9月のおふぃま新聞は以下の内容でお送りします。

1.最低賃金 過去最大の引上げにどう対応する?
8月2日、厚生労働省が公表した令和4年度地域別最低賃金額改定の目安は、同審議会公益委員の見解として示された3.3%を基準とした結果、30〜31円という過去最大の引上げとなりました。一方、中央最低賃金審議会では、企業物価指数が9%超の水準で推移する中で多くは十分な価格転嫁ができず厳しい状況であること、特に中小企業・小規模事業者の賃金支払能力の点で厳しいものとなったとの受止めがされています。そのため、答申において、中小企業向けの支援策に関する政府に対する要望も盛り込まれています。

2.外国人技能実習制度見直しへ
技術移転による途上国支援を目的に始まった外国人技能実習制度は、外国人を安価な労働力として使っている実態が指摘され、国際的にも批判を浴びています。古川法務大臣は7月29日、技能実習制度の見直しに向けた論点(「実習生の日本語能力が不足し、意思疎通が困難」「不当に高額な借金を負って来日する実習生の存在」「技能実習生の保護と、受け入れ先企業の監督を行う監理団体の相談・支援体制が不十分」「転職の在り方」など)を発表しました。年内にも政府の関係閣僚会議の下に有識者会議を設置し、この論点をたたき台にした具体的な見直しの議論に着手する方針です。政府は抜本的な制度の見直しを急ぎます。

3.企業のメンタルヘルス対策の取組状況
厚生労働省が公表した令和3年「労働安全衛生調査(実態調査)」の結果によれば、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は、労働者数50人以上の事業所で94.4%(令和2年調査92.8%)、30〜49人の事業所で70.7%(同69.1%)、10〜29人の事業所で49.6%(同53.5%)となっています。 取組内容(複数回答)をみると、「ストレスチェックの実施」がその大半を占めており、実施が義務化されていない小規模の事業所ではメンタルヘルス対策がとられていない割合が約半数という結果になっています。調査では、過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1カ月以上休業した労働者または退職した労働者がいた事業所の割合は10.1%(令和2年調査9.2%)との結果も出ています。 実効性のあるメンタルヘルス対策を講じていくことは、企業の人材確保の面でも重要な課題であるといえるでしょう。

4.雇用調整助成金等の不正受給防止対策が強化されています
会計検査院は、雇用調整助成金等と休業支援金等について多額の不適切受給が発生しているとし、厚生労働省に是正要求を行いました。これを受け、厚生労働省は対策を強化し、不正受給が疑われる場合は規定に基づく措置を行うとあらためて明言しました。今後は上記の要請に従い、事後確認の強化など、より厳密な調査が行われることが予想されます。

5.受けさせっぱなしはNG! 健康診断有所見者へは「受診勧奨」を!
「要再検査」「要精密検査」「要医療」など有所見と判定された労働者に対して、事業者は、「二次健康診断の対象となる労働者を把握し、当該労働者に対して、二次健康診断の受診を勧奨するとともに、診断区分に関する医師の判定を受けた当該二次健康診断の結果を事業者に提出するよう働きかけることが適当である」とされています(厚生労働省「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」)。この受診勧奨をしなかったために企業が安全配慮義務違反に問われた事件もあり、注意を要します。
受診勧奨は、一般的には文書で行うことが多いようです。受診勧奨文書の例がウェブサイト等で公開されていますので、参考にして作成するとよいでしょう。

6.職場における転倒防止・腰痛予防対策について〜厚生労働省の検討会中間整理案より
厚生労働省において、転倒防止・腰痛予防対策の在り方に関する検討会が開催されています。近年、特に小売業や介護施設等を中心に「転倒」や「腰痛」による労働災害が大きく増加しているものの、従来型の災害と同様の対策では十分な成果を上げることができていない状況にあることから、転倒防止・腰痛予防対策の在り方および具体的な対策の方針等について検討しているものです。

コラム
令和4年度地域別最低賃金額の目安が出ました。
Aランク(東京、埼玉、千葉、神奈川等)、Bランク(茨城、山梨、京都、静岡等)は31円の引き上げ、他は30円の引上げです。
昨年は平均して28円の引上げであり、目安制度が始まって以降最高の引上げ額になります。

時間給が30円引上げられると、会社の負担は、月換算では5,000円、(社会保険料込だと6,000円)程度の負担増になります。
売上の増加が見込めない中、経費(人件費)が増えれば当然、経営が苦しくなります。
ではどうするか?
時間給が3%UPしたのなら、100分かかっていた仕事を3分短縮すればいいかも!?

いつもの仕事を、3分早くやろうと意識する、3分の工夫を積み重ねることって大事だと思います。
もちろん、短縮した3分を遊んでしまっては意味がないのですが。