食器

2016年10月11日

   自分の飯盒使用歴は18歳の夏から始まるのですが、この飯盒は2代目の飯盒にあたります。初代の飯盒が、純粋に生活用品だったのに対して、この飯盒は野宿ライダーを意識して購入しました。もっとも、当時はそこまで飯盒愛に目覚めていなくて、さらに小型でパッキングし易いクッカーという事で、モリタの角形クッカーに意識が行ってしまい、さりとて自宅で飯盒を使って飯を炊くのは嫌気が指していたので、ほとんど使わずしまいのまま、処分してしまいました。
   しかし、後年、この飯盒が、ソロ用の飯盒として、非常によく考えられた製品であり、おそらく、日本飯盒が行き着いた最高傑作であったと認識する様になりました。とうの昔に製造終了しており、そもそも作ってた会社もなくなってしまい、ネット上でも情報が非常に少なく、また出物もなかったのですが、このたび、奇跡的に入手する事が出来ました。

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10年探してやっと見つけた3合飯盒
便宜上、「3合飯盒」と呼んでますが
本当の商品名は、パッケージが無かったので不明です


■外観的特徴
   この飯盒の特徴は、3合炊きという事で、一般的な4合炊きの兵式飯盒よりも背が低くコンパクトになっています。そして、革通しが蓋に付き、付属のハンドルでフライパンとして使う事を前提としています。また、掛子には取り外しの出来る仕切りの板があり、オカズ入れとして使い易くなっているだけでなく、米を量る時に便利になっています(仕切りを入れれば、1合が量れる)。中には中鍋が入っていて、これも付属のハンドルが付けれる様になっています(蓋と中鍋はハンドル共通)。そして、釣り手は、旧陸軍の将校用飯盒や自衛隊の1型飯盒と同様にスライド式です。

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3合飯盒の入組品


■なぜ3合なのか
   この飯盒が3合炊きを目指した理由は、まさに日本の飯盒がソロクッカーとして進化する要望があった事を如実に現しています。
   そもそも兵用の飯盒は4合炊きなのですが、これは2人1組になって、一人が飯(1人辺り2合)、もう一人が汁を作るのを前提に設計されています。軍隊ですから、複数の部隊で行動する訳ですし、その最小単位としても組炊爨での運用が、兵用の飯盒の設計思想なのです。
   ところが、戦後、登山やキャンプなどで使われる様になってからは、この組炊爨の前提は大きく崩れる事になります。団体で登山する場合は、軍隊式の組炊爨もあったでしょうが、そういう使い方よりも、個々人で飯盒を使う機会が増えたのだと思われます。となると、流石に一人で4合も飯を食う事はないでしょうし、せいぜい2〜3合くらいしか炊かないとなると、4合もの容量は必要なくなった、という事でしょう。
   また兵式飯盒は、ご存知の通り、底が深い鍋なのですが、これを食器として考えた時、底が深過ぎて食べにくいというのは、確かにその通りです。4合も炊ける必要がなく、かつ底もそんなに深くなくて良い、という事であれば、3合の容量にして底を浅くしようという発想になるのは、一人用の飯盒としては、至極合理的な考え方であると思います。

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断面は兵式飯盒と同じ面積です


■中鍋の意味
   先に述べた様に、4合炊きの飯盒では、ご飯とオカズは2つの飯盒を使って作り、それを二人で分けて食べる前提で設計されていたのですが、これが1つの飯盒しかないとなると、飯は炊けてもオカズが作れない、という事になります。そしてこれはソロクッカーとしては具合の悪い話しです。その為、ソロクッカーの多くは、大小2つのクッカーをスタッキングするスタイルになっています。
   飯盒がまだまだ日本のアウトドアシーンで主流だった時代には、飯盒を入れ子にするアイテムが色々考案されていました。その中でもモリタのミニハンゴーは兵式飯盒にスッポリ収まる2合炊きの飯盒で、それ単体でも使える優れものでしたが、それでもソロ用として考えた時、4合炊きの兵式飯盒と併用ではパッキングサイズが無駄に大きい物になります。
   そこで、飯盒本体を3合に縮小し、中に鍋を1個入れる事で、省スペース化とクッカー2つを実現したのが、この3合飯盒です。つまり、飯盒本体でご飯を炊き、中鍋でオカズを作るというスタイルを実現したのでした。

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自衛隊の戦闘飯盒2型との比較
大きさはほぼ同じでした

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戦闘飯盒2型は、ほぼ食器としての機能を追求していますが
3合飯盒の方は、調理器具と食器の機能を
ギリギリのところで摺り合わせています



■その他の所見
   この3合飯盒は、中鍋だけでなく、蓋もフライパンとして使える様に、革通しを蓋の方に付け、それに脱着式のハンドルを取り付けて使用できる様になっています。このハンドル、アルミ製のチャチなハンドルなのですが、実はこれが非常に使い易い。
   脱着式なのでパッキング時にハンドルが邪魔にならない。また炊飯時にも外しておけるので邪魔になりません。チャチな作りに見えますが、そこそこの重さには耐えるので、中鍋でラーメン作って、ハンドルを持って食べる事も可能です。

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ハンドルは脱着式で使い勝手が非常に良いです
中鍋にも使う事が出来ます


   この3合飯盒の蓋と掛子の容量を調べてみたところ、いずれも3合2合より多い容量をもっている事が分りました。これは谷口金属の飯盒にも見られた事です。一説によると、その昔、旧陸軍が精白米から胚芽米に切り替えた時に、飯盒の容量も変更になったという話しがあるようですが、その関係で、戦後、蓋と掛子の容量が違う製品が出回ったのかもしれません。
   また、蓋には真ん中で仕切りが出来る様になっているのですが、これはオカズ入れとしての利便性を持たせたものだと思われます。弁当箱として使うなら、現代人としてはこのサイズであっても結構大きい訳ですが、掛子に違うオカズを2種類入れれるのは便利です。

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僅かではありますが、若干大きめの蓋と掛子です
まぁ、気にするほどの差でもないですが

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掛子には仕切りを付ける事ができ
オカズ入れとして利便性を上げています


■改善点
   ニュートップという会社は、とうの昔に潰れてなくなってしまい、当然この3合飯盒も再販される事なく、歴史の彼方の逸品になってしまったので、今さら改善点を言っても始まらないのですが、あえて付言するなら、この飯盒の釣り手は大いに改良の余地があります。
   3合飯盒の釣り手は、旧陸軍の将校用飯盒に使われていたのと同じタイプのスライド式の釣り手で、これは戦後、自衛隊の1型飯盒でも採用されています。このスライド式釣り手は、押し込めば耳金の所で釣り手がロックされ、蓋を押さえる構造になっています。ところが、3合飯盒の釣り手は、明らかに設計ミスで、押し込んでもロックの位置が耳金より上にあってロック出来ません。この点は是非とも改善して欲しい部分でした。
   また、この釣り手は鉄製で塗装がなされているのですが、使っているウチに塗装が剥げて、鉄の地金が見えてしまい、そこが錆びてスライドさせられなくなります。これは自衛隊の1型飯盒でも同じなのですが、戦後、発売された旧陸軍の将校用飯盒などは、この釣り手にメッキが施されており、剥げにくくなっています。可動する部分でもあるので、ぜひともメッキを施すか、ステンレス製の釣り手にして欲しかったものです。

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ロックの位置が明らかに間違っています

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将校用飯盒の戦後版の釣り手はメッキ仕上げ
動かし易く、剥げにくくなっています


■改善点
   この3合飯盒が売られていた頃は、まだ登山具店には普通に兵式飯盒が売られていましたし、先に述べたミニハンゴーだけでなく、テフロン加工を施したカラー飯盒まで売られていました。むしろ、キャンプでご飯を炊く道具としては、飯盒の他に思いつかなかった時代でもありました。
   それだけ、飯盒は日本のアウトドアシーンに根付いていたのです。その中で、この3合飯盒は、我が国の飯盒文化の最晩期に登場した、日本飯盒の集大成であったと思います。この飯盒を基にして、次第に飯盒はアウトドアシーン、特に登山やソロキャンプで使われなくなっていき、かつて飯盒を作っていたメーカーは軒並み潰れるか、飯盒を作らなくなりました。
   この3合飯盒と、現行の自衛隊の戦闘飯盒2型を比較した時、調理器具としての飯盒は決定的にその機能を後退させ、食器の機能により特化した形になりました。そもそも「飯盒」という言葉が、飯を入れる蓋付きの器、つまり弁当箱の意味だったのですが、その意味の通りに日本飯盒は回帰してしまった、というべきかもしれません。
   しかし、我々の頭の中では、飯盒はやはり飯を炊く調理器具の意味という認識が色濃い訳です。その飯盒が、一人で使うにもっとも便利な形に進化を遂げた最終形態が、この3合飯盒であった事を、記憶に止めておいて良かろうと思います。


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4合炊きの兵式飯盒との比較
1合分少ないだけに、コンパクトになっています
ただ、自宅で使う分には、4合の方が便利かもしれません



