2021年07月

 夏本番になりましたが、今年もコロナへの警戒が必要で、なかなかカラッとした気分にはなりませんね。心身ともに疲れが出やすいかと思います。
 みなさま、どうぞご自愛なさってください。

 8月の開室についてお知らせします。
 通常月・木・金の午後はスクールカウンセリングで外に出ていますが、夏休み中ですので午後も大丈夫です。
 9日(月・祝日)は午前中の開室、13日・14日はお盆休みをいただきます。
 土曜日・祝日はご希望が多いので、お早めにお申し込みください。
 その他、以下の日時はご注意ください。

 8/7(土)      12:00~ ✕
 8/9(月・祝日)   9:00~13:00 〇 (最終は12:00~)
 8/13(金)・8/14(土)  ✕
 8/24(火)      PM ✕
  *土曜日は午前中の開室(最終12:00~)、日曜日は閉室です。
 

                            心理面接室TAO 藤坂圭子
                            HP:http://tao-okayama.com

 今年もコロナの影響で消費の動向が変化していますが、とりあえず今、夏のバーゲン真っ最中です。
 さて、バーゲンで物を買うのは「得」でしょうか、「損」でしょうか。「得」に決まっている⁉
 
 バーゲンで気に入ったものを安く手に入れられたら、もちろん気分がよく、「得」した気になります。
 けれど、バーゲンまで待つ間のじれったさがあります。やっとバーゲンになっても欲しい服や靴のサイズが残っていない。大幅割引にうかれて衝動買いした後、あれっ、こんなんだったっけ?と後悔することもあります。今は気に入っても、1ヶ月ほど使っただけで、次の年は流行や気分が変わって箪笥の肥やしになってしまうこともあります。そもそも、「残り物に福」を探そうという心持ちが、何だかさもしくないでしょうか?
 逆に、季節の初め、たくさんの品揃えから吟味して選べるのは気持ちいいです。そして、その新鮮な気分のまま、季節とその物を十分楽しむことができます。正規価格は財布には痛いですが、これは「損」でしょうか?

 スーパーやドラッグストア、通販の「ポイントアップデー」は、バカになりません。確かに貯まります。私も、ついついその日にまとめ買いをしたくなります。通常ポイントの日に買い物をするのは何だか「損」な気がして。でも、だんだん情けなくなってきました。
 家や車などの大きな買い物ならともかく、日々の食材や日用品などは、「得」してもせいぜい数百円とかそのくらいです。その数百円のために、買い物の算段を付け、忙しい中でもスケジュールの調整をし、コロナの危険に晒されつつ人混みにカートを進め、今日はお得だからと買う予定のない物までついカゴに入れたとしたら、本当に「得」なのでしょうか? 
 そのための時間と労力は、いったいお金に換算したらいくらになるのでしょう?  
 お魚やお総菜の割引の時間帯を狙うのも、電気製品を買うのに何件も見て回ったり、ネットで何時間もかけてお得情報を探るのも。純粋に楽しんでいるならいいですが、目先の損得に躍起になっているうちに、心身が消耗していないでしょうか?

 私たちはお金を使っているのか、それともお金に使われているのか? 
 「得」したいばかりに貴重な「時間」を何かに明け渡していないか? 何かに踊らされて「得」した気分にさせられていないか? 自分を捻じ曲げられていないか? 
 自分が使うお金は、どんな経済活動の一端になっているのか? そこに主体性はあるか? 育ってほしい商品や企業を利しているか? それとも、いつの間にか児童労働や環境破壊やジェノサイドに加担させられてはいないか? 
 節約や倹約が美徳とされていた文化、お金は汚いという観念自体も見直して、お金と心との関係を、今一度問い直すべきではないでしょうか。

 お金をケチる人は自分の心にもケチで、いつもせわしなく、自分を労うことができません。人に対しても思いやりをケチりがちです。 
 ケチな人には便秘が多いと言われています。「出し惜しみ」です。お金のコントロールが難しい人は、便秘と下痢を繰り返したりします。
 「お金」と「愛情」と「糞便」の心理的関連については、またいつか書きたいと思います。

 村上春樹氏は、実験としてのリアリズム小説「ノルウェイの森」が思いがけず爆発的に売れ、「お金で手に入るのは、自由と時間だと分かった」と言われています。
 私は、余裕があるなら、心身の健康と趣味教養にお金を惜しまないでいたいと思います。それがゆったりとした心豊かな生活に結びつくのではないでしょうか。それから、美味しいものとか、大切な人とのお付き合いなどに。
 ですから、決して経済的に余裕があるわけではないのに、定期的にTAOにいらっしゃって自分を磨き続けている方々には、本当に頭が下がります。一緒に「心の金持ち」になっていきたいです。

 「金は天下の回り物」。気前のいい人になって、自分にも社会にもいい投資をしたいものです。そして、「愛も天下の回り物」だと信じます。

                           心理面接室TAO 藤坂圭子
                           HP:http://tao-okayama.com



↑このページのトップヘ