2017年03月

 去る3月19日、毎年恒例の岡山フルートフェスティバルに参加しました。
 子どもから大人まで、プロもアマチュアも問わず、岡山のフルートの愛好家が、フルートだけのアンサンブルやオーケストラの曲をお届けするイベントです。年明けから毎週日曜日に練習を重ね、丁寧に曲を仕上げていきます。
 
 フルートを始めてもうかれこれ20年近く。2年目くらいからフェスティバルにもほぼ毎年出させていただいています。ピアノも習ったことがなく、楽譜も読めなかった私。音感もリズム感も悪く、楽譜と脳と指がつながらないのか、新しい曲を通しで吹けるようになるまですごく時間がかかります。学習障害の子どもたちって、きっとこんな苦労をしているんだろうなあと思いつつ、我ながら頑張ってる!つもりだったのですが…

 今年は事故が発生しました! 音楽が止まりそうになる恐怖の時間を味わうことに。原因は私です。みんなで課題にしていた、あるフレーズの終わりのb(シの♭)の音程を合わせることに神経を使い、その後私はオチて(楽譜のどこをやっているか分からなくなること)しまい、ソロの方のミスを誘ってしまったのです。その後も、指揮者の方の指示が読み取れず、やはり凍り付くこと数秒…。
 シャカリアンという現代作曲家のちょっと不思議な曲だったので、聴いている方はほとんど気付かれなかったようなのですが、こんな難しい曲をみんなで頑張ってきたのに、本当に申し訳ない。シャカリアンにも申し訳ない。

 この日の打ち上げは、反省会。でも、そのソロの方は全く人を責めません。一人ひとりが責任を負っている、情報処理能力を高めて対応するしかない、とてもいい経験だった、と非常に前向き。LINEで感想を交わす中でも、以前指導してくださっていた先生が、「反省とは、自分が落とし込み、浄化して前に進んでいく過程のこと」というお言葉を下さり、身に沁みました。
 みなさま、素晴らしいです。

 あ~、反省しきり! でも、ここから逃げてはいけないよね。
 今まで、本番で指を間違えることはあっても、オチたことはなかったので自分でもビックリですが、日頃のいろんな甘さがここに現れてしまった気がします。
 また身を引き締めて、練習の仕方や日々の過ごし方の改善を図ります!

                             心理面接室TAO 藤坂圭子
                             HP:http://tao-okayama.com
 

 「プラザ岡山」から「心の健康」について取材を受け、3月号に以下のように記事にしていただきました。

 「ありのままの自分を受け入れてみる」というのは、言葉で言うほど簡単なことではないと分かっていますが、人が心豊かに生きるために、真に大切なことだと思っています。でも、あまりにも多くの人が忘れてしまっているのではないか、と危惧を抱いています。
 自分の領分に応じて、の~んびりと日々を楽しむということが、なかなかかなわない時代です。誰しも、常識や人の評価を気にしつつ、否が応でも「前進」しなければと躍起になっています。それで、一人ひとりが可能性を実現し、社会の進歩にもつながっているとしたら、素晴らしいことに違いないのですが、何だかそこら中に疲れが充満しているように見えます。こんな世の中でいいのだろうか?

 人の価値は、目に見える成果や実績とは関係ないと思います。この生きにくい世の中を、誰しも必死で生きていて、それだけで認められていい存在です。そんな自分を粗末にして得られるものは、ろくなものではありません。

 とは言え、自分を大切にするというのは一朝一夕にできることではありません。自分をいじめることに慣れ過ぎているからです。ただ「自分を生きる」ということが、実は生まれ変わるくらい大変なことなのです。
 自分を許す、人に甘える、大いなるものに委ねるなど、パラダイムを変えていくことが必要です。みんな、そうやっておおらかに生きていくことができれば、どんなに住み良い世の中になるでしょう。
 私自身も自分の弱さを認め、無理をせず、肩の力を抜いて生きていこうと思う、今日この頃です。  
             心の健康
       
                                                                                                 
               
                           心理面接室TAO 藤坂圭子
                           HP: http://tao-okayama.com

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