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tanisi_corp at 20:00コメント(6)

2016年06月29日

   以前紹介したベルリン警察飯盒が、御徒町の中田商店でゴロゴロ売られていた頃、崩壊して間無しの東ドイツの軍装が大量に入って来ていて、はやりゴロゴロ売られていたのが、この東ドイツ軍の飯盒です。ベルリン警察飯盒と同じく、旧ドイツ軍の飯盒の系譜にありながら、あまりのチープな作りに、ベルリン警察飯盒より少し安い値段で売ってた様に記憶しています。

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あちこち塗装が剥げていますが
中身はキレイでしたので、デッドストック品の様です


■見た目と造り
   上にも書いた様に、東ドイツ軍飯盒も旧ドイツ軍のKochgeschirr31の後継に当たる飯盒です。詳しい歴史は分らないのですが、海外のサイトによると、当初、内務省の部隊で使われていたのは、ほぼ旧軍の飯盒だった様です。次にハンドルのストラップを通す穴の上の穴が廃止されて、次に下も廃止されて、この形になった様です。そして、掛子についてるハンドルも、初期型はアルミ板だったのですが、あとでワイヤータイプになったそうです。かつて中田商店で買ったのも、今回改めて調達した物も、ハンドルに革通しがなく掛子のハンドルはワイヤーのタイプですので、後期型という事でしょう。
   さて、物は御覧の通りなのですが、正直、出来が良くありません。東ドイツは当時の東側諸国の中では優秀で「東欧の日本」なんて言われてたそうですが、アルミの材質も悪そうだし、それ以上にハンドルの立て付けが悪くガタガタだったり、蓋がガタガタと、とりあえず形だけ飯盒にしました的な出来栄えです。この飯盒がいつ頃の製造なのか分りませんが、恐らく東ドイツ崩壊の少し前のデッドストックでしょうから、その頃には国だけでなく工業力も左前だった、という事なんでしょうか。
   しかし、物の出来栄えとしては、おそらくこの辺りがヨーロッパ標準なのかも知れません。それが事項以降で検証したいと思います。

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塗装が剥げているのは仕方ないとして
蓋のハンドルの塗装がいい加減になってるのは
なんだかなぁ〜〜と感じました

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東ドイツ軍飯盒は、蓋と掛子を連結する事が出来ません
別個に食器もしくは調理器具として使うのを想定しています

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飯盒本体には、500mlおきの目盛りがあります
釣り手のセンターは軽く凹みがある程度で
飯盒を棒に吊るしたら、簡単に左右にずれそうです


■ベルリン警察飯盒との比較
   似た様な形してる飯盒、という事でベルリン警察飯盒と比較してみます。といっても、東ドイツ軍の飯盒は、東ドイツが崩壊するまで生産されていたのに対して、ベルリン警察のはせいぜい1960年代くらいまでの製品です。どんな物でもそうですが、始めの頃は造りが良かったり材質が良かったりするもので、後になれば経費節減とかで悪くなって行く傾向にあります。それを踏まえた上で、厳しく比較していこうと思います。
   まず、材質ですが、これはどっちもどっちかな、という印象を持ちました。アルミニウムにも色々ランクがあるようですが、基本的には火に掛ける物ですし、穴が開かん程度の材質って事でしょう。仕上げも同じ様な感じで、蓋でスパムとか焼いたら、漏れなく焦げ付くだろうなー、という仕上げでした。
   問題は造りの方で、ベルリン警察飯盒の方は、蓋も掛子もあまりガタツキがなく、蓋のハンドルもカッチリしてるのですが、東ドイツ軍飯盒の方はもうガタガタです。まぁ、ドイツ人は飯盒でメシ炊いたりしないでしょうが、東ドイツ軍の飯盒だと、蓋の隙間から蒸気漏れまくりで、とんでもないメシが炊けそうです。とはいえ、ベルリン警察の飯盒は、そこそこピッタリしてる訳ですから、物作りに対する姿勢が、西と東では全然違ってたという事でしょう。同じドイツ人にして、主義思想の差がここまで影響するのか、という感じです。
   飯盒本体はそれでも大きな差はないのですが、顕著に違うのは掛子です。ベルリン警察の飯盒の掛子はハンドルに連結して使う様になっていますが、東ドイツ軍のは掛子にもハンドルが付いています。そしてそのハンドルの付け根に、蓋のハンドルの爪を入れれる様になっています。配食を受ける時は、蓋と掛子のハンドルを指で掴んで、バラけない様にします。どちらが使い勝手良いかは意見の分かれる所だと思います。掛子としての容量はベルリン警察の方が深いので多いです。
   上にも書いた様に、ハンドルの形状も異なります。ベルリン警察飯盒の方は、背嚢に縛着する為の革通しがあるのですが、東ドイツ軍飯盒では、革通しが省略されています。そこで、東ドイツ軍の野戦の軍装を色々調べてみたのですが、どうやら何回かの変遷を経て、第二次大戦当時とは野戦装具が大分変化してて、飯盒を背嚢などに縛着しなくなっていった様です。つまり、縛着しないから革通しは要らん、という事になったのでしょう。

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左が東ドイツ軍飯盒、右がベルリン警察飯盒
外見的な違いは、ハンドルの革通しの有無と釣り手の凹みの有無
大きさはどちらもほぼ同じです

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蓋についてるハンドルは、ベルリン警察の方がしっかりしています
東ドイツのは、うっかりすると取れそうですw

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蓋と掛子は連結出来ますが
各々のハンドルを手で押さえないといけません


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掛子は、ベルリン警察の方が深さがあります

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釣り手の耳金の違い
東ドイツ軍のは、旧軍のに近い形をしています


■日本製飯盒との比較
   これまた比較としてはハンデのある比較ですが、日本製のキャプテンスタッグ(ロゴスと同様、オオイ金属製)の飯盒と比較しました。材質、仕上げともに、比較にならないほど、日本製の方が上です。実はこれは今に始まった事ではなくて、シベリア抑留の時には、ロシア兵からだけでなくドイツ兵からも日本の飯盒は盗まれるほど、出来栄えが良かったそうです。
   もちろん、日本の飯盒には蓋にハンドルが付いてませんので、ガタガタする部分が少ないというのもあるのですが、やっぱり飯盒の肝は飯盒本体であると思います。それゆえに、材質が悪そうだったり、仕上げが良くないというのは、持ちの悪い感じがしても仕方ない事です。
   もっとも、それではベルリン警察飯盒は出来が良いのか、というと、東ドイツ軍のよりガタツキが大幅に少ない、というだけで、上にも書いた様に材質や仕上げにはそれほどの差がありません。ついでに言うと、イギリス軍のメスティンや、チェコ軍のメスキットも似たり寄ったです。つまり、日本の飯盒の出来栄えがダントツに良いだけの話しで、欧米の軍用のメスティンは、総じてそんなもんなのかもしれません。とはいえ、東独のは出来が酷いですが。

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出来栄えの違いは、見た目で歴然
日本製のは薄くて頑丈で、キレイです

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こういってはなんですが、東ドイツのは直ぐ凹みそうなんですよね
とはいえ、これはこれで、今や貴重品ですから
使わずにコレクションしますw



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2016年06月02日

   自分は基本的には日本の兵式飯盒愛好家で、飯盒の蓋にハンドルが着いてなくても構わない派なのですが、蓋をフライパン代わりにするなら、そりゃハンドル着いてた方が楽だろう、くらいには思います。ただし、ドイツの飯盒の様に、良く出来たハンドル付き飯盒がないのが実情です。今回紹介する飯盒は、ハンドルが脱着できるタイプです。

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この飯盒はハンドルが脱着式
ハンドルを取り付ける基部が蓋に付けられています

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ハンドルは簡素なものです

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箱がありませんでしたので、どこのメーカーの物か分りません
住之江から出ていたものと同じ物の様ですが
革通しにメーカーの刻印が入っていません


■この飯盒の特徴
   この飯盒の特徴は、言うまでもなく脱着できるハンドルなのですが、このハンドルが少々難物です。付け方は、ハンドルを取り付け基部の穴に入れるだけなのですが、これが下の写真の様に、きっちり取り付ける事が出来ません。その為、ちょっと重たい物を蓋に入れると、ヘコーっと蓋が下におじぎしてしまいます。これではフライパンとしては全然役に立ちません。
   試しに、ハンドルを逆向きに付けてみると、今度はしっかり取り付け出来ます。ところが、ハンドルの角度が下向きになってしまい、ロゴスのハンドル付き飯盒と同様に、とても使いにくい事になってしまいます。ハンドルの角度としては、上向きに付けた方が正解だと思います。なので、対策としては、取り付け基部のスリットの上の部分を少し削って、ハンドルが左右に広がる様にしてやると良いかもしれません。
   ちなみに、住之江の同様品を持っている人に伺ったところ、ハンドル基部も問題はまったく同じだそうです。恐らく、販売元が違っても製造元が同じだった可能性が大です。
   工作精度?がイマイチではありますが、このハンドル自体は軽く邪魔にならず、それなりに気に入っています。付けたままにもしておけますが、その場合は、ロゴスのハンドル付き飯盒の様な状態になります。惜しむらくは、日本のハンドル付き飯盒の悪弊である、飯盒の腹の部分にハンドルがある事で、ドイツの飯盒の様に背の部分にハンドルが来ない事です。腹の部分の凹みは、あくまで背嚢に縛着した時に安定感を増すためのもので、ハンドル納めるための凹みでないのを、ハンドル付きの飯盒を作った日本人はあまり理解してなかった、という事でしょう。(もっとも、ハンドル付きの飯盒が作られた頃には、飯盒を背嚢の背に縛着する様な事がなくなっていた可能性も大です)

