RAに関する臨床試験の報告は多くなってきており
専門医であってもその内容についていくのが
困難と言える量となってきている気がします。

その割に試験に含まれる新規性は減ってきている気がします。
いかに専門医が時間をかけることなく
必要な情報を得るのかが難しくなっていると感じるこの頃です。

そういった中、EULARのup dateは助かります。
レビューですので意見(バイアス)が入りますが
これを読んで、よしとするのも止もえないと感じてしまいます。


Ann Rheum Dis 2014; 73: 516-528

A systematic literature review informing the 2013 update of the EULAR recommendations

Strategy trails

前回のEULARのレビューから、いくつかの試験が新たに報告されている。
(1)MTXによる治療がうまくいかなかった場合、bDMARDへのstep-up療法 vs csDMARDの併用へのstep-up療法(SWEFOT、TEAR、RACAT)
(2)寛解導入療法としての、bDMARD+MTX vs csDMARD(MTX)単剤療法(HIT HARD、TEAR、OPTIMA、COMET)
(3)寛解導入としての、bDMARD vs csDMARDs併用療法(TEAR)
(4)treat to target approachにおいての、bDMARD vs csDMARD(Neo-RACo、EPERA、IDEA)

bDMARD+MTXとMTX単剤療法の比較では、bDMARD+MTX併用とbDMARD+MTXへのstep-upの比較となるMTX単剤からMTX+bDMARD併用へのcross-over armがない。
未分類型関節炎や、1987ACR-RA 分類は満たさないが2010ACR-EULAR分類は満たす患者を対象とした、初期からのbDMARDの効果をみた試験も散見された(ADJUST、EMPIRE、IMPROVED、STREAM)。

重要な点は、強度の強い治療を行えば速やかに症状の改善を認めるのだが、MTXでは不十分な患者にbDMARDが追加されれば、同じような効果が認められることである(SWEFOT、TEAR、COMET etc)。
MTXで効果不十分な患者に対するcsDMARD併用療法(MTX/SSZ/HCQ)のstep-up療法はbDMARDのstep-upと似たような臨床効果を認めた(TEAR、RACAT etc)。
こうした試験のいくつかは患者数が少なく検出力不足であった可能性はある。
にもかかわらず、bDMARDではACR70や寛解がより認められた(Neo-RACo、OPERA etc)。
bDMARDを含む併用療法では、骨破壊の進展が低く、骨破壊が出現しない割合も多く認められ、これは早期からの治療による効果だと考えられた(COMET etc)。
高い治療効果や骨破壊進展が少ないことは、T2Tの治療戦略を行っている試験で認められ、それらの多くでステロイドを使用している(Neo-RACo、EPERA、IDEA)。


Biological DMARD stopping or dose reduction

低疾患活動や寛解達成後に、bDMARDを中止、減量を評価した研究は11つあった。
DMARD使用歴のない患者に対しては、BeSt試験にてbDMARDの中止は可能であったが、寛解導入からINF/MTXを使用した患者の方が、遅れてINF/MTXを使用した患者よりも中止できた(56% vs 29%)。
HIT HARD試験では、6ヶ月のADA/MTXの寛解導入後のopenでの観察で、ADA中止後の1年後の時点でMTX単剤療法群と活動性は同様であった(DAS28;3.2±1.4 vs 3.4±1.6)。
OPTIMA試験では、6ヶ月の時点で多くの患者が低疾患活動性を達成し、TNF阻害薬中止後もそれが維持されたが、いくらか中止群で低活動性の人の割合は少なかった(18ヶ月の時点で91% vs 81%)。
減量に関しては、MTX未使用患者を対象としたPRIZE試験で、ETN50/MTX併用にて2/3の患者が寛解(DAS28<2.6)に1年で達成し、ETNを減量(25mg)しても2年後まで維持できた(DAS28寛解;プラセボvsMTX単剤vsETN25/MTX 23.1%vs40%vs63.5%)
MTX-IRを対象としたPRESERVE試験では、9ヶ月後にLDAS28達成後のETN減量後の効果は同様に維持された(21ヶ月後のDAS28寛解は、ETN中止MTX継続/ETX25+MTX/ETX50+MTX;35%vs66%vs71%)。
ほかのestablished RAを対象とした試験でも同じである(STRASS、DOSERA)。


Ann Rheum Dis 2014; 73: 654-661) OPERA

P:早期関節リウマチ患者180名(56.2−54.2才、83−88日、DAS28CRP;5.5−5.6)に対して
E:MTX+ADA(40mg隔週)併用療法は
C:MTX+プラセボ単剤療法と比較して
MTXは7.5mg/Wから開始、2ヶ月以内に20mg/Wまで増量
診察毎(1,2,3,6,9,12ヶ月後)に腫脹関節にはtriamcinoloneを関節注射する(最大4ヵ所)
3ヶ月以降低疾患活動でなければ、SSZ(2g/day)HCQ(200mg/day)を追加、6−9ヶ月の時点ではopenで生物製剤を投与する
O:12ヶ月後のDAS28CRP<3.2を達成する割合はどうだろうか?
内的妥当性:割付方法は明記?、ダブルブラインド、ITT解析、追跡率?
結果:

OPERA



Lancet 2013;381:918-29)PRESERVE

P:MTX(15−25mg/W)投与にもかかわらず中等度以上の活動性のあるリウマチ患者(3.2<DAS28≦5.1)756名にETN50mg/MTXを投与(36W)、このうち低疾患活動性となった患者604名に対して
E/C:ETN50/MTX併用群、ETN25/MTX併用群、MTX単剤群では
O:88週後の低疾患活動性の維持率はどうだろうか?
内的妥当性:割付方法は明記、ダブルブラインド、modified ITT、追跡率?
結果:

PRESERVE