2020年04月

 新型コロナウイルス感染防止のため、人との接触や外出の自粛が要請される中、TAOでもオンライン面接を始めました。
 今のところ、ご来室いただいての面接の取り止めは考えていませんが、オンライン・または電話による面接もご利用いただきたく思います。特に、公共交通機関をご利用の方、県外の方は、ご自身の安全のため、できればご来室をお控えください。

 直接お会いしてお話できるのに越したことはないですが、電話でも案外、対面同様に話は深まります。かえって集中できるかもしれません。
 オンライン面接はパソコン・タブレット・スマホをお持ちであれば、簡単に接続できます。ご希望の方は、事前にメールでお知らせください。手続等、お伝えします。
 オンラインも電話も、面接料は原則として事前にお振込みください。口座は別途お伝えします。当面、振込手数料はTAOで負担します。 
 最初はお互いに不慣れなため、多少の時間のロスがあるかもしれません。どうぞご了承ください。
 
 初めての方も、オンライン・電話によって始められます。
 HPでのご案内やご予約フォームの改訂がまだ間に合いませんが、ご予約フォームに必要事項をご記入の上、送信ください。こちらかの返信メールに対して、オンライン・電話等のご希望をお伝えください。初回面接までの流れは、改めて詳しくお伝えします。

 このコロナ禍は、突っ走りすぎてきた人類にとって、人とのつながり方・時間の過ごし方・働き方・国家体制・経済システム等、様々なことを見直すチャンスです。
 ご自身の感じ方や生き方を改めて考えさせられている方も、多くいらっしゃると思います。「crisis(危機)」は、「分岐点」です。新しい自分を作るため、ご一緒に取り組んでいきましょう。
 私もIT関係にはトンと疎い不器用な人間ですが、これをいい機会と思って、柔軟にいろんなことを取り入れていこうと思っています。
 
 GWも3日・4日以外は、午前中開室いたします。まだ若干空きがあります。ご希望の方はお早めにお申込みください。 
 
 最後に、日々危険にさらされながら、私たちを守ってくださっている医療・介護従事者の方々、本当にありがとうございます。また、生活必需品やその他のサービスのため、身を粉にして勤めてくださっている方々、関係行政機関の方々にも、感謝申し上げます。
 休業等を余儀なくされ不安をぬぐえない方々、在宅で息が詰まるような思いを強いられている方々の心中、お察し申し上げます。
 みなさま、どうぞくれぐれもご自愛なさってください。

                            心理面接室TAO 藤坂圭子
                            HP:http://tao-okayama.com

 16日(木)、全国に緊急事態宣言が出され、人との接触・移動の制限が要請されています。
 TAOでは、4月からセミナーはお休みにしていますが、医療とともに心のケアも大切な時期ですので、カウンセリングは続けています。
 今までTAOで地道に続けている心の作業はやはり、引き続き丁寧に進めていく必要があります。また、コロナに触発され、今まで意識していなかった不安が浮き彫りになったり、行動の制限によるストレスや生活の不安、ぎくしゃくした家族関係の顕在化などに苦しむ方もいらっしゃいます。
 が、この時期をチャンスととらえ、人生をいい方向に導いていけるよう、ご一緒に取り組んでいきましょう。
 感染防止対策について、3月初旬にもお伝えしましたが、変更点も含め、以下に再度ご案内します。

【感染防止対策について】
・お話しする距離をいつもより大きくとっています(2メートル弱)。
・マスク着用でお話しします。できればご持参ください。
・窓は常時開けています。
・空気清浄機は常時稼働しています。
・アルコール入りハンドジェルを用意しています。
・アルコール除菌シートで、ドアノブ等拭いています。
・塩素系除菌スプレーを散布しています。
*TAOは築350年の元町家の一室で、人の出入りは少ないです。

【電話面接について】
 上のように用心していますが、このコロナ相手には決して万全とは言えません。不安な方、体調不良の方は電話でお聴きします。特に、公共交通機関をご利用の方、県外の方は積極的に電話をお使いください。ご希望の場合は、事前にメールでお知らせください。
 今後の状況によっては、みなさま電話に切り替えさせていただくかもしれません。その際はブログ・メールでお伝えします。
 オンライン面接も検討中です。準備ができましたら、このブログでお伝えします。多分、来週以降になります。