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こんな感じで、とても中途半端な位置で止まります

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このまま、蓋に物を入れると、蓋が下向きになって
入れた物が地面に落ちます

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逆向きに付けたところ。本来はこの様に留るべきです

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しかし、逆向きに付けると、ハンドルが下向きになります

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やはり、この角度が使い易いと思います


■他の飯盒との比較
   自分がこれまで買ってきた飯盒を大別すると、ロゴスやキャプテンスタッグのエナメル塗装で革通しが薄く湾曲してるタイプと、塗装が艶消しで蓋のリムが薄く革通しが分厚い鉄板のタイプ、この2つに分けられます。今回入手したこの飯盒は、後者のタイプに入ります。
   まず、前者のキャプテンスタッグの飯盒との比較ですが、先に述べた違い以外にも、釣り手の基部の耳金の形が違うなどのありますが、一番の違いは、掛子の容量が違う事。これは後者型の谷口金属の飯盒もそうなのですが、後者型は掛子の容量が2合以上あります。これは「掛子すりきり1杯で2合」という量目が崩れる変更で、この辺り、どうしてそんな改悪をしたのか分りません。
   谷口金属の飯盒との差は、ハンドルの取り付け基部の有無だけです。この飯盒自体は、どこのメーカーの物なのか不明なのですが、谷口金属、住之江金属と同じ製造元だった可能性が大です。ちなみに、ロゴスとキャプテンスタッグの飯盒は、オオイ金属の飯盒と同じで、おそらくオオイ金属が製造元です。

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右がキャプテンスタッグの飯盒
エナメル塗装でツヤツヤしてるせいか、こっちの方が仕上げが良さそうに見えます

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下の掛子が、ハンドル付き飯盒のもの
明らかに厚みが違います

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左が谷口金属の飯盒
違いは、革通しのメーカーの刻印の有無だけです

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形が全く同じなだけに、掛子も蓋も互換出来ます
まぁ、蓋はロゴス/キャプスタの方にも使えますがw

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掛子の厚みも同じ
ただ、飯盒の中は、谷口金属の方がリベットが平頭なのに対して
ハンドル付きの方は丸頭でした


   いろいろケチめいた事を書きましたが、個人的にはこのハンドルは結構気に入っています。上に書いた様に、ハンドルがちゃんと留る様に少し削れは、ちゃんと仕事するでしょうし、取り外しも出来ますので、あまり邪魔にもならないと思います。
   もし、手直しして良いなら、ハンドルの取り付け基部を取り外して、ロゴス/キャプスタの蓋の背の方に付け替えて使いたいものです。そうすれば、腹の方に邪魔な突起がなくなって、背嚢に付ける時も邪魔でなくなるでしょうし。まぁ、これはこれで、手に入りにくいものですから、そんな事しませんが。
   この飯盒も、飯盒文化華やかなりし時代の遺物ですね。



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2015年12月15日

   自分は18歳で上京して以来、飯盒を使って来たのですが、たしか3代目の飯盒が自衛隊の飯盒でした。戦闘飯盒2型が採用されてから、1型と称される様になったこの飯盒ですが、当時はまだこれが制式でした。実はしばらく使っていたのですが、あまり印象に乗ってなくて、知らない間に捨てたかしてなくなっていました。しかし、自衛隊とはいえ、一応は軍用品ですし、もともと仮想軍隊なんてやってた自分が、使わなくなったからといって、捨ててしまうというのも、今から思えば変な話しです。今回、たまたま安く手に入れる事が出来ましたので、当時、どんな想いで使っていたかを振り返ってみたいと思います。

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恐らく、20年ぶりくらいで再会
まぁ、特段の感動もなかったのですがw


■まず見た目
   以前、自分が手に入れた物は、値段も安かった代わり(確か1,000円しなかったと思う)、塗装が極めて雑で、所によっては泡立った跡があったりして、どうみても手作業で、しかも適当にスプレーしたとしか思えない様な出来栄えでした。もしかしたら、再塗装品だったのかもしれませんが、とにかく雑な印象が強かったです。
   今回手に入れたものは、それに比べたら大分マシです。また、デッドストックだったのか、使用した形跡があまりなく、飯盒の中もほとんどキズらしいキズが見当たりませんでした。しかし、底がボコってました。おそらく保管時に何かの拍子に凹んだのか、あるいは払い下げで廃棄物化する為にそうしたのか(米軍の放出軍装品にはよくある)、せっかくキレイな状態なのに、残念な事です。大抵、焦げる時はこうした凹んだ所が焦げて、かつ焦げがなかなか落ちないものです。
   飯盒と蓋には、いわゆるQマークが入っていましたが、掛子には入ってませんでした。以前持っていた物は、掛子にもQマークが入ってました。もともと入ってなかったのか、適当に民需品で員数を合わせたのか、分りません。何にしても、自衛隊の1型飯盒は、塗装が薄くてチャチな印象を受けます。民需品の飯盒と比較すると、ドイツのベルリン警察の飯盒と東ドイツ軍の飯盒の差くらいの、出来の悪さを感じます。

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今回届いたのは、19961年納入品らしいです
おそらくデッドストックでしょう

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中は綺麗なのですが、底がボコってるのが残念です
出品時の写真では、ここが隠れる様な撮り方されてました

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掛子にはQマークなし
まぁ、欠品よりはマシですがw


■スライド式釣り手
   飯盒1型の特徴であるスライド式の釣り手は、元々は旧日本陸軍の将校用飯盒の新型の釣り手を参考にしたもので、スライドさせる事で釣り手を飯盒に沿わせ、かつ蓋をロックして、背嚢に収納する際に釣り手が邪魔にならない様にする工夫です。
 日本の兵用の飯盒のある意味、発展形であると思ういますし、飯盒文化華やかなりし頃には、民需品の飯盒でもこの手のスライド式の釣り手を採用したものがいくつかありました。しかし、飯盒文化の衰退とともに、スライド式釣り手も姿を消して行きました。
 ところで、かつて自分がこの飯盒を使っていた時、この釣り手をさほど便利に感じた事がありませんでした。というのも、はじめのウチはスライドしていたのですが、使っては洗いを繰り返して行くうちに、スライド部分が錆びてきてしまい、ゴジゴジになって動かなくなってしまったからです。となると、ただの釣り手な訳で、しかもスライド部分が全部錆びてる訳で、見た目にも汚らしく、だったらスライドしない普通の釣り手でも良いな、と感じていました。結局、最終的には捨ててしまったのですが、最後は釣り手が錆び切ってスライドの部分が折れてしまい、それで捨てた様な記憶があります。
 アイデアとしては、とても優れていると思うのですが、塗装が悪いのか材質が悪いのか、とにかく錆びてしまったのではスライドさせようがありません。この釣り手が錆びない材質の金属であったら、また違った評価を下せたかもしれません。

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こんな感じでスライドさせ、蓋をロックする
この機構自体は、とても優れていると思います

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しかし、動かしているウチに塗装が剥げて
鉄がむき出しになって、錆びてしまうとアウトです
錆びたら釣り手を交換してたのかも?


