「プラザ岡山」8月号に、「投影」について載せていただきました。
ほとんど無意識のうちに起こっている、「私色のメガネ」です。その人の心模様によって、人も物も、その人独自の「色」を帯びて見えてしまいます。人それぞれ見方が違うから面白いとも言えますが、あまりにも的外れな見方をしてしまうと、その人も、そう見られた人も、苦労をしょい込むことになります。
他者のことを自分の思い込みによって、そのような人に仕立て上げて振り回してしまうこともあります。
「この人はきっと弱い人に違いないから、私が助けてあげないといけない」とか、「この人は私をいつも陥れようと企んでいる。先回りして手を打たなければ」とか、「この人は私にとっては理想の人。間違いがあるはずがない」とか。こうなると、「投影」を通り越して、「投影同一視」が起こっていると言えます。訳の分からないところで、人間関係がグチャグチャになってしまいます。
「人は人、自分は自分」ときれいな切り分けができて、そのままの他者を尊重できると、世の中は丸く収まるのですが…。人の心がちゃんと育つのは、結構大変なことです。
なぜ、「投影」や「投影同一視」が起きるのか、人の心はどんな風にして育っていくのかについては、TAOのセミナーでやっている「対象関係論」などの理論が、とても参考になります。よろしければどうぞ。
今回の記事は、2年ほど前のブログをちょっとコンパクトにしたものです。ブログでは、私のエピソードもちょっと紹介しているので、こちらもよかったらまた読んでくださいね。
自分を大事にできたら、人のことも大事にできます。自分のことを大事にできない人は、まず人に大事にしてもらうといいです。「甘える」のも「生きる力」です。
心理面接室TAO 藤坂圭子
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