が為飯盒の使用法には左の二法あり。
(1)一個の飯盒にて主食副食(掛盒使用)を同時に炊くもの。
(2)数個の飯盒を以て組を作り、一部の飯盒にて主食を他の飯盒にて副食を別々に炊くもの。
   右二法の内前者は飯盒其ものの構造上、総ての副食調理に対し完全に行ふことを得ず。蓋し飯盒の本盒と掛盒とは、其受くる火力に相違あるのみならず、假りに之れを同一とするも、飯の出来上る時間以内に煮へる副食物に非ざれば調理不可能にして、従つて掛盒を以て煮たる副食物殊に生菜、生肉等は假令完全に煮へたいとするも、調味品の浸み込み悪しく「水ッポイ」出来栄へとなるを免れざるものとす。
(糧友会『軍隊調理法』1937年10月)
   ところが、同時代の軍国少年向けの読本には、こんな光景が出て来ます。この時代の登山やキャンプでは、あまり飯盒は使わなかったそうですが、それだけに皇軍兵士の卵たる軍国少年に、普段から飯盒の使い方に親しむよう促す内容でもあります。
   藤木君は星野君から受け取つた飯盒のカケゴに焼売をつめ込んだ。

〜略〜

「もういいだらう。」
   やがて星野君は飯盒の蓋をあけた。焼売がうまさうにふやけているカケゴをとると、ご飯がホケを立てている。
「さ、僕が御飯をよそふから。」
   さういつて藤木が大匙で御飯をアルマイトのお椀に三等分している間に、星野君は別の三百瓦と水を飯盒に入れて、大急ぎでカマドに掛けた。
「さ、たべよう。醤油とそれから、カラシも持つてきたよ。」
   藤木はさういつて、割箸で食べはじめた。僕も、焼売をお菜に、炊き立ての御飯を頬張つた。
「こりやウマイ!」
   僕は一口御飯を食べて見ていつた。家で食べる御飯とはくらべ物にならないほどおいしいのだ。
「特別に上等のお米なのかしら、これは?」
   僕は、星野君にきいて見た。すると星野君は笑つて、
「お米は普通の一等米あ、だが飯盒で炊くととてもおいしくなるんだよ。」
「どうしてだらう?」
「それはね、焚火の焔が飯盒を万遍なく包んでしまふので、よくお米が煮えるからさー。」
「それもあるけど、僕の持つてきたおかずがおいしいからだよ。」
   と、焼売が側からいつた。
「かうして青天井の下で食べるのも、おいしく感じる訳だね。」
(福永恭助『国の護り』1939年)

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級友二人に飯盒について講釈を垂れる星野君
飯盒掛を使って炊爨してるのに注目
   この時代に、シュウマイが普段から食べられていた様なのが少し驚きでしたが、シュウマイを掛子で蒸すというやり方を紹介しています。要するに、メシを炊くついでの火力で作れる物なら可、という応用編を示したものなのでしょう。
   その様な訳で、自分もハナから出来ぬと決めつけず、とりあえず星野君に倣って、炊飯しつつシュウマイを蒸してみる事にしました。

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掛子にぎっしりのシュウマイ
蒸しも好きですが、揚げも好きですw


■3合の場合
   4合からスタートしても良かったのですが、たまたま3合炊く用事があったのと、さすがに4合では量が多くて吹き零れが凄いかなーと考え、3合からのスタートとなりました。使用したのは、プリムスのP-153、見たいテレビがあったので、室内で炊きました。
   いつもの様に強火からスタート。大体3分くらいで沸騰してきたのですが、掛子が抑えてるのか、いつもの様に蓋が持ち上がる前に、吹き零れがドバドバ出て来ました。それこそ、滝の様に出て来て、ストーブの火力調整ダイヤルが触ろうにも、吹き零れで指がアッチッチになる始末。しかもテンヤワンヤしてる間に、火まで消えてしまいました。
   どうにかこうにか弱火にしたのですが、それでも暫く盛大に吹き零れてました。それがようやく収まったものの、今度は重湯がどれだけ消えたか分らない。結局、蓋とって、掛子外して、中身を点検する事に。結果としては、若干焦げが出来たものの、ご飯もシュウマイも美味しく出来ました。

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沸騰して蓋がやっとこ持ち上がるの図
その前に吹き零れがドドーッと来てます

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底もあまり焦げず、美味しく出来ました
吹き零れさえ気にしなれば、ちゃんとやれる調理法です