■兵式飯盒との比較
   飯盒1型は、旧陸軍のロ号飯盒を元にして、というか、釣り手以外はほぼコピーして作られています。同じく、ロ号飯盒のコピーである戦後の民需品の兵式飯盒とも、ほぼ同じです。伸ばした時の釣り手の長さも、民需品の兵式飯盒と同じでした。違いがあるとしたら、釣り手の太さで、飯盒1型は太さ約3mmほど、それに対して兵式飯盒は4mmほどです。飯盒1型は、スライド式という事もあって、あまり太く出来ない事情があったのでしょうが、その前に旧軍の飯盒の釣り手も、現代のものより若干細めです。それ故に、結構グニャってるのも多いのですが、その辺りを戦後、改良したのが今の兵式飯盒の様です。
   個人的な感想としては、上記の様にスライド釣り手が錆びて動かなくなるくらいであるなら、普通のスライドしない釣り手の方が、見栄えの上でも本来の目的の上でも、使い手があると感じています。恐らく、その辺りが、一応は軍用品でありながら、非常に印象の薄い記憶しかこの飯盒が残さなかった理由だと思います。

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右はキャプテンスタッグの兵式飯盒
釣り手の太さの違いに注目
自衛隊のコスプレをやってないのであれば
民需品の兵式飯盒で十分ですw

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釣り手の長さが同じなので、飯盒掛にも掛ける事が出来ます


■飯盒2型との比較
   自衛隊では飯盒はほぼ食器の役割しかない、という事で、より食器色の強い戦闘飯盒2型が採用された訳ですが、自分個人の意見としては、だったら別に空豆型してなくても良かったろう?と思います。「飯を炊く道具」として比較した場合、1型の方がより適しているのは明らかで、例えば、パックご飯や飯缶を温めるとか、インスタントラーメンを煮るとか、そうした炊事には2型は向かないと感じています。自衛隊の方で、各個炊爨はもはやあまり想定していない、という事なのでしょう。
   しかし、こうやって1型と2型を並べてみた時、改めて2型の疑問点が浮かび上がる事となりました。そのもっともたる部分が釣り手で、飯盒1型の場合、収納時に釣り手が邪魔にならない様にするのと、蓋をロックする為にスライド式にした、という理由が明確に分ります。ところが飯盒2型の場合、飯盒本体に対して釣り手が無駄に長く、スライドさせても蓋をロックする事も出来なければ、飯盒本体から釣り手が突き出て収納にも難がある。旧陸軍の将校用飯盒の様に、短めの釣り手を付けるのが正解だと思うのですが、この無駄に長い釣り手の納得いく理由を、まだ聞いた事がありません。
   ソロ用クッカーとしてか、飯盒2型はやたら人気があって、スウェーデン軍飯盒と同じく高価で売られているのですが、純粋にご飯を炊く道具としては、飯盒1型の方が優れているというのが、自分の判断です。

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飯盒2型は、明らかに収納性が悪そう
おそらく、釣り手外して収納してるんじゃないでしょうか
結構、釣り手なくす人多いみたいですし

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スライド部分の違い
1型は縮めた時にロックが掛かるのに対して
2型は伸ばした時にロックが掛かる仕組み


   そんなこんなで、20年ぶりくらいに再会した飯盒1型ですが、やはり今回も普通の飯盒でいいや、という気分になりました。昔は、この手の飯盒も売っていたのに、結局、スライドしない古いタイプの飯盒しか残らなかったのは、自分と同じ様な感想をもつ人がそれなりにいた、という事なのかもしれません。そして、改良改善を施す前に、飯盒文化が衰退してしまい、辛うじて大戦中のタイプの飯盒が生き残ってる、という事なのかもしれません。
   しかし、いくら兵式飯盒が冷蔵庫の中で納まりが良い、といっても、やはり釣り手が余るというのは確かな事なので、是非とも錆びない金属でスライド式釣り手を作って貰いたいものです。

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なんやかんやで増えて来た空豆形飯盒
かつて使っていたか、使った事ある物ばかりですが
今使っているのは、民需品の兵式飯盒だけです
(使い潰しても買い替えがきくから)



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tanisi_corp at 21:00コメント(8)

2015年10月21日

   その昔、ドイツ軍のヒストリカルゲームに参加するので揃えた装備の中に、この飯盒が入っていました。元はブルーグレーだったのを、フィールドグレーに塗り替えて使ったのですが、蓋と掛子を連結して使える便利さに、意外な思いをしたのを覚えています。しかし、その頃は、そこまで飯盒に思い入れがあった訳でなく、また飯を炊いたりオカズを入れて保存したりするには、兵式飯盒の方が使い買ってが良かった事もあって、売り飛ばしてしまいました。
   かつては中田商店にゴロゴロ売っていたこの飯盒も、あれから16年過ぎてさすがに物があまりないらしく、なかなか入手困難な様です。たまたま程度の良い出物のありましたので、懐かしさも手伝って落札いたしました。

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ベルリン警察飯盒
第二次大戦中のドイツ軍の飯盒と極めて近似で
(釣り手の耳金の形状が違う)
ドイツ軍リエナクターが代用品で重宝しました

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今から16年前のワタクシww
飯盒とたしか水筒もベルリン警察のものでした


■PPrBlnの謎
   この飯盒、16年前もベルリン警察の飯盒といわれていましたが、何を根拠にベルリン警察の物であるかは、判りませんでした。そもそも、警察が飯盒使うというのが、イメージとしてピンと来ません。そして、蓋のハンドルの付け根にある「PPrBln」の刻印。普通、この部分の刻印は、製造会社名が入ったりするのですが、それにしてもPPrBlnは何を意味するのか、判りませんでした。まぁ、革バンドで隠れてしまう部分であるので、あまり気にしてなかったというのもあります。
   今回、せっかくですから、PPrBlnが何なのか調べてみました。恐らく何かの略号である事は違いないですし、ベルリン警察という事であれば、Blnはベルリン、すなわちBerlinであろうと推測しました。ではPPrは何なのか。方々調べてみたのですが結局自力では判らず、日本飯盒協会調査部のToyofusaさんから、Polizeiprasidenten、つまり警察本部の略だ、と教えて貰いました。つまり、PPrBlnはPolizeiprasident Berlinの略、ベルリン警察の略号だった訳です。という事で、この飯盒は、まっことベルリン警察の飯盒だったのです。
   しかし、どうして警察が飯盒なのか。実は、ベルリン警察は飯盒だけでなく、水筒、雑嚢、図嚢などなど、旧ドイツ軍の野戦装備を数多く採用していた様です。まるで警察というより軍隊です。その辺りの事情もついでに少し調べてみて、推察してみました。
   ドイツの警察組織は、先の大戦の敗戦後、都市警察や地方警察に分割された様で、ベルリン警察もそうした分割された警察組織だった様です。そして、当時のベルリンは東西に分割されていました。そして、1955年に再軍備がさなれるまで、国軍は存在せず、国境警備隊といった准軍事組織しかありませんでした。そして、警察もいざ有事の際には軍事行動が取れる装備を必要としていたのでしょう(西ベルリンは東ドイツのど真ん中で、有事の際は孤立無援です)。それが警察らしからぬ装備をしていた理由ではなかったかと思います。
   ちなみに、こうした地区規模の警察は1970年代の改変で地方警察に統合されていったそうです。

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やや見にくいですが、PPrBlnの刻印が見えます


■外見と使い勝手
   能書きはこれくらいにして、ベルリン警察飯盒の特徴について。この飯盒は良く言われる様に、第二次大戦中のドイツ軍のM31飯盒にほぼ近似です。違いは、釣り手の耳金の形状で、M31飯盒はリベットが縦打ちですが、この飯盒は横打ちになっています。また、M31飯盒は掛子がないのですが(あったという説もある)、この飯盒には掛子があり、蓋とハンドルで連結する事が出来ます。
   飯盒本体は、あとで述べるドイツ連邦軍飯盒と同じ大きさです。目盛りも500mlずつ打ってあります。蓋は薄く、その分高さが低いのですが、日本の兵式飯盒を見慣れた目には、こちらの方が違和感なく見る事ができます。特徴的なのは釣り手で、釣り手の終端はただ単に丸く曲げてあるだけなのですが、日本の飯盒の様に360度回るタイプでなく、約280度にしか回りません。そのため、ポータブルストーブに置いて使う際も、釣り手が倒れてストーブの火に炙られる心配がありません。
   アルミの材質、仕上げは、日本の飯盒に及ばないものの、ソロクッカーとしてはむしろ適切なサイズで、個人的には非常に好感が持てます。

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今回とどいた物は、外見は若干塗装のハゲがあるものの
中は非常にキレイで恐らく未使用品です

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旧ドイツ軍や、それをコピーしたロシア軍の旧型飯盒などは
掛子が付属していませんが
やはり掛子はあった方が便利です

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特徴的な釣り手(というか耳金)の構造
BW飯盒も同様の構造ですが
こちらの方が単純な作りで、必要な機能を備えています


■ドイツ連邦軍(BW)飯盒との比較
   ドイツ連邦軍飯盒は、このベルリン警察飯盒の後継にあたる訳ですが、その違いを比較してみました。外見上の
大きな違いは、BW飯盒は蓋が大型化していて、縦長のデザインになっている事。飯盒本体はどちらも違いがなく、掛子の大きさも同じなのですが、BW飯盒の掛子は途中でリムが設けてあり、その分で蓋の高さを稼ぐデザインになっています。その様に変更された理由は判りませんが、容量が増えれば糧食を貰える量も増えるので、その辺りに理由があるのかもしれません。
   釣り手は戦後に設計されなおしたBW飯盒の方が太くなっています。戦前のものをそっくり引き継いだベルリン警察飯盒は、釣り手が細いままです。戦前のものには、釣り手が伸びたり曲がったりしているものが結構ありますが、そうならない様に戦後、釣り手を太くしたのでしょう。同じ様な現象は日本の飯盒にもみられ、日本陸軍のロ号飯盒では釣り手が細いのですが、戦後の民間メーカーが作った飯盒では太くなっています。
   面白いと感じたのは、蓋と掛子を連結した際に、蓋と掛子の底が面一になる様にハンドルの角度が決められている事。蓋の高さが低いベルリン警察飯盒では、ハンドルの角度がキツめになっていました。なかなか芸の細かい事です。

