TAOにはいろんな症状を抱えた方がいらっしゃいます。どうしても拭えない鬱っぽい気分や自己否定的な観念、繰り返す手洗いや確認などの強迫行為、お酒の飲み過ぎや過食、身体の不調、分かっているのについ同じことをやっちゃった…、など様々です。
みなさん長年、症状をなくそうと四苦八苦されてきたのですが、TAOではその方法を話題にすることはあまりありません。むしろ、それをやめようとせずに自覚的にちゃんとやりましょうと言うことさえあります。
症状は自分を守る大切な「鎧」だからです。
人は、どうしても心にとどめておけない強烈な感情があるとき、自分を守るために、様々な方法でそれを感じないようにします。いわゆる「防衛機制」です。フロイトや娘のアンナ・フロイトが発見した、抑圧・投影・合理化・逃避・否認・置き換え・同一視・昇華…など、昔学校で習いましたね。誰の心にも、無意識のうちにしょっちゅう起こっています。
日常生活に支障をきたす精神症状も、単なるストレスでもないし、弱いからそうなったとか、不治の病にかかってしまったとかいうことではなくて、多くの場合、やはり「防衛」です。
症状のせいでいろんなことがうまく回らず、本当に苦しいのですが、症状がなくなるとしたらどうしていいか分からなくなります。
お酒やお菓子なしに、どうやってこの虚しさに耐えたらいいの?
元気になったら、山ほどのやらなくてはいけないことが襲ってくる。
自分を否定するなと言われても、肯定できる自分はどこにもいない。
確認や手洗いを止めたら、自分の中にドロドロしたものが渦巻いて、とてもじっとしてはいられない。
だから、症状によって何にフタをしているのかをきちんと理解して、癒していく必要があります。それは、寂しさだったり、怒りだったり、恐怖だったり、トラウマだったリします。自己責任の問題ではなく、残念ながら環境から、しかもかなり幼いころから背負わされていることも多く、運命を呪いたくもなります。
人にはみな自己治癒力が備わっていますが、大きすぎる傷は一人では抱えきれません。だから是非、医師やカウンセラーの力を借りてください。
医師やカウンセラーとの共同作業で、その傷つきが癒えるまでは、「鎧」は必要です。「鎧」がないと剥き身の自分は、ますます傷だらけになってしまいます。
無理して症状を排除しようとするのではなく、それに振り回されるのでもなく、自分の中に受け入れて丁寧にそれと付き合う。その自分を客観視する健康な自我を作る。安心安全の感覚を身に付ける。そして、現実生活での振る舞い方を変えていくことです。時間はかかりますが、コツコツ地道にやるしかありません。
そうしているうちに、ふと、あれ?今までと違う、ということに気づきます。いつの間にか「鎧」なしで過ごしています。世の中の見え方が変わります。そんな軽やかな自分を、ともに目指していきましょう。
心理面接室TAO 藤坂圭子
HP:http://tao-okayama.com
みなさん長年、症状をなくそうと四苦八苦されてきたのですが、TAOではその方法を話題にすることはあまりありません。むしろ、それをやめようとせずに自覚的にちゃんとやりましょうと言うことさえあります。
症状は自分を守る大切な「鎧」だからです。
人は、どうしても心にとどめておけない強烈な感情があるとき、自分を守るために、様々な方法でそれを感じないようにします。いわゆる「防衛機制」です。フロイトや娘のアンナ・フロイトが発見した、抑圧・投影・合理化・逃避・否認・置き換え・同一視・昇華…など、昔学校で習いましたね。誰の心にも、無意識のうちにしょっちゅう起こっています。
日常生活に支障をきたす精神症状も、単なるストレスでもないし、弱いからそうなったとか、不治の病にかかってしまったとかいうことではなくて、多くの場合、やはり「防衛」です。
症状のせいでいろんなことがうまく回らず、本当に苦しいのですが、症状がなくなるとしたらどうしていいか分からなくなります。
お酒やお菓子なしに、どうやってこの虚しさに耐えたらいいの?
元気になったら、山ほどのやらなくてはいけないことが襲ってくる。
自分を否定するなと言われても、肯定できる自分はどこにもいない。
確認や手洗いを止めたら、自分の中にドロドロしたものが渦巻いて、とてもじっとしてはいられない。
だから、症状によって何にフタをしているのかをきちんと理解して、癒していく必要があります。それは、寂しさだったり、怒りだったり、恐怖だったり、トラウマだったリします。自己責任の問題ではなく、残念ながら環境から、しかもかなり幼いころから背負わされていることも多く、運命を呪いたくもなります。
人にはみな自己治癒力が備わっていますが、大きすぎる傷は一人では抱えきれません。だから是非、医師やカウンセラーの力を借りてください。
医師やカウンセラーとの共同作業で、その傷つきが癒えるまでは、「鎧」は必要です。「鎧」がないと剥き身の自分は、ますます傷だらけになってしまいます。
無理して症状を排除しようとするのではなく、それに振り回されるのでもなく、自分の中に受け入れて丁寧にそれと付き合う。その自分を客観視する健康な自我を作る。安心安全の感覚を身に付ける。そして、現実生活での振る舞い方を変えていくことです。時間はかかりますが、コツコツ地道にやるしかありません。
そうしているうちに、ふと、あれ?今までと違う、ということに気づきます。いつの間にか「鎧」なしで過ごしています。世の中の見え方が変わります。そんな軽やかな自分を、ともに目指していきましょう。
心理面接室TAO 藤坂圭子
HP:http://tao-okayama.com