「プラザ岡山」6月号に、「アイデンティティ」について載せていただきました。
 「これが自分!」という実感を持って、社会の中で伸び伸びと生きられたらいいなあという願いを込めました。でも、口で言うほど簡単なことではないですよね。

 「アイデンティティの獲得」は、一応青年期の発達課題ということになっていますが、現代では年齢を問わず突き付けられる課題だと思います。多忙で複雑多様な世の中では、どう自分を作っていいか分からず、右往左往のまま年齢を重ねてしまいがちです。
 それに、日本ではむしろ「自分がない」方が美徳とされてきた感があって、「空気が読めない」とか「自己チュー」とか言われないように、ひどく神経を使ってしまいます。表面的には問題なく暮らしていても、内面は何が何だか分からなくなって苦しんでいる方も多いと思います。
 一昔前なら、それでも家庭やコミュニティの包容力がもっとあって、お互いを認め合う温かい空気があったのに。経済もこんな逼迫感はなかったので、ぼんやりしたままでも十分に穏やかに暮らしていけたのに。
 厳しい時代になったなあと思います。でも、ここを乗り越えるためには、やはり少しずつ「自分」を作っていくしかないのでしょう。

 TAOにも、こんな生きづらさから脱出したい!ということでいらっしゃる方が多いです。
 考え方や振る舞い方を変えるのは、とても勇気がいるし怖いことです。まず、これまでの頑張りをねぎらい、自分の気持ちを優しく受け止めることが大切です。特に何か立派なことをする必要はないのです。次への新しい一歩が踏み出せ、自分にしっくりくる在り方がつかめるよう、お手伝いできたらと思っています。
 
 私自身、退職・開業して、ようやく自分の生き方に違和感を感じなくてすむようになりました。それまで、それはそれは大変でした。まだ楽ではないし、不十分なところもたくさんありますが、死ぬときにこれでよかったと思いたいので、TAOにいらしてくださる方とともに、自分の可能性を問い続けていきたいと思います。
                         
           アイデンティティ

                         心理面接室TAO 藤坂圭子
                         HP:http://tao-okayama.com