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外見的な違いは、背の高さ
個人的には、ベルリン警察飯盒のサイズが好きです
ただ、釣り手は太い方がいいです。

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BW飯盒が背丈を稼いでいるのは
掛子を飯盒から飛び出させる事によってです
ちなみに、この二つの飯盒は互換性がありませんでした

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掛子のサイズもほぼ同じです

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蓋と掛子の底が面一になるように、ハンドルの角度に違いがあります

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BW飯盒はハンドルの末端を飯盒の底に引っ掛ける事で
蓋をロックできる様になってましたが
ベルリン警察飯盒では、ロック機能はありません


■日本の兵式飯盒との比較
   ドイツの飯盒を範にとった日本の兵式飯盒と比較をしてみました。大きさは兵式飯盒の方が少し大きく、横長です。ベルリン警察飯盒は真四角っぽい外見をしています。大きな違いはハンドルの有無ですが、これは米を炊く時にハンドルが邪魔になるからでしょう。
   ところで、このハンドルですが、ドイツ軍の飯盒に限らず、ヨーロッパの飯盒では、ハンドルは飯盒の背の部分につく様になっています。日本のハンドル付き飯盒は、凹んだ腹の方についているのですが、その理由は背には革通しが着いているからの様です。しかし、腹の方がへこんで空豆型をしているのは、背嚢や雑嚢に付けた際に納まりが良くする様にするためで、その腹の方にハンドルがあっては、かえって納まりが悪くなります。ドイツ軍の飯盒では、革通しはハンドルに付いています。

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外見の違い。自分はどちらも好きですが
米を炊くのなら、兵式飯盒一択です

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日本の飯盒は、革通しに背嚢のストラップを通して縛着しますが
ドイツの飯盒は、ハンドルについた革通しにバンドを通して
雑嚢やAフレームに固定します

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新旧ドイツ飯盒と日本の飯盒
ソロ用としては、ベルリン警察飯盒は丁度いい大きさです


   自分は特段コレクターではなくて、道具というのは使ってなんぼと思っているのですが、希少価値の高まった飯盒はさすがに火に掛ける気が起こりません。この飯盒も、「かつて使った事のある」ノストラジックなアイテムとして、再購入しました。その意味でいうと、結局のところ、国産の兵式飯盒が一番安くて、いつでも手に入って、それだけにどんなに使い倒して、使い潰しても気兼ねない、という事で、一番活躍しています。しかし、どこの国の飯盒文化を見ても、自国の飯盒が一番入手し易く、自国の飯盒を使うのが世界に共通する飯盒マニアの姿だと思います。

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明治31年10月21日に発せられた陸達第97号を以て
アルミニューム製飯盒、所謂「兵式飯盒」の仕様が通達された
(Toyofusaさん調べ)
という事で、10月21日を日本飯盒協会は
「飯盒の日」
と定めましたww



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2015年10月10日

   この飯盒を手に取ってみたのは、たしか1995年頃、神田神保町の石井スポーツでの事。「へぇ、こんな飯盒あるんだ」と思いつつも、それ以上の感情を持たなかったのは、当時はモリタの角形のノンスティッククッカーが最強と考えていたから。飯盒はあるにはあったけど、むしろ日用品として使っていたので、アウトドア用とはあまり意識してませんでした。
   なので、この飯盒が正しくは何と言う商品名で、どこのメーカーが出していて、当時いくらだったのか、という情報はまったく判りません。その後、ネットやオークションでも調べましたが、まったく情報がない状態でした。今回、たまたま譲って貰えたのは、運も運、奇跡的な幸運であったと思っています。

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便宜上、「ミニ飯盒」と称しておきます
自分が手に取ったものも、これと同じ赤い色をしていました
もしかしたら、赤しかないのかも知れません

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寺崎勉さんの『さすらいの野宿ライダーになる本』に掲載されているミニ飯盒
ソロ用の飯盒としては、当時はポピュラーだったのかも?


■本品の特徴
   ミニ飯盒の特徴は、まずその小ささです。今でこそ、ソロクッカーは丸形から角形まで様々あるのですが、自分が手に取って見たその当時にあっても、その種のクッカーは売ってました。なのに、わざわざ空豆型の兵式飯盒の形を模しています。むろん、兵式飯盒のまんまスケールダウンしたのではなくて、兵式飯盒に比べれば簡略化されている部分もあります。
   まず釣り手と耳金ですが、ミニ飯盒の釣り手は脱着式になっています。またスライドさせて蓋を押さえる事も出来ます。しかし、特段凝った造りではなく、鉄板を折り曲げて作った耳金の穴に、釣り手を通しているだけです。釣り手の先が半円に曲げてあって、吊り下げる事もスライドさせる事もでき、かつストーブの上に置いた時、釣り手が倒れない様にもなっています。非常にチャチな造りの割には、意外に考えられた構造です。
   しかし、その釣り手の構造から、飯盒の中身が軽いと少し斜めに傾いでしまう様です。まぁ、このミニ飯盒は、これを焚き火にかけて炊飯するというより、ストーブの上で使うのを一応前提としているのではないかと思います。だったら釣り手なんか要らん様なもんですが、そこは有ると無いとじゃ大違いで、あれば片手で提げて持ち運べる訳です。
   このミニ飯盒は、その容量から最大で2合炊きの様です。蓋は計量カップ代わりの様で、すり切り一杯で米1合分入りました。ところが、飯盒本体に水量線(みずはかりすぢ)が付いていません。この辺りはいささか不便です。

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非常にチャチに見える釣り手と耳金
しかし、結構考えられた造りになっています

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やや斜めるのは、釣り手の造りのせい
しかし、振り回さない限り、釣り手が取れたりしません

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蓋はすり切れ一杯1合
ミニ飯盒は2合まで炊くことが出来ます

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出来れば付けて欲しかった水量線
それとも、ご飯あまり炊かなかったのかな?


■早速炊いてみる
   今や手に入らない貴重品、かつとても程度の良い品物です。出来れば火に掛たくなかったのですが、それでは譲って貰った甲斐がない、という事で、早速ご飯を炊いてみる事にしました。吹き零れ等を考えたら、1合にしておいた方が良さそうですが、ここはやはり2合フルで炊いてみない事には具合が判らないでしょう。
   米の分量は蓋で量れますが、水は計量カップを使いました。米2合で360ccですから、その1.2倍は432ccです。この飯盒にもステンレスの計量カップを入れておくと良いかもしれません。あとは普通に米を研いで、水を定量入れて、30分置きます。
   ストーブは2レバー化したコールマン・フェザーストーブを使用。ずっとレギュラーガソリンで使ってますが、全然元気です。最初は強火で4分、沸騰すると蓋が持ち上がる前に吹き零れが始まりました。直ちに弱火に切り替え。ただし、とろ火まで持って行くと風で消えそうになるので、中火よりちょっと弱いくらいにしました。そのまま5分炊きましたが、最初のウチは盛大に吹き零れてました。これは兵式飯盒で4合炊いた時も同じなので、共通した現象でしょう。
   そして、重湯がなくなった時点で火を止めて15分蒸らしました。火を止める時、少し焦げた臭いがしたのですが、蓋を開けてみたら焦げてませんでした。4合マックスで炊くと、飯盒の残りの空間が残り1センチ未満で、やや張り釜傾向でしたが、問題なくふっくら美味しく炊けました。

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2合分の米と水を入れた状態
空きスペースは、兵式飯盒の4合炊きの状態と近似です

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兵式飯盒より小振りですが
ストーブの火が良い感じに全体に当たる大きさです

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釣り手は切ってある逆の方向に倒しておくと
バーナーの方に倒れて行きません
ストーブで使う場合は、外しておいても構わないでしょう

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蓋は兵式飯盒よりは薄いので、直ぐに浮きます
既に盛大に吹き零れています

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良い感じに炊きあがりました
このミニ飯盒は長い間1合炊きだと思ってたのですが
2合でも問題ありません

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底も焦げ付き無し
まぁ、いきなり焦げ付かせたくなかったのですがw