■2合の場合
   3合で盛大に吹き零れたのは、やはり掛子の分だけ沸騰時のクリアランスが少なく、あるいは圧が掛かり過ぎたからで、2合ないし1合なら、米や水の量が少ない分、吹き零れが上に上がって来にくいのでは?という風に考えました。そこでまず2合からチャレンジしました。
   使用したストーブはP-153、クーラー聞いた室内で行いました。前回と同じ条件です。例によって強火スタートですが、沸騰時の反応は3合の時よりもソフトで、吹き零れもそれほど多くなく、ふわーっと蓋が持ち上がる様な感じ。余裕もって弱火に変えましたが、湯気はそこそこ出るものの、吹き零れはほとんど出ませんでした。
   それでも、飯盒の中身は蓋をあけ、掛子を取らないことには分りません。良い感じに重湯が無くなったタイミングで火を消しましたが、ホンのウッすら焦げが出来てました。でも、ご飯もシュウマイもバッチリです。

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ぐば〜〜っと持ち上がる蓋
吹き零れは3合の時よりは少なかったです

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今回も上手に出来ました
そこの焦げも洗って落ちる程度でした


■1合の場合
   2合では、吹き零れが大分少なくなりましたから、さらに少ない1合では、もはや吹き零れはないんじゃないか、というのが当初の予想でした。ただし、1合炊きの場合は、2〜4合の時より相対的に火力が強くなるので、少し水を多めに入れました。
   条件は同じ、P-153で室内。ガンガン強火で行きます。が、劇的な変化は沸騰時に起こりました。湯気が出始めたかなー、と思ったら、ぼたぼたぼたーーーっと吹き零れが一気に出て来ました。蓋が持ち上がる前にです。それを辛抱して、蓋が持ち上がってから弱火にしましたが、それでもガンガン吹き零れが出ます。3合の時の比ではありませんでした。ようやく噴かなくなってからも、なかなか重湯が引かなかった様で、いつもより長い時間弱火に掛てました。
   結果としては、ご飯もシュウマイも美味く出来たのですが、吹き零れの量が半端なくて、1合炊きは敬遠したい感じでした。

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1合炊きの場合、水は若干多めにした方が
固いご飯にならずに済みます

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ソロ用のストーブは
最大火力でも一点に火が当たる格好になります

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吹き零れは、もっとも多く、始末に困りました
これがバーナーヘッドの大きなストーブなら
大惨事になっていたと思われます


■考察
   やってみて感じたのは、掛子が入っていると、沸騰の時に蓋が持ち上がって来にくいし、多少の差はあれど吹き零れするし、重湯の状態をみるのも大変だし、あまり良いやり方ではないな、という事でした。やってやれない事はない、けど、ほとんど頓知のテクニックであって、常用したいという感じではありませんでした。
   また、掛子に入れて炊飯と同時に調理出来る物が他にあるか、スーパーで探してみたのですが、案外なくて、シュウマイくらいしか見つけられませんでした。というのも、自分は弱火時に重湯の状態を見るために蓋を開ける派なので、掛子を持ち上げた時に溢れる様な液状のものでは困ります。固形物でかつ掛子に収まる物となると、小型のシュウマイくらいしかなかった、という訳です。
   自分の場合、予めシュウマイ蒸す予定があるのなら、飯盒蒸し器を持って行くでしょうし、それで先にご飯を炊いてから、ご飯を他の容器(キャンティーンカップなど)に移してから、蒸し器でシュウマイを蒸すと思います。その方が大きめのシュウマイも蒸せて、より便利な気がします。
   自分が掛子併用で炊飯するのを苦手とするのは、出来れば吹き零れさせたくないからで、吹き零れさせたくない理由は、その下にストーブがあってこれを汚したくないからです。その点に目をつぶれば、掛子併用で炊飯は可能である事は確かです。ちなみに、高山など沸点が低い場所では、あえて掛子を入れて圧を高める工夫もするそうです。その意味で、このやり方は絶賛出来ないものの、やれん事はないやり方だと思います。

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まぁ、ともあれ美味しく作れる事だけは間違いないです

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掛子が入っていれば、その分空間は減る訳で
またその分、圧も多めに掛かる事から
吹き零れは発生しやすいのだと思います







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tanisi_corp at 20:00コメント(2)

2015年07月28日

   兵式飯盒は、2合、3合、4合の炊飯が可能なのですが、食べ盛りの18歳の頃でさえ、1食で2合は食べ切れず、残して冷や飯を作る、という感じでした。その後、1合炊きに挑戦するのですが、何度やっても芯飯になってしまい、結果として、「兵式飯盒で1合炊きは不可能。2合炊いて、残り半分の冷や飯をどうするか考える」という線に落ち着きました。同じ様に感じる人も他にいる様で、それが常識となってました。
   しかし、昔の戦記を読んでいると、敗走中など、ロクに補給が無かった時は、2〜4合丸々炊くなんて事はなかった様ですし、何らか方法があるのではないか、と前から思っていました。