【初めての方へ】
 これまで2回目以降は電話でも可能としていましたが、来談が不安な方は初回から電話でお伺いします。
 お申込みはこれまで通り、HPの予約フォーム、またはお電話でお願いします。(電話は面接中などでつながらないことが多いので、できれば予約フォームをご利用ください)
 予約フォームに電話希望の入力欄はありませんが、お申し込み後のこちらからの返信メールに対して、その旨をお伝えください。
 オンライン面接が開設になれば、そちらも積極的にご利用ください。

 お互いに、3密や不要な外出を避け、手洗い・換気・消毒・顔に触らない等々くれぐれも注意して、できるだけ元気でこの時期を凌ぎましょう。コロナが落ち着いたときは、きっと何かが新しくなっていると思います。 

                          心理面接室TAO 藤坂圭子
                          HP:http://tao-okayama.com

 「小国寡民」ー国は小さく、国民も少ないのがいい。
 人力の百倍もの便利な道具が揃っていても、使わせないのだ。
 死、すなわち命を何よりも大切なものだと分からせ、遠くに行きたいなんて思わせなければ、車や船があっても乗る必要はないし、武器がずらりと並んでいても、それを使って戦争しようなんて思わない。
 コミュニケーションは、古代にそうしていたように、縄の結び目で工夫して伝えれば、たいした知識や技術はなくても大丈夫。
 毎日の食事を美味いと思い、自分の着ているものは美しいと満足し、住まいは寛げ、いろんな遊びを楽しいと思う。
 こんな生活が実現できていたら、お隣の国がすぐ近くに見え、そこから鶏や犬の鳴き声が聞こえても、お互いに老いて死ぬまで、別に行き来しようとは思わない。

 
 「老子」第八十章です(藤坂意訳)。私は老子の教えが好きで、ずいぶん支えられてきました。当面接室の「TAO」も、老子の「道(タオ)」から名付けています。が、この「小国寡民」だけは、ずっと腑に落ちないままでした。
 老子は、中国春秋時代、紀元前6世紀の人とされています。いくら偉大な老子様でも、さすがにこのグローバル化社会は見通せなかったのかなあ、などと浅はかに考えていました。
 けれども、この新型コロナウイルスの危機的な状況の中、はっと気づかされるものがありました。

 「Stay Home」のストレスによって、精神疾患の悪化や虐待が懸念されます。世の中や運命を呪いたくもなります。この時期を凌ぐために何が必要なのだろうと考えたとき、まさにこの「小国寡民」に描かれているような、心の豊かさ、足許の幸せ感なのだと思い当たりました。
 第三十三章には、「知足」(足るを知るものは富む)ともあります。

 産業革命以降、特にここ数十年のグローバル化、IT、AI技術の進化によって、人間は技術によって何でも可能になるという傲慢な錯覚に陥っています。意識は外へ外へと向かい、内面の充実や人と人とのつながり、自分たちの住まいである地球環境もないがしろにされ、人類全体が躁状態です。「躁」には「うつ」がつきもので、現代は重大な「双極性障害(躁うつ病)」の時代と言えるでしょう。

 「双極性障害」の治療で大切なのは、「躁」の快感に溺れないこと、そして「うつ」から無理やり抜け出ようとしないことです。「うつ」の時期に、状況をよく吟味し、等身大の自分を受け入れ、新たな自分を作り直すことが必要なのです。
 いくら浮かれていても、決して人類より高等とは言えないウイルスにこんなに翻弄され、「人との接触を避ける」という極めて原始的な方策しかとれないのが現状です。一人ひとりが、そして地球全体が、「コロナうつ」に留まり、経済を含め新たな自己システムを作り直すことが求められていると思います。
 「crisis(危機)」の語源は、「分岐点」。「危機」の「危」は「危険」ですが、「機」は「機会(チャンス)」です。
 
 私自身も、大学の休校などにより仕事が減り、生活の不安を感じないわけではありません。でも、ぽっかり空いた時間を楽しんで、足許を調え直そうと思っています。免疫力を高めたく、前よりも太極拳にいそしむようになりました。
 「道(タオ)」とは、人知を超えた宇宙の根本原理です。心を澄まして「道(タオ)」に身を委ね、起こったことに謙虚に対処していく。果たして、コロナは倒すべき敵なのでしょうか? 具体的にはまだ分かりませんが、「コロナの知恵」を借りたいところです。コロナは何を教えてくれているんだろう、と時々瞑想しています。
 道と一体であれば永遠である。そうすれば、一生、 危ういことはない。(第十六章)
私の座右の銘です。

                            心理面接室TAO 藤坂圭子
                            HP:http://tao-okayama.com

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