■飯盒文化後期の逸品
   このミニ飯盒、手に取って見た時は、これ単体で使う飯盒だと思ったのですが、よくよく考えてみると、どうやら兵式飯盒にセット出来る様に設計されている様です。それが証拠に、中に丁度いい感じにすっぽり入るだけでなく、釣り手を付けたままでも、その上から兵式飯盒の掛子を被せ、蓋もきっちり閉じる事が出来ます。予め、兵式飯盒の中にセットするのを前提に作られたとしか思えません。ミニ飯盒の目的は、「飯盒一つだとご飯かオカズしか作れない」という問題を解決する為のアイテムだったのではないでしょうか。これがあれば、どちらかでご飯を炊いて、もう片方でオカズを作れる、という訳です。
   先の大戦の後、我が国のアウトドアにおいて、飯盒は長らくクッカーの主力の地位に君臨し続けた訳ですが、その間に様々な「飯盒アイテム」ともいうべきアイデアや商品が作り出された様です。その多くは既に忘れさられ、物も残っていないのですが、このミニ飯盒はそうした飯盒文化の後期〜晩期に現れた商品なのでしょう。飯盒を知り尽くした人が考え出したのではないかと思います。
   飯盒それ自体は、今でもシンボリックに残っているのに、こうした便利な派生品が無いというのは、残念な事です。あまり売れないから姿を消したには違いないと思うのですが、個人的には再販を強く希望する商品の一つです。

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兵式飯盒との比較
容量、大きさともに約半分くらいです

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良い感じにすっぽり入ります
まるで「そうしてくれ」と言わんばかりですw

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右はその昔あった、3合炊きの飯盒の中鍋
これもオカズ対応の為のアイテムでした


この飯盒の詳しい情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら
是非ご連絡下さい。よろしくお願いいたします
tanisi0312@yahoo.co.jp


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なかなか壮観な眺めw



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tanisi_corp at 20:00コメント(6)

2015年08月29日

   今回のクロスカップでは、きっちり前夜祭をやるという事でしたので、自分も飯盒だけでなく、キャプテンスタッグのミルト丸型バーベキューコンロ(通称バケツコンロ)を持参しました。もっとも、このバケツコンロ、いい加減くたびれ具合は半端無くて、そろそろ退役です。まぁ、2,000円くらいで買ったので、十分元は取れたでしょう。

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キャプテンスタッグのバケツコンロ
これはこれで結構活躍してくれましたが
流石にさびさびで、そろそろお役御免です



   とりあえず、現地に着いて真っ先にやる事が、米研ぐ事です。なにせ、30分水に浸けないと行けませんので、先にやっとく必要があるのです。前回は、米を2合ずつビニール袋に入れて持って行ったところ、3合炊く事になって、現地で蓋で計量するのに面倒な思いしたので、今回は2合、1合、1合で持って行ったのですが、食べたい人が沢山いて4合炊く事になりました。(みんな、マイ飯盒持って来ようよw)

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4合の時は4回洗うのですが
暗がりの中なので、研ぎ汁は完全にキレイにしきれません
(よく見えないからw)



   一応、炭熾し用のガストーチも持って行ったのですが、これが実に使えない。いつまでたっても火がおきない困り者です。それよりも、8個300円のゲルネンの方が全然火付きが早いです。手な訳で、トーチはゲルネン着火用ですw
   今回はせっかくバケツコンロ使う訳ですから、これでメシを炊いてやろうと考えてました。如何にもバーベキューっぽくて良いかなーと。ところが、炭がまだ本調子になる前に置いたせいか(あまり待っても居られなかった)、煙でどんどん飯盒が黒くなる訳には、一向に沸騰する気配がない。蓋取って中身を見たら、水が濁ってるだけで、ブクともなってない。このままでは、超絶半煮え飯になってしまうので、バケツコンロで炊くのは諦めました。

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あとから考えたら、どう見ても火力ある様に見えません
もっとも、あまり時間もなかったのですが、、


   まぁ、こんな事もあろうかと、コールマン442も持参してました。この日はまだ8月だというのに、10月下旬くらいの涼しさでした。しかし、そんなのお構いなしに、強力な火力を発揮していました。しかし、4合も入れているので沸騰に時間が掛かったこと、弱火にしてから重湯が消えるのに時間が掛かったところをみると、やはり低温の影響は受けていた様です。

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この手のストーブって、ホント便利だなと感じました


   ぼやーっとした炊き方をしたせいか、仕上がりもぼやーっとした感じでした。やはり、米の飯は強火でガッと炊かないと、ピシっとした出来栄えになりません。

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ピントが合ってないので、ボヤーッとしてますが
実際にボヤーッとした味わいでしたw



   皆さんに試食して貰いましたが、一応に美味しいとの感想。若干飯が柔らかいかなー、と感じましたが、芯があったりゴワゴワしてるよりは食べ易いご飯でした。まぁ、温かいうちは、よほど失敗した飯でない限り、そこそこ美味しく食べられます。しかし、普段食べてるのに比べたら、今日のは60点くらいの出来栄えでした。

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自分一人で4合食べるのは無理ですが
こんだけ人数いたら楽勝ですw



   本当に美味しく炊けたご飯というのは、冷えてからもそこそこ美味しいものですが、今回は出来栄え60点というだけあって、イマイチ美味しくない。まぁ、温めるのも面倒だったので、冷えたまま味噌つけて食べました(レジスタントスターチ作戦中)

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いつまでも重湯が消えなかったのですが
底の方はいつまでも火に炙られて、焦げてました



   食後、飯盒に水浸けて、現地である程度洗って帰りました。このポリタンは水が20リットル入るのですが、米を研ぐトコから洗うトコまで、約3分の2ほど水を使った様です。まぁ、顔洗ったり歯磨いたりするのにも使ったのですが、意外と水を使うもんだなー、と改めて感じました。

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トランポで大量に水を持って行ける場合は良いですが
そうでない場合は、やはり節水などの工夫が要りますね



   今回の教訓。炭や木などで飯を炊く場合は、やはりガンガン燃やしたくらいでないと、短い時間で沸騰させる事は難しい。火力が弱いと、それらの熱源であっても、アルコールストーブ同様、場合によってはそれより弱い火力となって、ロクな飯が炊けない。といった所ですが、まぁ、まだまだ経験が足りませんよねぇ。



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tanisi_corp at 22:00コメント(0)

2015年08月04日

   ネットで飯盒関係の記事を探していると、ご飯を炊く時に一緒に掛子でオカズを作ってしまおう、という人がチラホラいるのを見かけます。まぁ、掛子、即ち、中蓋の存在意義がイマイチ分らんって人も多いでしょうし(計量器&皿としての役割があります)、どっちみちメシ炊くんだから、オカズも出来たらいいのに、と考えるのは、ごくごく普通の事なのかもしれません。
   しかし、メスティンから炊飯可能な飯盒を開発した日本陸軍自体は、そうした使い方について、以下の様に考えていた様です。
   戦地(野外)に於ける個人炊事は飯盒を使用するものなり、依つて左に其使用法を述ぶべし。
   飯盒炊事にありては、副食物は調理を要せず其儘食用し得るか、又は長く煮る必要なきものを選ぶを便とすと雖、温食給養、現地に於ける生物の利用等の必要ある場合に於ては、合同炊事と同様複雑なる副食調理を実施せざるべからず、之が為飯盒の使用法には左の二法あり。
(1)一個の飯盒にて主食副食(掛盒使用)を同時に炊くもの。
(2)数個の飯盒を以て組を作り、一部の飯盒にて主食を他の飯盒にて副食を別々に炊くもの。
   右二法の内前者は飯盒其ものの構造上、総ての副食調理に対し完全に行ふことを得ず。蓋し飯盒の本盒と掛盒とは、其受くる火力に相違あるのみならず、假りに之れを同一とするも、飯の出来上る時間以内に煮へる副食物に非ざれば調理不可能にして、従つて掛盒を以て煮たる副食物殊に生菜、生肉等は假令完全に煮へたいとするも、調味品の浸み込み悪しく「水ッポイ」出来栄へとなるを免れざるものとす。
(糧友会『軍隊調理法』1937年10月)
   ところが、同時代の軍国少年向けの読本には、こんな光景が出て来ます。この時代の登山やキャンプでは、あまり飯盒は使わなかったそうですが、それだけに皇軍兵士の卵たる軍国少年に、普段から飯盒の使い方に親しむよう促す内容でもあります。
   藤木君は星野君から受け取つた飯盒のカケゴに焼売をつめ込んだ。

〜略〜

「もういいだらう。」
   やがて星野君は飯盒の蓋をあけた。焼売がうまさうにふやけているカケゴをとると、ご飯がホケを立てている。
「さ、僕が御飯をよそふから。」
   さういつて藤木が大匙で御飯をアルマイトのお椀に三等分している間に、星野君は別の三百瓦と水を飯盒に入れて、大急ぎでカマドに掛けた。
「さ、たべよう。醤油とそれから、カラシも持つてきたよ。」
   藤木はさういつて、割箸で食べはじめた。僕も、焼売をお菜に、炊き立ての御飯を頬張つた。
「こりやウマイ!」
   僕は一口御飯を食べて見ていつた。家で食べる御飯とはくらべ物にならないほどおいしいのだ。
「特別に上等のお米なのかしら、これは?」
   僕は、星野君にきいて見た。すると星野君は笑つて、
「お米は普通の一等米あ、だが飯盒で炊くととてもおいしくなるんだよ。」
「どうしてだらう?」
「それはね、焚火の焔が飯盒を万遍なく包んでしまふので、よくお米が煮えるからさー。」
「それもあるけど、僕の持つてきたおかずがおいしいからだよ。」
   と、焼売が側からいつた。
「かうして青天井の下で食べるのも、おいしく感じる訳だね。」
(福永恭助『国の護り』1939年)