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兵式飯盒で米1合というと、かなり少ない感じに見えます


■炊き方の問題
   以前、飯盒で1合炊きに挑戦してた頃の飯の炊き方は、いわゆる弱火式で、とにかく、焦げない様に、噴かない様に、弱火で、もし噴きそうなら蓋開けて防止する、というやり方でした。最初に読んだ野宿ライダーの人の本に書いてあった事を、さらに自分なりに解釈を加えて、20年近く墨守してきたのですが、このやり方では、条件が悪ければ立ちどころに芯飯、半煮え飯、パサ飯になる事が、最近わかりました。
   火力が弱いと、半煮え飯系になってしまうのは、火力が弱いため、米の芯まで熱が回り切る前に水がなくなってしまい、見た目には炊けた様に見えても、実は米の中は炊けてない状態になるからです。この傾向は、アルコール系の熱源を使った場合に顕著で、特に気温の低い季節の屋外では、芯飯確定になります。飯盒で1合炊きした時は、芯飯なだけでなく、固い飯になってしまい、どうにも処置無しでした。2合なら食える飯になるのに、1合なら食えない飯。大いなる謎でした。
   最近になって、この弱火式の炊き方が間違いである事に気が付きました。「強火→沸騰→弱火→重湯無→消火→蒸らし」この手順の強火式なら、まずまず間違いない事。ストーブによって沸騰や重湯無までの時間は異なるものの、大体3〜5分の間で勝負すれば、美味しいご飯が炊ける事が分って来ました。そこで今回、この強火式で兵式飯盒の1合炊きに挑戦したのです。

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水は2合の水量線の半分くらいです
硬めに仕上がるので、若干多くても可です


■予想外に早い炊き上がり
   米研ぎと浸水はいつも通りに行います。むしろ浸水をしっかりしておかないと、芯飯の確率がより高くなります。浸水が終わったあと、おもむろに強火のストーブに掛けます。そのまま沸騰するまで放置します。どんな場合でもそうですが、どんな強火に掛けていても、沸騰するまでは焦げ付いたりはしないものです。
   ところが、予想に反して、えらく早く沸騰しました。沸騰したら、直ちに弱火に変えます。しかし、弱火にしてもまだ強いのか、盛んに蓋を持ち上げ、湯気を盛大に噴き出します。水分が豊富に残っている時は、湯気も吹き零れもあるので、暫く様子を見てました、それらが収まって直ぐに焦げた匂いがして来ましたので、蓋を取って重湯が消えているのを確認して、火から下ろしました。
   きっちり15分蒸らしてから、中身を確かめてみると、カニの穴も出来て美味そうに炊けています。表面を食べてみると、芯など全然なくフックラ炊けていてます。底の方も焦げもなく、美味く炊けていました。どうやら、芯飯になるのは弱火式の間違った炊き方が原因だった様です。

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強火でガンガン
あっという間に沸騰します

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弱火に切り替えてからも、暫くは蓋が持ち上がります

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蓋が持ち上がらなくなっても、湯気が盛大です
重湯がなくなるタイミングを見逃すと焦げます

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予想に反して、美味しく炊けました
ただし、ちょっと硬めかな


■1合炊きを実測
   あまりにも炊きあがりが早いので、ストップウォッチでタイムを計ったところ、意外な結果が分りました。強火で沸騰するまでが、約2分、弱火で重湯が無くなるまでが約3.5分強。これは2合炊きの時の3分の2くらいの時間です。恐らくこれは、米と水の分量が少ないのに火力は2合炊き4合炊きと同じ火力で炊くので、早く沸騰して早く水分が消えるからだと思います。その分、湯気の噴く量が多い訳です。しかし、分量が少ない分、背の高い飯盒を越えて煮汁が溢れ出す事はありません。
   気になる焦げ付きも、弱火にするタイミング、火から下ろすタイミングを間違えなければ、焦げ付く事はなさそうです。ただし、上記に挙げた理由から、2合炊きの時より火力が強くなる傾向にあるので、いつまでも火に掛け続けず、重湯が消えたらさっと火から下ろす事が肝心です。また、水の量は1合分よりやや多めのでないと、固い仕上がりになるので注意が必要です。
   上記の点を注意すれば、兵式飯盒で1合炊きは可能という事が分りました。ただし、1合だけたくのはコスト的にはやや無駄が多いですし、また食味も2合以上炊いた方が美味しいので、その辺りは必要に応じて行うのが可と思います。

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異様に早いタイムを示しています
素早い火加減が要求されます
(ボケッとしてたら焦げます)

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盛大に噴いてくるので、箸で蓋を押さえています

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底に焦げも出来ず、予想外にグッドですw



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)
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