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級友二人に飯盒について講釈を垂れる星野君
飯盒掛を使って炊爨してるのに注目
   この時代に、シュウマイが普段から食べられていた様なのが少し驚きでしたが、シュウマイを掛子で蒸すというやり方を紹介しています。要するに、メシを炊くついでの火力で作れる物なら可、という応用編を示したものなのでしょう。
   その様な訳で、自分もハナから出来ぬと決めつけず、とりあえず星野君に倣って、炊飯しつつシュウマイを蒸してみる事にしました。

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掛子にぎっしりのシュウマイ
蒸しも好きですが、揚げも好きですw


■3合の場合
   4合からスタートしても良かったのですが、たまたま3合炊く用事があったのと、さすがに4合では量が多くて吹き零れが凄いかなーと考え、3合からのスタートとなりました。使用したのは、プリムスのP-153、見たいテレビがあったので、室内で炊きました。
   いつもの様に強火からスタート。大体3分くらいで沸騰してきたのですが、掛子が抑えてるのか、いつもの様に蓋が持ち上がる前に、吹き零れがドバドバ出て来ました。それこそ、滝の様に出て来て、ストーブの火力調整ダイヤルが触ろうにも、吹き零れで指がアッチッチになる始末。しかもテンヤワンヤしてる間に、火まで消えてしまいました。
   どうにかこうにか弱火にしたのですが、それでも暫く盛大に吹き零れてました。それがようやく収まったものの、今度は重湯がどれだけ消えたか分らない。結局、蓋とって、掛子外して、中身を点検する事に。結果としては、若干焦げが出来たものの、ご飯もシュウマイも美味しく出来ました。

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沸騰して蓋がやっとこ持ち上がるの図
その前に吹き零れがドドーッと来てます

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底もあまり焦げず、美味しく出来ました
吹き零れさえ気にしなれば、ちゃんとやれる調理法です


■2合の場合
   3合で盛大に吹き零れたのは、やはり掛子の分だけ沸騰時のクリアランスが少なく、あるいは圧が掛かり過ぎたからで、2合ないし1合なら、米や水の量が少ない分、吹き零れが上に上がって来にくいのでは?という風に考えました。そこでまず2合からチャレンジしました。
   使用したストーブはP-153、クーラー聞いた室内で行いました。前回と同じ条件です。例によって強火スタートですが、沸騰時の反応は3合の時よりもソフトで、吹き零れもそれほど多くなく、ふわーっと蓋が持ち上がる様な感じ。余裕もって弱火に変えましたが、湯気はそこそこ出るものの、吹き零れはほとんど出ませんでした。
   それでも、飯盒の中身は蓋をあけ、掛子を取らないことには分りません。良い感じに重湯が無くなったタイミングで火を消しましたが、ホンのウッすら焦げが出来てました。でも、ご飯もシュウマイもバッチリです。

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ぐば〜〜っと持ち上がる蓋
吹き零れは3合の時よりは少なかったです

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今回も上手に出来ました
そこの焦げも洗って落ちる程度でした


■1合の場合
   2合では、吹き零れが大分少なくなりましたから、さらに少ない1合では、もはや吹き零れはないんじゃないか、というのが当初の予想でした。ただし、1合炊きの場合は、2〜4合の時より相対的に火力が強くなるので、少し水を多めに入れました。
   条件は同じ、P-153で室内。ガンガン強火で行きます。が、劇的な変化は沸騰時に起こりました。湯気が出始めたかなー、と思ったら、ぼたぼたぼたーーーっと吹き零れが一気に出て来ました。蓋が持ち上がる前にです。それを辛抱して、蓋が持ち上がってから弱火にしましたが、それでもガンガン吹き零れが出ます。3合の時の比ではありませんでした。ようやく噴かなくなってからも、なかなか重湯が引かなかった様で、いつもより長い時間弱火に掛てました。
   結果としては、ご飯もシュウマイも美味く出来たのですが、吹き零れの量が半端なくて、1合炊きは敬遠したい感じでした。

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1合炊きの場合、水は若干多めにした方が
固いご飯にならずに済みます

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ソロ用のストーブは
最大火力でも一点に火が当たる格好になります

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吹き零れは、もっとも多く、始末に困りました
これがバーナーヘッドの大きなストーブなら
大惨事になっていたと思われます


■考察
   やってみて感じたのは、掛子が入っていると、沸騰の時に蓋が持ち上がって来にくいし、多少の差はあれど吹き零れするし、重湯の状態をみるのも大変だし、あまり良いやり方ではないな、という事でした。やってやれない事はない、けど、ほとんど頓知のテクニックであって、常用したいという感じではありませんでした。
   また、掛子に入れて炊飯と同時に調理出来る物が他にあるか、スーパーで探してみたのですが、案外なくて、シュウマイくらいしか見つけられませんでした。というのも、自分は弱火時に重湯の状態を見るために蓋を開ける派なので、掛子を持ち上げた時に溢れる様な液状のものでは困ります。固形物でかつ掛子に収まる物となると、小型のシュウマイくらいしかなかった、という訳です。
   自分の場合、予めシュウマイ蒸す予定があるのなら、飯盒蒸し器を持って行くでしょうし、それで先にご飯を炊いてから、ご飯を他の容器(キャンティーンカップなど)に移してから、蒸し器でシュウマイを蒸すと思います。その方が大きめのシュウマイも蒸せて、より便利な気がします。
   自分が掛子併用で炊飯するのを苦手とするのは、出来れば吹き零れさせたくないからで、吹き零れさせたくない理由は、その下にストーブがあってこれを汚したくないからです。その点に目をつぶれば、掛子併用で炊飯は可能である事は確かです。ちなみに、高山など沸点が低い場所では、あえて掛子を入れて圧を高める工夫もするそうです。その意味で、このやり方は絶賛出来ないものの、やれん事はないやり方だと思います。

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まぁ、ともあれ美味しく作れる事だけは間違いないです

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掛子が入っていれば、その分空間は減る訳で
またその分、圧も多めに掛かる事から
吹き零れは発生しやすいのだと思います







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tanisi_corp at 20:00コメント(2)

2015年07月30日

   飯盒云々の以前に、自分が普段台所で使っている調理器具というのは、次の様なものです。炊飯器=ご飯炊く道具、フライパン=オカズ作る道具、片手鍋=レトルト茹でたりラーメン煮たりする道具、この3点です。アウトドアで使うクッカーの類いも、おおよそこれに準拠したものになると考えています。アウトドア用の、特にソロ用のクッカーはその辺りがよく考えられていて、クッカーにセットできるフライパンがあったりします。しかし、飯盒ではどうするのか、というのがこの記事のテーマです。

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2015年7月現在の調理用具
ヤカンはお茶沸かすのに使ってますが
普段は地面に置いてますw


■フライパンの代わりに蓋
   飯盒とフライパンの関係を考える前に、ときたまの飯盒炊爨でフライパンを使う様な事があるのか、装備として必要なのかを考えました。ソロ用のフライパンを使うとなると、玉子やソーセージなどを焼いたり炒めたりする、ホットケーキを焼いたりする、といった様な細々した料理になる訳ですが、わざわざそんなもん食わなくても、という気がしないでもありません。しかし、食えたらオカズの幅が増える事は言うまでもありません。出来ないより出来た方が良い、という訳です。
   飯盒にはセット出来る様なシステマチックなフライパンはありません。そこで着目するのが、飯盒の蓋です。蓋はもちろん炊飯時の蓋としての大事な仕事があるのですが、その一方でヨーロッパのメスティンには蓋にハンドルが付いていて、フライパンの代わりとしても使ったりします。むしろ欧米では飯を炊いたりする訳ではないので、蓋はフライパンやスープ皿としての役割がメインの様です。そうしたハンドル付きの蓋を真似た兵式飯盒も売られています。
   では、飯盒の蓋はフライパンの様に使えるのか、何度か試した事がありますが、結論としては、限定的ながら使えます。ただし、サラダ油やラードといった油を使わない事には、焦げ付きが破滅的で、食える物に仕上げるのが大変なだけでなく、後始末が大変です。油のない状況では、決してお勧め出来ません。(過去例→ホットケーキソーセージエッグ

20061113
飯盒の蓋で焼き物が出来ないか、というのは
結構前から関心のあった事です
エスビットくらいの熱なら、蓋がベコる事はありません


■蓋でスパムを焼いてみる
   スパムというのは、そのままでも食べれん事はないが、やっぱり焼いて食べた方が美味しい。昔読んだ戦記で、米軍の飛行場に斥候にいった日本兵が、米兵がフライパンで暢気にステーキを焼いてるのを見て、その美味そうな匂いに悶絶した(補給が途絶えてロクなもん食べてないから)という記述がありましたが、フライパンというのは米軍のメスパンの事で、ステーキというのは実はスパムだったんじゃないかなー、と思います。スパムばっか食わされてた米兵には不評だったらしいけど、自分はスパム焼く匂い、好きです。ちなみに、日本軍が鹵獲した連合軍の給与には、相当数のコンビーフが入ってますが、スパム、つまりランチョンミートは全然出て来ません。恐らく、どっちも一緒くたにして、コンビーフと呼んでたのかもしれません。
   ともあれ、スパムを飯盒の蓋で焼くのは、実は今回が初めてです。厚みは大体8mmくらい、それ以上薄いと、うっかり蓋に引っ付いた時、剥がれるより千切れる可能性の方が高いと思いました。一度にやっつけれるのは、2枚が限度です。熱源は、いつも飯炊きに使っているコールマン442を使いました。しかもあえて強火で使う事にしました。これは焦げ付き具合を見るためです。しかし、本当に焦げ付かれても困るので、予め蓋にはサラダ油を落としておきました。

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コールマン442もジェネレーター交換で2レバー化し
弱火が作れるのですが
今回はあえてマックス強火でww

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火力が強い為、直ぐに油が熱せられて油煙を上げ始めます

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ハンドルのない蓋ですので、トランギアのアルミハンドルを使います
が、軍手を忘れると、結構熱い思いをします

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焼いてる最中はストーブに置き
ひっくり返す時だけ、ハンドルで蓋を掴む様にしました
火力が強いので、あっという間に焼けました
確かに、良い匂いしてますww


■使った後の後始末
   飯盒で油を使わずに玉子を焼こうとした事がありましたが、立ちどころにへばりついて、ヒックリ返すどころかスクランブルエッグにするのが精一杯で、後は蓋一面にこびり付いたカチカチの玉子の焦げで、キレイにするのが大変でした。油を引いていても、まったく焦げない訳ではなく、若干焦げたりするのですが、まったく油がない時よりは被害は軽微です。
   ご飯の焦げは、とりあえず水に浸けるのですが、油の焦げは水に浸けてても落ちません。洗剤使って落とすしかありません。焦げも、スコッチブライトなどを使って、優しく落とします。あまり派手にやると、アルマイトの表面に傷が入ってしまうので要注意です。
   飯盒の蓋は、飯盒本体に比べると、どうも薄いようで、強い火力で使うと蓋が若干ベコってしまいました。まぁ、3合が3.5合くらい入るほどに膨らんだ訳ではないですが、気にする人は蓋をフライパン代わりに使わないか、弱い火力で焼く様にすると良いと思います。

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油を引いていても、焦げない訳ではありません
しかし、このくらいなら、直ぐ落ちます


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所々残っているのは、この10年に色々やった跡ですw
(マタタビの枝まで燃やした事ある)
多少ベコりましたが、計量に影響は小です



■飯盒にインする
   以前にも紹介したのですが、飯盒には、ユニフレームの角形のフライパンを納める事が出来ます。ただし、掛子を外してフライパンと並べる様にして飯盒に納めねばなりません。良い感じに収まるのですが、実はこのやり方は余りしてません。というのは、フライパンを納めるよりは、キャンティーンカップを納めた方が使いでがあるからです。フライパンでカップの代わりをするのは難しいですが、カップなら汁物やラーメンなどを作れるので便利、という訳です。また、カップの場合の方が、まだ中に余裕があるので、米なども入れれたりします。
   その様な訳で、蓋ではやり切れない時は、別個にフライパンを持つのが定番となっています。

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思いもかけずキッチリ収まるのですが
これ以外は一切入りません



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2015年07月28日

   兵式飯盒は、2合、3合、4合の炊飯が可能なのですが、食べ盛りの18歳の頃でさえ、1食で2合は食べ切れず、残して冷や飯を作る、という感じでした。その後、1合炊きに挑戦するのですが、何度やっても芯飯になってしまい、結果として、「兵式飯盒で1合炊きは不可能。2合炊いて、残り半分の冷や飯をどうするか考える」という線に落ち着きました。同じ様に感じる人も他にいる様で、それが常識となってました。
   しかし、昔の戦記を読んでいると、敗走中など、ロクに補給が無かった時は、2〜4合丸々炊くなんて事はなかった様ですし、何らか方法があるのではないか、と前から思っていました。

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兵式飯盒で米1合というと、かなり少ない感じに見えます


■炊き方の問題
   以前、飯盒で1合炊きに挑戦してた頃の飯の炊き方は、いわゆる弱火式で、とにかく、焦げない様に、噴かない様に、弱火で、もし噴きそうなら蓋開けて防止する、というやり方でした。最初に読んだ野宿ライダーの人の本に書いてあった事を、さらに自分なりに解釈を加えて、20年近く墨守してきたのですが、このやり方では、条件が悪ければ立ちどころに芯飯、半煮え飯、パサ飯になる事が、最近わかりました。
   火力が弱いと、半煮え飯系になってしまうのは、火力が弱いため、米の芯まで熱が回り切る前に水がなくなってしまい、見た目には炊けた様に見えても、実は米の中は炊けてない状態になるからです。この傾向は、アルコール系の熱源を使った場合に顕著で、特に気温の低い季節の屋外では、芯飯確定になります。飯盒で1合炊きした時は、芯飯なだけでなく、固い飯になってしまい、どうにも処置無しでした。2合なら食える飯になるのに、1合なら食えない飯。大いなる謎でした。
   最近になって、この弱火式の炊き方が間違いである事に気が付きました。「強火→沸騰→弱火→重湯無→消火→蒸らし」この手順の強火式なら、まずまず間違いない事。ストーブによって沸騰や重湯無までの時間は異なるものの、大体3〜5分の間で勝負すれば、美味しいご飯が炊ける事が分って来ました。そこで今回、この強火式で兵式飯盒の1合炊きに挑戦したのです。

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水は2合の水量線の半分くらいです
硬めに仕上がるので、若干多くても可です


■予想外に早い炊き上がり
   米研ぎと浸水はいつも通りに行います。むしろ浸水をしっかりしておかないと、芯飯の確率がより高くなります。浸水が終わったあと、おもむろに強火のストーブに掛けます。そのまま沸騰するまで放置します。どんな場合でもそうですが、どんな強火に掛けていても、沸騰するまでは焦げ付いたりはしないものです。
   ところが、予想に反して、えらく早く沸騰しました。沸騰したら、直ちに弱火に変えます。しかし、弱火にしてもまだ強いのか、盛んに蓋を持ち上げ、湯気を盛大に噴き出します。水分が豊富に残っている時は、湯気も吹き零れもあるので、暫く様子を見てました、それらが収まって直ぐに焦げた匂いがして来ましたので、蓋を取って重湯が消えているのを確認して、火から下ろしました。
   きっちり15分蒸らしてから、中身を確かめてみると、カニの穴も出来て美味そうに炊けています。表面を食べてみると、芯など全然なくフックラ炊けていてます。底の方も焦げもなく、美味く炊けていました。どうやら、芯飯になるのは弱火式の間違った炊き方が原因だった様です。

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強火でガンガン
あっという間に沸騰します

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弱火に切り替えてからも、暫くは蓋が持ち上がります

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蓋が持ち上がらなくなっても、湯気が盛大です
重湯がなくなるタイミングを見逃すと焦げます

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予想に反して、美味しく炊けました
ただし、ちょっと硬めかな


■1合炊きを実測
   あまりにも炊きあがりが早いので、ストップウォッチでタイムを計ったところ、意外な結果が分りました。強火で沸騰するまでが、約2分、弱火で重湯が無くなるまでが約3.5分強。これは2合炊きの時の3分の2くらいの時間です。恐らくこれは、米と水の分量が少ないのに火力は2合炊き4合炊きと同じ火力で炊くので、早く沸騰して早く水分が消えるからだと思います。その分、湯気の噴く量が多い訳です。しかし、分量が少ない分、背の高い飯盒を越えて煮汁が溢れ出す事はありません。
   気になる焦げ付きも、弱火にするタイミング、火から下ろすタイミングを間違えなければ、焦げ付く事はなさそうです。ただし、上記に挙げた理由から、2合炊きの時より火力が強くなる傾向にあるので、いつまでも火に掛け続けず、重湯が消えたらさっと火から下ろす事が肝心です。また、水の量は1合分よりやや多めのでないと、固い仕上がりになるので注意が必要です。
   上記の点を注意すれば、兵式飯盒で1合炊きは可能という事が分りました。ただし、1合だけたくのはコスト的にはやや無駄が多いですし、また食味も2合以上炊いた方が美味しいので、その辺りは必要に応じて行うのが可と思います。

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異様に早いタイムを示しています
素早い火加減が要求されます
(ボケッとしてたら焦げます)

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盛大に噴いてくるので、箸で蓋を押さえています

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底に焦げも出来ず、予想外にグッドですw



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tanisi_corp at 20:00コメント(0)
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